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ダメージジーンズにも価格破壊の波

 ジーンズに詳しい方にとっては当たり前のことなので読み飛ばしてもらいたい。

今春は低価格SPAまでが破れたジーンズを発売している。
あれはわざわざ新品の物を加工で破いているわけで、穴が開いたままの状態の物を「クラッシュ加工」「ダメージ加工」、その穴を布を当てたり、ミシンで破れ目を再度縫ったりして塞いだ物を「リペア加工」と呼ぶ。

似ているけれども厳密に言えば両者は別物である。

このクラッシュ(ダメージ)加工、リペア加工はこれまで中価格帯~高額ブランドのみの展開だったが、今春からついに低価格SPAが発売を開始した。

この加工の好き嫌いは置いておく。

個人的にダメージ加工は嫌いである。
穴が開いているから夏は涼しいが冬は寒い。
たまに真冬でも膝が丸見えになるくらい破れているジーンズを穿いている人を見かけるが寒くないのだろうか?

それと、この加工は穿くときに足先に破れ目が引っかかり易い。
足先が引っかかると破れ目が拡大する。
長年所有すればするほど足先の引っかかる回数が増えて穴が拡大し続け、最後はボロ布のようになってしまう。

それよりは冬でも寒くなく、足先も引っかからないリペア加工の方が好きである。

ユニクロは今春、ダメージ加工のジーンズを3990円で発売した。
H&Mも3900~4900円でダメージ加工ジーンズを発売している。
ZARAはリペア加工ジーンズを7990円で発売しており、一部商品はすでに半額に下がっている。

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(ユニクロのダメージジーンズ)

これまで低価格ブランドにダメージ加工、リペア加工のジーンズがなかったのは加工代が高いからである。
国内の洗い加工場で加工を施した場合、各工場で価格は様々だが最低でも2000円や3000円はするだろう。
そうすると必然的に低価格では展開できなくなる。

当然、これらの低価格SPAは海外の工場で加工を施していると考えられるが、海外の工場でも通常の洗い加工よりは加工賃が高くなるから、3900円前後で発売できるというのはなかなか画期的なことだといえる。

なぜ加工賃が高くなるかというと、各ジーンズを1本ずつ加工してリアルに破らなくてはならない。
リペア加工だと破ってからさらに再度縫わねばならない。
ワンウォッシュだと大量の枚数を洗濯機に突っ込んで洗うことが可能だが、ダメージ、リペア加工はどんなに効率的に組み立てても1本ずつ加工する工程が必ず入る。
その手間賃によって加工賃は高くなる。

ワンウォッシュのジーンズとダメージ加工のジーンズが同じ3990円で発売されるというのはこれまではあり得なかった。
かなり戦略的な重点商品として低価格SPAは位置づけているのではないか。

ただ、好き嫌いのはっきりと別れる商品なので、マス層に広まるかどうかはちょっと不透明ではないか。

今春のこの3ブランドの取り組みを見て、ジーンズの価格破壊も極まったと感じる。
今までは加工賃の問題からダメージ、リペア加工を低価格ゾーンで展開することは難しかった。
それゆえに、ウンチクのある高額ブランドから安くても7000円~8000円商品まででこの加工を囲い込むことができていた。

ところがこれが3900円前後で発売できるようになった。

見た目もそこまでおかしくはない。
ジーンズに詳しい人が見れば、あちこち甘い部分が見えるかもしれないが、一般消費者レベルではこれで十分にそれらしく見えている。

こうなると、もういわゆる商品デザインだけで、低価格商品との差別化は不可能である。
非常に細かいウンチクの世界に逃げ込むくらいしか手はない。
しかしそのウンチクの世界はニッチな市場である。何ブランドもが生息できるほどの規模ではない。

こういう低価格ブランドの価格破壊に対して、絶対悪とみなす人も出てくるだろうが、筆者は絶対悪とは思わない。
所詮、服なんて工業製品だから、これまで高額品だったものに対して低価格代替品が登場するのは当たり前である。テレビだってパソコンだってスマホだって電子レンジだって同じことである。

逆にいうとこれまでよくダメージ・リペア加工は持ちこたえたと思う。

しかし、その特別感もこれまでである。
もうジーンズに特別な手法はほぼなくなった。

そしてこの低価格代替品が登場するのは、洋服において何もジーンズだけではない。
もうすでに洋服は低価格代替品が出回っている業界であり、ジーンズにとっての最後の砦ともいえるダメージ・リペア加工にもついに低価格代替品が登場したということになる。

デザインや商品の見え方だけで低価格ブランドとの差別化を図るのは今後ますます困難になるだろう。
かと言ってウンチクの市場はそれほどの規模がない。
ある程度の規模を求めるブランドは、デザインや商品の見え方だけに頼らないブランド作りに取り組まねばならない。

言うは易しだが行うは難しである。
筆者だって「じゃあどうすれば良いのか?」と問われても即座に返答できない。
そういう難しい局面に業界は突入しているとしか言えない。
いやはや。




グローバル戦略はローカライズ戦略と一体で

 日本マクドナルドが苦戦を続けている。
もちろん、金額ベースではすぐさま経営危機に陥るレベルではないが、前年割れを続けておりまったく勢いはない。
打ち出す方針も「60秒無料キャンペーン」や「ポテトホルダープレゼント」などピントのズレたものが多い。

この背景を的確に分析した記事があるのでご紹介したい。

マクドナルドは復活するか – 大西 宏
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130409-00010001-agora-bus_all

おそらく原田社長の「日本のマクドナルドは世界の中で利益率が低く、米国本社から利益を底上げするようプレッシャーをかけられていた。このためリピーターを増やせるビッグマックの販売を強化して、運営コストのかかる季節限定商品をやめた」という発言が本当のところかもしれません。
マクドナルド原田社長「不評を買い続けたここ最近の施策は、米国本社からのプレッシャーによるもの」

とある。
実際、いくつもの紙面で原田社長は米国本社の圧力をにわかに語り始めるようになっている。

事実が発言が通りだとすると、米国本社は日本市場をあまり理解していないということになる。

それについて、記事ではこう指摘しておられる。

もし日本マクドナルドの失速が、米国本社からの圧力が原因となった迷走の結果だとすると、そこには非常に大きな教訓があります。グローバル化といっても、それぞれの国の市場に適応してこそ、ビジネスはうまくいきます。つまりグローバル戦略にはローカライズの戦略が表裏一体となっているということです。

米国市場のように「ボリュームと価格」で評価する顧客を多く抱えた市場と、「ボリュームと美味しさと価格」で評価する市場では自ずと戦略は異なってきます。しかも、比較的棲み分けができている米国市場と、いまだに激しい競争が行われている外食業界、しかもコンビニエンスという他業界との競争にも晒されている日本市場をマクドナルド本社が切り分けて考えられないとすれば、おのずと限界がでてきます。

とのことである。

このローカライズという考え方はすべての分野に当てはまる。
日本国内の錚々たる百貨店アパレルは10年以上前から中国に進出しているが、各社とも惨憺たる有様だ。
一方、あまり注目されていないがハニーズは600店舗以上を展開するようになっている。
これはローカライズができたかそうでないかと言う部分が大きいのではないか。

欧米企業だって日本市場にローカライズできずにテスコとカルフールは撤退している。
西友を傘下に収めたウォルマートも長い時間を費やしている割にはほとんど効果が上がっていない。

さて、今月はH&Mが関西に3店舗を連続出店し、フォーエバー21が初の関西出店を果たした。
取材で見ていると、欧米SPAも日本へのローカライズはブランドによって格差があると感じる。

GAPジャパンだが、最近は新店内覧会も開催しないし業界紙・経済誌への取材対応もほとんどない。
しかし、商品を見る限りは90年代の上陸当初に比べるとサイズやシルエットはずいぶんと日本市場に対応している。上陸当初の数年間はサイズは大きいし、洗濯すれば異様に縮む素材使いがあったりして、ちょっと使いづらいブランドという印象だった。

H&Mは取材対応は、これまで非常に丁寧だし、何よりもジャパン社がある。
H&Mには欲しい服があまりないのでいまだに商品は購入したことがない。そのためシルエットやサイズ感はわからないが、あまり不都合は聞いたことがない。

フォーエバー21は初めて取材したが、ジャパン社がない点や取材対応、店作りを見る限りはあまり日本市場にローカライズしていないように見える。
とはいえ、国内で13店舗も展開しているのでそれなりに支持はされているのかもしれないが、筆者個人には低価格以上の魅力は今のところ感じられない。

日本企業が海外市場で失敗するのも、欧米企業が日本市場で失敗するのもローカライズできたかそうでないかという部分が大きいのだろう。
今をときめくグローバルSPAだが、何社が日本市場に適合でき、何社が適合できずに撤退もしくは衰退するのだろうか。
あと数年はじっくり観察したい。

生活必需品とファッション衣料の差

 先日、こんな記事を読んだ。

高所得者層ほどユニクロ好きが多い理由
http://president.jp/articles/-/8231

ユニクロの利用率は各層を問わず、他のファストファッションブランドに比べ、50%前後と圧倒的に利用率が高い。意外にも、1000万円以上の所得があるマル金男性層でもユニクロが利用度はダントツに高い。2010年には55%にも迫る勢いだ。マル金はユニクロが好きなのか。

との疑問から記事が始まる。

比較対象はしまむらとH&M。

記事中のグラフでは、1000万円以上の所得がある男性はしまむらの利用率は低調、H&Mの利用率は急上昇している。
しかし、ここは注意が必要である。
横軸が2006年~2012年までの年数の目盛、縦軸は各層の利用率の目盛である。
横軸は3ブランドとも共通なので流し見してもかまわない。
問題は縦軸である。
ユニクロは10%ごとの目盛であるのに対して、しまむらとH&Mは1%ごとの目盛である。
ユニクロの最大利用率の値は60%であるが、しまむらの最大利用率は8%、H&Mの最大利用率は6%である。
ケタが1ケタちがう。

H&Mのグラフが急上昇しているといっても、3%だったものが6%になったにすぎない。
成長率でいうなら倍増ということになるが、利用率6%ではほとんど利用されていないに等しい。

無題

(プレジデントオンラインで掲載されていた3ブランドの利用率グラフ)

ユニクロはすでに2006年に30数%の利用率があり、2010年には利用率60%に近づく。
2011年は40%に下がるが、2012年は少し増えて50%になっている。
そしてこれは何もお金持ちだけのことではない。全層に渡ってのユニクロの利用率はしまむらとH&Mよりも10倍大きいのである。

男性の利用率だけを見るならユニクロとしまむら、H&Mを比較すること自体がナンセンスだということになる。

それにしてもどうしてユニクロの男性利用率はこれほど高いのか。
その疑問に対して元メンズクラブ編集長の林信朗氏はこう答えておられる。

「要するに、ユニクロはファッションではないんですよ」

「ユニクロは基礎生活材なんです。つまり、ヒートテックやウルトラライトダウンのような防寒着であったり、下着であったりするわけです。特に高所得者層はそれらを人に見せたり自分で味わったりする『ファッション』とは捉えていないと思うんです」

とのことであり、生活必需品であるから男性の全層に渡って利用率が高いというわけである。
さすがは慧眼である。

ユニクロは現在でも生活必需品としての要素が色濃いブランドだと感じる。
ファッションを切り口としたブランドではない。と言い切ってしまおうか。

昨年のクリスマス前、午後2時から5時頃まで「あべのマーケットプレイス キューズモール」を一通り見て回った。
ここにはユニクロ以外にライトオン、グローバルワーク、チャオパニックティピー、ウィゴーなど低価格ブランドがそろっているので比較対象しやすくてよく利用する。

そのとき、ユニクロは何か安売りの目玉商品があったのか、平日午後だというのにレジにはずっと20人ほどの行列ができている。その行列を見ていると、明らかに年金受給者と見受けられるお年寄りがかなりの割合で含まれていた。

一方、ライトオン、グローバルワーク、チャオパニックティピー、ウィゴーを見ると、お年寄りはほとんど入店すらしていない。最年長者でも40代であろう。

ユニクロはお年寄りの支持率が他の低価格ブランドに比べて断トツに高いのではないかと感じる。
近隣のロードサイドのユニクロにも相当数お年寄りが来店している。
それだけ知名度が高いのだと思うが、他の要素としては、先ほど林氏が述べておられるように「生活必需品」としての性質が色濃いからだと思う。

今回、比較対象されたしまむらやH&Mは「安いファッション」と捉えられている。

「しまむらやH&Mは今瞬間的に流行のファッションを安く買う、という感覚ですよね。だからしまむらは特に低所得者層に受ける。彼らはしまむらをファッションとして捉えていると思います。でもH&Mはどうでしょう。高所得者層がそこへ行くのは娘や妻といった家族での買い物もかなり含まれているような気がしますね」

林氏は文中でこう述べられている。
そして、ライトオン、グローバルワーク、チャオパニックティピー、ウィゴーなども同様に「ファッション」として捉えられていると感じる。生活必需品と捉えている人はあまりいないだろう。

生活必需品とファッション衣料品ではおのずとその利用客数は異なる。
「寒くなったから保温肌着を買おう」「出張先で急に靴下が破れたので代わりを安く買おう」「突然雨が降り出したので安い傘を買おう」「夕方から突然冷え込んできたので、急きょニットや防寒アウターを買う」
などというのが生活必需品ブランドの利用法である。
そして、高所得者はまさにユニクロをそのように利用している人が多い。

今の衣料品業界の齟齬は、アパレル各社がユニクロを「ファッション」だと捉えていることも原因の一つではないのか。
だから百貨店向けアパレルが「ユニクロで売れたアレと同じ素材を売ってほしい」とか「ユニクロで売れたアレと同じデザインで売りたい」などという馬鹿な要望が出てくるのではないのか。

土台、百貨店向けアパレルとユニクロでは店頭価格も違うし、利用客数も利用客層も異なる。
そこに向けてユニクロと同じ商品を売ったところで、ユニクロと同じ枚数が売れるはずはない。

百貨店向けアパレルがユニクロと同じくらいの枚数を販売したければ、店頭価格を下げて「実用衣料品」の性質をもっと色濃く打ち出す必要があるが、はたしてそんな物を消費者が望んでいるか、と言われると極めて疑問である。

心斎橋筋商店街の北の出口はグローバルSPAの集積地に

 心斎橋パルコが改装した後に、H&Mの国内旗艦店が入店することが発表された。
東京の方は今一つ場所がピンとこないかもしれないが、関西の人間なら「商店街の通路を挟んでユニクロの向かい」だとすぐにわかる。
ユニクロのグローバル旗艦店の向かいにH&M旗艦店が2013年オープンする。
そしてユニクロの北向かいには細い道路を挟んでZARAがすでにある。
ZARAの北にある「長堀通」を渡って、東に30メートルほど進むとGAPの大型店がある。

心斎橋筋商店街の北の出口は国内外のSPAブランドで埋め尽くされることになる。
ZARAとGAPの定価は決して安くないが、順次値下げを繰り返していき、最終的にはユニクロ並みの価格まで下がる。そこを踏まえると、心斎橋筋商店街の北の出口は「国内外の低価格SPAブランド」が集結したと言っても過言ではない。

http://www.fashionsnap.com/news/2012-04-04/hmzero-gate/

「H&M」が出店する「心斎橋ZERO GATE(仮称)」は、2011年9月に閉店した心斎橋パルコの跡地に建つ商業施設。パルコによる事業戦略「ZERO GATE事業」の一環で、新たな商業施設に事業転換させ、開発している。「H&M」の新店舗は地下1階から地上4階、約3000㎡という国内最大級の広さを計画。「H&M 戎橋店」、「H&M 戎橋2号店」では取り扱いのないキッズアイテムなども揃える。

 パルコは、「ZERO GATE事業」の第1弾として、スペイン発のカジュアルブランド「Bershka(ベルシュカ)」を誘致し、「渋谷ZERO GATE」に日本1号店オープン。大阪府内には、「心斎橋ZERO GATE」のオープンと同じく2013年開業に向けて、サミーが運営していたアミューズメント施設「サミー戎橋プラザ」の跡地に新たな商業施設「道頓堀 ZERO GATE(仮称)」を計画している。

とのことである。

これに対して

ディマンドワークスの齊藤孝浩社長は次のようにブログで分析しておられる。

http://dwks.cocolog-nifty.com/fashion_column/2012/04/post-cf43.html

これは、大阪3店舗目だとか、国内最大級店舗(5層で約1000坪)だとか、関西初のフルコンセプト店舗(渋谷店並み)の旗艦店である、ということよりも・・・

 H&Mが3店舗(戎橋1号店、戎橋2号店と心斎橋店)で、大阪ミナミ最大のマーケット心斎橋筋商店街の入口と出口をおさえたことに意味があると思います。

 チェーンストアの王道を行く、H&Mの、売れる商圏をドミナントで埋め尽くす常套手段に・・・世界一の強さを思い知らされるとともに、そのエグさに正直、背筋が震えます。

(中略)

業界は、ファストファッションブームは終わったと浮かれていないで、グローバルSPAとの棲み分けをもっともっと真剣に考えるべきでしょう。

とのことである。

こういう冷静な意見はなかなか拝読することができない。
貴重な意見だと思う。

さて、ここで疑問なのが本当に「ファストファッションブーム」は終わったのか?ということである。
日本の経済誌などで言われる「ファストファッション」とは「低価格SPA」と「外資系SPA」の総称である場合が多く、厳密な意味での「ファストファッション」として使用されている例は少ない。

「低価格SPA」と「外資系SPA」の総称である「ファストファッション」として考えるなら、店頭を観察する限りにおいて「かつての熱狂的ブームは過ぎたけれども、客入りは今でもそれなりに多い」という印象である。
百貨店の方がよほど閑古鳥が鳴いている。

個人的には、国内アパレルブランドがまたぞろ、むやみな低価格追求に走るような気がしてならないのだが。

大阪とイタリアの相似

 11月19日にH&M大阪2号店がオープンした。
1号店と道路を挟んだ向かい側にできたので、2号店というよりは、両方合わせて1つの店舗だと見た方が適切ではないだろうか。

17日には内覧会があり、取材する機会に恵まれた。
H&Mはときどき有名デザイナーブランドとコラボレーションを行う。今回は「ヴェルサーチ」だった。
「ヴェルサーチ」はバブル期から90年代半ば頃まで日本市場でも大人気だったが、その派手すぎる色柄が、国内のトレンドとは合わず、現在の日本ではあまり注目をされなくなったブランドである。

本ラインではないが、今回久しぶりに「ヴェルサーチ」らしい色柄を拝見することができた感想を述べたところ、某デザイン会社の社長さんに「ファッション関係者にあるまじき発言ですね~(笑)」とお誉めの言葉(?)を頂いた。

あの派手すぎる色柄は「ミナミの帝王」か大阪のオバちゃんか、船場センタービルの香りが充満していると感じる。
メンズのショッキングピンクやゼブラ柄のスーツはどう考えても竹内力の劇中衣装だし、なんとも表現しづらいレディースの総柄アイテムは大阪のオバちゃんの好むところだし、それらが一堂に会した売り場は船場センタービルか、通天閣周辺のバッタ屋をほうふつとさせる。

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(大阪のオバちゃんが好きそうな派手な色柄)

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(竹内力の劇中衣装のようなスーツ)

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(竹内力の子分役が着用しそうなブルゾン)

で、その時に「イタリア人と大阪人は似ているのではないか」と感じたので、翌日のブログにまとめようかと思ったら、日経ビジネスオンラインに小田嶋隆さんがちょうど同じ内容で執筆されていたので驚いた。

イタリアと大阪の実に困った相似
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20111117/223936/

ちょっと長文だが、一部を引用させていただく。

 私の中では、大阪とイタリアが徐々にダブってきた次第なのである。

 説明する。
 大阪とイタリアはじっくり観察してみると、なんだかとても良く似ている。
 なにより、EUにおけるイタリアの立場と、日本における大阪の境遇が、他人ごととは思えない。

 次男坊の役割というのか、傍流の、二次的な、主導的でない立ち位置と、曖昧な権力基盤が、そっくりだ。

 昨今の状況も似ている。
 イタリアの財政危機がEUならびに世界経済に突きつけている問題の深刻さと、大阪のダブル選挙が、日本の政治状況にもたらすであろう波及効果の不気味さは、私の目には、まるで鏡に映った二つの悪夢みたいに見える。
 いずれも、不吉で、凶々しく、それでいてどこか滑稽でもある。実に困った相似だ。

 (中略)

 前者(ラテンおよび関西)が、より古く、伝統回帰的であり、文化的な豊穣を備え、柔軟で、享楽的で、美的センスに富み、一方において、民衆的で、貧しく、近現代に至って停滞の相に直面しているのに対して、後者(ゲルマンと関東)は、新興で、文明的で、禁欲的で、実質主義で、経済上の優位に立ち、進取の精神に溢れ、官僚的で秋霜烈日でプラグマティックな特徴を備えている。であるから、経済および政治の実質的な主導権は、どうしても後者が握ることになる。いきおい、前者は、マーケットではお荷物に似た存在になり下がる。かくして、両者の間には、すきま風が吹き、相互不信が芽生える。

 現状を鑑みるに、イタリア経済は奈落の淵にある。大阪もまた財政破綻の危機を迎えている。しかも両者は、政治的な混迷に陥ってもいる。

 にもかかわらず、当地の庶民は明るい。一見するに、文化は爛熟し、町には、活気が溢れている。
 能天気? いや、そういう言い方は失礼だ。彼らは人生を享受している。今日の停滞は、不幸な結果に過ぎない。
イタリアの累卵は、むしろ英独仏といったEU主要国のアタマを悩ませている。
 大阪の混迷もまた、どちらかといえば東京人の心根に暗い影を落としている。少なくとも私の目にはそのように見える。

 似ている。
 イタリア経済のアキレス腱が南北問題(先進的で豊かな北イタリアの工業都市群と、貧しいまま放置されている南イタリアの経済格差)にあると言われている点と、大阪の行政に不効率をもたらしているのが、市と府による二重行政であるとされていることも、似ていると言えば似ている。マフィアの暗躍による地下経済の肥大化と、山口組やエセ同和団体の策動による府政の停滞などなど、類似点をあげると切りがない。

 ギリシャ・ローマというヨーロッパ文明の最古層を担ってきた地域が、二十一世紀の今、再び一体化しつつあるヨーロッパの中で取り残されていることと、関西圏という日本文化の源流を為す地域が混迷していることは、偶然の一致であるのだとしても、印象深いできごとだ。われわれは、彼の地の危機を軽んじてはならない。彼らを軽んじることは、自分たちの過去を軽んじることだ。

とのことである。

流石は上手に、そして的確にまとめられている。
このエッセイはこの後、大阪市長と大阪府知事のダブル選挙について意見を述べることになるのだが、このブログとの主旨とは異なるので、割愛させていただく。

ついでに言うと、イタリア同様に大阪にも南北問題が存在するところまでそっくりである。
大阪市から北の北摂と呼ばれる地域と、堺市以南の泉南と呼ばれる地域では、文化も人情も言葉づかいもまるで違う。現在、ヤクザ映画やドラマで親しまれている乱暴な「大阪弁」なるものは、泉南地域の影響を強く受けている。
北摂の言葉はもっと京都弁に近い柔らかさと丁寧さがある。

小田嶋さんは、政治問題にまで踏み込んでの「イタリアと大阪の相似」を述べられているのだが、底辺で暮らす繊維産業記者から見ても、色柄の好みという点ではイタリアと大阪は似ていると感じられる。

そういえば、郷土愛が強い点も大阪とイタリアは似ているのではないかと思う。

政治問題の混迷はさておき、愛すべき大阪万歳である。

今頃、ファストファッション集積構想?

 商業施設の新設やリニューアルというものは、何年も前からプランニングが進められている。
もちろん、導入テナントもオープン直前で決まる件数の方が少なく、大部分は何年・何カ月も前から交渉が進められている。
そうなると、プランニング当時は「最先端」だったはずのテナントが、オープン時には「時代遅れ」となってしまうことも少なくはない。

9月30日にオープンする「キャナルシティ福岡」の増床プランも報道を見る限り、これに当てはまることになりそうだ。
http://www.ryutsuu.biz/store/c112511.html

記事によると

増床棟の開業予定は2011年9月で、アパレル専門店のH&M、ZARA、コレクトポイント、ユニクロ、生活雑貨専門店のFrancfrancなど約15店舗を誘致する。
増床エリアは店舗を路面店仕様で配置することで開放感に富む空間を創出するとともに、路面店の特性と、ショッピングセンターの機能を併せ持つ新しいスタイルの商業施設を目指す。

増床にあたり、国内初の試みとして、グローバルに展開する国内外のファストファッションブランドやインテリア・生活雑貨の大型旗艦店を一つのエリアに集積させた。

とのことである。

しかし、残念ながら今年に入ってファストファッションの凋落は明らかである。
ユニクロ、ZARA(厳密に言うならユニクロはファストファッションではない)は堅調だが、H&Mは店舗数が増えているにも関わらず、売上高は減少している。
もう少し詳しく、これについて評論されているブログをご紹介したい。

CA3G0076

http://blog.goo.ne.jp/souhaits225

長文なので以下に抜粋引用したい。

 福岡地所が進めてきたキャナルシティ博多の増床プロジェクト、同イーストビルが9月30日にオープンする。昨年11月の概要発表で、福岡地所側はイメージを「ファストファッションスタジアム構想」として打ち出した。
 その代表格で“九州初上陸”となるH&Mを目玉に、日本で実績をもつ外資系ザラ、国内勝ち組のコレクトポイント、ユニクロをミキシングして、安さとトレンドを武器に天神や博多駅に対抗しようという試みだ。
 もちろん、これだけではバリエーションを欠くため、インテリアショップのフランフランを施設内移動させ、LAセレクトのキットソンを天神からリーシングするなど、何とかテナントの顔ぶれを整えた形だが、 果たして勝算はあるのか。
 結論から言うと、これで天神や博多駅に対抗できると考えるのは、大きな間違えと言わざるをえない。

とある。

流通ニュースでは報じられていなかったが、キットソンも導入するそうだ。
しかし、この「キットソン」というブランドもすでに人気には陰りが見えており、「キットソン」のキャンバスバッグはイトーヨーカドーや地方のホームセンターでも販売されているほど、陳腐化している。言ってみれば「ルドルフ・ヴァレンティノ」となんら変わらないブランドとなり果てている。
ブランドに最早、輝きはまったくない。

このブログの筆者は、福岡在住の方だが、
ファストファッションの凋落が顕著な現在、福岡地所の掲げる「ファストファッション構想」は「時代遅れ」であるというのがその主旨であり、同意する。

このリニューアルオープンが昨年の9月だったらどうだっただろう?
おそらく、ギリギリセーフだったのではないだろうか。それでも、その半年後・1年後には息切れしていたのではないだろうか。

それよりも、九州には独特のトレンドや人気ショップがあり、アパレル業界では本州とは一線を画していると認識されている。専門がジーンズカジュアルなので、それを例に出せば、九州を拠点とするジーンズカジュアルチェーン店に立花屋がある。これは本州には進出していないし、本州で流行しているセレクト寄りのジーンズカジュアルチェーン店でもない。一種独特の立ち位置である。
また、ジーンズ業界において、数年前までは福岡から新しいトレンドが生まれることも多かった。
福岡や関西で生まれた新トレンドが、東京に行って全国に広まるというケースが多い。

その観点で行くならば、安易なファストファッションに頼らず、地元独特のショップを編集するほうが良かったのではないだろうか。あくまでも結果論だが。
「地元起こし」「地域分権」などが叫ばれているが、こと商業施設を見る限り、全国共通して言えることはどこにも地元らしさ、地域らしさがうかがえない。
東京23区内で流行っている○○ブランドとか、日本初上陸の海外ブランドばかりである。地元独特のショップが入店していることは、ほとんどない。
こんなことばかりしていては、地域振興などできるわけがない。

全国の商業施設の迷走はまだまだ続きそうである。

海外ビジネスは現地適合化が最重要

 日本企業が中国に進出して成功するためには「現地適合化しないとダメ」と言われる。
実際に進出した日本企業の多くは適合化できずに苦戦しているようだ。

しかし、現地適合化は当然のことで、外国企業が日本に進出した場合も適合できなければ失敗に終わる。
その代表例は、フランスの大手量販店「カルフール」だろう。
鳴り物入りで進出してきたが、業績はさっぱり振るわず、店舗をイオンに売却して撤退した。
西友を傘下に収めたウォルマートもアメリカ流を持ち込んだものの、成功しているとは言いづらい。異例の粘り腰で撤退こそしていないが、いつまで堪えきることができるのだろうか。

衣料品業界では「H&M」「フォーエバー21」が挙げられるだろう。
それぞれスウェーデン、アメリカ西海岸を拠点とするグローバルなSPAブランドだが、先日もお伝えしたように日本では苦戦傾向にある。ブーム(らしきもの)は一時的・局地的な物だった。

ファッション性の高いトレンドアイテムを次々と安値で販売するという手法を採る両ブランドであるが、素材の品質、縫製の品質はかなり悪い。中には数シーズン使いまわせる物もあるが、Tシャツやカットソー類はほぼワンシーズンでの使い捨て感覚である。
70年代・80年代に我が国の流通界でもてはやされたペガサスセミナーの「チェーンストア理論」によると、
「ベーシックなアイテムは高価格で、トレンドアイテムは低価格で提供する」ことが原則となっており、両ブランドはこの理論に忠実であるとも言える。
これを「効率的」と見なすのか「もったいない。資源の無駄使い」と見なすのかは意見の分かれるところである。

一方、現地適合化にある程度成功したのは「GAP」だろう。
日本での店舗数は100店舗前後にまで増えている。上陸当初は、サイズはアメリカ人基準でブカブカ、素材も縫製も劣悪だった。
以前に書いたことがあるが、黒のストレッチパンツを一度洗濯すると縮んでねじれたことがある。また知り合いの子供服アパレルの管理職は、チノパンを3回着用したら破れたという。
しかし、今のGAPは日本人の体形に合わせた日本規格となっており、素材や縫製も上陸当初よりは向上した。それでもときどき、小さな穴の空いた生地や間違えた縫製などを発見するのだが。

「H&M」「フォーエバー21」は日本などという「小さな市場」を見ておらず、中国での展開が主眼であろう。
しかし、現在、中国国内でも数多くの現地アパレルが怒涛の勢いで各地に出店していると聞く。
欧州や米国で売れた両ブランドがそのままの体制で、中国の現地アパレルと勝負をして勝てるのかどうか、予断を許さない状況なのではないかと推測する。

方向性は異なるが、「アバクロンビー&フィッチ」も日本で現地適合化できずにスタートダッシュに失敗した例と言える。日本語が話せない白人のモデル店員、大音響で流す音楽、店の外まで匂うキツイ香水、どれ一つ採っても自己満足の世界で、まったく日本人消費者のことを考えていない。おまけに価格は本国の1・7~1・8倍と高い。これでは売れなくても当然である。

これらの事例を照らし合わせると、海外進出するならば現地適合化が最重要であることがわかる。
現地適合したくないのであれば、海外進出せずに自国内で堅実なビジネスを続けるべきである。個人的心情では、後者企業を支持しているのだが。

H&Mの苦戦は、日本人消費者の良識の高さ

 先日、反対の立場から見て、海外ファストファッションの良いところを挙げてみた。
しかし、実際にはH&M、フォーエバー21は一時期のブームは別として、日本市場では苦戦している。

これについては、高名な小島健輔さんが、詳細なブログを書いておられるので
そちらをご紹介したい。

「H&M遠からず日本撤退か」
http://www.apalog.com/kojima/archive/747

タイトルはやや過激に煽り気味だが、
グラフ付きで実に科学的に分析しておられる。
H&Mは12店舗まで増えているものの、売上高が21・5%減少している。

またフォーエバー21は5店舗のまま増えていない。

この現象を見て、「日本人は意外に冷静なのだなあ」と変に感心してしまった。
例えばH&Mはオープン時にこそ数千人が並んだものの、それ以降はそれほど大混雑しているとは聞かない。
有名ブランドとのコラボレーション商品を発表して、ファッション雑誌などが盛んに採り上げたが、
それほど売れておらず、発表後も相当数店頭に残っていた。
とくにLANVINとのコラボレーションドレスは、かなり長期間店頭を埋め尽くしていた。

H&M

H&Mとフォーエバー21が日本市場で受け入れられない理由は、
たしかに価格は安いが、あまりにも使用素材の品質が悪く、縫製仕様も粗悪であるためだろう。
上陸後は物珍しさで購入した消費者も2度目、3度目は買わなかったということになる。
そうでなければ店舗数が増えているにも関わらず売上高21・5%減にはならない。
現在、このブランドを支えている消費者は「所得が低い若い層」と「もともとファッション好きで、品質が悪いのを割りきって購入している層」くらいではないだろうか。
ただ、「所得が低い若い層」はしまむらやジーユー、ハニーズとも競合するため、全部は取り込みきれていない。
品質で言えば、明らかにしまむら、ジーユー、ハニーズの方が上だ。

そのH&Mよりも品質が悪いと評価されているフォーエバー21はさらに厳しい状況にあるのではないだろうか。
原宿に行くと、H&Mとフォーエバー21の紙袋を下げた学生を多数目撃するのだが、
あれは地方から来た学生が「土産物感覚」で買っているのではないかと思う。

一方、価格がもう少し上のZARAは店舗数が増えて日本市場にはある程度定着しつつある。
品質については、こちらもかなり低くユニクロや無印良品とは比べ物にならない。GAPよりも下、H&Mと同等か少し上ではないだろうか。
使用素材も粗悪だし、縫製も歪んでいる。
それでもZARAが順調に店舗数を増やしているのは、テイストの差ではないか。
H&Mとフォーエバー21よりももう少し大人っぽいテイストでまとめているため、定職のある20~40代の顧客を掴んでいると推測される。
H&Mとフォーエバー21は明らかにヤング向けのテイストなので、10代の学生か定職のない20代が主要客層であろう。

グローバルブランドのH&Mとフォーエバー21は日本市場に商品を適合させる気もないだろうから、
国内4~5店舗体制が適正規模だろう。

物性の高さだけがファッションだろうか?

 日本人の特性として、議論・批判・批評を嫌うところがあると思う。
司馬遼太郎さんの著書によると、幕末の長州藩士は例外的に議論好きだったとあり、反対に薩摩藩士は上の命令には絶対服従だったとある。

さて、前回は、日本は「物作り志向」が強いという話題をしたかったのだが、
何時の間にやら日本の繊維産業の特殊技術を紹介し、それに対して共感している自分があった。

今回は、反対の立場に立って書いてみようかと思う。
いわゆるディベートというやつの脳内練習だと思ってほしい。

個人的見解ではユニクロは「物作り志向」が強い日本人的SPAブランドだと思う。
ユニクロが万人に受けた理由は、低価格高品質にあると考えている。
あの価格の割には品質はそこそこ高く、下手な百貨店アパレルのSPAブランドと同等の品質がある。
この品質とは何かというと、使用している素材や縫製の質であり、物性においてのスペックは高い。
シナジープランニング代表の坂口昌章さんによると「日本人はこの20年間、ひたすらに低価格高品質の商材開発に明け暮れていた。それは一種狂信的ともいえる状況にあった」とおっしゃっておられ、ユニクロは、その「低価格高品質」の一つの到達地点と言えるのではないだろうか。

反対に海外ファストファッションを考えてみたい。
主にファストファッションとは、開発までの時間が短く流行を早く採り入れ、価格が安いことと定義されるため、
GAPやアバクロは含まれず、ファストファッションの定義に当てはまる海外ブランドはH&Mとフォーエバー21となる。
この2ブランドは、低価格ではあるが、使用素材と縫製という観点では著しく低品質である。ファストファッションとは言いづらいがZARAもまた低品質である。「物作り志向」の強い日本人にはまったく受け入れられていない。GAPのように100店舗まで出店することは到底不可能だろう。20店舗出店ですら成立する可能性が低い。

しかし、良いところを探すとするなら、デザイン性、色柄のトレンド性、イメージ打ちだしの上手さ、ということになるだろうか。これはユニクロに欠けている部分である。
そして、今回は敢えて反対の立場から書いてみるが「物性の高さだけがファッションだろうか?」という問題がある。ファッションとはブランドイメージ、広告宣伝の上手さ、見た目のカッコよさなども含まれており、逆にこれらがないブランドはちっとも「ファッショナブルではない」と言うことにもなる。
それは実用品の世界である。
H&M、ZARAが多くの諸外国で受け入れられているのは、様々な経済的要因もあるが、一つには「ファッショナブル」だったからという要素もあるだろう。その意味では、海外ファストファッションは品質は著しく低いものの、「ファッションブランド」だと位置付けることも可能ではないだろうか。

逆説的だが、H&Mやフォーエバー21が日本国内で支持され、20~30店舗体制まで拡大できたとき、初めて日本人は過度の「物作り志向」から脱却することができるのではないかとも思う。

売れ残ったLANVINが安物の舞台衣装みたい

 先日、H&M難波店を巡回した。

平日の夕方だったこともあり、それほどの混雑ぶりではなかったが、大学生くらいの若い男女でそこそこにぎわっていた。
鳴り物入りで発売された「LAVIN」コラボ商品も、型番によっては売り切れたものもあるのだろうが、まだまだ残っていた。
レディースのドレスを見て感じたことだが、この商品は、派手な色使いのせいかもしれないが、どう見ても安劇団の舞台衣装にしか見えない。このドレスを着てどこに出かけようというのだろうか。

H&Mはアウトレットショップを持たないかわりに、店内にアウトレットコーナーを設置しているようだ。あえて「セールコーナー」と言わず「アウトレットコーナー」と書いたわけは、いまだに半そでのTシャツやタンクトップなどの夏物の残りを300円~500円に値下げして販売しているからだ。

GAPやユニクロなど商品の店頭滞留が長いショップでは、シーズン遅れの物を販売することもあるが、さすがに現時点では両店舗のセールコーナーに夏物の半そでやタンクトップは並べられていない。

メンズのジーンズ類をチェックしてみた。
価格は5900~7900円くらいが中心で、一部に4900円がある。おそらくデニムで3900円以下はないと思われる。
クオリティでいえば、同じ5900~7900円が欲しいのであれば、ユニクロのメイドインジャパンジーンズか、ライトオンのメイドインジャパンジーンズの方がはるかに高い。またジーンズメイトやライトオンで割引販売されているエドウィンの廃番ジーンズの方がさらにクオリティが高い。
縫製糸の始末ができていない6900円ジーンズなど、日本国内にはあまり存在しない。こういう商品は2900円程度の価格設定で十分だろう。

メンズにはローゲージニットで裏フリースというトレンド性と機能性を合わせたニットジャケットが販売されていたが、ニットがアクリル主体であるため、どうにも安物っぽく見える。ただ、こういう企画の採り入れ方は素早いと思う。
賢明なことにH&Mにはダウンジャケット類がほとんどない。記憶違いかもしれないが、なかったのではないだろうか。

その後、ジーユー心斎橋店を覗いた。

ジーユーとH&Mの一番の違いは、電灯の色だと思う。
ジーユーはどちらかというと白色蛍光灯に近いライト、H&Mはやや黄色っぽいダウンライト風。商品の色合いがはっきりとわかるのはジーユーだが、なんとなくムードがあるように見えるのはH&M。ただし、アイテムの微妙な色合いは分かりにくく、太陽光の下で見ると店内とはまったく違う色合いに見える物もあると推測する。

もし、H&Mの店内を白色蛍光灯にしたら、もっとチープ感が目立つのではないだろうか。
反対にジーユーをダウンライト風にしたら、高級感が出たりして。
まあ、軽い妄想なのでお許しを。( ̄ー ̄)ニヤリッ

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