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復活のボブソン

 昨日、ボブソンブランドの復活のニュースが流れてきて驚いた。
つい先日も、岡山・福山のデニム生地メーカーの幹部にボブソンのその後の動向を聞いてみたが、噂すら出てこなかったからだ。

旧ボブソン側がブランド再取得 12月からネット通販で復活
http://www.apalog.com/report/archive/1071

ジーンズ「ボブソン」ブランドの買い戻しを約1年に渡り進めてきたピーチフォート(旧ボブソン/岡山、尾崎博志代表)は、新設会社ボブソンホールディングス(岡山、尾崎博志代表)が今年11月に同ブランドを再取得したことを明らかにした。

 「ボブソン」ブランドは、ファンド会社のマイルストーンターンアラウンドマネジメントが2009年11月に岡山に本社をおく旧ボブソンから国内におけるボブソンブランドの事業譲渡を取得。新会社ボブソン(東京)で展開を行ってきたが、2011年に民事再生法を申請。以来、各社が同ブランドの取得を試みるなか、創業家が新設したボブソンホールディングスが、同ブランドの再取得に至った。

 今後は年末商戦を目処にボブソンジーンズの販売を開始。2012年12月からインターネット販売を開始し、ゆくゆくは主要取引先および全国の有名ジーンズ店舗や売り場へ流通させたい考えだ。

 同社は、「ジーンズ市場で個性あふれる物作りを原点に、高い企画力と製品開発力で市場の活性化を図り、顧客にクオリティの高いジーンズを提供することで市場の拡大を図ってまいります。」としている。

●「ボブソン」ブランドを取得した会社概要
・株式会社ボブソンホールディングス
・営業所在地:岡山市北区平野978番地
・設立日  :2012年4月5日
・資本金  :3,800万円
・代表取締役:尾崎 博志

●代表取締役:尾崎 博志氏の略歴
米ニューヨーク州立FITのFBM科卒。1981年ボブソン入社。販売・企画・品質管理・広告・総務・人事業務を経て、2011年8月に、旧ボブソン法人が社名変更したピーチフォートの5代目社長に選任される。2012年4月ボブソンジーンズの企画販売を業務とするボブソンホールディングスを新設。代表取締役を兼任する。

というのがその発表内容である。

2011年5月に民事再生法を申請し、2012年6月に破産申請していた。
その後、ブランド復活への動きは周辺にはまったく聞こえてこなかった。

今回の復活はジーンズ業界の周辺にいる者としては、良い意味で予想外のサプライズである。

けれども2011年5月の民事再生法申請から1年半である。市場から消えた後、ちょっとブランクが空きすぎている。
この辺りを考えると、新会社を軌道に乗せるのはかなり厳しいのではないかと予想してしまう。

それでも新・新ボブソンにはがんばってもらいたい。

旧ボブソンの後身、ピーチフォートの大躍進

 先日、メンズ・レディースのジーンズの新生ボブソンの経営破綻があった。
身売りによって経営企業が変わったとはいえ、かつての大手ジーンズブランドの凋落ぶりには、
なんとも言えない寂しさがある。

1年半前に「ボブソン」ブランドを経営譲渡した際に、メンズ・レディースは新ボブソンに、子供服は旧ボブソンが運営することとなった。かつてボブソンは「オシュコシュビゴッシュ」の子供服を企画製造販売しており、アウトレットモールや、トイざらすなどに直営店を出店していた。
その当時の不確かな記憶では20店内外だったように思う。

旧ボブソンがピーチフォートと社名を変更してから、
業界紙でも経済誌でもほとんど記事を見かけなくなった。
すべての紙面に目を通しているわけではないので、見落としている可能性もあるが、
この1年半、ピーチフォートの現状はまったく伝わってこなかった。

ふと、思い出してピーチフォートのHPを検索してみて驚いた。
http://www.peachfort.co.jp/

なんと直営店舗が140店以上もある。
ここにはアウトレットが15店舗ほど含まれるので、それを除いても130店前後の直営店が、
ショッピングモール、百貨店内にある。

取り扱いブランドは「オシュコシュビゴッシュ」と「カーターズ」。

1店舗あたりの平均売上高を仮に月間500万円とすると、
130店舗×500万円=6億5000万円

となる。

さらに年間、12か月だと

6億5000万円×12=78億円

となる。

すくなくとも50億円以上の売り上げはあると見ている。

さらに言えば、
ボブソンの自家製造工場(山口と上海)もこのピーチフォートが経営を引き継いでおり、新生ボブソンのジーンズアイテムの製造もピーチフォートがほとんどを担当していた。
ちなみに、ピーチフォートの社長は尾崎和夫氏で、ボブソンブランド譲渡時のボブソン社長である。

ブランド譲渡で、メンズ・レディースの「ボブソン」にばかり目が奪われがちであったが、
ビジネス的にはピーチフォート(旧ボブソン)の方が大いに伸長していたのだった。

おそらく業界紙や経済誌もノーマークだったと思われる。
もしかしたらピーチフォート側も大々的に採り上げられるのを嫌がったのかもしれない。

ともすると煌びやかなメンズ・レディースのファッションブランドに目を奪われがちだが、
安定経営という実際の果実を手にしたのは旧ボブソンの後身のピーチフォートであると言えそうだ。
これを機会に、ピーチフォートの動向に今後は注目していきたい。

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