「若者の感性が退化している ( ー`дー´)キリッ」という論調を目にすることがあるが、これにはまったく賛同できない。百歩譲って若者が退化しているとして、同じくらい中高年も老人も退化しているのではないかと感じる。

10月10日、連休の子供会行事のため節々が痛む体を引きずりながら、某雑誌の取材で滋賀県近江八幡市へ出かけた。

大阪からは竜王のインターチェンジを下りて、近江八幡市へと向かう。
この竜王インターチェンジのすぐそばに、昨年夏に開業した「竜王アウトレットモール」がある。
実は、この「竜王アウトレットモール」で昨年8月、モノ批評雑誌「MONOQLO」の依頼を受けて、各テナントを巡ってどれだけお買い得か否かという覆面取材を行ったことがある。

以前、別のブログで2010年8月5日の竜王アウトレットの盛況ぶりについて触れたことがある。
以下に引用する。

P1~P7と臨時駐車場も含めると5000台の自動車が止められるのだが、すでに午前中でP5まで満車だった。5000を8で割ると平均625台の自動車が1つの駐車場に止められる。P5まで満車ということは単純計算で3125台が駐車していることになる。
1台に平均3人乗ってきたとして最低でも9400人の来場があった。
もっともそのうちの300台くらいは各テナントの販売員の自動車だと思う。

当時は駐車場が8つあり、合計5000台の自動車を駐車することが可能であった。
今もこの規模は維持されているし、もしかすればさらに拡大しているかもしれない。
夏休みとは言え、平日に約9000人前後の来場者があるとは驚くべき盛況ぶりだが、1年ぶりに竜王アウトレットの駐車場を見渡すと、昨年8月にも勝るとも劣らないほど自動車が停まっている。
おそらく1万人以上の来場者があったのだろう。

取材を終えて、午後2時ごろ、今度は近江八幡市から竜王インターチェンジへ向かう途中で昼食を食べることになった。

まず、最初にロードサイドの回転ずしチェーン店を覗いた。
席が満杯で待合室に30人近くは待っているので、パスした。
次にラーメンのチェーン店「来来亭」を覗いた。
ここも満席で、店舗の外で10人くらいが並んでいたのでパスした。

結局、高速道路のサービスエリアで定食を食べた。

さて、考えてもらいたいのだが、アウトレットモールに大挙して押しかけ、
回転ずしのチェーン店とラーメンチェーン店に行列を作って並ぶ。
この行動パターンはあきらかに「感性が退化している」のではないだろうか?

アウトレットモールや回転ずしチェーン店、ラーメンチェーン店が悪いということではない。
しかし、大量生産大量販売の象徴のような店舗に押し掛けるような人々は「感性に優れている」といえるだろうか?

もちろん、「退化した若者たち」も多数その中には含まれているだろう。しかし、若者たちよりももっと多くの中高年がその中には含まれている。とくに回転ずしチェーン店やラーメンチェーン店の前で行列を作っているのは、子供や孫を連れた中高年、老人の方が多い。
極めて工業的に作られたチェーン店の料理に行列をなすような中高年らの感性も明らかに「退化している」と言わざるを得ない。

その中高年たちが「若者の感性は退化している ( ー`дー´)キリッ」と揶揄するなど噴飯物である。

「昔は今ほど情報がなかったから、ロマンとかダンディズムがあった」とおっしゃる方々もいらっしゃるが、チェーン店に列をなし、アウトレットモールで犇めきあう中高年には、ロマンもダンディズムもまったく感じることはできない。むしろ、勝手に過去を美化しておられるだけではないのだろうか?

中高年、老人の感性も等しく退化している。