帝国データバンクによると、「辻学園調理・製菓専門学校」を経営する辻学園が民事再生法を申請した。
負債総額は約28億円。

http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/3462.html

いろいろ調べてみると、関西でなじみの深い「辻調」こと「辻調理師専門学校」とは資本関係がないこともわかった。
おそらく両校を混同してびっくりされた方も多いのではないだろうか。

帝国データバンクの記事から引用すると

2007年3月期には年収入高約23億9200万円を計上していた。

しかし、少子化に加え、高卒者の大学進学志向の強まりや大学の栄養学科などとの競合から入学者数が落ち込んだことで授業料収入の減少を余儀なくされ、2010年3月期には年収入高が約12億4400万円にまでダウン。以降、入学者数を前年並みで維持したものの、新校舎新築に伴う多額の借入金負担などから資金繰りが悪化し、今回の措置に至った。

とのことである。

今回の辻学園の経営破綻は、専門学校や大学の学校経営の難しさを感じさせる。
少子化が進んでいる今、学生数の減少は専門学校・大学ともに悩みの種である。
三流私立大学は定員割れを回避するために、ほぼ全入学に近いほどハードルを下げている。
また各種専門学校も上位数校はある程度の規模で生徒数を維持できているものの、それ以下の学校は年々生徒数が減少しており、経営破綻や廃業を余儀なくされている。

辻学園のHPを見てみると、1年制・1年半制・2年制がある。
生徒数や授業料はHPで明記されていないので、はっきりした数字はわからない。
かつて某専門学校で働いた経験で類推したい。
授業料を年間100万円だと仮定する。
学校の収入の大半以上は授業料なので、今回発表された売上高の全部を授業料収入だと仮定する。

2010年3月期の売上高が12億4400万円なので
単純に割り算すれば、生徒数は1244人ということになる。

調理師学科、高度調理技術学科、製菓衛生師の3つの科があるということなので、
単純に全生徒数を3分割すると、1つの学科には全部で400人の生徒がいることになる。

今回はかなり単純な割り算をしているので、各コースや学科の数字とは多少ことなると思う。
だいたい大雑把に考えれば昨年の入学者数は3科全部で400数十人前後というところではなかっただろうか。

地方のファッション専門学校なら十分に経営が成り立つ入学者数である。

各種専門学校・私立大学の経営破綻はまだまだ続くことが予想される。
生徒数減をアジアからの留学生で埋めようという考えもあるが、先頃の青森大学で発覚した偽装入国事件に見られるように、留学生を装って就労目的に不法入国するケースも多く、安易な留学生受け入れも危険である。

今日の学校破綻の原因は、20年前にハードルを下げて学校増設を推進した文部科学省の大失策に原因がある。