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スーツは労働ユニフォームだ

 ファッション業界では「機能性を謳うのは実用衣料」という考え方がある。
軽いストレッチ機能くらいなら「ファッション」の範疇内だが、吸水速乾や防臭、抗菌、保温あたりになると、
「実用衣料」と区分される。

そのためファッション業界の人々の理想形は、「機能は装備しているがそれはおまけで、あくまでも『ファッション』として認知されて購入してもらう」こととなっている。この意識は、当然のことながら、百貨店や高額セレクトショップのスタッフに色濃く受け継がれている。
反対に、量販店や定価各専門店では「機能性」を打ち出して販売を行う。

しかし、今後、あえて「機能性」を切り口とするのも一つの方策ではないかとも思う。
一番、機能性を採り入れる必要があるのが、メンズのビジネススタイルだろう。
スーパークールビズは来年以降も電力供給が回復しないため、継続される。また、今冬はそれまで掛け声倒れだった「ウォームビズ」も本格的に需要が伸びると予測される。

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(ザ・スーツカンパニーの今夏店頭)

これまで、オフィスの冷暖房の温度設定がおかしかったのは、メンズのスーツスタイルが元凶だった。

スーパークールビズにおいては、今後は吸水速乾だけではなく、ウオッシャブル、接触冷感や防シワとか防アセ染み加工などの機能が求められるだろう。余談だが、着用していると皮膚の表面温度を1度下げてくれるという衣服が開発されれば飛ぶように売れるだろう。
また「ウォームビズ」では発熱保温とか静電気防止、軽量化などの機能がこれまで以上に求められる。

ちなみに先日、ワールドカップ優勝を成し遂げた女子サッカー日本代表チームのスーツはワールドの「アンタイトル」だが、そこにはウオッシャブル機能が付いているという。

ウォッシャブルがクール なでしこスーツの「機能性」
http://otona.yomiuri.co.jp/pleasure/fashion/110726.htm

その文中にこんな一節がある。

節電による冷房の自粛によって、消費者自身が服の「機能性」に敏感に反応しています。なでしこジャパンの高機能スーツによって、さらにその市場が広がるものと考えられます。

今後のビジネススタイルではレディースだけではなく、メンズも機能性が多いに重要視されるという予想である。

これまでのメンズスーツは、高級な物になればなるほど、手入れが難しかった。
以前にも書いたことがあるが、雨に濡れると乾いた後も変色したままになるイタリア製素材や、2日続けて着用すると袖口が擦り切れるという超デリケートなイタリア製素材などが「高級の証」としてもてはやされてきた。
しかも価格は安くて7~8万円、10万円を越えるものも珍しくない。

平均的なサラリーマンがこんなに手入れが面倒で、こんなに高い商品を欲しいと思うだろうか?貧乏な自分は絶対に思わない。
スーツを労働ユニフォームとして見なしている日本のサラリーマンにはどう考えても不向きな素材である。

一方、機能性スーツはといえば、吸水速乾やウオッシャブルなどの機能が付いていて、2万9000~49000円程度である。量販店の平場なら1万円や7000円で販売されているかもしれない。
この程度の価格なら普通のサラリーマンでも「一度試してやろう」と思える。
また労働ユニフォームの価格は安ければ安いほどありがたい。

百貨店関係者や古き良き時代を知っているファッション関係者は「嘆かわしい」と感じるかもしれないが、そんなものは一顧だにする必要もない。

節電によるスーパークールビズ、ウォームビズによって、今後は機能性衣料がさらに需要を拡大すると予測される。

スーパークールビズのデメリットに目から鱗が落ちる

 今まで、快適性や効率面からスーパークールビズの推進について賛同するブログを書いてきたが、先日、東洋経済オンラインにブランド側が抱えるスーパークールビズの問題点をまとめた記事が掲載された。
恥ずかしながら、自分の中でこの観点は抜け落ちていた部分であり、目からウロコが落ちる思いだった。

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(はるやま商事のSAVE BIZのイラストより)

紳士服店には両刃の剣 スーパークールビズ旋風
http://www.toyokeizai.net/business/industrial/detail/AC/d8ba0d4f16f3b45833cd949fa6b43c24/

本文は長文なので、件の個所を抜粋引用したい。

環境省が提唱したスーパークールビズ期間は、5月から10月末まで。開始月と終了月をそれぞれひと月分延ばした。毎年スーツ販売が通常の水準に戻る10月も含まれており、秋のスーツ販売にも影を落としそうだ。さらに来年以降も電力不足が続き、こうした動きが通年化した場合、結果的にスーツが着用される期間は短くなる。

 一般的にスーツは、汗などで濡れた状態での摩擦に弱い。スーパークールビズの浸透でスーツを着る機会が減り、摩耗が抑制されると、当然ながら買い替え頻度も低下。年間の販売量に影響を与える可能性も考えられよう。

 スーパークールビズ商品とスーツとの単価の差が大きいことも課題だ。中心価格帯が3万~4万円台のスーツに対し、シャツは1枚3000~4000円程度。シャツやスラックスなどでスーツと同じ利益の絶対額を稼ぐには、「何倍も売らなければならない」(大手紳士服専門店)。

 確かに目先では、売り上げ増に貢献しているスーパークールビズ。が、事は日本人の生活習慣にも絡むため、業界にとって追い風となるか逆風となるか、予断を許さない。「スーパークールビズ元年」は、紳士服専門店の存在意義を改めて問うている。

とのことである。

現在、紳士服売り場はスーパークールビズが商況を牽引しており、
例年よりも好調に推移している。これは、青山やアオキだけではなく百貨店も同じである。
しかし、上に引用したように、秋以降のスーツの販売数は一転して減る可能性が高い。

さらに来年以降も電力供給は回復しない可能性が高く、スーパークールビズの流れは、最低でも何年間か続く。
そうなると、年間のスーツ販売数量は間違いなく減る。
記事でも述べられているが、いくらスーツが値崩れしているとはいえ、通常3万~4万円が中心価格であり、シャツやポロシャツはせいぜいが数千円だ。スーツと比べると圧倒的に安い。
これでは、シャツやポロシャツの販売枚数が伸びても、紳士服店の売上高は下がることとなる。

そして、手持ちのスーツの着用回数が減ることで、スーツの傷みも軽減され、買い替え需要も減ることになる。

さて、この対策であるが、容易に考えが浮かばない。

一つは、ビジネスも年間軽装化すると考えて、カジュアルアイテムを強化することが良いのではないか。
青山商事はすでに「ザ・スーツカンパニー」で売り場の半分くらいをカジュアル単品アイテム化している。
またAOKIも「ORIHICA(オリヒカ)」というスーツ&カジュアルショップを展開している。
この2社は既存路線の拡大で、対応できるのではないだろうか。

はるやま商事は「PSFA(パーフェクトスーツファクトリー)」、コナカは「スーツセレクト」というツープライススーツショップを展開しているが、正直に言えば、カジュアルアイテムが弱い。スーツ需要が減れば苦戦を強いられるであろう。

スーツの買い替え需要減少に対応する措置として、「傷みやすい」生地を使ってみてはどうか?
「傷みやすい」というと語弊があるが、決して粗悪品を使うのではなく、逆に高級素材を今以上に採用するのである。
以前にも書いたことがあるが、スーツ用の毛織物素材は、高級になればなるほど細番手のウールで織られており、薄く柔らかいが、耐久性がない。
「スーパー100」とか「スーパー120」、「スーパー150」という超細番手のウールで織られた生地は高級だが、弱い。ちなみに「スーパー○○」という上の素材は、数字が大きければ大きいほど細い糸が使われており、手触りは滑らかになるが、その分耐久性がなくなる。

ツープライススーツショップで販売しているスーツの29800円以上の商品のすべてを超細番手ウール素材に切り替える。そうすれば、着用回数が減っても摩耗しやすく、すぐに買い替えが必要となる。
また消費者へも「高級素材使用」を大々的にアピールしやすくなる。

安値で高級素材使用の商品が手に入るので、消費者にとっても悪くない話だと思うのだが。

日本の真夏に肌着は必需品

 関西圏をうろうろしていると、さすがにポロシャツ姿で外回りをしているサラリーマンは少ない。
しかし、半袖シャツにノーネクタイという姿はかなり市民権を得ており、目算で恐縮だが半数以上はこの姿ではないかと思う。逆に内勤でもないのに、上着を着たまま外回りをしている姿は、周りとの対比からかなり暑苦しく感じられる。

そんなクールビズだが、先日、気になる人物を見かけてしまった。

年齢は50代くらいだろうか、小太りでどこにでもいる初老のオッチャン、という感じのくたびれたサラリーマンである。
白い半袖ワイシャツ(ドレスシャツと呼ぶほどエレガントではないので、あえて「ワイシャツ」と呼ぶ)姿で歩いていた。
オッチャンは、なんと肌着を着ていないので、素肌がスケスケで、乳首が丸見えであった。
これは、なんとも見苦しいもので、見事な肉体美の男性が露出しているのならまだしも、小太りで色白の初老の男ではあまり見たくない。さらにワイシャツから透けているのが、上半身裸の時よりもイヤラシク感じられてしまう。
まさに「オエー、吐き気する」である。

これを防止するためには、単純なことだが、肌着ないしTシャツをワイシャツの下に着用すれば良い。
ところが、メンズスーツのドレスコードでは「欧州ではドレスシャツは元来、肌着代わりだったため、下に肌着を着ることはおかしい」とされている。
ドレスシャツ=肌着、上からベスト、ジャケットと重ねる。そのため、厳密なドレスコードでは、公式の場で上着を脱いでドレスシャツ姿になることは「肌着姿になる」ことと同義であり、マナー違反とされている。

このため、現代の日本でもドレスシャツの下に肌着を着ることは「野暮」であると見なされている側面がある。
しかし、日本の酷暑を快適に過ごすためには、ドレスシャツの下に肌着かTシャツがなければ、噴き出る汗を吸収できない。春と秋は、肌着なしでも良いかもしれないが、夏には必須である。
ましてや、クールビズ&スーパークールビズで、半袖シャツ1枚での活動になれば、なおさら必要である。
「真夏に肌着を着用しない奴はアホである」と断言しても構わないと考えている。

さて、このオヤジ連中の「透け乳首」事件だが、ポロシャツに関しても同様のニュースが先日、掲載された。

スーパークールビズ 男の透け乳首に女性「キモい」
http://news.livedoor.com/article/detail/5676630/

白いポロシャツや白いTシャツを素肌に着る男性が増えて、先のワイシャツオヤジほど透けてはいないのだろうが、
やはり、薄ぼんやりと透けているようだ。
また、綿花の高騰からか、一昨年よりも生地が薄くなっているTシャツやポロシャツが多く、これまでよりも透けやすくなっているブランドも多い。

これを防止するためには記事中では、

サイズに余裕のある、ダークな色のシャツを選んだようが得策のようだ。

と提案しているが、これには賛成しかねる。

Tシャツやポロシャツをレイヤードすれば良いと思う。
例えばポロシャツの下に、薄手のTシャツやタンクトップを、
Tシャツの下に、もう一枚Tシャツを重ね着して、レイヤードルックにするのが一番良いのではないだろうか。
年配の男性は「ポロシャツの下にTシャツやタンクトップを着るのはダサい」という観念があるようだが、
数年前から、ファッション雑誌でもポロシャツとTシャツのレイヤードルックは盛んに採りあげられている。またTシャツ同士のレイヤードもファッションとしては市民権を得ているので、年配男性も挑戦してみてはどうだろうか?

なまじサイズにゆとりがあるのを選ぶと、
年配男性の場合、かなりゆとりがありすぎるものを選ぶ傾向が強いため、さらに不格好となる。
たまにワンピースみたいに丈の長いポロシャツやTシャツを着ている年配男性を見かけるが、ひどく不細工である。
ある程度は肩幅にジャストとなるサイズを選ばなくてはならない。
そのため、身頃はややタイトになるかもしれないが、Tシャツとのレイヤードルックで「透け乳首」をカバーするのがベストの選択だと考えている。

革命的半ズボン主義宣言

 スーパークールビズが始まって10日が経過したのだが、
6月1日・2日は最高気温20度以下で非常に涼しかった。
にも関わらず環境省の職員は寒さに震えながら半袖通勤するという出来の悪い喜劇のような行動を見せつけてくれた。「そんなアホな」としか言いようがない。

さて、そのスーパークールビズについて
日経ビジネスオンラインの小田嶋隆氏のコラムが秀逸なのでご紹介したい。

スーパークールビズは革命なんだな
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110609/220635/?bv_ru

小田嶋氏の周辺の同年代男性(50代)には意外にもスーパークールビズはすこぶる不評だという。
その根本原因として

クールビズ問題は、ファッションの問題ではない。体感温度の問題でもない。エアコン設定温度の高低でもなければ、省エネルギーの是非でもない。オフィスにおけるあらまほしき服装をめぐる問題は、職場のヘゲモニーの物語であり、地位とディグニティーと男のプライドを賭けたパワーゲームであり、結局のところオヤジがオヤジであるためのマインドセッティングの問題だ。

とあり、何故、クソ暑い中で我慢大会のようにネクタイを締めてジャケットを羽織り続けるのか。

答えは、「革命的半ズボン主義宣言」という本の中に書いてある。私はこの本を、20代の頃に読んだ。著者は橋本治。初刷の発行は、1984年。1991年には河出書房新社から文庫版が出ているが、いずれも既に絶版になっている。Amazonを当たってみると、版元にも在庫がない。名著なのに。

 というわけで、手元に実物が無いので、詳細ははっきりしないのだが、私の記憶しているところでは、本書は、「日本の男はどうして背広を着るのか」ということについて、まるまる一冊かけて考察した、とてつもない書物だった。以下、要約する。

1. 日本のオフィスでは、「我慢をしている男が偉い」ということになっている。

2. 熱帯モンスーン気候の蒸し暑い夏を持つこの国の男たちが、職場の平服として、北海道より緯度の高い国の正装である西洋式の背広を選択したのは、「我慢」が社会参加への唯一の道筋である旨を確信しているからだ。

3. 我慢をするのが大人、半ズボンで涼しそうにしているヤツは子供、と、うちの国の社会はそういう基準で動いている。

4. だから、日本の大人の男たちは、無駄な我慢をする。しかもその無駄な我慢を崇高な達成だと思っている。暑苦しいだけなのに。

5. 実はこの「やせ我慢」の文化は、はるか昔の武家の時代から連綿と続いている社会的な伝統であり、民族的なオブセッションでもある。城勤めのサムライは、何の役にも立たない、重くて邪魔なだけの日本刀という形骸化した武器様の工芸品を、大小二本、腰に差してして出仕することを「武士のたしなみ」としていた。なんという事大主義。なんというやせ我慢。

6. 以上の状況から、半ズボンで楽をしている大人は公式のビジネス社会に参加できない。竹光(竹製の偽刀)帯刀の武士が城内で蔑みの視線を浴びるみたいに。なんとなれば、わが国において「有能さ」とは、「衆に抜きん出ること」ではなくて、むしろ逆の、「周囲に同調する能力=突出しない能力」を意味しているからだ。

 以上は、記憶から再構成したダイジェストなので、細かい点で多少異同があるかもしれない。話の順序もこの通りではなかった可能性がある。でもまあ、大筋、こんな内容だった。

 そういう目で見てみると、スーパークールビズは、興味深い試みだ。
 もしかすると、これは日本のビジネスの世界を根底から変えるかもしれない。
 「革命的半ズボン主義宣言」の最終的な結論は、タイトルが暗示している通り、「半ズボン姿で世間に対峙できる人間だけが本物の人間」である旨を宣言するところにある。

この分析はなかなか的確なのではないだろうか。
とくに「我慢をしている男がえらい」という風潮は大いにある。
小田嶋氏の考察はファッション業界以外の企業に向けられたものであるが、
ファッション業界でも同じであり、服装は他分野の企業に比べて自由度が高いが、
ファッション業界では「寝てない自慢」「休んでない自慢」が横行しており、
毎晩遅くまで酒を呑んでいるが、あまり寝ずに勤務し、ほとんど休暇も取らない男がえらい。
という風潮は多くの企業である。
暑さ我慢も寝てない自慢もアホな話である。

スーパークールビズを広めるためには
小田嶋氏は、一目で階級の分かるカジュアルウェアを作ってはどうか?と茶化しながら提案されている。
これなかなか良いと思う。自分は絶対にアホらしいから買わないけれども。

たとえば、ダンヒルのアロハだとかバーバリーの短パンだとかを大々的に流通させる。カジュアルのブランド化。文春の広告特集とかがやっているアレだ。ヴィトンのスニーカー6万3000円だとか。悪い冗談みたいに見えるが、あれはあれで案外現実的なのかもしれない。
 役員クラスには、上下で40万円ぐらいする超高級リゾートウェアを着てもらう。
 ここにおいて、ようやくエレガンスが発生する。男のエレガンスは、シェイプやカラーには宿らない。あくまでも値段と肩書き。そこにしかエレガンスの拠り所はない。
 と、40代の課長で、5万円のアロハに3万5000円の革サンダルぐらいな見当になる。ボタンは白蝶貝に金の縁取り。そういうところに抜け目なくカネをかけて、しかるべきディグニティーを憑依させる。

極端な例えが多いが、カジュアルを苦手とする
オッサン世代には好評に受け入れられるのではないだろうか?
いっそのこと中国人チックに、ロゴマークを尋常じゃないくらいデカくしたポロシャツを販売すれば良い。
そう、例えば中国人向けに騎乗する人のロゴマークを5倍くらいデカくした
ラルフローレンを各ブランドが見習えば良いのである。

バーバリーの馬っぽいロゴも10倍くらいに拡大する。
ラコステのワニも前身ごろいっぱいまで拡大する。
フレッドペリの月桂樹もお腹全面に拡大する。

などという措置を高額ブランドがこぞってやれば良い。
なら、オッサン世代は嬉々としてバカデカイロゴマーク入りのポロシャツに
袖を通すのではないだろうか。

まあ、いささか誇張した提案ではあるが、
これくらいの意識改革を行わないと、スーパークールビズに頑強に抵抗するオッサン世代が続出するだろう。

今、無性に絶版となっている橋本治さん著の「革命的半ズボン主義宣言」を読んでみたい。

ジーンズはスーパークールビズには適さない

 環境省がスーパークールビズを発表して話題を集めている。

http://mainichi.jp/life/ecology/news/20110513k0000e040040000c.html

同省によると、スーパークールビズではポロシャツ、アロハシャツ、スニーカーやサンダルを認める。Tシャツとジーンズも着用可能だが、Tシャツは執務室内に限り可で「無地か柄が派手でないもの」、ジーンズは「破れてだらしないものは除く」とした。ビーチサンダル、短パン、ランニングシャツは認めない。

とのことである。

英断だとは思うが、正直「基準がわからんなあ」という感想である。
まず、サンダルとビーチサンダルの違いがわからない。
サンダルもベンハータイプ、グラディエイタータイプなら良くて、鼻緒をひっかけるように履く物はダメということだろうか?それとも、レザー素材のビルケンシュトックなどの物なら鼻緒をひっかけるタイプでもOKだということだろうか。
さらに言えば、定番となっているクロックスの「ケイマン」ならOKなのだろうか?

もうひとつの疑問がジーンズをOKしているところだ。
通常のジーンズは13・5オンス~14オンスの生地で織られており分厚く通気性が悪いため、夏はかなり暑い。
最近はやや薄手の12・5オンス~12オンスのデニム生地が定番化しているとは言え、これでも通常のスラックスよりはずっと暑い。
夏にジーンズを着用するのであれば、10オンス以下のライトオンスデニムか、
ユニクロやエドウィンが発売している吸水速乾素材を混ぜた物以外は効果がない。

環境省は何を思って「ジーンズがクールビズ」だと考えたのだろうか?まったく理解に苦しむ。

通常のスーツのパンツの方が生地が薄くて涼しいのは間違いないが、裏地が汗ばんだ腿に張り付いて、
夏はひどく不快である。ただ、その1点に関して言えば、スーツのパンツよりは綿パンの方が汗を吸収してくれて快適である。
その点から言えば、クールビズに適しているのは、薄手生地で作られた綿100%のチノパンか、麻素材・綿麻混のパンツではないだろうか。

そのパンツの裾を10cm近くカットして、クロップド丈や9分丈、8分丈くらいにするのがもっとも涼しい。

今回禁止されている「短パン」というのは、どれくらいの長さの物を指しているのだろうか?
個人的にはオッサンが短すぎる短パンを穿いているのは、ひどく見苦しいと思う。
膝上はもってのほか、ひざ下も微妙だ。
しかし、くるぶし丈(クロップド)や9分丈ならさほど不快感は与えない。
そして裾をわずか10cmほど短くするだけでかなり足元が涼しくなる。

フルレングスのジーンズほど暑く感じるボトムスは、もっともクールビズに適していない。

環境省の作った服装基準はどこかズレているとしか思えない。

©Style Picks Co., Ltd.