南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

ジョンブル

ボブソンが開拓した保温ジーンズという市場

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 先日、ジョンブルの来春展示会にお邪魔した。

トータルなカジュアルアイテムを展開しているジョンブルだが、児島を拠点にしており、元々はジーンズが強い。
今でもジーンズは主力アイテムの一つである。

しかし、来春企画では、綿麻混のデザインデニムや、ライトオンスのデザインデニムは新規提案しているものの、ベーシックなデニムの新提案はなく、現行商品の補充追加対応のみになるという。

メンズのボトムスではチノパン、カーゴパンツ、カラーストレッチパンツが引き続き主力になるという。

ジョンブルだけの傾向で決めつけるのは早計というものだが、他のジーンズカジュアル関係のメーカーや小売店の現状を聞いても、ベーシックなデニムはあまり動いていないようだ。
2010年春夏からチノパン、カーゴパンツ、カラーストレッチパンツがメインアイテムとなっているが、来春夏もその傾向は変わらないようだ。

メンズのチノパン、カーゴパンツ類



(ジョンブルのチノパン類)



ジーンズの復活はまだまだ先になる可能性が高い。

こうなると、エドウインとリーバイスという国内の大手ジーンズブランドはかなり厳しい。
もちろんその他中小のジーンズ専業メーカーも厳しい。

おそらく、今冬は「防風ジーンズ」「HOTジーンズ」などの保温系の、来春夏は「クールジーンズ」「ドライジーンズ」などの吸水速乾系の機能商品がメイン商材になり、ベーシックな綿100%ジーンズはほとんど話題にも上らないだろう。

こういう機能商品が注目されている状況を見ると、ボブソンは「惜しかったナー」と思う。
身売りされる前の数年間のボブソンは、定番ジーンズが苦戦していたこともあり、多くの機能商品を開発した。
現在、店頭を賑わせている保温ジーンズを真っ先に開発したのもボブソンである。
すでに2000年ごろには開発しており、量販店向けに数多くを販売していた。

しかし、時代が早すぎたのか、ボブソンという会社が粘り腰が足りなかったのか、当時はあまり広がらなかった上に、他社が類似商品で追随し始めると、あっさりとこの市場を手放してしまった。

今更言ってもはじまらないが、あの時にもっとボブソンが先行開拓者として粘っていれば、今年5月の民事再生法は申請しなくても済んだのではないか、その前に身売りしなくても乗り切れたのではないか。と残念に思う。


毎年、保温系ジーンズを目にするたびに、ボブソンを思い出す。

リーバイスストアの評価点が低かった理由

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 先日、コメントを掲載していた東洋経済の記事がウェブにも転載していただいた。ウェブなので名前の間違いも訂正していただいた。(笑)

http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/34ee4984ead648ba08763d905d211f0c/page/1/

記事の内容については、読んでいただいた通りなので、付け加えることもない。


それと2月19日発売のモノ批評雑誌、月刊「MONOQLO」でZOZOタウンのセール批評をさせていただいた。
ツイッターで「リーバイスストア」に対する評価が厳しいですね、という感想をいただいた。自分はA、B、Cの三段階評価で、申し訳ないがリーバイスストアにはCを付けさせていただいた。


理由は、リーバイスストアが嫌いというわけではなく、リーバイスストアの品ぞろえの少なさ、それから現在アウトレットで行っている大処分セールに比べて値引き率が低かったから、の2点でC判定とさせていただいた。
リーバイスストアの品ぞろえの少なさについては、これはリーバイスというジーンズ専業ブランドの構造的欠陥だと言える。ついでに言えばジーンズ専業メーカー各社共通の欠陥である。

「専業メーカー」と言われるくらいなので、ジーンズとチノパン、一部ワークパンツくらいしか製造していない。トップス類はGジャン、カバーオール、ワークシャツ、Tシャツ、スエット程度である。このラインナップで「ビームスや「ユナイテッドアローズ」と並んだときに、著しく見劣りする。
「ビームス」や「ユナイテッドアローズ」は小物雑貨、リビング用品までそろっており、またウェアに関して言えばカジュアルからスーツ類まである。これでは見劣りするのも当然である。


現在、リーバイスは直営店・FC店で「リーバイスストア」を、エドウィンは直営の「エドウィン」ショップの拡大を図っている。両社とも単なる卸売りメーカーからの脱却を意図していることは明確である。しかし、ショップを構成する品ぞろえに関しては、まだまだ不十分であると思う。
なぜなら、先に挙げたように、ジーンズを中心としたパンツ類と、Gジャンとワークシャツを中心としたトップス類しかないからである。消費者は毎月1本ずつジーンズを買うのだろうか?おそらく大半の消費者は買わない。
今のラインナップなら、年に3~4回買うかどうかだろう。

ジーンズ専業メーカーから出発して、直営店をジワジワと拡大しているブランドとして「ジョンブル」がある。ここのラインナップはメンズといえども多彩だ。ジーンズ、チノパン以外にもセーター類、カジュアルセットアップ類、小物雑貨までトータルにそろう。
リーバイスとエドウィンは、商品開発の一例として「ジョンブル」を見習うべきだと思う。
DSC00571

(ジョンブルの旧大阪店店内)





1月2日の大阪セール風景

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 昨日、1月2日、セールを見て回った。
コースは天王寺、堀江、南船場、心斎橋。

天王寺MIOは開店前から長蛇の列で、ついでに天王寺ステーションデパートも珍しく開店前に行列がわずかながらできていた。
それを尻目に、ジーンズメイト天王寺店に行くと、7900円のダウンジャケットが2900円まで値下げされていた。これは年末に3900円だったものが、年明けでさらに1000円値引きされたということだ。
さっそくワインっぽい赤茶色を買ってしまった。

MIOの行列とは対照的に、ジーンズメイトは静かな店内だったが、MIOを一渡り見終えたお客が、正午前後から流れてくるのではないかと思いながら、店を出た。その際、阪堺線天王寺駅(要するに路面電車)はいつになく、大勢が並んでおり、行列は陸橋の上まで続いていた。おそらく住吉大社に行く人々なのではないだろうか。

堀江、南船場は、心斎橋筋の活況とは対照的に、近年寂れている印象がある。実際に閉店するショップも数多くあり、一昔前の堀江・南船場ブームがウソのようである。
天王寺や心斎橋筋商店街のようにごった返すことはなく、町としては静かだったが、各路面店は開店前から行列ができており、ブランド力の強い店、固定客をつかんでいる店は賑わっていた。
チャオパニック南船場店、ジョンブル南船場店、カバン・ド・ズッカ堀江店、H・ナオト堀江店などはなかなかの人入りだった。

反対に午前中ということもあるのかもしれないが、GAP、ベネトンはゆったりと見ることができたが、午後からは混雑したのではないかと推測している。

ベネトン心斎橋店で、30代後半~40代前半と見えるカップルが買い物をしていたのだが、男性の着用ジーンズはユニクロ、女性のジーンズはディーゼルで、価格差はおよそ10倍。ちょっと男女間のブランドチョイスがアンバランスな感じがした。せめて、男性はエドウィンかリーバイスを選ぶことはできなかったのだろうか。

心斎橋筋商店街のユニクロを覗こうかと思ったのだが、あまりの人通りの多さにあきらめて断念した。


毎年、冬のセールの傾向だが、都心のファッションビルや都心百貨店はものすごい人出でごった返すが、堀江や南船場の路面店は比較的混み方が少ない。そして、初日の様子だけ見ていれば「どこが不況なのか、どこが不景気なのか」と思うほどの混みようであり、実際に紙袋を3つ、4つ下げている消費者も多い。

しかしながら、この勢いが続かないのも毎年のことであり、セールの勢いは5日、6日までに終息してしまう。ショップ関係者によると「セールの勢いがあるのは初日から3日間だけ」ともいわれる。バブル期というのは、この勢いが10日間~2週間続いたのだろう。もうそんな時代は永遠に来ないだろうけど。

ブラックのチノパンは定番ではなくなっていた

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 ジーンズ類のOEMを手掛ける友人によると、今年は春からデニムの注文がさっぱりなく、チノパン関係が圧倒的に多いという。この傾向は12月に入っても続いている。そんな中で、彼が言うには「チノは、濃い目の黄土色みたいな感じのが人気で、カーキ、ネイビーと続く。定番だったブラックはほとんどない」という。
コーデュロイも同じ傾向で、ブラウン、モカ、ベージュ、ネイビー、グレーあたりが中心で、定番だったブラックの注文は少ないらしい。

そんな情報を仕入れて、心斎橋でGAPとユニクロの店頭をリサーチしてみた。
GAPのコーデュロイパンツはグレー、ネイビー、茶系に絞り込まれており、ブラックは見当たらない。さすがGAP。
チノ・カーゴパンツはカーキやオリーブグリーン、グレーが中心。

続いてユニクロ。しっかりとブラックの2990円ビンテージチノパンがある。色に関して極端に苦手なユニクロらしいチョイス。このビンテージチノパンは以前、3990円で販売されていたのだが、今年春くらいから2990円に値下がりしたという不思議な商品。
素材はムラ糸の厚手生地を使っていてなかなか良い。カーキベージュ系の方は買いである。


品質(生地、縫製)においては、GAP<ユニクロであるが、
色使い、柄使いにおいてはGAP>ユニクロである。
そしてユニクロは色柄に関しては致命的に弱い。
ポイントの「レイジブルー」も少し変ったトーンの色を使用することが多いが、ユニクロよりはずいぶんとマシである。

これほど世界的ブランドとなりながら、なぜユニクロの色柄は一向に改善される気配がないのか首を傾げるばかりである。
担当者が悪いのか、その上の責任者が悪いのか、はたまた両方が悪いのか。

定番と思っていた黒のチノパンが、定番ではなくなっていたというのと同じような話としてレディースのブーツカットジーンズがある。
今、ブーツカットジーンズを穿いているのはオバチャンばかりである。トレンドはスキニーだったりサルエルだったり、ダボっとしたボーイフレンドシルエットだったりする。

うちには一人だけ妻がいるのだけれども、40歳前後の彼女はブーツカットジーンズを穿き続けていた。先日「ブーツカットジーンズ穿いてるのはオバチャンだけやで」と伝えると、ひどく驚いていた。
自分としては、当然彼女も知っている情報だと思っていたから。
たしかに周りの学校の保護者関係のお母さん方も圧倒的にブーツカットが多い。

そういう状況下で、来年春からはフレア系のジーンズがトレンドに浮上すると言われている。大きなブームになるかどうかはわからないがジョンブルなどが提案を開始している。
オバチャンたちには朗報だ。トレンドが知らない間に去って、知らない間にまた戻ってきた。


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