南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

あべのキューズモール

あべのキューズモールの初年度売上高は450億円に。計画比13%増

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 オープンから一年が経過した、あべのキューズモールの初年度年間売上高は450億円だった。
当初の売り上げ目標が400億円だったので、好調だったと言って差し支えないだろう。
計画比13%増である。

一方、来館者数は2700万人で、当初予想は1700万人、計画比59%増である。


やはりというか、大阪・天王寺地区なら当然というか、買い上げ歩留まり率が悪いのか、客単価が予想以上に低いのかである。
そうでなければ、来場者数が6割増しなのに、売上高は10%増程度で収まるはずがない。


くどいようだが、あべのキューズモールは駅前都心立地にありながら、郊外型ショッピングセンターという性格である。テナントはユニクロ、ザ・スーツカンパニー、ライトオン、イーブス、ウィゴー、チャオパニックティピー、グローバルワークなどの低価格SPAが中心で、ミドリ電機、東急ハンズ、イトーヨーカドーなどの量販店も入店している。

さて、筆者は平日の昼間にふらりと立ち寄ることがあるのだが、なかなかに賑わっている。

同じ都心でもファッションビルには平日昼間にあまりお客の姿はない。
飲食フロアには比較的入店しているが、特にファッションフロアは寂しい限りである。


筆者の見るところ、キューズモールに平日昼間に来場しているのは、近隣に住むお年寄り、専業主婦、幼児を抱えた主婦などである。夏は冷房で涼みに、冬は暖房で温まりに来ている。
天王寺地区は大阪市内で梅田、難波・心斎橋に次ぐ繁華街ではあるが、路地を一本入ると多数の住宅がある。
平日昼間の来場者はこれらの近隣住民が多いのではないか。
彼らは、イトーヨーカドーの食品売り場で購入した88円の缶ジュースと、賞味期限切れ間近で値引きされた98円の菓子パンをかじりながら談笑している。
おそらく、彼らの出費はそれだけで終わるのだろう。


キューズモールの客単価が予想以上に低いのも肯ける。

また午後4時以降は、帰宅途中の高校生の姿が増える。
天王寺地区は近隣に多数の公立・私立の高校がある。
彼らもまたジュースと菓子パン程度の買い物しかしない。コンビニで買うよりもよほど節約できるからだ。

休日は衣料品や家電など比較的単価の高い買い物をする人が増えるのだろうが、平日の消費行動はざっとこんな感じである。


近鉄百貨店阿倍野店の増床オープンが1年前倒しとなった。
当初予定では2014年春開業だったのが、2013年春となった。
1年前倒ししたということは、テナントが順調に集まったということだろうか。
社員を毎年100人単位でリストラしながら日本一高いビルを建設する必要があるとはまったく思えないのだが。

これのオープンで天王寺地区の今後の動きがどうなるのか注目したい。

福袋が強かったライトオンとグローバルワーク

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 1月2日に趣味の買い物を兼ねて、セールを覗いた。
覗いたのは天王寺のHOOPと、あべのキューズモール。
なに分偏った覗き方なので、全体の商況を反映していない部分もある。
あくまでも印象論ということで。(笑)


この日、関西は早朝まで雨が断続的に降っていた。
完全に雨がやんだのは、午前9時頃ではないだろうか。(もちろん地域によって誤差あり)

午前10時5分に天王寺着。
ここから、いつもお買いものをするおなじみのお店を廻ったのだが、
まずはHOOP内のGAPから。

午前10時5分の天王寺は意外に人が少ない。
朝方まで降り続いた雨の影響もあるかと思う。
HOOPの3階にあるGAPはまったく混雑しておらず、「おいおい、初日がこんなんで大丈夫かいな?」と思った。
商品をあれこれ見ると、値段は年末に見た時とそう変わらない。
あまりお買い得感がないので、何も買わずに撤退。

つづいて徒歩2分の位置にあるキューズモールへ。
キューズモールではユニクロ、ライトオン、グローバルワーク、チャオパニックティピーを覗いたのだが、平日とは異なったお客の動きが見られておもしろかった。

おそらく時刻は午前10時半頃。
雨がやんだのを確認してから動き出した消費者が到着し始めたのか店内はそこそこ混雑している。

ユニクロの込み具合はそうでもない。
今回の期間限定セールで欲しい物が無いので、チラっと覗いただけで撤退。

結果からいうと、ライトオンとグローバルワークはレジでの支払いが1時間待ちになるくらいに激込みであった。
その理由は福袋目当てのお客である。

平日のキューズモールでは3階のライトオンは。お客がいない日が多い。
それがこの混雑ぶりである。グローバルワークも平日はそれほどお客は多くはない。

この2店舗の福袋に共通する点は「子供服版」があるということではないだろうか。
子供服の福袋を買うついでに、メンズかレディースの福袋を買うというお客が多かったように感じる。
午前11時でグローバルワークの福袋は完売。ライトオンもほぼ完売に近い状態だった。


子供服パワー恐るべしである。

誤解のないように言うと、子供服業界は不調である。
客単価はドンドン低下している。
毎年買い替えが必要な子供服に高い金は払えないという消費者は年々増えている。
だからこそ、3000円とか5000円で複数枚の商品が詰まっている福袋が重宝されるのだろう。
とくに「庶民の街」である天王寺は、そう考える消費者が多い。

また個人的にはメンズ、レディースのライトオンの福袋の中身の充実ぶりも気になった。
メンズで言うと、10500円で防寒アウター、ニット、シャツ、長袖Tシャツ、パーカなどトップス衣類が6点とマフラーやキャップなどの雑貨が1点とバッグが1点入っている。
筆者は買わないけれど、かなりのお買い得である。

2900円に値下がりしたアーガイル柄のセーターを1枚だけ買おうと思ったのだが、支払いに1時間以上待たなければならなかったのでこの時点では断念した。
(ちなみに1時間後ぐらいに戻ってきて、同じものを購入したが、それでもレジは20分待ちだった)

よほど在庫が余っていたのか、製造業者に無理をさせたのか、はたまた自社が利益を削ったのかそれは分からない。

グローバルワークの隣にあるチャオパニックティピーは、店内はそこそこ混雑していたが、福袋はそうでもなく、こちらは単品のアイテムを買う人が多かったように見えた。


休日祝日のたびにセールを行うユニクロは「平日買う店」、ライトオンとグローバルワークは「子供用福袋を買うお店」、チャオパニックティピーは「セール時に欲しかった単品を買う店」という風に使い分けている消費者が多いのではないかと感じた。

さて、三連休が終わり、関西は「えべっさん」で明日まで盛り上がるが、消費者のセール熱はこれで終了である。
当然、まだまだ在庫を抱えているブランドは多く、2月末まで投げ売りに次ぐ投げ売りでどれだけ捌けるかである。

疑似アウトレットよりもお買い得な通常店のセール商品

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 このところ、アウトレットについて書いているが、もう少しお付き合い願いたい。

売れ残り品やデッドストックとなった在庫品を現金化できるという意味から、本来、アウトレットは非常に有意義なものであった。これは、各識者に共通する認識だろう。
日本国内においても初期段階のアウトレットはそうであった。

しかし、日本国内に次々とアウトレットモールが建設されるに従って、テナント出店するブランドも多店舗化してしまい、各ブランドともにそこまでの在庫品を持ちあわせていないのが現状である。

また「HAKATA PARIS NEWYORK」のブログで書かれているように

http://blog.goo.ne.jp/souhaits225/e/9ee8169a753e8d690dd09dbd19ec7ddf

日本に目を向けると、ブランドメーカーはここ数年、売上げが落ち込んでいるため、企画生産する商品を絞り込み、数量も抑えている。また、売れ筋商品は利益率の高いレギュラー売場で販売したいと考え、正価のうちにショップ間を移動させるなど、消化に全力を注いでいる。これが商品をアウトレットに流通させにくくさせ、専用品の投入に走らせる一因でもある。

という理由もある。

残念ながら、現在のアウトレットショップは、店内の商材の半数以上は、それ専用に作った廉価商品である。
例えて言うなら、店頭価格2940円での販売を想定した量販店プライベートブランドに、「○○」とか「××」というブランドタグを付けて販売しているのに等しい。

だからそんな商品を買っても消費者はちっともお得ではないし、ブランド側も自社商品が2940円並みのクオリティとして認識されてしまうため、長期的視野で見るとブランド価値を自ら下げているといえる。


1月から通常店でもセールに突入する。
実は、このセールに向けても各ブランドは「セール用」商材を製造投入する。
その場合もアウトレットと同じく値札が違うので、そのことさえ知っていれば見分けはつく。
しかし、セール用製造商材の店内構成比率は、アウトレットよりも低く、だいたい3割前後くらいではないだろうか。
セール用製造商材を選ばない限り、アウトレット店よりも通常店のセールの方がお買い得であるという逆転現象が起きて久しい。


昨日、あべのキューズモールで大学生と思われる3人組みに遭遇した。
余談だが、あべのキューズモールにはユニクロ、チャオパニックティピー、ウィゴー、ライトオンと、筆者の愛用する格安ブランドがそろっているため定期的に足を運んでいる。

すでにキューズモールでは、各店舗ごとにセールが始まっており、7990円のデニム裏ボアジャケットが4990円に値下がりしたり、昨年の在庫のノルディック柄ウールカーディガンが990円にまで値下がりしたり、とお買い得品があちらこちらに散乱している状態である。そういえば、8990円のコーデュロイカーゴパンツが2990円に値下がりしてた店もある。
ついでに言うなら、どの店舗にも、まだセール用製造商材は投入されておらず、正味の値下げ品ばかりである。



そうした店頭を見て、大学生らしき1人が、他の2人に向かって
「アウトレットの方が安いよ」と自慢気に語っていた。


この大学生の「アウトレットの方が安い」というのは幻想である。
アウトレット店の店内は半数以上は、廉価製造商品である。
現在の通常店の店頭は、正味の値下げ品しか並んでいない。
どちらがお買い得なのかは、明白である。

あべのキューズモールで、4990円に値下がりした定価7990円の裏ボアデニムジャケットを買う方がずっとお買い得なのである。

廉価製造版を並べた「疑似アウトレット」店がはびこることで、ブランド価値を棄損していることは先ほど述べたが、そのほかに、通常店のセールを売れにくくしている側面もあるのではないだろうか。
通常店の正規品をいくら値下げしたところで、「アウトレットの方が安い」という固定概念があれば、通常店での買い物は控えるだろう。昨夜の大学生のように。


正規セール品を最終的にアウトレットに移送すれば売れるかもしれないが、
そうするためには、運送費やそれに付随する諸経費が余計にかかることとなる。
それよりも通常店の店頭でセール時期に投入商品が無くなる方が効率が良い。

アウトレット店も結構だが、通常店の店頭を活性化することなしに、枝葉に力を入れたところでカンフル剤程度にしかならない。それならばいっそのこと、各企業の在庫品を集めて安く売り捌く「催事屋」にでも商売替えをしたらどうだろうか?



客単価が予想以上に低い?あべのキューズモール

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 大阪の商業施設で好調なところは「ルクア」、大丸梅田店、あべのキューズモールになるだろうか。

先日、オープン半年が経過したあべのキューズモールの業績が発表された。

http://news.livedoor.com/article/detail/5988311/

 東急不動産(株)および東急不動産SCマネジメント(株)は10月31日、4月26日にグランドオープンした「あべのマーケットパーク キューズモール」(大阪市阿倍野区)の開業後半年(4月26日~10月25日)の営業概況を発表した。

 期間中の来館者数は約1,570万人(年間計画1,700万人/計画比92%)。売上高は約240億円(年間計画400億円/計画比60%)、ポイントカード会員数は約37万人(年間計画25万人/計画比148%)を達成した。

 同社は好調の要因として、同エリア初の日常生活に密着した都心型RSCであること、南大阪の玄関口という立地で大阪市南部を中心とする地元住民の利用者が増えたこと、多様な店舗構成で10~80歳代までの幅広い層の利用者を獲得したことなどを挙げている。


とのことである。

来館者数の年間計画が1700万人で、半年で1570万人を達成しているから、来場者数はかなり多い。
大阪の天王寺という地区は、JRと近鉄電車がある一大ターミナルである割に、一本路地裏に入ると住宅街になっているため、平日昼間でも近隣の老人や専業主婦が来館しておりにぎわっている。

売上高も半年で年間計画400億円の60%である240億円を達成しているので、かなり順調である。
しかし、来館者数の割に売上高が少ないのは、客単価が予想以上に低いのだろうと推測できる。

大阪の人間は価格にシビアである。
ユニクロ、スーツカンパニー、ハートマーケット、グローバルワーク、イーヴス、ライトオンなどの低価格ブランドを集積しているが、その中でも特にセール品が動いているのではないかと、自らの行動様式に照らし合わせても推測できる。イトーヨーカドーも併設されているが、そのイトーヨーカドーでも店頭を見る限りでは、衣料品は定価で動かずセール品のみが動いている印象が強い。
まさに「大阪人の面目躍如」といった感がある。


今春のオープンラッシュによって、大阪は梅田と天王寺に集客が集まり、難波と心斎橋がかろうじて残っているという構図になった。梅田は大阪伊勢丹とルクアを合わせて670億円(伊勢丹350億円、ルクア320億円)の売り上げが新たに積み上げられ、大丸梅田店も増床で売り上げが70~80%増と増えている。おそらく年間計画の670億円は達成されるだろう。

天王寺はあべのキューズモールで400億円の売り上げが新たに作られた。

これらのおかげで割を食っているのが、西梅田、堀江、南船場、アメリカ村の各地域であろう。
とくに堀江、南船場、アメリカ村の寂れ様は酷いものである。
路面店が集積されたこの3地域が寂れて、今後はますます大型商業施設への集約化が進む。

あべのキューズモールの好調

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 4月にJR天王寺駅前にオープンした「あべのキューズモール」はなかなか好調と聞く。
実際に平日昼間覗いてみると、近隣のお年寄りや専業主婦、子連れの主婦などがかなり来店しており、
にぎわっている。
JR天王寺駅はターミナル駅であると同時に、すぐそばには多数の住宅がある。

6月7日付の繊研新聞によると、
「あべのキューズモール」は、開業1カ月で56億円の売り上げがあり、計画予算を上回ったという。
このペースで行くと、年間では

56億円×12か月=672億円


ということになる。
このままのペースで推移するかどうかはわからないが、650億円の水準には到達しそうだ。

面白いのは記事中に
「一人当たりの購買単価が『思っていたよりも低い』ため、客単価の低さを購買客数でカバーしている」という一節があるのがいかにも天王寺らしくて面白い。

大阪の消費者は価格にシビアである。
ここが東京の商売人からすると「大阪は嫌い」と言うことになるのだろう。
物事には良い面と悪い面があり、大阪の価格にシビアな気質が、
現在の大阪の停滞を生んだ側面はある。
しかし、他方では、価格にシビアであるから、
東京に比べて物価が安くて品質が安定している。

とくに天王寺界隈の人たちは、かなり価格にシビアであり、
まだマシなのは梅田界隈の人たちだろうか。

しかも「あべのキューズモール」は量販店と低価格ブランドを集積しており、
天王寺界隈の人たちの消費志向に適合している。
天王寺には、近鉄百貨店もあるが、ここも百貨店の割には従来から低価格品が豊富にある。
これも天王寺界隈の消費者の気性に合わせたものだろうか。


それにしても、大阪市内はいよいよ梅田と天王寺の駅前に消費者が集約されつつある。
難波も高島屋がかなりがんばっている。
心斎橋筋商店街を懸念する声もあるが、地下鉄御堂筋線の駅直結ということではある程度は持ちこたえられるのではないか。

アメリカ村、堀江、南船場、西梅田、この4か所が危うい。
とくに高感度店が集積したと言われていた堀江と南船場の過疎っぷりは尋常ではない。

知り合いが南船場4丁目に昨年10月に衣料品雑貨店を出店した。
彼によると、この半年で近隣のショップが8店舗撤退したという。
そういえば、南船場地区の御堂筋沿いのベネトン心斎橋店も6月19日で閉店してしまう。
オープンレセプションに参加しただけに感慨深い。

堀江もメインストリートの立花通り1階でさえ、空き店舗が目立つ。

南船場、堀江の状況はいよいよ危機的になってきた。
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