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業績の明暗が表すユニクロとジーユーの値下げ方針の違い ~今春夏の店頭を見て~

今春物から、ユニクロとジーユーがそれぞれ異なった値下げの手法をとるようになった。

ユニクロは今春夏物から値下げパターンが変えた。
自動的・段階的値下げはこれまでと同じだが、その値下げ幅が小さくなった。
反面、同じ商品でも色柄によって値下げ幅が異なるようになった。

昨年冬物までは、自動的・段階的値下げされ、それまで同様、期末には驚くほどの安値になった。
それが今春物からはそこまで値下げされなくなった。

お気づきだろうか?

2990円のパンツはせいぜいが1990円までにしか値下げされない。
1290円に値下げされるのはよほど時間が経過してからになっている。

シャツしかり、アウター類しかりだ。

しかし、売れ行きが鈍いと思われる商品は容赦なく値下げされる。
アンダーソンとトーマス・マイヤーは値下げされている物が多いが、アンダーソンは昨年秋冬物に比べると値下げ幅が小さい。
昨年秋冬物でデビューとなったJWアンダーソンコラボだが、はっきりいって投げ売りされまくっていた。

ウールをふんだんに使ったセーター類は本来なら製造コストが高いからそこまでの値引きはされないはずなのに、「魚柄ラムウールセーター」は最終500円にまで値下げされていた。
また、フェアアイルモックネックセーターも990円にまで値下げされたし、カラフルボーダー柄のファインゲージセーターも990円に値下げされた。これらをいずれも当方は底値または底値に近い価格で買っており、全然アンダーソンなんて注目していなかったのに、昨年秋冬にユニクロで買った商品の中で最も多かったのがアンダーソンコラボになってしまった。

今春夏のアンダーソンも通常ラインに比べて値下げされている物が多いが、秋冬物ほど値下がりしていない。切り替えボーダー柄Tシャツだっていまだに990円で踏ん張っている。
ロング丈シャツは3990円が最終1990円に値下がりしたが、1990円になる前にほどんど完売となっている。

また、これまでユニクロは同一品番は同一価格で値下げされていたが、今春物から、同一品番でも動きの鈍い色柄だけが大幅に値下げされるようになった。
例えば、春先に綿セーターが何種類か投入されたが、薄手の家庭洗濯可能なセーターの中で赤とピンクが不人気だったのか、いきなり500円に値下げされた。他のカラーが990円でとどまっているにもかかわらずだ。当然、当方はその赤を500円で買った。

今夏のユニクロUのTシャツもそうだ。袖リブの色だけが本体と異なる「カラーブロックTシャツ」という品名の商品があるが、黒、グリーン、紺は990円でとどまっているのに対し、赤茶色だけが790円に値下げされているし、「ユニクロU」のボーダー柄Tシャツも同様で赤茶色とあせたピンクのボーダー柄だけが790円に早くも値下げされている。

これと対照的なのが今夏のジーユーで、190円・390円・590円・790円というバッタ屋価格の商品が目白押しである。
はっきり言ってなまじのバッタ屋よりも安い商品が多い。
バッタ屋を越えたジーユーというのはなかなかすごい。

390円に値下げされていて、5月に買ったデニムの水玉プリントシャツ

 

 

キム・ジョーンズとのコラボアイテムなんてもうとっくに投げ売り価格で、カラーブロックセーター(冬向け素材)なんて今や390円である。ルイ・ヴィトン、ディオールなどのスーパーブランドを歴任したデザイナーの商品とは思えないバッタ屋価格となっている。

夏物に関してはユニクロよりもジーユーで買うことが増えた。
麻混の開襟シャツを790円で買ったし、先日、このブログでも紹介した切りっぱなしスキニージーンズも790円で買った。
ワイドボーダー柄Tシャツも590円になったときに3枚買った。

この安さを体験するとまともな店で服は買えなくなるほどの衝撃がある。

ユニクロとジーユーの値下げの違いを考察すると、ユニクロが以前よりもあまり値下がりしなくなった理由として、業界の製造関係からは「今春物から製造原価率を上げたから」だという声が聞こえる。それによると「製造原価率を5%上げてさらに品質を高めた。そのため、以前ほどの値下げはされなくなった」と言われている。それが正しいとするとユニクロの平均製造原価率は45%前後ということになり、あの数十万枚という量の多さで、その原価率の高さは驚異的といえる。
そこらの細かいロットしかないくせに「原価率50%ガー」とアホの一つ覚えのようにいっている某ブランドの商品とはまったく比べ物にならない。

一方、ここまで投げ売りするジーユーは恐らく在庫がダブついているのだろうと推察される。

さて、ユニクロとジーユーを擁するファーストリテイリングの2018年8月期第三四半期決算が発表された。
それによるとユニクロは増収増益であるものの、ジーユーは減益となった。特に3~5月は既存店売上高が前年を割り込み、大幅減益となっている。大幅減益となった理由は、在庫処分を進めた結果だ。

そしてジーユーは第4四半期も在庫処分を進めるため、粗利率が低下し、赤字幅が拡大すると見通している。

ジーユー/3~5月既存店売上減、春夏商品不振・在庫処分で赤字拡大

ジーユー/3~5月既存店売上減、春夏商品不振・在庫処分で赤字拡大

ジーユーの2018年8月期第3四半期の売上収益は1666億円(前年同期比6.4%増)、営業利益は150億円(1.7%増)と、増収増益になった。

一方、ジーユーの3~5月の既存店売上高は、減収となった。
春夏のキャンペーンで打ち出したマドラスチェックのボトムス、トップスや、ロングスカートなどの商品の販売が不振で、計画を大幅に下回った 。

売上が計画を大幅に下回ったため、値引きを早期に進めたことにより、3~5月の売上総利益率は前年同期比1.9ポイント低下し、また、売上高販管費率は同1.2ポイント上昇した。
営業利益は同20.0%の大幅な減益となった。

また、第4四半期は、シーズン末の在庫処分が増え、粗利益率が低下、赤字幅が拡大する見込みで、下期、通期ともに減益となることを予想している。

とのことである。
当方が喜んで買っている値下げ品はやはり在庫処分だったのである。

だいたい当方が喜んで投げ売り品を買うブランドは、その時、苦戦傾向にある場合が多い。
今年5月、6月のジーユーもそうだし、2017年のライトオンもそうだし、ジーンズメイトもそうだ。
だから当方が「これは破格値!」と紹介するブランドは概してその時点では不良在庫を抱えており、苦肉の策として投げ売りをしているということである。

ジーユーの春夏の店頭を見ると、たしかに商品のクオリティもデザインも良くなってるが、トレンドに偏重しすぎていると感じる。ベーシックアイテムが減った。そのあたりを当方が面白いと見ていてその投げ売り価格に魅力を感じているのだが、マス層のニーズとは少し異なっているといえる。

もちろん、ジーユーもそれに気が付いていて、夏物には無地のポロシャツとか無地のTシャツなんていうベーシック品も差し込まれているが、必然性のなさと売り場での見せ方の下手さが災いして全く売れずに590円の投げ売り価格となっている。

例えば、マーセライズドTシャツだ。今590円にまで値下がりしている。
無地で色展開も多く、通常ならもっと売れるはずだが、全商品がビニール袋に入れられている。
これは触られて汚れないようにという工夫とともに、マーセライズド加工された生地がテロっとしていて畳みにくいからではないかと思う。
マーセライズド加工とはシルケット加工とも呼ばれ、シルクみたいなソフト感と光沢感を綿に与える加工である。

そのため、ビニール袋に入ったままではその肌触りの良さはまったく実感されない。
なぜならビニール袋に入っているため触れないからだ。

いくらPOPで「マーセライズド加工」なんて書いたって意味がない。
それに一般消費者からすれば「マーセライズド加工」なんていわれたところで何のこっちゃでしかない。

完全に売り方・見せ方のミスである。

下期は、商品構成を見直し、防寒衣料、デニム、Tシャツ、ラウンジウエアといった実需商品の割合を増し、これらの実需商品の中にもジーユーらしいトレンドの要素を取り入れる。

とのことで増えすぎた品番数を絞り、ベーシックアイテムを強化するとのことだが、結局洋服屋というのはベーシック一辺倒でもダメだし、トレンド一辺倒でもダメだということで、ベーシックとトレンドのバランスをどう取るのかということが永遠の課題だといえる。
そしてそのバランスの取り方を誤ると今回のジーユーのようになるし、過去のユニクロの伸び悩みのようになってしまう。

それにしても、店頭の動きがそのままジーユーの3~5月の業績に反映されていたことには笑ってしまう。
店頭を見ていると、AIだ、POSだ、KPI指標だ、と難しいことを言わずとも、ある程度の売れ行きは推察できてしまう。店頭の動きをどれだけ正しく見るか、衣料品ビジネスはその一点にかかっており、それができていない人が多すぎるから「斜陽産業」と呼ばれるような事態に陥ってしまったといえるだろう。

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トウキョウベースの香港店は活況なのか?売上高から入店客数を類推してみたhttps://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n78d0021044a2

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ユニクロUの2018春夏物で値下がりしたら買ってもいいかなと思う商品はこの2つ

1月26日にユニクロからクリストフ・ルメールとのコラボライン、ユニクロUの2018春夏物が発売された。
半袖シャツ、半袖・長袖Tシャツ、半ズボン、サンダルなどの盛夏向け商品は後日発売なので、それ以外の商品の発売である。

27日の土曜日に店頭で見てきたのだが、本来なら人ごみが嫌いなので混雑する土日に見に行くことはない。
今回はたまたま、夜に仕事の打ち合わせがあったのでそのついでである。

で、今回は「見てきた」商品の感想を書いてみる。
もっとも、このあたりの商品レビューは、人気ブロガーMB氏が有料メルマガでやっておられるので、詳細を知りたければそちらを購読された方が良いだろう。

ファッション業界人はいまだに「ユニクロはファッションじゃない」なんてお高く止まっている者もいるが、その割にはユニクロで新商品が発売されたら必ずチェックして、あまつさえ複数買っていて、言っていることとやっていることが乖離しまくっている。
意味のない高すぎるプライドが邪魔をするのだろうか。(笑)

当方の「感想」はあくまでも売り場で見て触っただけの感想であり、なおかつ、当方の好き嫌いと独断であり、値下がりしたら買っても良い(個人的に)という観点での評価となるので、多くの方が納得できる基準ではない。

それでは、個人的に良かったアイテムを挙げてみる。
あくまでも基準は「値下がりしたら買っても良い」である。

当方は基本的にユニクロUスタート時からパンツよりもトップスを気に入っている。
なぜパンツをあまり気に入らないかというとストレッチ混ではないからだ。
ポリウレタン弾性繊維は数年で劣化・断裂するため、ポリウレタン弾性繊維混のストレッチ生地が嫌いだという人がいるが、当方は別に嫌いではない。細身パンツの厚手綿100%生地とか厚手ウール100%生地なんて履いていて窮屈で不快だからどんなに高級素材が使われていても買わない。夏向けの薄手生地のワイドパンツは別として。

気に入ったのはこの2つ。

・コットンクルーネックセーター3990円
http://www.uniqlo.com/jp/store/goods/407087-35

・コットンカシミヤカーディガン3990円
http://www.uniqlo.com/jp/store/goods/407083-68

である。

これは期間限定で1000円値引きされたら買っても良いかなあと思う。
もちろん、それ以下に下がれば絶対に買う。

まず、コットンクルーネックセーターだが綿100%でかなり肉厚な生地に編んでいる。
近年、ここまで厚手でガッシリした生地の綿セーターはお目にかかったことがない。
原料代だけで相当に高価だろうと思う。

当たり前のことだが、厚手生地にするということはそれだけ綿花を多く使用しているということになり、その分、生地の値段は高額になる。
これは高密度織物も同じだ。
糸の本数をたくさん使って、密度を高くしているわけだからその分、糸の使用量が増える。従ってそれだけ生地の値段も高くなる。

原則的には。

PC画面の画像で見ると、それはあまり伝わらないが、売り場で実物を触ってもらえればわかる。
薄くて軽い素材に親しんだ今の人からするとちょっと好きにはなれない素材感かもしれない。

厚手で綿100%なのにどうして評価するのかということになると、セーターは編み物なので、基本的に編み物はストレッチ素材が入っていなくても伸縮性がある。だからこれも綿100%でも伸縮性があるからだ。(初心者に向けて)

色は、白・グレー・黒・ブラウンの4色だが、ブラウンが一番売れ残ると思うが、この色は着こなしが難しいのでいくら値下がりしても買うことはない。ほかの3色なら買う。

ウェブサイトの画像では背景の白と同化していて見えづらいが、実物を見た感じでは白が一番良いと思う。
グレーと黒は白い糸がミックスされているので、そこが好き嫌いが分かれると思う。当方はあまり好きではない。

白が1000円下がったら絶対に買おうと思う。

これより薄手の生地なのがコットンカシミヤカーディガンである。
普通はVネックがほとんどで、一部に往年のアニエス・ベーよろしくクルーネックがあるが、これは珍しくポロ襟付きである。
ジャケットの下に着る際にはちょっと襟の始末が難しく、中級者から上級者向けのデザインではないかと思う。
初心者にはジャケットインは難しいだろう。

色は、黒・ネイビー・オリーブ・赤の4色あるが、色のトーンから見て、個人的には4色とも良い色彩だと思う。
黒かネイビーのどちらか1枚と赤を買おうかと思っている。くどいようだが値下がりしたらである。
オリーブも値下がりすれば買っても良いかなあと思っている。

惜しむらくは、画像で上手く伝わるかどうかわからないが、プラスチックのボタンが少し安物臭いところである。

ちょっと安物臭いボタン

マメな方がおられたら高額なボタンを買ってきて付け替えてみてはどうだろうか。
見た目のグレードはさらに上がる。

あと、ブロックテックコートだろうか。
これはめちゃくちゃ値下がりしない限りは買わないだろうけど。
なぜなら2016年秋冬のブロックテックコートを5990円で買ってしまっているからだ。

http://www.uniqlo.com/jp/store/goods/405941-34

今春のは形が2016秋冬モデルとは少し異なる。
今春のはバルカラー(ステンカラー)で、2016秋冬のはダブルブレストである。
また、袖は今春はラグランスリーブだが、2016秋冬は普通のセットインスリーブである。
裾はセンターベントだが、2016秋冬はノーベントだった。

2016秋冬物のネイビーを買っているのでめちゃくちゃ値下がりしたらベージュ系を買おうと思う。
2016秋冬物に不満は1つだけあってノーベントであるところだ。2017秋冬のユニクロUのコートもノーベントで、ノーベントはやっぱり動きづらい。そこに不満がある。

ズボン類はストレッチ混素材ではないから、あまり買おうとは思わないが、ワイドテイパードシルエットが充実していて、そういうシルエットが好きな人は購入しても良いのではないかと思う。
あと、デニム生地を使ったパンツが以前より増えている気がするが、そのデニム生地のどれもが、「タテ落ち感」「ヒゲ」「アタリ感」を押さえたモヤっとした色落ちをするビンテージジーンズブーム前のデニム生地調であることが、印象的だ。

ビンテージジーンズブームの後で作られたタテ落ちデニム生地を使ったジーンズ

80年代~90年代前半の空紡糸デニム生地で作られた古着のリーバイス

96年のビンテージジーンズブームによって、縦方向に細かく筋が入ったような色落ちをする「タテ落ち」が重視された。
これは綿糸をストレートに引けなかった時代に節くれだった糸を使ってデニム生地を織っていたからで、紡績機の高性能化でストレートな糸が引けるようになった80年代以降は市場からは消えていた。

ところがビンテージジーンズブームによって懐古ブームとなり、デニム生地の好みもも80年代以前に懐古したのである。
わざわざ「今の技術」を使って「昔の生地」を作っていたのが、タテ落ちデニム生地といえる。

それが20年間スタンダードとなってきたが、それがいよいよスタンダードではなくなったというところが、個人的には印象的である。
タテ落ちにこだわっているのは、オッサン世代と一部マニアということになるだろう。

技術は進歩するし、人の好みも移り変わる。
「本物」とか「昔ながらの」にこだわるマニアとか愛好家はいつの時代にもどんなジャンルにも存在し、それに向けた対応はある程度は必要だが、何十億円・何百億円というマスに向けた衣料品ビジネスを展開したいなら、マスの好みに合わせなくてはならない。
それをせずに「本物ガー」とか「昔ながらのー」にばかりこだわっていると、和服業界のように衰退するが、実際のところ、洋服業界のメンタリティも極めて和服業界に近しいと感じる。だから国内アパレルは斜陽産業になっているのではないか。

NOTEを更新~♪
大手広告代理店を使って残念な結果を甘受する残念な国内アパレル 企業
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寡占化が進む国内アパレル市場での勝ちパターンとは?

一昨日くらいからやたらとリツイートされたツイートがある。

理由は判明した。
かねてより親交してもらっている短パン社長こと奥ノ谷圭祐さんが、自分のブログにそのツイートを貼り付けてくれたからだ。

ご存知のようにツイッターは140字という制限があるので、こういう書き方しかできないのだが、個人的には極めて当たり前のことを改めて書いただけであり、逆に多くの人が何をそんなに驚いているのかと不思議でならない。

もちろん、異業種の人からすると「初めて知った」という事柄かもしれないのでそれは理解できるが、理解できないのは、衣料品業界にいる人までが「初めて知った」みたいな反応をすることである。

自分が仕事をしている業界の大勢をどうして知らないのか?知らないままで何年間も仕事ができる業界って逆に緩くてパラダイスじゃね?

なんて思ってしまう。
ちょっと冷静に考えてみたいのだが、ユニクロとジーユーのこの2ブランドだけで、国内売上高は1兆円強になる。

ツイートは文字制限があるので省略しているが、しまむらには「しまむら」以外に「アベイル」などのいくつかの違う屋号の業態がある。
それを全部合わせたしまむら全社の売上高が5400億円になるということである。

正しくは、ユニクロとジーユーの2ブランドとしまむら1社の国内売上高を合計すると1兆5400億円強になり、国内のアパレル小売市場規模が9兆円強なのでその6分の1を占めるということになる。

いずれにしてもとてつもない売上高規模だが、ここを踏まえて考えないと、単純なモノづくり論とかありきたりの販売論では話にならないということが言いたかった。

かつてワールドやらオンワード樫山やらの業績が堅調なころはそれぞれ3000億円くらいの売上高があった。
2005年ごろまではバブル崩壊不況と言われながらも、今から考えるとまだファッションに活気があった。
以前にも書いたが、レーヨンジーンズブームもビンテージジーンズブームもエアマックス95ブームもバーバリーブルーレーベルのアムラーブームも全部90年代のことである。

ファッション分野に毎年大ヒット商品が生まれていた90年代の豊かさ

国内のアパレル小売市場規模も10兆円を越えていた。

仮に10兆円だったとして、ワールドとオンワード樫山の売上高合計は6000億円ほどしかなく、市場規模の6%程度の占有率しかなかった。
90年代に働いていた者の回顧としては、それでも「大手の寡占化はすさまじいな」と感じていた。
70年代や80年代のように(伝聞しただけ)マンションメーカーが巨大企業へ成長するなんてことは、この当時でもほとんどなくなっていた。

それが今はどうだろうか。この当時とは比べ物にならないほどの寡占化が進んでいる。
ファーストリテイリングの2ブランド(ユニクロとジーユー)としまむらの2社で国内市場の17%ほどを占めている。
今後さらに⓵2社の売上高が伸びるか、⓶国内市場規模が下がるか、このどちらかになると考えられるので国内占有率はさらに高まり、近い将来20%を占めることになるだろう。

こういう状況にありながら、古株業界人からはいまだにユニクロ否定論やしまむら否定論が聞こえてくる。
何も年配業界人からだけではない。販売枚数が極小で採算ベースにすら乗っていない若手からも聞こえてくる。
そういう若手は単に年齢が若いだけで思考が業界老人と同じである。

何を言っているのかと思う。

マスは大手2社に任せて、少人数にしっかり売るという考え方のブランドやアパレルは成長すると思う。
売り上げ規模が成長しないまでも収益は確保できるだろう。

「マスが間違っている」と声高に吠える弱小ブランドは思考自体が化石化しているので遠からず市場から退場することになるだろう。

弱小ブランドが無くなっても困る人はわずかしかいないが、この2社が無くなれば困る人は何十万人もいる。

ところで逆説的だが、衣料品というのは価格の高低に関係なく必需品でありながら嗜好品の側面があり、ユニクロだけ・ジーユーだけ・しまむらだけでは多くの人は満足できない。
たまには違うブランドや違うデザインの服も着てみたくなる。

そういう意味ではこの2社だけが残っても日本国民は困るのである。

だから、その他のアパレルやブランドにも活路はある。
その活路は論者によってそれぞれ違うと思うが、個人的に思いつくのは、トータルアイテムでは勝ち目がないから、何か1つか2つだけの得意アイテムに集中することで存在感が発揮できるのではないかと考える。

その好例は、鎌倉シャツであり、モンクレールだろう。

それぞれビジネスシャツやダウンジャケットに特化している。
鎌倉シャツは5000円くらいの価格でまあ大衆的だが、モンクレールは10万円を越える価格でハイブランド化している。
モノづくりがしっかりしていることが前提だが、それ以外のプロモーションや売り方などに工夫を凝らしたことで一般消費者に広く認知させることができた。

ほかにも特化すれば存在感を発揮できる分野やブランドはあるのではないかと思う。
問題はそれらを「モノづくり」「商品デザイン」のみの観点でやろうとするから売れないのではないか。

もちろん、モノづくりや商品デザインは重要だが、それだけでは購買意欲を掻き立てることはできない。
よくあるのが、商品のスペックや製造方法のみをクローズアップしすぎて、大衆からソッポを向かれてしまうことだ。
産地ブランドや製造業ブランドにはこうした例が掃いて捨てるほどある。

そのあたりを再度検証しなおしてみてはどうか。

それにしても、正しい数値データを持たずに商売ができているアパレル業界の緩さを改めて知ることができた。
正しい対策をとるには正しい数値を把握することが必要不可欠だ。それを欠いているのだから、業界全体が不振になったことは何の不思議もない。

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知名度だけに胡坐をかいたタレントブランドは売れない
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ユニクロUのライトダウンコートに期待したい

 先日、ユニクロUが発売され、これでめでたく?今秋のユニクロのコラボラインが勢ぞろいした。
一部商品はこれから発売されるので完全にすべての品番がそろったわけではないが、ほとんどがそろったといえる。

今秋からイネス・ド・ラ・フレサンジュのメンズが加わり、J.W.アンダーソンが始まり、恒例のユニクロUの大部分の品番が投入された。

各ラインを比較して、個人的な品定めをしてみたい。

イネスについては以前にも感想を書いているのでご参照いただきたい。

ユニクロのイネスのメンズラインを独断と偏見で採点してみた

専門家・愛好家によってさまざまな評価があるが、あくまでも個人的に見ると、

一番若い人向けが、J.W.アンダーソン
一番年配向けがユニクロU
その中間がイネス

だと感じる。

どのラインもユニクロに合わせているので、形そのもので突飛なものはない。
突飛な部分は色・柄にとどめており、デザイナーズブランドを着慣れない人でも取り入れやすい工夫はなされいるといえる。
逆に形・シルエットそのものを複雑化してしまうと、縫製工賃が高くなり、ユニクロ価格を維持できなくなる。
そのため、形・シルエットはある程度ベーシックに抑えなくてはならない。

また一口にデザイナーズブランドといっても、+Jでコラボしたジル・サンダー氏のようにシンプル・ミニマムを信条とするデザイナーもいる。本来は+Jがもっともユニクロとは相性が良かったのだと思う。

ファッションが苦手な人が一番着こなしにくいだろうと思うのは、J.W.アンダーソンである。
形やシルエット自体はベーシックに寄せているが、色柄が派手な品番が差し込まれている。
チェック柄のダウンジャケット、派手なレゲエカラー・ドイツ国旗カラーのボーダーニット、ボーダーTシャツなどである。

ファッションが苦手な人に限ってなぜか派手な原色を着たがる傾向があり、アンダーソンのこれらは鬼門だといえる。
そういえば、先日、天満駅付近の天神橋筋商店街でちょっとダサめのおっさんが、アンダーソンのレゲエカラーのボーダー柄セーターを着用していて、ひどく似合っていなかった。

野暮ったい顔立ちと、赤・黄色・グリーンの派手なボーダー柄はまったく合っていない。

J.W.アンダーソンでは早速半袖Tシャツが990円に値下がりしている。
ボーダー柄の半袖Tシャツと、おばはんの横顔のイラストが描かれた半袖Tシャツはすでに990円に値下がりしており、その中では黒×グレーのボーダーとおばはんイラストはサイズさえ合えばお買い得である。

また、アンダーソンではリバーシブルのトレンチコートがあるが、裏地のチェック柄を表にして着る人はいないと思う。
全身がチェック柄ならまだしも、前立てと襟の部分は通常の無地トレンチコートのままであり、それ以外がチェック柄に切り替わっている。
これも野暮ったい顔立ちのおっさんが売り場で裏返して試着しておりひどく似合っていなかった。

同じトレンチコートを買うなら、イネスにすべきである。

J.W.アンダーソンのトレンチは綿素材の1枚仕立てだが、イネスは袖は除いて本体部分に取り外し可能な中綿入りライナーが装備されている。真冬でもスーツの上に着用できるのはイネスであり、J.W.アンダーソンのは真冬の着用は寒すぎて難しい。

また、全体的傾向でいうと、万人が着やすいのはユニクロUである。

ほぼ、無地アイテムばかりで、カラーリングも黒、紺、オリーブとベーシックな暗めのカラーなので悪目立ちしない。
しかし、気になるのはアイテムのほとんどがビッグシルエット、オーバーサイズ気味であることだ。

オーバーサイズの服を中年太りしたおっさんが着ると、絶対にかっこ悪く見える。
下手をするとバブルのころから保管していた服をそのまま着ているのではないかとさえ見える。

サイズ感は試着してしつこいくらいに確認すべきで、以前にも書いたように、ビッグシルエットTシャツは当方ですらSサイズを選ぶほどだ。

売り場で見ると、今回のユニクロUではそれほど欲しい物がなく、11月に投入されるダウン入りコートに注目している。
当方を含めた多くの人は、通常のダウンジャケットはすでに何枚か持っている。
はっきりというとこれ以上、ブルゾン型のダウンジャケットはよほどの「何か」がないと買う気にはならない。

カジュアルとスーツの兼用を考えると、ブルゾンタイプのダウンジャケットではカバーできない。
通常のウール素材のコートを買えば良いがダウンに比べると保温力が低い。
そうなると、両方を兼ね備えたダウン入りコートが一番理想的だということになる。

ダウン入りコートは何もユニクロUが発明したわけでもなく、何年も前から様々なブランドから発売されている。
個人的には、ザ・ロフトラボのダウンコートが欲しいと思っているが、値段はユニクロUの2倍ほどする。

ちなみに先日、天神橋筋商店街の顔見知りのバッタ屋で3900円の紺色のノーブランドのダウン入りコートを見つけた。
ダウン70%・フェザー30%という内容だが、値段を考えるとこれで十分ではないかとも思っている。

あとはユニクロUで発売されてから、試着してみてサイズ感を確認してから買うか買わないかを決めようと思っている。

今回のユニクロUで印象的だったのは、ウールブレンドジャケットとコートの素材だ。
ウール混の生地だが、かなりシャリっとした表面感の強撚糸使いの綾織りで、通常、学生服とか電鉄の制服とかに使われているようなものである。
好き嫌いの分かれるところだろうと思うが、当方はあまり好きな生地ではない。

そんなわけで、シルエットやサイズ感が確認できていないが、今のところ、ユニクロUでもっとも良さそうなのはダウン入りコートだと思う。

まとめると、

J.W.アンダーソンの原色アイテムは避けたほうが賢明、イネスはトレンチコートと紺ブレが、ユニクロUはダウン入りコートが、イチ押しである。
また売り場で参考の一つにしていただければ甚だ幸いである。

NOTEを更新しました⇓
「数字だけ」を見て失敗したアパレル経営者たちの事例
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n3260aa3e5852

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ルクアイーレの地下1階をユニクロとジーユーが2分割

 9月15日に大阪梅田のルクアイーレ地下1階にユニクロとジーユーがオープンした。

こう書くと、地下1階に2店舗が入ったと感じるが、実際は地下1階フロアはユニクロとジーユーで2分割されたのである。

この2店舗以外は、カフェが1店舗、小規模な生活雑貨店「ナチュラルキッチン アンド」が1店舗あるだけで、地下1階は実質的にはファーストリテイリングの占有フロアといえる。
2店舗合わせて約1000坪の広さがある。

ルクアイーレの地下1階フロアガイド
3がユニクロで4がジーユー

ちなみに地下1階にあった店舗はほとんど撤退し、オリエンタルトラフィックは他のフロアに移転し、三崎商事のゲラルディーニは撤退した。

これで、JR大阪駅周辺のユニクロ大型店は4店舗目となった。

大丸梅田店、ヨドバシカメラ梅田店、それから茶屋町の路面店である。

これに対して、「他の3店舗は苦戦するのではないか」という声がネット上では聞かれたが、それは現場を見ていない空想でしかないといえるだろう。

オープン当日の夜、8時過ぎにこのルクアイーレ店を見に行った。
ユニクロ店舗なんて腐るほど見ているし、夏秋の端境期でどうしても買いたい商品なんてないから、本当に雰囲気を見に行ったのである。

実際に見に行って驚いた。
地下1階のユニクロ、ジーユーは満員なのである。

はっきり言って、オープン当日に満員になる意味がわからない。
他のファッションブランドなら、希少性だとか物珍しさとかそういうことがあって、「長らく行きたかったが地元に店がなかったからオープン当日に足を運んだ」なんていうファンがいるのは当たり前だが、ユニクロなんて各都心にも複数店舗があり、自宅の近所にも職場の近くにも店がある。

多くの人にとっても、腐るほど見ている店舗だ。
ジーユーはまだユニクロほどの店数はないが、それでも大幅に増えて、都心にも地元にもあることは珍しくない。

また、オープン記念で、ルクアイーレ店だけの珍しい洋服が売っているわけでもない。
特に価値あるノベルティが多数配布されたわけでもない。

なぜ、オープン当日のしかも閉店まであと40分ほどしかない時間帯に満員になるほどに客が足を運ぶのか理解に苦しむ。

当日、ヨドバシカメラ店と大丸梅田店は足を運べなかったが、この後、茶屋町の路面店に移動した。
時刻は8時半前である。
閉店まであと30分強。

にもかかわらず、どんどん入店していくし、外から見えるエスカレーターはどの階層にも人が乗っている。

あと30分ほどしかないのに、これだけ入店するのかと驚かされた。

この日より1か月前のお盆ごろにヨドバシカメラ梅田店7階のユニクロにも足を運んだことがあるが、そのときは、それなりの客入りでにぎわっていた。
決して閑散とはしておらず、レジにも10人くらいは並んでいた。

閑散としていたのは同じフロアのコムサイズムである。
なるほど閉店セールになってしまうはずだと納得した。

ヨドバシカメラ店が今後苦戦するかというとそれはちょっと考えにくい。

というのは、JR大阪駅とついにヨドバシカメラが陸橋でつながったし、現在はグランフロント大阪とも陸橋でつながろうとしている。

つながっていない状態でもそれなりに集客していたヨドバシカメラだから、陸橋がつながればさらに集客は増えるといえる。
7階のユニクロに足を運ぶ人も減ることはないと思う。

大丸梅田店のユニクロの売り場には最近立ち寄っていないので何とも言えないが、大きく売上高を落とすことはないのではないか。

これだけの大型店4店舗がそれぞれ徒歩数分内に共存しているユニクロへの支持というのは、ちょっと想像を絶する。

もはや、そこら辺の旧態依然としたアパレル大手が束になっても勝てない。
そこまで支持される大手アパレルがあるのか?そこまで支持されるブランドを所有しているのか?

「ファッションでは俺たちに一日の長がある」と自負してきただろうが、それとても、ルメールとコラボした「ユニクロU」と「イネス・ド・ラ・フレサンジュ」とのコラボラインに加え、JWアンダーソンとのコラボラインも始まる。

従来のベーシック、トラッドなユニクロ商品に満足できなかった層も取り込みかねないラインナップをそろえつつある。

最近国内ではH&Mが不振になりつつあるといわれている。
H&Mの商品デザインが奇抜だとか商品品質が低いだとかそういう理由はあるにせよ、最大の理由はユニクロとジーユーが我が国市場を押さえているからではないのか。

ベーシック、トラッドはユニクロ
質は落ちるが安いトレンド品はジーユー

で、ある程度は事足りる。

コレクションブランド的なデザイン性の服はZARAで事足りる、となると、H&Mの入る隙間はほとんどない。
フォーエバー21はもっと存在スペースがないだろう。

ユニクロが伸び悩みだとか凋落傾向にあるだとか、昨対の増減のみで語る記事が増えているが、これほどの支持を受けているユニクロの国内基盤はむしろ鉄壁で1年や2年でどうこうなることは考えにくい。

9月15日、夜8時すぎのルクアイーレ地下1階でユニクロのすごさをまざまざと見せつけられた。

noteを更新しました。⇓

ユニクロより優れた商品は確実に存在する
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ジョガーパンツ風ジーンズで生じている「織物」と「編み物」の錯誤

今日はかなりニッチでミクロな話を。

衣料品や生地で、誤解が生じやすい原因の一つとして「名称の定義」があやふや、誤って使われやすいということがある。

例えば、ディーゼルが先行発売し、他社が追随してあっという間に消費者にも浸透したジョガーパンツ風のジーンズ。

通常のストレッチジーンズよりもキックバック性の高いストレッチデニム生地が使用されている。

ウエスト部分がゴム入りだったり、裾がリブ使い・ゴム入りになっていたりというデザインが多いので、着想の元ネタはいわゆるスエットのズボンだったと考えられる。

スエットのズボン風のジーンズがあれば面白いんじゃないかという発想ではないかと想像する。

デニム生地にもストレッチ入りは普及していたが、スエットズボンのリラックス感を再現するためには通常のストレッチデニム生地では不十分でもっとソフトで伸縮性があることが求められる。

そこで、当初の業界には二つの商品があった。

●ディーゼルのジョグジーンズのように、あくまでも織物であるデニム生地で伸縮性の高さとソフト感を追求した商品群。

●もう1つは、スエット生地(編み物)をデニム風に見せた商品群。

とこの2つである。

当初は、デニム風スエット生地を着用した商品群がけっこう店頭に出回っていたが、今はほとんど消えた。

理由は、スエット生地(正規名称は裏毛)はいくら見た目や色合いをデニムに似せても、所詮は編み物なので、ヒゲ加工を施した際にもし、1本でも糸が切れるとそこから穴が拡大して破れてしまうという欠点がある。
また、織物のデニム生地と異なり、ヒゲ加工を施してもメリハリの効いたヒゲが表現しにくいという欠点もあった。

 

そのため、ディーゼルのジョグジーンズに追随したデニム生地使用の商品群が現在の店頭ではほとんどとなっている。
デニム風スエット生地の商品が根絶されたわけではないが、それはあくまでも「デニムっぽいスエット」として商品デザインされていて、デニムの代わりにはなりえていない。

 

各店頭をざっと見まわした感じでいうと、ディーゼルはじめエドウイン、ユニクロとほぼすべてが「ニットデニム」とか「ジョガーパンツ」とか名乗っていながら織物であるストレッチデニム生地を使用している。
だから、もともとは「デニム風ニット(スエット生地は編み物だからニット)」だったのが、現状は「ニット風デニム生地」へと逆転しているのである。

「ニットデニムパンツ」ではなく「ニット風デニムパンツ」が正しい。

まあ、以上のような状況を頭に入れて、続きを読んでいただきたい。

しかし、業界人でもこの「ニット風デニム生地(織物)」と「デニム風裏毛生地(編み物)」の区別ができない人が相当数存在する。
それは、製造方法の違いだけでなく、見た目でも判別できていない。

例えば、名実ともに国内ナンバーワンブランドといえるユニクロでさえそうだ。

現在、ユニクロは「イージージーンズ」というソフトでストレッチ性の高い生地を使用したジーンズを発売している。

そのソフト感、ストレッチ性はほとんどスエットやTシャツなどと変わらないので、ニット(編み物)のように感じられる。
生地の裏面を見ても、パイル状っぽくなっているので、トレーナー類と同じ裏毛生地なのかと見誤ってしまう。

しかし、このイージージーンズに使われている生地はれっきとした「織物」なのである。
経糸と緯糸で構成された織物だ。
純然たるデニム生地ではなく、二重織の技術を応用したデニム風織物というのが正式な生地の説明になる。

それをユニクロでさえ「ニット生地」と認識しているようで、「裏地パイル」と説明してしまっている。
それは弛んだ緯糸で決して、タオル生地のような「パイル」ではない。

ユニクロのイージージーンズ

イージージーンズに使用されている生地の裏面が白くて裏毛状になっている理由は、

1、二重織なので表面と裏面に出てくる色や柄が異なる
2、ループ状に見えるのは緯糸が弛んでいるから。
それは不良品ではなく、ストレッチ性とソフト感を出すためにわざと緯糸を弛ませている

というこの2つである。

実は同じ技法で織った二重織り生地でも緯糸をもっとピンと張ることで、裏面の見え方はまったく異なる。

過去の他社製品に使用された二重織りの裏面

しかし、ピンと張るとソフト感とストレッチ性は幾分か損なわれる。

結局どこまでソフトにするのか、ストレッチ性を高めるのか、で緯糸の張り具合を変えるのであり、それを考えることが本来の商品企画である。

ソフト感とストレッチ性を幾分か殺しても良いのか、逆に高めたいのか。
ならそれを実現できる生地はどのように織るのか。緯糸は弛ませるのか張るのか。

それが企画の仕事だ。

ユニクロでさえ見分けができないということは、そういうことをすべて生地問屋や生地メーカー、製造業者に丸投げしているから、わからないのである。

かくして、安易な誤った説明が流布され、消費者も混乱するし、メディアも混乱する。
だからファッション、衣料品業界は「ええかげん」とみなされがちになる。

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アパレル業界は丸投げ体質か?
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9月に買ったお買い得なユニクロとライトオンの半袖Tシャツ

 関西視点の気温でいうと、朝晩はめっきり涼しくなったが昼間は蒸し暑い。
そんな感想を持っていたら昨夜は蒸し暑かったので1週間ぶりにクーラーを入れて寝た。
クーラーの設定温度はいつも25度であり、真夏のピーク時は24度か23度にしている。

昨年よりも2週間以上早く朝晩が涼しくなった(気温21度くらい)ので、半袖で過ごす期間も短くなるのか?と危機感を抱いていたら、昨夜も蒸し暑く今朝も蒸し暑いので、例年通り10月10日ごろまでは半袖で過ごせそうだ。

そんなわけで9月に買った半袖Tシャツ3枚もたっぷりと1か月間は着用できるので安心した。

今夏最後(9月は夏だ!)の買い物として買った半袖Tシャツ3枚だが、生地の面でいうと相当に品質が高い。そこら辺のセレクトショップのオリジナル品なんてはるかに及ばない。

上っ面で薄っぺらな業界人が言う「安物は品質が低い」というのはもはや当てにならない。
むしろ大量生産できる低価格品の方が、商品によっては品質が高くなっていることもある。

3枚のTシャツについては満足度は100%といえる。

1、ユニクロのポケット付きビッグシルエットVネックTシャツ

これは今春からユニクロが大々的に販売していたビッグシルエットTシャツで、綿100%の肉厚天竺生地を使用している。

ビッグシルエットなので、当方が試着してみてもMサイズでかなりゆとりがあった。
当方は顔がデカくて、肩幅が広いので、Mサイズを着用すると単なるゴツイおっさんにしかならないので、今回はSサイズのグレーを購入した。

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Sサイズでも通常ラインのMサイズと同じくらいの身幅がある。

定価1500円が、790円に値下がりしている。
店舗によって在庫の多寡があるが、残っている店舗は紺とグレーが山盛り残っている。
ハリウッドセレブ(笑)が愛用しているような薄っぺらい生地のTシャツは好きじゃない。
厚手生地が好きな人は790円なら何枚か買い占めておいても損はない。

丸首の方が人気があるのか、990円(9月7日現在)までしか値下がりしていない。

Vネックは狭め。

丸首とV首のどちらが着まわしやすいかについてはいろいろと意見はあるが、基本的には20年前にメンズクラブが主張していたように「首が短い人はネックが大きく空いている方が首が長く見える」というのが真理で、当方は首が短いうえに顔がデカいのでVネックを着用することが多い。

同じ丸首でも深い丸首やU首ならVネックと同じ効果が得られる。

首が短くて顔のデカい人は、喉元まで詰まった丸首Tシャツを着用するのが最も不格好に見える。

2、ライトオンで買った1枚990円・2枚買うと20%オフTシャツ

これはたしか8月末までは2枚1500円だったのだが、月が変わって販売方法が変わったということになる。
2枚買うと1700円くらいになる。

8月末から目星を付けていた2枚を購入した。それにしても両方とも残っていたのはラッキーだった。

1枚目はVネックのカリフォルニアコットンTシャツ。

これはユニクロのポケット付きビッグシルエットTシャツと非常によく似た素材感といえる。
違いはユニクロほどビッグシルエットではない。
だから当方ならMサイズを着る。

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あと、両脇の裾にはスリットが入っていない。
ユニクロのビッグシルエットTシャツにはスリットがある。

ユニクロでグレーを買ったので、こちらはダークネイビーにした。

Vネックだがユニクロのよりも狭い。かなり詰まったVネックである。
生地は同じくらい肉厚な天竺。

ユニクロよりもコスパが高い部分としては、生地に消臭加工が施してあるところだ。
これで華麗なる加齢臭も防ぐことができる。

定価1900円が990円に値下がり。

2枚目は、レインスプーナーのライセンス生産Tシャツ。
こちらは無地ではなく、身頃にロゴプリントが大きく施されている。

「RSHT」の四文字がデカデカと並んでいて、レインスプーナーのRSとHTはハワイアンTシャツということだろうか?

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正方形に収まる文字配置は、ちょっと「パーフェクトスーツファクトリー(PSFA)」のブランドロゴを思い出させてしまう。(笑)

このTシャツは手で触ると上の2商品に比べると生地が薄いと感じるのだが、着用してみるとそうでもない。3年くらい前まで流行っていたハリウッドセレブ(笑)もどきのテロテロTシャツよりもはるかにしっかりしている。
おまけにちょっと鈍く光沢まである。

これは相当に良い生地だと思う。
綿糸の段階から引きそろえたのではないかと推測される。

定価2900円が990円に値下がりしているのも破格値である。

こちらもダークネイビーを選んだ。

触ると薄手だが着用してみると、凡百のテロテロTシャツとは比べ物にならない厚みがある天竺というのは近年ちょっと見たことがない。

ロゴプリントの好き嫌いは度外視すると、そこら辺のセレクトショップオリジナルTシャツなんぞ足元にも及ばないほどの品質だ。

このクオリティの商品が790円とか990円で手に入るのだから、ブランドネームに踊らされなければ格安で高品質な商品が簡単に手に入る時代だといえる。

他分野の商品についてはド素人なのでわからないが、大量生産の低価格ブランドは見た目と品質がかなり向上している。
逆に「お高く止まっている」ブランドの方が、売り上げ不振からの小ロット生産で、品質を下げている。セレクトショップオリジナル品なんてそれこそ品質の低さは折り紙付きだ。

昨年秋だったと思うが、「109系のブランドより、ジーユーのベロアパンツの方が安いのに良い生地を使っている」と一般消費者の女の子がツイートしていたことがあったが、そりゃ生産ロットが100倍くらい違うのだから、価格が安いのにジーユーの生地の方が品質が高いのは不思議でもなんでもない。

衣料品の分野において「高価格=高品質」という構図は特殊なブランドを除いては、2005年ごろまでで終わっている。

いや~、それにしても良い買い物をした。

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鎌倉シャツのビジネスモデルが秀逸なポイントを考えてみた
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ユニクロのイネスのメンズラインを独断と偏見で採点してみた

 9月1日にユニクロのイネス・ド・ラ・フレサンジュのメンズが発売された。

このラインでメンズが発売されるのは初めてとなるので、ちょうど時間があったから商品を店頭に見に行った。
今回は、この商品を見た感想を書いてみたい。

もちろん、個人的な好き嫌いに基づいているのでこの評価が絶対ではない。
商品を買う際の参考になれば幸甚である。
当然、まったく参考にしなくてもよい。
洋服なんてその程度の代物である。

商品の第1印象としては、いわゆる見た目はトラッドベースに欧州テイストを組み込んで上手くまとめていると思う。
だから「見た目」はかなり良いと思う。

商品を一つ一つ見てみると、ちょっと当たり外れが大きいかなあというのが、正直な感想である。
あと、ユニクロUと同じでストレッチ混の素材は一切使われていない。
ストレッチ混に慣れた当方のような人にはあまりお勧めできない。とくにズボンは。

じゃあ、まずは「当たり」「合格点」だと思った商品から挙げていこう。

1、ウールブレンドジャケット

ボタンがシルバーでいわゆる紺ブレ調で使いやすい。
地の紺色はユニクロUでもよく使われる黒に近いダークネイビーで、最近のユニクロはこの色がどうも好きなように感じる。
それとも染色ロットの関係上、莫大な数量を染めているからあちこちのラインに使用しているのだろうか。

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紺ブレといっても差し支えないデザインなのである程度のフォーマルにもカジュアルにも両方使用できる。生地の風合いもまずまずで、定価は9990円なのでいくらか値下がりしたら買おうかと思う。

ちょっと意外だったのが、素材の組成で、ウール40%・綿40%・ポリエステル20%となっている。この手の表面感のフラットなドレスアイテムにウール綿混という組成の生地を使うのは珍しい。
乏しい当方の経験の中ではあまりお目にかかったことがない。

もしかしたら、違う事例もあるのかもしれないが、ご存知ならご教授いただきたい。

ウール綿混のジャケットというと、多いのは、ナチュラル系とかカジュアル系での使用が多く、もっと粗野な風合いが主流だ。

通常の国内アパレルだと、ウールポリエステル混という素材が多い。

2、ウールブレンドチェスターコート

チェスターコートじゃなくて、チェスターフィールドコートだと何度言えば・・・・。

呼び名はさておき、定価12900円という価格は買いやすい。
素材組成はウール55%・ナイロン30%・ポリエステル15%で、この値段でこの組成なら、まあそんなもんだろうと思う。

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ユニクロの通常ラインのカシミヤブレンドチェスターコートが14900円であることを考えると、こちらの方が価格が安い。

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「カシミヤがブレンドされてるじゃないか」と言われるかもしれないが、カシミヤ10%混なんて入っていないのも同然である。

通常版はウール90%・カシミヤ10%の組成なので、2000円の価格差はウールの含有率の差と理解するのがもっとも正解に近いのではないかと思う。

3、カシミヤセーター

定価9990円で、通常のユニクロ版と同じくらいの価格。
見た目もベーシックで普通。
可もなく不可もないという印象。

では次に個人的には絶対に買わないものを挙げてみる。

1、ウールブレンドシャツジャケット

画像だとハウンドトゥース柄(千鳥格子柄)のツイードっぽく映っているが、実際はかなり密度の甘い生地を使用している。
シャツジャケットと名乗っているくらいなので生地は薄い。

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素材組成はウール70%・ポリエステル30%で、着る季節に困る。
真冬だと寒すぎるだろうし、今の時期だと暑すぎる。
当方の体質でいうなら、最高気温が20度前後で湿度は50%以下のときに着用するのが最も適していると思うのだが、そんな時期は年間に何週間もない。

もっと暑くて湿度が高いか、もっと寒いかのどちらかの日が多い。

そして、何より嫌なのが、袖に裏地がないことである。

この生地は密度が甘くてコシがないわりに、少し起毛感があり、摩擦力が高い。
要するにセーターやトレーナーの上から着用するときには袖のすべりが悪いということになる。
袖のすべりが悪い上着を脱いだり着たりするのはひどいストレスになる。

値下がりしても絶対に買わない。

ユニクロは以前にもこれに近い商品を作ったことがある。
ウールが高騰していた2012年とかそのあたりだったと記憶している。
その当時はシャツジャケットではなく、ライトジャケットと名乗っていたが、商品の作りはいわゆる芯地などを省いたシャツジャケットである。

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おそらく、ウールの価格が高騰していたために、ウールの使用量を抑えた商品として開発されたのだと思う。
素材組成はウール100%で、ウールガーゼ生地に起毛加工を施し、それらしく見せている。

が、かなり薄い生地なのでこれも着る時期を選ぶ。
その中途半端さがたたったのか、最終的に1990円とか990円に投げ売りされていたので、思わず買ってしまった。

しかし、このライトジャケットはイネスのシャツジャケットより優れている。袖にポリエステルの裏地が貼り付けられているところである。

だから厚手のセーターの上から着用するときにも袖のすべりが良いし、着脱がスムーズである。

この点が気に入っていまだに捨てずに残している。

今回のイネスラインの中で最も劣っていると個人的に見ているのがこのシャツジャケットで、ライトジャケットよりも作り方は劣化している。
これを9990円で買うことはあり得ない。むしろタダでも要らないくらいだ。

2、ツイードジャケット

画像を見る限り、すごくかっこよく見える。
しかし、実物はそれほどでもない。

素材組成はウール80%・ナイロン20%でシャツジャケットと同じくかなり糸の密度が低いツイード生地を使っている。

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画像はかなりしっかりした生地に見えるが、実際はそんなことはない。
かなり甘くてコシがない。

従来のツイードを想像して触るとがっかりするだろう。

これも2005年ごろだが、ユニクロは店舗限定でツイードジャケットを作っていた。
このころのユニクロのツイードはイネスジャケットよりも糸の密度が高い。

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だから今でも持っていてたまに着用する。
ただし、このころのジャケットはディオールオムの影響が全盛だった時期でかなりシルエットがタイトである。そのため、ジャケットの下にセーターが着にくい。

だが、このイネスのジャケットと比べると物がしっかりしているので、肥満しないように気を付けながら着用したい。

定価9990円は微妙だ。まあ、シャツジャケットよりはずっとマシだが。

このほかのアイテムは可もなく不可もなくというのが個人的な見方である。

シャツも普通、ネルシャツは生地が薄めで重ね着には適している。
ネルシャツと言っているが、本当は起毛加工を施したビエラ素材のシャツというべきである。
ほとんどのブランドがわざとなのかそうでないのかわからないが、ネルと起毛したビエラを混同して使用している。

コーデュロイジャケットとセットアップのパンツも見た目重視なら買っても良いかもしれない。
ただしノンストレッチなので細めのシルエットのズボンはちょっと動きにくさを感じるだろう。

ウールブレンドジャケット(紺ブレ)と対になるセットアップ用パンツもノンストレッチである。しかも細身シルエットだ。

ストレッチ素材に慣れてしまったので、ノンストレッチの細身シルエットのズボンは投げ売りされても絶対に買わない。タダでも要らない。

今回のイネスのメンズラインは、見た目は良いが、当たりはずれが大きいので、総合すると100点満点中で、50点というのが個人的な意見である。

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ユニクロ対ZARA
齊藤 孝浩
日本経済新聞出版社
2014-11-20


ブルジョワ気分になってユニクロで7000円で7点の商品を買ってみた

 さて、今日はお気楽に。
今年のゴールデンウィーク前後は、ブルジョワ気分でユニクロでたくさんの商品を買ってしまった。
一人ユニクロ祭りである。
総額はおそらく7000円くらい。買った点数は7点である。
1点あたりの平均価格は1000円ということになる。

改めていうことでもないが、買ってみた感想は、やはりユニクロは低価格ブランドの中では品質が2歩くらい抜きんでていると感じる。

まず、自分のお誕生日(4月23日)が過ぎた4月末に自分へのプレゼントとして5点で5000円分の商品を買ってみた。

これが5点の集合写真である。

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まず、ストレッチワークジャケット(定価3990円が1990円へ値下げ)
昨年夏の売れ残り在庫のタック入りドライパンツ(定価2990円が990円へ値下げ)
これも昨秋か今春の売れ残り在庫で、コットンカシミヤ混ケーブル編みセーター(定価2990円が990円へ値下げ)
今春のユニクロUのキャンバススリッポン黒(定価2990円が990円へ値下げ)

そして値段合わせのためのブルーの靴下(190円へ値下げ)

の5点である。

本来は靴下を除く4点を買おうと思った。
そしてその時、スマホのユニクロアプリには「5000円以上で500円値引きクーポン」があった。
有効期限は自分の誕生日月である4月末日までであるから、4点だと5000円弱(4960円)になってしまうため、使うことができない。

そこで値段合わせのために190円に下がっている靴下を店頭で探して加えた。

これで5150円となり、500円引きクーポンが使える。
ここから500円を引いて4650円(税抜き)となった。
税込みで5022円である。

4点の商品はいずれも素材の品質は価格の割に高い。
デザイン性も好き嫌いは別として悪くない。
だまって着ていたらユニクロの商品だとはわからないだろう。ただ、ユニクロの商品は大量販売されているからユニ被りしてしまうため、ユニクロ商品とバレる可能性は極めて高い。

このクオリティでこのデザインの商品を990円にまで値下げされては、並のアパレルブランドでは到底太刀打ちできないというのが、個人的な意見だ。

とくにユニクロUのキャンバススリッポンの990円はかなりの破格値である。

昨年春にユニクロ×ルメールのキャンバススリッポンを1990円に値下がりしたときに買った。
あれと比べると、フォルムはすこし丸みを帯びている。
このため、昨年のスリッポンよりも評価は低いようだが、実際に履いてみると、クッション性は今春のスリッポンの方が上だ。

昨年のスリッポンのクッション性が悪いわけではないが、長時間・長距離の着用はやっぱり足の裏が痛くなる。それに比べると今年のスリッポンはクッション性が高められており、足への負担は軽減されている。

またフォルムは写真で見るとなんだか丸っこいと感じるが実際に履いてみると、いわゆるトラッドなストレートチップの革靴っぽい形をしており、なかなかスマートに見える。
昨年よりも少し丸っこいので幅広い足の人はこちらの方が着用していて快適なはずだ。

黒の具合が良かったから、白も買おうと思って期間限定値下げ990円の最終日の5月8日に滑り込んで買った。

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そしてふと思い立って5月の連休中に買ったのが、ユニクロのミリタリーシャツだ。
定価2990円が期間限定で990円に値下がりしていた。

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正直なところ、これを2990円で買おうとはまったく思わなかった。
個人的な相場は1990円だ。
しかし、ケチだから1990円への値下げでもたぶん買わなかっただろう。
いきなり990円に値下がりしたので買ってみたというのが実態である。

買ってみると、割合に重宝する。

3月の平均気温は12月と同じなので、生地が意外に薄いこのミリタリーシャツは着用すると寒い。
かといって上にセーターを合わせられるようなデザインでもない。

急激に気温が上昇する5月ならTシャツやカットソーの上から羽織るとちょうど良い感じだ。

990円に値下がりしたなら買っておいて損はない。

ワンタックドライイージーパンツは昨年夏に違う柄を2本買って試している。
まあ、安定的に使いやすい。
これもぶっちゃけ2990円のままならまず買わない。
1990円ならよっぽど好きな色柄なら買う。

990円なら買って損はない。
もちろん昨年夏も2本とも990円で買った。

コットンカシミヤ混ケーブル編みセーターはもうロングセラーなので解説や評論は必要ないだろう。
定価2990円でも買うに値する品質だが、990円に下がっていてサイズと好きな色があるなら買っておくべきである。ただ、買ったは良いが暑くて半年先まで着用は難しいのだが。

手持ちの洋服のユニクロ比率が上がるが、最先端のデザインや細部のディテールにこだわらない人なら、ユニクロの商品で十分といえるものが多い。

ユニクロさえあれば大丈夫とはまったく思わないが、ユニクロ商品だけでそれなりに見えるようにコーディネイトすることは可能だと思う。

逆に着慣れない人が変に凝ったデザインの商品を着る方がおかしく見えてしまうだろう。

国内市場は、もうユニクロ抜きでは語れない状態にある。
いくら自称ファッショニスタや自称クリエイターwがユニクロを全否定してもそれはまったく何の意味もない。

ユニクロは基本的にあるものとして、それを踏まえた上で自社のブランドはどう動くのかを考えるべきだろう。

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良い物を作った「だけ」では売れない

 さて、今日は気分を変えて、最近買ったお買い得品を晒してみようと思う。

やっぱり狙い目はライトオンだ。

先日、減収赤字の中間決算を発表したばかりだが、悪化の理由の一つが前年からの持ち越し在庫が減らなかったことである。
だから、店頭では今、在庫品の見切りセールが行われている。

そんな中でこれを買った。
合繊のミリタリーパーカである。
定価8900円(税抜き)が3900円(税抜き)にまで下がっていた。
黒とこのオリーブグリーンがあったが、オリーブグリーンを買った。

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帝人フロンティアのウォーターバリアという撥水素材を使用している。
裏側はグレーのカットソー生地を貼り合わせてある。

カットソー生地を貼り合わせたことで、摩擦係数が増えて、着脱時の袖の滑りは悪くなったが、少々汗をかいてもカットソー生地が吸収してくれるのでウォーターバリアが直接肌に貼りつくことはない。

昨年春に、1900円に下がったウォーターバリアのM65フィールドジャケットタイプを買ったが、こちらは、フード無し・裏地無しだった。

それはそれでよかったがせっかくの撥水素材なのだからフードが付いていた方が便利である。

3月下旬に買ったのでちょっと寒くていつ着られるかわからないと思っていたが、昨日から急激に暑くなったのでまさに今着用できる機能性アウターといえる。

6月くらいまで使い倒したい。

次にライトオンで見つけたのがこのスエットカーディガンである。
裏毛スエット生地で作られている。組成は綿100%。

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丸首の襟無しなので、往年のアニエスベーの丸首カットソーカーディガンを思い出す。

定価3900円がなんと900円にまで下がっていた。
以前は半額の1900円に値下げされていたのだが、そこからさらに値下げされたようだ。

900円は破格値なので迷わずに買った。

久しぶりのユニクロでは、ミラノリブクルーネックセーターを買った。

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これは定価2990円が990円に値下がりしていた。
素材組成はポリエステル54%・ナイロン20%・アクリル20%・ウール6%となっているが、6%のウールなんて入っていてもいなくてもほとんど変わらない。

合繊が主体なので洗濯機で洗濯してみたが、予想通り何事もなかった。

ユニクロは今春夏はあまり買いたい物がない。
ユニクロUの今春夏物も微妙なデザインが多くてあまり欲しい物がない。
薄手生地のロングコートがあるが、あれがもっと値下がりしたら買おうと思っているくらいだ。

現在狙うなら繰り返すが在庫処分を積極的に行っているライトオンである。
選ぶ目さえ確かなら相当な掘り出し物がある。

今回買ったこの3点は、コスパオブザイヤー2017の候補商品に認定した。

それにしても、ライトオンも含めてその商品の良さを伝えきれていないブランド、アパレル企業が多い。
今回買った2点はいずれもライトオンのプライベートブランド「バックナンバー」である。
投げ売り購入専門のオッサンが言っても説得力がないかもしれないが、この2点はいずれも定価で買っても決して損はしない商品の出来栄えである。

しかし、世間的にはほとんど評価されていない。

それはなぜか、というと商品の良さが伝えきれていないからだ。

アパレルの人間は「物作り志向」「プロダクトアウト志向」が根っこの部分には必ずあるが、この2点が投げ売られているという時点で「良い物を作れば必ず売れる」というのは、伝説に過ぎないということがわかる。

良い物を作っただけでは売れない。それを上手く伝えられて初めて売れるのである。



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