タグ: 東日本大震災

今まで以上にタイトになる西日本の縫製スペース

 今回起こった東日本大震災で、東北地方の縫製工場やニット製造メーカーが多数被害を被った。これがどういう影響をもたらすかというと、ただでさえタイトだった国内の縫製スペースがさらにタイトになり、今以上の納期遅れを起こすこととなる。

ほんの一例だが、ジーンズのOEM生産を手掛ける友人によると、福山地区では昨年末からすでに「2週間~3週間の納期遅れが発生している」という。中国の縫製工場から溢れた注文が国内に流れ込んだためだ。
西日本は今回の地震で無傷であるため、東北地方の注文がさらに流れ込む可能性が高い。可能性が高いどころの話ではなく、実際にもうすでに流れ込み始めているという。
知人によると「ある商社は西日本の縫製工場に、被災した東北地方の工場分の注文を流したが、納期は初期設定どおりであることを求めている」といい、かなり無茶苦茶な設定である。

今回の地震で、国内の稼ぎ頭だった東京地方は消費が冷え込み、アパレル業界全体での売上高は低迷する。また今までのように新作の洋服が次々とタイムリーには入荷されなくなるだろう。アパレル業界の人々がもう一度消費や生産について考えなさなければならない。

「rooms LINK」は名古屋以西で開催してみては?

 11日の金曜日に宮城県沖で大地震が起こった。
その際、珍しく東京にいたのだが、非常に強い揺れを感じた。その直後に大阪から「こっちも揺れてますよ」との電話をもらった。
震源地が宮城県沖なのに、大阪まで揺れるとはどれほど大きな地震なのかと恐ろしくなったが、やはりすさまじい被害だった。

11日は都内の電車も止まっていたが、なんとか知り合いの宿泊部屋に泊めてもらって土曜日に大阪に戻ってきた。今はテレビやインターネットのニュースで知るのみだが、都内も計画停電が行われたり、電車の運休があったりと、通常生活に支障をきたしているようだ。

実は3月11日夜から東京コレクションが開始される予定だったが、コレクションショーの中止や延期が相次いでいる。
http://cache.yahoofs.jp/search/cache?c=h2JrX-KuX98J&p=%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B32011%EF%BC%A1%EF%BC%B7&u=fashion-j.com%2Fblog%2Fpro%2F2011%2F03%2F2011aw.html

中止
3月11日(金) sunao kuwahara/プレゼンテーション
3月21日(月) banal chic bizzare
3月21日(月) ato

延期
3月16日(水) JOTARO SAITO
3月16日(水) JUN ASHIDA
3月16日(水) CHIRISTIAN DADA

という状況である。

知り合いのデザイナーも22日のショーを続行するかどうかは未定で検討中だという。

また来週22日~24日までの3日間、合同展示会「rooms LINK」が開催されるはずだったのだが、こちらの主催者は14日時点で続行の意向だという。ただ今後の状況次第では中止や延期があるのかもしれない。

個人的な意見だが「rooms LINK」は延期するか、場所を名古屋か大阪、京都、神戸あたりに移転して開催してはどうだろうか?東京以外の地方から出展するブランドは、送付した陳列物が期日までに届かない場合がある。また都内は停電のおそれもあるし、電車の運行も減っている。地方のバイヤーも東京への出張を控えている傾向もある。当初の会場も六本木アカデミーヒルズの40階であり、エレベーターが停電か余震で止まる可能性もある。

こう考えて行くと、もし期日通りに東京で開催しても展示会としてはあまりビジネスに結び付かない要因がたくさんある。今から会場を変えるのはなかなか厳しいだろうが一つの選択肢として検討してみても良いのではないかと思う。
また「東京コレクション」と銘打っているファッションショーを非常事態とはいえ、名古屋や大阪で開催するのは違和感があるが、幸い「rooms LINK」は「東京」でなくてはいけないという縛りもない。

日本経済の復興のためにはこうしたイベント類は中止するべきではないと思うし、できるだけ通常の経済活動は続けるべきだと思う。しかし、都内の経済活動が停滞するのはやむをえないし、電力不足の恐れがあるのに大規模なイベントを行うわけにはいかない。
イベント類の移転が可能であるなら、名古屋以西で開催してみてはどうだろうか?

©Style Picks Co., Ltd.