タグ: 繊研新聞

繊研新聞が5月から電子版を開始。

 まず、内容を取り違えていたことを関係者様に謝罪しなくてはならない。
まことにお恥ずかしい限りである。

その上で、5月に発行される繊研新聞の電子版についてあらためて考えてみたい。

その概要を以下に抜粋する。

http://www.fashionsnap.com/news/2012-03-19/senken-denshiban/

繊研新聞社が3月19日、繊研新聞の電子版「繊研新聞電子版」を5月より発刊することを発表した。国内の繊研新聞の購読者を対象にパソコンやスマートフォン、タブレットなど様々な端末から繊研新聞に掲載した記事を無料で提供。国内では電子版のみの購読は不可となるが海外居住者には電子版のみの販売を行う予定。4月9日より、事前登録申し込みを行う。

とのことである。
要するに現在、繊研新聞を購読している人のみのサービスである。
そして、問題はその金額であるが、

繊研新聞社が発行する「繊研新聞電子版」は、登録後にログインすれば午前6時(日本時間)から当日付の繊研新聞を読むことができる。海外からも申し込み可能で、価格は国内での購読料と同様月額3,975円(クレジット決済、本紙の新聞購読料は含まれない)。2012年4月分から最長1年間、過去記事をキーワード検索できる検索機能も備える。紙面は、「Adobe FlashPlayer」がインストールされているパソコンや端末では、新聞レイアウト版となり、紙面と同じすべての写真や図表、決算短信が閲覧可能。レイアウト版の対応機種は、後日ホームページを通じて案内する。

という。

「電子版のみでは契約ができない」という箇所をどうとらえるかなのだが、各新聞社ともここで頭を悩ませている。
繊研新聞に限らず、繊維ニュースでも今は亡き日本繊維新聞でも。

日経新聞は月額4000円で電子版のみが購読できる。
その金額で電子版が読みたいか?と問われると、即答できない。
かなり考えねばならない。

繊研新聞社としては電子版のみの読者が増えることは歓迎していないのだろう。
今回の措置では、紙媒体の部数に影響が出ることはほとんどない。
しかし、それで良いのかという疑問も感じる。

例えば、日経新聞のように月額4000円前後で電子版のみを購読するという設定はどうだろうか?
おそらく、さまざまな障害があるに違いないし、社内でもいろいろな意見が出されたことと想像する。
それでも、ある一定料金(例えば4000円とか3000円とか)によって電子版のみを購読できるようにした方が、読者の裾野が広がるのではないかと思う。
このあたりは完全な私見なので、「お前考え違いしてるやないか」と言われればその通りなのであるが、新聞の読者数を今以上に広げるためには、電子版のみの購読を可能にして裾野を広げるというやり方が良いと感じる。

けれども問題点もある。
会社自体が消滅したので時効だと思うが、
かつて日本繊維新聞が日経とほぼ同じプランで電子版を発行したことがある。
結局、倒産するまでの電子版契約者は100人内外だったと聞いている。

また某社の有料携帯情報サイトも登録者数が100人強であるとの噂も聞く。

さて、購読部数減少に頭を痛める繊維業界紙だが、電子版の契約者数を増やさない施策を採ったからといって、部数の減少に歯止めがかかるのだろうか?
個人的には歯止めがかかるとは思えない。

なぜなら、いささか消費者寄りの情報を重視しているとはいえ、繊維・ファッション業界向けのインターネット情報サイトは山のように存在しているからである。
もっとも有名なのはファッションスナップドットコムだろうが、それ以外にも週刊ファッション情報、ファッションプレス、ファッションJP.net、アパレルウェブ、アパレルリーダーズなどなど。がある。
一説には小さなサイトも合わせる100以上もあるという。

これらのサイトの多くは無料でニュースが閲覧できる。
こうした状況で新聞社が独力で電子化の流れに抵抗したところで、効果がないと思われる。
効果がないどころか、逆に新聞社が取り残されてしまうのではないかという危機感すら感じる。

まあ、しかし、各情報サイトとも無料で公開しているわけなので、収益化が難しいというのはどのサイトにも共通した悩みである。
バナー広告を集めるか、記事を有料で大手サイトに配信するか、くらいしか収益化の手立てがないのも現実である。

「こうすればネットでも収益化できる」という名案が、このポンコツな頭では思い浮かばないので、優秀な方の登場を待つしかない。

紙媒体の部数が減少しているのは宝島社など一部を除いて、出版業界全体の流れである。
そのためにサイトでどのように収益化するかという問題に現時点で有効な答えが出ていない。

ただ、それでも繊維・ファッション情報で圧倒的なシェアを持つ繊研新聞が、有料無料を問わず紙媒体購読者以外にも読める電子媒体や情報サイトを開設することは、かなりの数の読者を獲得できるのではないか。
読者数を獲得してから、新しいビジネスに結びつけるやり方を模索しても良いのかもしれない。

じゃあ、その新しいビジネスって何よ?と突っ込まれるとこれまた難問であるのだが・・・・・。

福島の縫製工場の商品を引き取らない大手総合アパレル2社と有名百貨店

 以前、某有名セレクトショップが福島の縫製工場に依頼していたシャツの引き取りを拒否したことを書いた。
昨日、知り合いから、大手総合アパレル2社と東京本社の有名百貨店1社が福島の縫製工場の商品引き取りを拒否しているとの情報を聞いた。

大手総合アパレル2社と百貨店1社はホームページのトップで、被災者支援を打ち出しており被災地に物資や義援金を寄付している。申し訳ないがこの3社の姿勢は中途半端な偽善である。本来なら社名を書くところであるが、福島の縫製工場からの裏付けが取れていないので、今回は止めておく。

以前書いたことの繰り返しになってしまうが、
放射線を浴びた衣料品類は、よほどの量でなければ洗浄すれば大丈夫だと聞いている。
ならばこの3社は洗浄する努力をすべきだろう。被災者支援を打ち出すのであれば、福島県内にある縫製工場も被災者である。なぜ縫製工場の支援をしないのか。
縫製工場は被災していなくても、従業員は被災しているかもしれない。従業員は被災していなくても家族や親族は被災しているかもしれない。
もっとはっきり言えば、売り上げ不振で貯まった在庫商品を被災地の縫製工場に、どさくさ紛れで押し付けようとしているのではないかと疑ってさえいる。

ファッションだ、トレンドだ。人道支援だとカッコイイことばかり口にするが、この手のかっこ悪い話が山盛り存在するのがアパレル・ファッション業界の実態である。

もし、自分に聞き取り調査が来れば、4社まとめて社名を報告させていただく。

2011年旧暦占い

 毎年、1月の初めに繊研新聞で「今年の旧暦占い」という特別企画記事が掲載される。これは、今の暦(新暦)ではなく、旧暦によってその年の気候の移り変わりを予測するというものである。
旧暦と新暦は、だいたい大雑把に1カ月半ほどのズレがあるのだが、その年によってほぼ1カ月の場合と、2カ月近くズレる場合がある。

衣料品の販売にとって、暑さ・寒さというのは重要な要素なので、今年はいつごろ暑くなるのか、いつごろ寒くなるのかということが気にかかる。

昨年(2010年)はこの旧暦占いが的中した。春の訪れが遅かった。理由は閏月があり、1年が13カ月あったせいだ。4月20日ごろまで寒さが続いて、春物の売れ行きが鈍かった。
以前はクラボウの元常務、小林さんが長らく旧暦占いを書かれていたのだが、近年は違う方に変わられている。

今年の旧暦占いは、旧暦の元旦と新暦の立春がほぼ重なるので、順調に気候が推移するという。

【春】3月5日ごろから春らしくなり、桜の満開は3月下旬。
【夏】ゴールデンウイークの間に夏らしくなり、梅雨明けも早い。
   残暑が長引くことはない。
【秋】2010年よりも早く秋が来る。
【冬】10月下旬から寒波到来。


とのことである。

この占いが的中するなら、2011年は久しぶりに暦通りの順調な気候推移になりそうだ。

ブランド力、トレンド提案、コーディネイト販売などと言っても、洋服の需要はやはり気温で決まる。暑ければ半そでが欲しいし、寒くなれば防寒着が欲しくなる。気温無視で買ってもらえるブランドなどは、業界でもほんの一握りである。

センイ・ジヤァナルが破産。負債総額は4億円

 繊維業界紙、センイ・ジヤァナルが11月29日号を最後に廃刊し、11月30日に自己破産申請の準備に入ったという。
負債総額は4億円。

http://www.fashionsnap.com/news/2010-11-30/seni-journal/

ファッションスナップドットコムに詳細と沿革が述べられているのでご参照いただきたい。

11月1日に日本繊維新聞が経営破綻し、1カ月で2紙が消え去った。
個人的にはセンイ・ジヤァナルの方が先になくなると思っていたが、50人前後の社員を抱えていた日本繊維新聞の方が先に倒れ、10人前後で運営していたセンイ・ジヤァナルの方が、人件費が少ない分だけ長く残れたといえる。

以前、ツイッターでも述べたのだが、繊維業界紙4紙の経営状況は

日本繊維新聞≒センイ・ジヤァナル<繊維ニュース<繊研新聞の順であり、下位2紙がなくなり、業界紙は繊維ニュースと繊研新聞の2紙になってしまった。
90年代初頭に経営危機に陥った日本繊維新聞は、紡績や商社の資本援助で15年間生き延びたのだが、センイ・ジヤァナルはニット製造機械メーカーやミシンメーカーからの資本援助によって今日まで生き延びてきた。

しかし、11月に入ってセンイ・ジヤァナルは自社のHPを維持できなくなり、他のブログサイトにジャンプするようになっており、サーバー維持もできなくなったということでは「かなりヤバイな」と思っていた。来年前半には逝ってしまうのではないかと考えていたが、11月末で終わったので予想よりも早かった。

従来型の繊維業界紙4紙は媒体数が多すぎた。2紙になってちょうど適正規模ではないだろうか。しかし、残る2紙も決して安泰ではない。いっそのこと、元が同じ会社なのだから繊維ニュースと繊研新聞が再合併すれば一番効率的だと思うのだが。

ところで、取材対象先からの資本援助で生き延びることが報道機関として正しい姿だろうか。と常々考えていた。
もちろん、媒体スタッフは生き延びなければならないから、取材対象先からの援助であろうとも受けるべきだと言うだろうが、新聞という業態からすれば望ましくない。
なぜなら、資本援助先のニット機械製造メーカーや紡績について不利益になる報道は自然と差し控えるからである。

テレビ局や朝日や読売などの一般紙でさえ、広告スポンサーの事件については報道に手心を加えると言われている。これが広告スポンサーでなく、資本主だったらどうだろうか?さらに手心を加えることになるだろう。そうなれば、業界紙として報道する資格はないと思う。

商社やアパレル、原料メーカーに広く資本参加を募って業界向けの媒体を作るという構想があるとする。
しかし、出来上がった媒体は何のための媒体だろうか?資本参加企業のPR紙となるだけである。こういう構想で出来上がった媒体はロクなものではない。それならいっそのことPR業務に徹すればよい。

そういう意味では独資で踏ん張っている繊維ニュースと繊研新聞に頑張ってもらいたい。

年の半分はバーゲン。安売り万歳。

 バーゲンの時期が年々早まっている。しかし、若い方々はどれくらい早まっているのかあまりわからないのではないかと思う。

11月9日の繊研新聞の1面下のコラム「め・て・みみ」にバーゲンのことが書かれており実際にどれくらいバーゲン時期が始まったかがわかる。
以下に抜粋する。

「昔って夏物バーゲン、お盆明けだったよね」という話題に。
「そうそう30年くらい前、阪急ファイブは8月最後の週だった」「実際、秋物が並ぶのも9月中旬からだった」「なんでこうなっちゃったんだろう」

とある。
どうもこのコラムを書いた記者さんは関西在住もしくは関西出身のようである。なぜならたとえに挙げるのが「阪急ファイブ」だからだ。これは今、梅田にあるHEPファイブの前身の商業施設だ。

この記者さんが書いているように、30年前というと1980年代は、夏のバーゲンは8月中旬に、冬のバーゲンは1月下旬もしくは2月上旬に、いや下手をしたら2月下旬くらいに始まっていた。
気温的にはまだ2,3週間着られるが、その季節のピークは終わったという頃合いに始まっており、まさに理にかなった値下げである。

今月、11月は秋冬物が定価で販売できる最後の月。来月12月からはあちこちで「シークレットセール」「メンバーズセール」「プレセール」「クリスマスセール」「フライングセール」が始まる。いろいろなネーミングでごまかしてはいるが要はバーゲンだ。
そして、1月1日から全面バーゲンとなり、それが牛のヨダレのようにダラダラズルズルと2月20日ごろまで引きずられる。

夏は6月から名称ごまかしバーゲンが始まり、7月から全面バーゲン。お盆明けまでズルズルダラダラとセールが続く。

夏冬合わせると合計6カ月、年の半分はバーゲンという計算になる。

繊研新聞の記者さんではないが、まさに
「なんでこうなっちゃったんだろう」
である。
毎年、繊研新聞などで各メーカーのトップ、各小売流通業のトップが「セールの前倒し反対」を語るが、そういうトップの在籍する企業が率先して早期セールを行うのだから笑い話にもならない。あれは業界新聞向けのリップサービスということだろうか?
それなら、古い話で恐縮だが、ラッシャー木村のマイクパフォーマンスの方がよほど面白い。

素朴な疑問なのだけれど、メーカーと小売流通業のトップが集まってバーゲン開始時期の協定を結ぶことはできないのだろうか?ただ、繊研新聞紙面で「バーゲン早期化が問題だ」と語っていても何も始まらない。実際に早期化させているのは自分たちなわけだし。

播州織の龍馬ジーンズ

 NHKの大河ドラマ「龍馬伝」が今月末で最終回を迎える。司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」を読んで以来、大ファンであるが、昨今の龍馬ブームには辟易しているのでドラマは一度も見ていない。ブームが終わったころにDVDで見ようかと考えている。

ところで、この「龍馬伝」開始のころの番組宣伝用ポスターで、龍馬役の福山雅治さんが穿いている袴がある。この袴に兵庫県西脇産地で織られた播州織が採用されている。
これはすでに今年初めに繊維ニュースでも紹介されていたが、企業名は書かれていなかった。

10月29日付の繊研新聞によると、
龍馬伝ポスターの袴用生地は、西脇産地の産元商社、高龍商店の物であるという。元来、西脇の播州織はシャツ用などの薄地綿織物が中心だったが、新たに同社が厚地の帆布素材を産地内で開発して「播州帆布」の名で商標登録をした。

これはまったく知らなかったのだが、記事によると「兵庫県は、日本の近代帆布発祥の地」(高瀬保夫・高龍商店社長)だという。

この生地を使った「龍馬ジーンズ」なるものが西脇市内の播州織工房館で販売されているそうだ。

ちょうどこの記事を読んでいると、製作会社を経営する知り合いから「播州織の英語版プロモーションビデオをyoutubeにアップした」というメールをいただいた。
参考までにURLを貼り付けておく。

http://www.youtube.com/watch?v=0vFT3shsf34

ナレーションが全編英語なので、少しわかりにくいかもしれないが、龍馬ジーンズとその生地で作った袴がどんなものかはある程度分かると思う。

ナビゲーションを務める女性がなぜか女子高生風の衣装を着ており、安物のアダルトビデオのような雰囲気を醸し出しているのはご愛嬌ということにしておきたい。(笑)

ところで、龍馬ブームで国や大企業のトップまでもが「龍馬かぶれ」になっている現象には首を傾げたくなる。たしかに偉大な英雄にあこがれることは理解できるが、龍馬の言動は「既存体制の破壊」が目的であり、あの頃の維新志士のように国や大企業のトップに、自らの属する既存権益体制を破壊する覚悟があるのだろうか?
これは龍馬と人気を二分する高杉晋作についても同じことがいえる。高杉晋作のほうが龍馬よりも言動は過激であった。

偏見かもしれないが国と企業トップの「龍馬かぶれ」はお遊びのように思えてならない。

日本繊維新聞の思い出

 日本繊維新聞が11月1日で資金ショートに陥り、営業を停止した。
元業界紙記者としては、ついに来るべき時が来たと感じている。

今回は、元同業他紙の記者として日本繊維新聞の思い出などを振り返ってみたい。

報道によると1943年創刊で、元衆議院議長の星島二郎氏が初代社長を務めたという。
今でこそ、業界紙は繊研新聞が独り勝ちだが、古くは日本繊維新聞の方が優勢だった。ちなみに紡績のガチャマン時代には繊維ニュースが繊研新聞よりも社員の給料が高かった時代もあるという。企業の栄枯盛衰は実に儚い。

日本繊維新聞は一般に「名門」と評される。その理由の一つに日本新聞協会の会員であることが挙げられる。日本新聞協会のHPで加盟企業を確認していただければわかるが、一般紙とテレビ局のほか、一部業界紙が加盟している。
自分が聞いたところによると、業界紙は「1業界につき1社」だけ登録できるきまりだという。
で、繊維業界からは日本繊維新聞が登録している。いわば昔は、繊維業界を代表する業界紙であったということになる。

繊研新聞が独り勝ちとはいえ、現在も日本新聞協会には加盟できていない。
ここに日本繊維新聞が「名門」と言われる所以があるのではないだろうか。

自分が繊維ニュースに入社したのは1997年。
残念ながら日本繊維新聞の全盛期は知らない。97年当時にはすでに没落した「名門」だった。
今回の日本繊維新聞の営業停止を「突然死」みたいだと評する方もいる。しかし、内情は「突然死」ではない。90年代前半にはすでに経営が悪化しており、かなり危ない状態にまで追い詰められていたという。その際、何人ものベテラン記者が退職しており、当時の繊維ニュースにも幾人か日本繊維新聞出身の先輩記者がおられた。

OB記者によると、日本繊維新聞は90年代前半の経営危機を紡績や原料メーカー各社からの資金援助で乗り切ったらしい。しかし、15年が経過して紡績各社も経営が悪化しており、とても他社を援助するゆとりもない。合繊メーカーは、繊維部門の比率を縮小しており、もはや一繊維業界紙がどうなろうと興味の対象外である。二度目の援助は期待できない状況にあった。

そしてついに2010年に幕を下ろした。

90年代前半以降の日本繊維新聞の軌跡は、業界紙が今のままでは立ちいかなくなることの例示である。繊研新聞、繊維ニュースともにこれまでの業界紙的発想を一新しないと10年後も企業が存続している保証はない。

日本繊維新聞が自己破産へ

 昨日、繊維業界紙大手の日本繊維新聞の営業停止が発表された。
しかし、自社での発表があまりにお粗末であったため、発表前の午前11時に社名を伏せて他のブログで疑問を投げかけさせていただいた。

http://apalog.com/minami/archive/328

その後、11月1日の正午以降に報道され始めたものの
信用情報と帝国データバンクでは少し書いている内容が異なる。

http://www.sinyo.co.jp/sokuhou/sokuhou.htm

http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/3376.html

信用情報によると原因は資金ショート。負債総額は約6億円。
帝国データバンクによるとこれから自己破産の準備に入るというから、会社も紙名もなくなることになる。

複数の業界関係者によると、
10月29日の時点で社内と、一部の取引先に通達があったという。
自分が耳にしたのは10月30日の土曜日のことである。
金曜日にわかっていたのなら、なぜ製作途中にある11月1日発行号の新聞紙面に「今号を持って営業を停止し発行を中止いたします」という告知文が入れられなかったのか疑問に思う。

業界紙の発行スケジュールから考えると、
月曜から木曜は、だいたい午後4時~4時半くらいに記事提出が締め切りとなる。
しかし、土日が休みなので金曜日は締め切りが延長される。
ケースバイケースだが、だいたい午後5時~5時半までの延長が可能だ。
ひょっとしたら午後6時も可能かもしれない。

ただしその場合、スペースと時数が決まっていて、その部分を除いて紙面が完成していなければならない。
だから「○○の記事、写真縦1枚、20行入ります」と申請しておけば対応が可能になる。
10月29日の午後に社内通達があったのなら、理論上は11月1日の新聞に掲載することは可能だったのではないだろうか。

いくら、11月1日の正午に自社ホームページ上で告知を掲載したと言っても、インターネット回線がないorネットを見る技術がないなどの読者には甚だ不親切な告知であるといえる。
これが工場やメーカーの廃業なら理解できなくもないが、少なくともメディアのはしくれならその対応はキチンとしないといけない。

また信用情報や帝国データバンクの記事を読むと、
新聞業界の部数水増し体質が明らかにされている。
日本繊維新聞は倒産直前まで公称発行部数を12万4000部としていた。
月額購読料は4000円弱だから、この通りの部数だとすると毎月4億円以上の購読料収入となる。
年間だと48億円以上。
これが事実だとすると6億円程度の負債などなんともない。

両記事によると、直近の全社の年間売上高は5億2000万円にまで落ち込んでいたという。
この5億2000万円には購読料以外に、広告料収入や単行本売上高などが含まれている。
5億2000万円を12カ月で割ると約4300万円。
ここから毎月の平均売上高が4300万円ということがわかる。
この4300万円を4000円(1部あたりの新聞購読料)で割ると、約1万部ということになり、
毎月の発行部数は約1万部となる。

しかし、売上高には広告料収入や単行本売上高、その他雑収入が含まれていないため、
実際の毎月の購読料収入は4300万円以下となり、発行部数は1万部以下ということになる。
これが実情に則した数字である。
一般紙でも「押し紙」問題が取りざたされているが、業界紙や業界雑誌にも部数水増し疑惑が常につきまとっている。業界紙・業界雑誌の公称部数が信用されない由縁である。

ちなみに昨夜ツイッターでの風評被害がすさまじかったが、
日本繊維新聞社と繊研新聞社は、まったく別の会社で資本関係もゼロである。
繊研新聞読者はご安心願いたい。

アパレルの生産深刻に

 繊研新聞の9月29日付の1面に「中堅アパレル生産深刻」という記事が掲載されている。中国の生産のタイト(素材、縫製の両面)さ、国内工場の疲弊、大手テキスタイルコンバーターの組織改編の影響から、レディース中堅アパレルの生産に支障をきたしているという。

レディース中堅アパレルに限らず、繊維製品すべてのジャンルで中国生産は厳しくなる一方で、生地の果てしない値上がり、縫製ラインのタイトさ、人件費の高騰などがネックになっている。

記事中で国内生産で大きなミスが発生し「国内の生産工程の傷み具合を感じた」とあるが、のんきに「傷みを感じた」などと言っている場合なのだろうか、と疑問を抱く。
国内の生産工程が傷んだのは、工場側にも責任はあるが、アパレル側にも大きな責任がある。このコメントはまるで他人事である。

©Style Picks Co., Ltd.