南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

ウォルマート

海外ビジネスは現地適合化が最重要

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 日本企業が中国に進出して成功するためには「現地適合化しないとダメ」と言われる。
実際に進出した日本企業の多くは適合化できずに苦戦しているようだ。

しかし、現地適合化は当然のことで、外国企業が日本に進出した場合も適合できなければ失敗に終わる。
その代表例は、フランスの大手量販店「カルフール」だろう。
鳴り物入りで進出してきたが、業績はさっぱり振るわず、店舗をイオンに売却して撤退した。
西友を傘下に収めたウォルマートもアメリカ流を持ち込んだものの、成功しているとは言いづらい。異例の粘り腰で撤退こそしていないが、いつまで堪えきることができるのだろうか。

衣料品業界では「H&M」「フォーエバー21」が挙げられるだろう。
それぞれスウェーデン、アメリカ西海岸を拠点とするグローバルなSPAブランドだが、先日もお伝えしたように日本では苦戦傾向にある。ブーム(らしきもの)は一時的・局地的な物だった。

ファッション性の高いトレンドアイテムを次々と安値で販売するという手法を採る両ブランドであるが、素材の品質、縫製の品質はかなり悪い。中には数シーズン使いまわせる物もあるが、Tシャツやカットソー類はほぼワンシーズンでの使い捨て感覚である。
70年代・80年代に我が国の流通界でもてはやされたペガサスセミナーの「チェーンストア理論」によると、
「ベーシックなアイテムは高価格で、トレンドアイテムは低価格で提供する」ことが原則となっており、両ブランドはこの理論に忠実であるとも言える。
これを「効率的」と見なすのか「もったいない。資源の無駄使い」と見なすのかは意見の分かれるところである。

一方、現地適合化にある程度成功したのは「GAP」だろう。
日本での店舗数は100店舗前後にまで増えている。上陸当初は、サイズはアメリカ人基準でブカブカ、素材も縫製も劣悪だった。
以前に書いたことがあるが、黒のストレッチパンツを一度洗濯すると縮んでねじれたことがある。また知り合いの子供服アパレルの管理職は、チノパンを3回着用したら破れたという。
しかし、今のGAPは日本人の体形に合わせた日本規格となっており、素材や縫製も上陸当初よりは向上した。それでもときどき、小さな穴の空いた生地や間違えた縫製などを発見するのだが。

「H&M」「フォーエバー21」は日本などという「小さな市場」を見ておらず、中国での展開が主眼であろう。
しかし、現在、中国国内でも数多くの現地アパレルが怒涛の勢いで各地に出店していると聞く。
欧州や米国で売れた両ブランドがそのままの体制で、中国の現地アパレルと勝負をして勝てるのかどうか、予断を許さない状況なのではないかと推測する。

方向性は異なるが、「アバクロンビー&フィッチ」も日本で現地適合化できずにスタートダッシュに失敗した例と言える。日本語が話せない白人のモデル店員、大音響で流す音楽、店の外まで匂うキツイ香水、どれ一つ採っても自己満足の世界で、まったく日本人消費者のことを考えていない。おまけに価格は本国の1・7~1・8倍と高い。これでは売れなくても当然である。

これらの事例を照らし合わせると、海外進出するならば現地適合化が最重要であることがわかる。
現地適合したくないのであれば、海外進出せずに自国内で堅実なビジネスを続けるべきである。個人的心情では、後者企業を支持しているのだが。

西友インサイダーで尾原蓉子さんの夫を告発へ

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 先日、西友インサイダー取引疑惑の元社外役員のことを話題に書いた。
インサイダーを疑われていた元社外取締役の尾原蓉子さんの立件を見送り、その夫を告発することになったという。

西友元社外取締役の夫告発へ インサイダー容疑http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010113001001048.html

記事によると

告発を受け、特捜部は元社外取締役の夫を在宅起訴する見通し。証取委と特捜部はTOB情報を夫に伝えたとされる元社外取締役についてもインサイダー取引の疑いで調査を進めていたが、夫が行った株取引への関与が薄く、立件は見送ったとみられる。

 公表資料によると、ウォルマートは2002年に西友と包括的な業務提携をした後、子会社化。07年10月22日、関連持ち株会社を通じ西友の株式をTOBで取得し完全子会社化すると発表した。

 関係者によると、元社外取締役からTOB情報を聞いた夫は、公表前に同社株を買い付けた疑いが持たれている。発表後に売り抜け、千数百万円の利益を得たという.


この尾原蓉子さんなる人物とは面識もないし、実は、その経歴すらもあまり知らなかったのだが、今回の事件が報じられて「ショックだ」「温厚そうな人だったのに」という声を多数聞いた。
まあ、功なり名遂げた人で、財産も腐るほどあるだろうに、この人の夫はまだ金儲けがしたかったのかな。と驚くばかりである。
金持ちの心情は、金のない自分にはまったくはかり知ることができない。
このご夫婦からすれば、千数百万円(一説には千三百万円)くらいは、ハシタ金だったと思うのだがそれでも欲しかったのだろうか?

いずれにせよ、ファッション業界の力を持っている人たちには、このたぐいの話が多い。

西友の同級生は今頃どうしているのかな?

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 今月上旬に、西友のTOBに絡んで、元社外取締役の株式インサイダー取引疑惑が新聞報道された。
その報道を読んで最初に思ったのが「社員の給料安いのにインサイダーで儲けてるやつおるねんなあ」ということである。

西友には学生時代の同級生がいる。この3~4年は会っていないので今でも在籍しているかどうかはわからない。この同級生は、店舗配属経験もあり、本部勤務経験もある。
西友が事実上経営破綻して、ウォルマートの完全傘下企業になってからは、もともとそれほど給料が高くなかったのに、さらに厳しい給料体系になったらしい。
当時の同級生氏の給料は、大卒初任給とあまり変わらない水準で極限までコスト削減を強制されていたという。

そんな話を耳にしていたので、社外取締役のインサイダー疑惑については反発しか覚えなかった。


ところでこのインサイダーでひと儲けしたと言われている社外取締役はだれかな?と思っていたら先日、こんなブログを発見した。

「社外取締役」と「TOB」が西友インサイダー事件の核心/伊藤 博敏
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101111-00000001-gendaibiz-bus_all



伊藤氏のブログを引用させていただくとと、その社外取締役は

『読売新聞』(11月5日付夕刊)は、72歳と年齢をつけて報じ、自動的に正体は割れた。ファッション業界ではその名を知られた女性で、男女雇用機会均等法のはるか前に大企業に入社、男性と張り合って仕事をし、関連会社役員を経て、現在、化粧品会社の役員を務める傍ら、ファッション関連の財団法人が運営する学校の名誉学長を務めている。

 米国に留学、ハーバードビジネススクールを卒業、海外にも知己は多く、経済産業省や文部科学省の審議会委員といった公職にも多数、就いており、まさに「女性管理職」「女性経営者」の草分け的存在。ファッション界という華やかさもあって、憧れを持つ女性は少なくない。

 本人は否定しているというが、TOBの直前、家族が西友株を購入、TOB発表後に売却して約1000万円程度の利益を得たというのだから疑惑は濃い。公表直前に87円だった終値は、公表翌日には117円となった。まさに"濡れ手に粟"である。

とのことである。

この取締役の正体は、自分にはピンとこなかったが、ファッション業界に従事する方ならほとんどが誰だかわかるらしい。
わからなかったので、ググるとすぐにわかった。2007年当時に西友の社外取締役で1938年生まれ女性は一人しかいない。
しかし、その名前を見てもピンと来ない自分は、ファッション業界に住まう人間ではないということを痛感した次第だ。

問題は、読売新聞がここまでの個人情報を掲載しているということである。もちろん一般紙の報道姿勢がすべて正しいとは言わないが、ほぼ容疑が固まったということではないのだろうか。もしくは、読売新聞的にはほぼ「クロ」だと断言していると思う。

一見すると華やかに見えるファッション業界だが、その下層にはドロドロの沈殿物が滞留している。華やかに見えるのは上澄み液だけであり、近年はその上澄み液ですら魅力がなくなりつつある。この72歳女性の疑惑も滞留する沈殿物の一かけらに過ぎないのではないだろうか。

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