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ジーンズカジュアルチェーン各社の状況はさらに厳しさを増している 夜明け前どころか真夜中の暗さ(追記あり)

最近、ポジショントークな人々が「ジーンズカジュアルチェーン店に復活の兆し」と言い始めているがまったくそれは感じられない。

ライトオン、マックハウス、ジーンズメイトの全国チェーン店3社はピーク時の売上高に比べると著しく売上高を低下させたままだ。

売上高1000億円あったライトオンは800億円を割り込む勢いで推移している。
ライトオンの2018年8月期見通しでは売上高770億円となっている。

マックハウスは売上高500億円台から転落して、2018年2月期決算では売上高308億5200万円にまで低下している。

ジーンズメイトは先日も書いたが、ピーク時300億円台の売上高だったが現在は95億円しかない。

その差額はライトオンで230億円、マックハウスで200億円、ジーンズメイトも200億円以上で、3社合計で700億円近くも売上高が低下している。

ジーンズメイトの売上高が回復基調にあると見る人もいるが、それは低下し切って底打ちしたからだといえる。
売上高95億円では最早、全国チェーン店とも大手とも呼べない。

もともとの売り上げ規模が大きかったこの3社の苦戦が報じられる中、地域密着の有力チェーン店は減少しつつあるとはいえ、残存していた地域チェーン店はさまざまな工夫を凝らしてこれまで生き延びてきた。
健闘と評される地域チェーン店も少なからずあった。

だが昨年あたりから、健闘と評されてきた地域の雄も息切れし始めているように見える。

具体的な地域名は挙げない。
地域名を挙げると、地域密着型の雄直チェーン店は、たとえ店名をボカしてもすぐにわかってしまうからだ。

先日、お目にかかったカジュアルウェアメーカーの社長は、銀行から某地域の有力チェーン店への納入を縮小するように勧告されているという。

その話を聞いたときに、当方は「まさかあのチェーン店がそこまで追い詰められているとは・・・」と驚きを隠せなかった。

銀行はそのチェーン店が相当に資金繰りに苦しんでいることをつかんでおり、帳簿上の計算では、最悪、経営破綻に至ると判断しているのである。
また、別の地域店は、これまで根強い顧客がいたが、それも徐々に時代の流れとともに減り始めており、表面化していないが、内情は相当に厳しいという噂が、昨年あたりから聞こえてきた。

さらに別の地域店も同様の状況で、好調な店舗もあるものの、苦戦している店舗もあるようで、会社としての売上高は低下傾向にあるといわれている。

今、挙げた3つとも、ジーンズカジュアル業界なら誰でも知っている各地域の有力チェーン店であり、ライトオン・マックハウス・ジーンズメイトの全国チェーン店3社のみならず、これまで踏ん張ってきた地域有力店もそろそろ持ちこたえられなくなりつつあるといえる。
もちろんいまだに踏みとどまっている有力チェーン店もあるが、全社そろって隆とできるような状態ではなくなりつつあるということになる。
これも時代の流れだろう。

これらの状況を目にしている当方とすると、業界の一部から挙がっている「ジーンズカジュアルチェーン店の夜明けが近い」という言葉は何を指しているのだろうと理解に苦しむ。
夜明けが近いどころか草木も眠る丑三つ刻としか思えない。

ではジーンズカジュアルチェーン店はどうしてここまで衰亡の危機に瀕しているのだろうか。

理由を考えてみたが、客を奪われたからとしか考えられない。
ユニクロ、しまむら、グローバルワーク、GAP、ローリーズファーム、無印良品、ハニーズなどの低価格SPAカジュアルブランドに客を奪われたと当方は見ている。

もちろん、彼らもその登場時からすんなりと客に受け入れられたとは思わない。
どのブランドも初期のころのジーンズはひどく安物くさかった。
90年代後半にユニクロが急成長しているときのジーンズでさえ、はっきりというと色合いから生地の風合いすべてがダサく、エドウインやリーバイスのジーンズには見た目は遠く及ばなかった。

メディアでは「2900円でこのクオリティ」と過剰に持ち上げていたが、あの当時のデニム生地は、ジーンズメーカーに比べるとへんてこなブルーのトーンだったし、リーバイスのパクリみたいな赤いタブもダサかった。
例え2900円でも買う気にもならなかった。

それが徐々に修正されて今に至っている。
黙っていたらユニクロのジーンズだとはわからないレベルにまで達している。

その他のブランドも同様である。
おまけにリーバイスやエドウインのジーンズよりも最低でも3000円くらいは安い。
安くて見た目に遜色がないのであれば、だれでも安い方で買う。

また商品以外でも、ジーンズカジュアルチェーン店の店作りや品ぞろえは今の消費者の気分をとらえていないといえる。

ユニクロやジーユーや無印良品を見慣れた目で見ると、チェーン店は明らかに雰囲気が異なっている。
前者の多くが、白を基調とした無機的でモダンな感じの内装が多いのに対して、チェーン店はなんとも言えない中古感のある店作りや品ぞろえに特徴がある。

どちらが正しいとか正しくないとかではなく、消費者の気分にチェーン店の内装や店作りは寄り添えていないといえる。

今の消費者の多くは、そういう中古感や土臭さ、ワーク特有の汚さを好まず、白を基調としたモダンでシンプルでツルっとした内装や店作りを好むのではないだろうか。
そういうモダンな店を見た直後にワーク感の汚い店を見ると、やっぱりかなり雰囲気が違うと感じる。

( ジーンズカジュアルチェーン店は大抵こんなイメージ。これが今の消費者には受け入れられにくいのでは?)

それはチェーン店の特徴だから工夫して残すべきだと考えるが、同時にもう少し現代風にアレンジしても良いのではないかとも思う。
ここを解決しない限りにおいて、チェーン店が再浮上や急回復することはあり得ないだろう。

とはいえ、マックハウスの新業態のような劣化版ユニクロみたいな店作りも商品をさらにチープに見せるだけなのだが。

社員の士気を高めるためにチェーン店各社の経営者が話を盛ることは仕方がない側面がある。
しかし、それに第三者や第三者機関までが同調してどうするのか。
かえって世間をミスリードするだけである。

この課題を乗り越えるのはなかなか難しいのだろうと思うが、水戸のジーンズカジュアルショップだった「ポイント」がアダストリアホールディングスへと転身できたのだから、不可能ではないのだろう。成功する可能性は決して高くはないが。

(追記)6月8日に静岡の地域有力チェーン店であるジーンズショップオサダの経営破綻が伝えられた。

静岡県を中心に17店舗展開 カジュアルウェア(株)ジーンズショップオサダが民事再生法を申請
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180608-00010009-biz_shoko-bus_all

このブログの文中で、「銀行から取引を止めるように勧告されている先」として名前を伏せたのがこのジーンズショップオサダだった。
奇しくもこのブログをアップした日に経営破綻が発表された。
他の地域有力店も決して安泰ではない。

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ライトオンの自社ブランド「バックナンバー」の和紙繊維のシャツジャケット。
こんな珍しい商品もそろえているけど、イマイチ認知されていないのも苦戦の要因。

前年増減比をつなぎ合わせただけの折れ線グラフは意味がない ~ジーンズメイトの決算資料より~

企業やブランドの業績を測る指標には様々な物があり、それを複数活用して見定める必要がある。
しかし、最近、活用に疑問を感じるのが「前年比増減の折れ線グラフ」である。

トウキョウベースを除く上場企業は一応の目安にしてもらう目的から、月次売上高の増減を開示している。

〇月度 〇%増というやつだ。

当然のことながら、年間通じて増収するブランドでも単月で見れば前年割れすることもある。

この「〇%増、〇%減」をつなぎ合わせて折れ線グラフとして、その企業やブランドの好不調を論じるむきがあるが、はっきりといえばミスリードを引き起こすだけでほとんど有害ではないかとさえ思う。

例えば、先日開示されたジーンズメイトの決算報告用の資料を題材に取ろう。

http://www.jeansmate.co.jp/data/uploads/ir/2018/05/resuits_30.pdf

ジーンズメイトの2018年3月期決算をどう読むかだが、ライザップやジーンズメイト側は高評価をしてもらいたいから、「好調だった」「回復傾向にある」という認識を示したがる。
それは致し方のないことであり、どの企業だって多かれ少なかれ手前味噌な持ち上げ方をしている。

問題は第三者がそれをどう判断するかであり、その場合、ライザップやジーンズメイトへの忖度は必要ない。
忖度は一切不要だ。

現在という時代は国も企業もブランドもロビー活動が盛んである。
ロビー活動の成否がコトを有利に運ぶ。
ジーンズメイトの決算に対して、過剰に持ち上げる第三者もいるが、それはロビー活動の成果なのではないかとさえ思う。
ロビー活動の成果のゆえに生まれたポジショントークともいえる。

第三者は事実に基づき淡々と断じればそれで良い。

ジーンズメイトの2018年3月期決算を改めて見てみる。
今回の決算で最も重要なことはライザップ傘下に入った初年度とかそんなことではない。
今回気を付けなくてはならないのは、決算期変更による13か月の変則決算だということである。
1か月前年よりも多いから、増収増益して当たり前だということを前提条件として頭に入れておかねばならない。

売上高 97億2700万円
営業損失 6億900万円
経常損失 5億9100万円
当期損失 7億8900万円

で終わった。
赤字幅縮小という報道があったが、13か月やっているんだから縮小して当然である。
それよりも特筆すべきは10期連続の赤字というところだ。

また2017年2月期の売上高が91億9500万円だったことからすると増収していると見えるが、13か月分あることを考慮すると手放しの増収とは呼べない。

2017年2月期は、1か月あたり平均7億6600万円の売上高があった。

2018年3月期は、1か月あたり平均7億4800万円の売上高があった。

このため、仮に2018年を12か月の通常決算で行った場合、2017年よりも売上高合計は下がる可能性がある。
1か月平均売上高は2018年の方が少ないのである。

これを見て、「回復傾向にある」と論ずることができる第三者は一体何を根拠としているのだろうか?

さらに疑問な数値が先ほど挙げた決算説明資料である。

既存店売上高(13.3ヶ月比較)が、15期ぶりに 対前年プラスに転換

とあるが、その根拠となる「前年比増減の折れ線グラフ」は突っ込みどころが満載であり、これに納得する第三者がいるなら、その見識を疑う。

その前に、15年間既存店売上高がマイナス続きだったというのはなんともすさまじい不振といえる。

 

このグラフに沿って見てみようか。
2003年2月期は前年比102%だった。いわゆる2%増である。
翌年から減少が始まっており、ピーク時は2011年2月期の約20%減である。
その後持ち直しても前年実績をクリアすることなく、ようやく2018年3月期で106%になった。6%増である。

その増減率だけで折れ線グラフを作るとこのようになるが、こんなものに何の意味があるのだろうか。
このグラフからだけではまったく事実は浮かび上がらない。

増減率はバラバラではっきりした数字がこのグラフから読み取れないので、仮に15年連続で前年比10%減が続いたとしよう。
これでもおそらくは甘めの設定である。

2003年の売上高を1とすると、2004年は0・9になる。
2005年は0・81となる。
この調子で0・9をかけ続けてみてほしい。

0・25以下にまでなる。正確には0・229である。

要するに2017年時点では2003年の既存店売上高の4分の1以下にまで縮小してしまっているといえる。

これで2018年が6%増したと言っても、0・24になっただけで、2003年の既存店売上高には遥か遠く及ばず、その当時の既存店売上高の4分の1にも満たないということがわかる。

これのどこが「好調」だといえるのだろうか。
たしかに底打ちとはいえるかもしれないが、上昇基調とか回復傾向とまでは口が裂けても言えない。
言える人はポジショントークをしているのだろうと思う。

企業、ブランド側は自社の業績を良く評価してもらいたいからこの手の「資料」を提示する。
しかし、第三者であるマスコミや評論家がそれを鵜呑みにすることはどうかと思う。
実際の実績はどれくらいだったのかを計算してみるくらいの一手間は必要なのではないか。

みだりにポジショントークをすることは、ミスリードを引き起こすので百害あって一利なしだ。

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そんなライザップの特集本をどうぞ。

ジーンズメイトの業績は本当に急回復しているのか?

ジーンズメイトの決算見通しが発表されてから、一部に業績が急回復しているという見方があるが果たして本当だろうか。

結論から言ってしまうと、急回復には程遠く、底打ち・下げ止まりが見えてきたというのが実態である。
ジーンズメイトは先月に、2018年3月期の業績予想を下方修正している。

下方修正した業績予想は、

売上高95億9000万円
営業損失5億5000万円
経常損失8億4300万円
当期損失11億3000万円

であり、すべての数値予想を下方修正している。
2017年度業績では売上高91億円だったからそれよりも増えていて業績回復していると判断する人もいるが、それは早計にすぎる。

今回の決算は決算期変更のために13か月の変則決算で、2017年度決算よりも1か月分売上高は増える。
前年の売上高91億円を12か月で割って平均すると、1か月あたり平均で7億6000万円弱という売上高があることになる。
91億円に7・6億円を足すと98・6億円になるから、2018年3月期の売上高95億9000万円はこれを下回っていることがわかる。

逆に2018年3月期の95・9億円を13か月で割ると、1か月あたりの平均売上高は7・37億円となり、前年を下回っていることがわかる。

もちろん、1年間平均的に毎月売れることはないし、売れる月と売れない月の落差はあるが、2018年3月期の変則売上高が昨年を下回るペースで推移しているといえる。
しかも黒字化するとしていた各利益はすべて赤字に修正されている。

当期損失は本業以外の要素で左右されるから置いておくとして、営業・経常が黒字化できなかったことは決して本業が順調ではないということになる。

今回の下方修正だけ見ても決して急回復とは言えず、底打ちが見えてきたとしか言えない。

一方、既存店売上高の昨対比は昨年9月から大幅に改善している。

9月度が119.2
10月度が114.9
11月度が100.6
12月度が113.2
1月度が112.3
2月度が123.9

となっていて11月度を除いて大幅に既存店売上高が「昨年よりも」伸びている。
一方、11月度は昨年トントンでおさまっている。

しかし、その前期(2017年2月期)の月次を見てみよう。

9月度が91.3
10月度が100.0
11月度が110.8
12月度が95.6
1月度が87.2
2月度が100.5

となっている。
前年が悪すぎたから今期伸びただけといえる。
それが証拠に今11月度は前年トントンだが、昨11月度は対前期比10%増となっており、それを維持したに過ぎない。
今2月度だけは昨2月度より大幅に伸びており、2月からジワリと回復の兆しは出ているのかもしれないが、2月度だけをもってして「急回復」というのはいささか持ち上げすぎというものだろう。

ちなみにさらに前期(2016年2月期)の月次は

9月度が102.6
10月度が103.9
11月度が94.8
12月度が94.1
1月度が96.6
2月度が94.3

となっている。
2月度を除いては前々期と比べても今期の既存店売上高はそれほど伸びていないことがわかる。

要するにこれまで下がり続けてきた月次既存店売上高もようやく下げ止まりとなったというだけのことで、2月から、もしかすると復調の兆しが出てきたのかもしれないというのが正確な実情だろう。

さて、ジーンズメイトは昨年廃止した24時間営業を4月7日までの春休み期間に限定して、池袋本店と蒲田店の2店舗で復活させることを発表したが、これは苦し紛れの方策としか当方には思えない。
これしか既存店売上高を伸ばす方法が現状では見当たらないのだろうと思う。

営業時間を延ばせば光熱費や人件費は増えて経費は増えるが、単純に売上高だけは増える。
極めて即効性のある施策が営業時間の延長である。

この24時間営業の期間限定・店舗限定の復活というのはそれ以外の何物でもないと思うが、今後、中長期的な成長エンジンにはなり得ないだろう。

なぜなら、この深夜市場(ナイトマーケット)には強力なライバルとしてドン・キホーテがある。
ドンキは24時間営業ではないが深夜12時を越えて営業をしており、ナイトマーケットの開拓者でもある。
ドンキは食品や日用雑貨、飲料、コスメなどその場ですぐに欲しい物が深夜まで売っている。

しかし、ジーンズメイトが売っているのは服だけだ。
深夜に服が欲しくなる人と、食品や飲料が欲しくなる人のどちらが多いだろうか?
圧倒的に後者ではないか。
「寝る前に小腹が空いた」「寝る前にのどが渇いた」という人は珍しくないが、「寝る前に服が欲しくなった」という人は極めて珍しく、場合によってはその嗜好性は変態ともいえる。

さらに春休み限定ということは、ターゲット層は学生ということになり、しかもあまり素行のよろしくない学生ということになるが、そういう層が支持するのは圧倒的にドンキだろう。
10年前のドンキなら服はそれほど売っていなかったが、今のドンキは違う。服も豊富に売っているしジーンズメイトを越える売上高100億円という自社企画商品まで置いている。

この手のターゲット層が深夜に服を買うことがあったとして、ジーンズメイトではなく、食品や飲料のついでにドンキで買うことは火を見るより明らかだ。

ジーンズメイトの24時間営業復活はあまり業績を左右するようなものにはならないと考えるのが正しいだろう。

現在のさまざまな施策や店頭を見ていると、ジーンズメイトが3月以降ジワジワと復調することはあっても、急回復することはおおよそ考えにくい。
ライザップはそんな魔法は持ち合わせていないということをもうそろそろ認識してはどうか。

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「知名度主義」の人材起用がアパレル業界を低迷させている
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n50ca3a6bf56c

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今のジーンズメイトにはこんな商品が並んでるよ。

ジーンズメイトの赤字継続は当然

ジーンズメイトが18年3月期決算の下方修正を発表した。
案の定だ。

これまで、売上高115億5000万円、営業利益3億円、経常利益3億300万円、当期利益4億円と発表してきたが、これを

売上高95億9000万円、営業損失5億5000万円、経常損失5億4000万円、当期損失7億3000万円とした。
見事な赤字継続である。

個人的にいえば、当初の見通しが甘すぎただけのことで、赤字継続には何の驚きもなく、むしろ当然だと感じる。

ジーンズメイトの発表によると

また重点販売商品と位置づけた新しい商品群の販売や新しいマーケティング 手法により新規顧客を獲得することを企図していたものの、計画値には届いておりません。

と売上高減少について述べている。
24時間販売の廃止での減少とも書かれているが、果たして24時間販売の売上高がどれほどあったのかは疑問である。
また、引用した部分については、新PB「メイト」の不発や他のPBの刷新が上手く行かなかったということを示している。

赤字については

今期計画は、商品回転率の向上と値引き率の抑制に取り組むことで売上総利益率を 50.0%(前 期比 5.3 ポイントの改善計画)としておりましたが、上述の通り売上が計画を下回り値下げ・値 引が徐々に増大していったことや、シーズン末の大幅値下げを伴う在庫処分が増加した事などに より、売上総利益率は 46.1%の見通しとなりました。

とのことで、要するに売れ行きが悪くて値引きセールをしたのでその分利益が削られたということである。
まあ、たしかにいくつかのお買い得品はあった。
先日、春に向けてPB「ブルースタンダード」のボートネックボーダー柄カットソーを買ったが、これは以前にも1490円に値下げされていたのが、ほぼ1年ぶりに店頭投入され990円に値下げされていた。持ち越し在庫である。
ただし、綿100%の生地は肉厚で、品質はそれなりに高く、定価は2990円である。
裾にスリットがないのがちょっと疑問な作りだが、それ以外に不満はない。
990円なら割安感がある。

リリースで述べている在庫処分セールとはこういう種類の商品を指している。
また先日、このブログで紹介したローゲージウールニットパーカも7990円が1990円にまで値下げされており、大変なお買い得品だった。

ジーンズメイトがライザップ傘下になって、変わった部分はあまり見えない。
唯一変わったのは、これまでよりも商品の店頭投入量が減ったところくらいしかない。

店頭と、店頭に並ぶ商品を見ていると、以前とはそんなに大きく変わっていない。
店作りも商品も変わらないなら、よほどの上手い販促・プロモーションがない限りは、業績が急回復することはない。
これはアパレルに限らずどの分野においても同じ理屈である。そしてジーンズメイトにはその「よほど上手い販促」は今に至るまで存在していなかったから、結果は火を見るよりも明らかだった。

にもかかわらず、メディア系著名人、経済系著名人などのいわゆるインフルエンサーはもろ手を挙げて「ライザップの手法」とやらを誉めそやした。
で、同じ人たちが今、800SKUという超細分化されたサイズピッチの既製服のZOZOを「完全オーダーメイド」だと誉めそやしているのである。この輩の評価はまったく当てにならない。

そもそもこれまでライザップは手あたり次第にアパレルを買いまくってきた。
そこに何か戦略があったとはとても思えず、瀧定大阪同様に場当たり的に買ったとしか見えない。
なぜなら、買ったアパレル各社に何ら共通項がない上に、買収後もまったく各社が連動する気配もない。
ジーンズメイトは1年にしかならないからまだしもそれ以外だと4~5年になる会社もあるのに、いまだに何も変わっていないし、それらが連動・連携する気配もいまだにない。

ライザップ傘下のアパレル各社を見てみよう。

・エンジェリーベ 2012年4月グループ入り
・馬里邑 2013年9月グループ入り
・アンティローザ 2014年5月グループ入り
・夢展望 2015年3月グループ入り
・三鈴 2016年4月グループ入り
・マルコ 2016年7月グループ入り
・ジーンズメイト2017年2月グループ入り
・堀田丸正2017年6月グループ入り

となっており、雑貨小売り系だと

・イデアインターナショナル 2013年9月グループ入り
・パスポート 2016年5月グループ入り

となっている。

2016年、2017年にグループ入りした各社はあまり変貌していなくても仕方がないと思うが、それ以外の会社はどうだろうか。あまり変貌していないことは問題ではないか。2015年にグループ入りしたネット通販の夢展望もそろそろ変貌が顕在化しないとちょっと今後の芽はないだろう。
また、それらの企業やブランドはまるでいまだに連携していない。
連携・連動できない傘下企業を増やしたところで意味はなく、ライザップは何のためにアパレルを買いあさっているのか理解に苦しむ。
優良企業を買うならまだしも優良でない物件が多く、本当にその目的はわからない。
単にメディア系・経済系インフルエンサーの期待値を上げるためだけとしか思えない。

ジーンズメイトに限らず、健康食品・スポーツジムのライザップがアパレルを買ったシナジー効果は全く現れないままに6年になろうとしている。
考えうるシナジー効果としては、健康食品・スポーツジムのライザップがプロデュース・ディレクションをしたというスタイルで、各ブランドから「単なる従来型衣料品」ではなく、「スタイルを美しく見せるパターン作りやカッティングに工夫を凝らしました」という触れ込みで新商品を投入することである。

ジーンズメイトでいうなら、ユニクロを辞めた人、しかも企画職でもなかった人を起用して、ユニクロと同じテイスト・同じターゲットで、ユニクロより価格の高いカジュアルウェアを作るなんて何の意味もなく、ユニクロに勝てるはずもない。
ユニクロに勝つ必要なんてないが、その商品では、ユニクロではなく、メイトを選んでもらう理由すらない。

それよりもライザップがプロデュースして、本当に美脚に見えるスキニーパンツだとか、細マッチョに見えるTシャツだとかそういう「価値作り」をすべきなのである。
ユニクロと同じ土俵でライザップが戦う必要性なんてまるでなく、むしろ自ら望んで負け戦に飛び込んでいるにすぎない。

しかし、ライザップがそこに向かわないということは、個人的にはライザップにはアパレル再生のノウハウが存在しないと見ている。

皮肉にもライザップとの提携でもっとも効果的な商品を開発したのは、傘下のアパレル・雑貨企業各社ではなく、ライセンス契約したに過ぎないグンゼである。
これなどはその最たる例である。

着るだけでバイタルデータを取得
グンゼ×RIZAPによる最先端衣料「筋電WEAR」が誕生

http://www.gunze.co.jp/corporate/news/2017/09/20170925002.html

これが本来、ライザップに期待されるアパレルブランドとのシナジー効果といえる。
ライセンス契約のグンゼ以外にその方向性を指し示せない限り、ライザップが傘下のアパレル企業を経営再建することは、ほぼ不可能に近いと当方は見ている。

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プライベートブランド「ZOZO」の生産システムは、現時点では「完全オーダーメイド」ではない
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ジーンズメイトの汗染み防止加工「ゼロステイン」Tシャツは優秀だった

 10月の1週目はかなり涼しかったから、このまま涼しくなるものだと期待していたら、真夏のように暑くなってしまった。
この暑さは木曜日くらいまで続くようだから、暑さが苦手な当方としては嫌になる。
まさに「夏死ね!高気圧死ね!」である。

とはいえ、実は暑くなる少し前に値下げされていた半袖Tシャツを買った。
正直にいうと、来年用にと思っていたが、この暑さのぶり返しで、現在着用している。
買ったのはジーンズメイトでだ。

以前から気になっていたジーンズメイトの汗染み防止加工「ゼロステイン」である。
2~3年前からこの商品が発売されていて、ずっと気になっていたのだが、投げ売りされているのを見てついに3枚買った。

買ったといえば、ノートパソコンも買った。
9月下旬から5年前に買った薄型のFMVが調子が悪くなってしまったため、難渋していたのだが、つい先日買って、今回のブログから新型パソコンを使っている。
やっぱりサクサク動くのはストレスフリーである。

さて、ゼロステインに話を戻そう。
大量の汗をかく当方にとって、夏の必須機能として、ドボドボに濡れたのが目立たないというものがある。
汗をかくのは止められないから、昔は吸水速乾を多く試していた。
しかし、給水速乾Tシャツはその上に羽織ったシャツがその水分を多く吸い込んでドボドボに濡れてしまう。
それに早く乾くとはいえ、生地がドボドボに濡れているのは隠しようもない。

着ているだけで体温を下げ続けてくれる機能素材があればうれしいが、それは現在存在していない。

汗をかくのは止められないから、それが目立たないようになってほしいというのが、汗かきの切なる願いだ。

無印良品のとか、ライトオンのとか、各ブランドの汗染み防止加工Tシャツを試してみた。
ライトオンのベーシック無地Tシャツ(1枚1000円、2枚1500円で売られていた)の黒はちょっと汗染み防止機能が弱いかなという印象を受けた。
無印良品のは買った当初は結構よかったが、もう4年くらい経過しており、その機能も繰り返す洗濯で弱ってきている。

今回、ジーンズメイトで買ったのは、アウトドアプロダクツの厚地丸首Tシャツ、薄手V首Tシャツ、ブルーススタンダードの薄手V首Tシャツの3枚である。

アウトドアプロダクツの薄手V首Tシャツ

アウトドアプロダクツの厚地丸首Tシャツ

ブルースタンダードの薄手V首Tシャツ

ちょっとブランドの解説をすると、アウトドアプロダクツは現在ジーンズメイトがライセンスを取得して各種アイテムを企画生産している。
リュック専門店はジーンズメイトの運営である。
この2種類のTシャツも企画製造はジーンズメイトである。

ブルースタンダードはジーンズメイトのオリジナルブランドで、これだけはなぜか長続きしている。

この3枚は要するにジーンズメイトのオリジナル商品なのである。

アウトドアプロダクツのTシャツは以前からジーンズメイトに並んでいたが、一昨年くらいまではめちゃくちゃにサイズ感がデカかった。
Mサイズを合わせてみても当方でダボダボというほどにデカかった。
初期のユニクロが「大は小を兼ねる」とばかりにやたらとデカかったことに似ている。
しかも去年、今年ならビッグシルエットが流行しているからまだしも、当時はビッグシルエットは流行していなかったので、そのダボダボさは余計に目立った。

期末に大量の売れ残りが発生していたが当たり前である。

今夏の商品はかなりサイズ感を縮めてきた。
Mサイズは当方の肩幅よりも狭く、Lサイズを買った。
ブルースタンダードは37・5歳のおっさんをターゲットにしている割には元から細めで当方はいつもLサイズを買っていたので、今回もLサイズを買った。3枚ともLサイズということになる。

余談だが、ユニクロのビッグシルエットポケット付きTシャツを8月の半ばに790円で買ったが、これはMサイズでも大きすぎたので、Sサイズを買った。

同じTシャツといえども、サイズ取りやシルエット設計によって、ここまで着用サイズが変わるのである。
一概に「俺はMサイズだから」とか「俺はいつもLサイズ」と決めつけて買い物をすることは愚の骨頂だということである。

今回買ったのは定価1900円がそれぞれ990円、790円、590円に値下げされていた。
アウトドアの厚地丸首が990円、アウトドアの薄手V首が790円、ブルースタンダードが590円である。

本当は3枚も買うつもりはなかったのだが、790円と590円に釣られて3枚も買ってしまった。

薄手2枚は10月1週目の涼しい時期に着用してしまったので、汗染み防止機能を実感できなかった。
しかし、着用感は悪くない。汗染み機能にこだわらない人は買っておいて損はない。
まだジーンズメイトにもけっこう店頭在庫が残っていたからこの値段なら複数枚を買っておいても良いだろう。

言い忘れたが、3枚とも素材組成は綿100%である。

残る1枚の厚地丸首をいつ着用しようかと思っていたら、急に暑くなったので早速着用してみた。
ちょうど、肉体労働をすることがあったのでそのときに着てみたら、汗染みはほとんど目立たなかった。
外見上はほぼ汗染みがゼロだったと言っても良い。

アウトドアプロダクツの厚地丸首Tシャツ

今回の暑さは30度くらいなので、毎年の35度の猛暑でも目立たないかどうかは来年夏に試してみないとわからないが、30度くらいまでの暑さならほぼ完璧に汗染みを防止してくれることが着用で体感できた。

これは来年夏用に何枚か買っておかねばなるまい。
しかも今回はアウトドアは2枚ともライトグレー、ブルースタンダードは白の薄地を買っている。どちらも汗染みが目立ちやすい。
ライトグレーでほぼ汗染みがなかったというのはかなり優秀だといえる。

990円に値下がりしているうちに他の色も何枚か買っておこうかと思うほど優秀だった。
当方はケチで貧乏性なので定価では絶対に買わないが、990円に値下がりしているなら4枚くらい買っておこうかと思う。
もし、来年夏に35度の気温で汗染みがほとんど目立たなければ定価で複数枚購入しても良いと思う。
生地が少し厚いということもあるのだろうが、それにしても優秀だといえる。あとは洗濯に何回耐えられるかだ。
これはもう少し洗濯を繰り返してみないとわからない。

世の中も業界人もとかく、「安くて良い物はユニクロとジーユーにはかなわない」とか「ユニクロとジーユーを買っておけば鉄板」と思いがちだが、探してみれば、このようにユニクロ、ジーユーを越える機能を有した安価品が存在する。

消費者がそういう態度になるのは仕方がないとしても、業界人までが同じ認識というのは「本当に衣料品のプロなのか?」とあきれるほかない。
仮にもプロたる業界人がそういう認識だから、ユニクロ、ジーユーに勝てずに、自社・自ブランドの売上高を下げ続けるのである。
消費者と同じ認識しか持てないような素人根性だからアパレル業界は衰退しているのではないのか。そんな素人の提案する商品が一般消費者から支持されるわけがない。

NOTEを更新しました⇓
「数字だけ」を見て失敗したアパレル経営者たちの事例
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n3260aa3e5852

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ジーンズメイトには新ブランド投入ではなく抜本的な改革が必要

 先日、ジーンズメイトの新自社ブランド「メイト」を売り場で見た。
その感想は「決して悪くない」である。

メンズでいうと、ジーンズ、ボタンダウンシャツ、ジャケットというラインナップで、今後、さらに新型も投入されるのではないかと思う。
素材を触ってみたが、まあ、それなりに悪くはない。

試着してみたわけではないが、マネキンに着せている感じをみると、シルエットやサイズ感も悪くはない。
認知されれば(これが難しいのだが)、それなりに売れるのではないかと思う。

ジーンズは、最近増えているハイストレッチデニム生地が採用されており、かなり伸縮性が高い。
穿いてみれば快適なのだろうとは思う。

ジーンズメイトの新ブランド「メイト」のジーンズ
http://www.jeansmate.co.jp/brand/mate/

しかし、懸念・疑問も山のようにある。

まず、商品のテイストを見ると、男性は30代・40代をターゲットにしていると感じられる。
そうなると、何年か前から発売していた自社ブランド「ブルースタンダード」と重なる。

ブルースタンダードのターゲットは37・5歳だ。
「メイト」と同じである。自社ブランド同士が競合することになる。
売上高が低下しているジーンズメイトにあって、自社ブランド同士が競合して食い合うことは決して良い状況ではない。

また、テイストも似ており、メイトはベーシックなトラッドカジュアルであり、ブルースタンダードも同じである。
売上高が100億円を割り込んだジーンズメイトにあって、同じターゲットで、同じテイストの自社ブランドが2つも必要だろうか。
当方は2つも必要ないと思う。

そのあたりを意識してか、ブルースタンダードはブランドロゴを変え、商品テイストもやや若向きに変わったように感じるが、売上高が縮小し続けているジーンズメイトに2つのメイン自社ブランドが並立する意味があるとは思えない。

どちらか1つを廃止すべきか、まったく異なるテイストに変える必要があるのではないか。

次に、「メイト」を並べる店頭の印象だが、これが従来の店づくりと変わっていない。
内装、什器、他の商品群、ともに従来と変わっていない。

そうするとどうなるかというと、中高生向けの店にオッサン向け商品が並んでいるという状態がまるで解消されていないということになる。

これはブルースタンダードが開始されたときからまったく解消されていないジーンズメイト最大の課題である。
いくら素材が良かろうが、テイストが良かろうが、店舗と商品がミスマッチなら売れるはずもない。

ここを解消せずして、いくら「モノヅクリガー」と叫んでみたところでそんなものは、供給側の自己満足でしかない。
ライザップの手腕もあまり当てにならないのではないかと思う。

また、価格設定も微妙だと感じる。

ジーンズが4990~6990円なのだが、ユニクロよりは高い。
決して高すぎるとは思わないが、すごく価格訴求力があるわけでもない。
わざわざ、ユニクロではなくここで買う意味が感じられない。

もちろん、製造工程や商品の完成度からして、この価格設定が不当だとは思わないし、ジーンズメイト側も相当に努力しているとは思うが、ユニクロの3990円ジーンズではなく、ここで買う意味を感じられないという消費者は相当多いのではないかと思う。

そこを覆す説得力を今度どれだけ高められるかである。
これはかなりハードルが高い。

また、売り場全体で見たときに、いかにも中高生向けというデザインで価格も激安な商品があふれている中で、このテイスト、この価格ではブルースタンダード同様にかなり浮いていて、割高に見えるという逆効果もある。

シンボリックな新商品を開発するよりも、店舗内装・什器の変更、他の仕入れ商品のマーチャンダイジングの変更こそが、ジーンズメイトの急務である。
ここを放置したままで、新商品を開発・投入するというのは、典型的な物作り脳で、これまでのアパレル業界の悪癖そのものである。

今春くらいからジーンズメイトの店頭はかなり商品量が減っている。
以前だと圧迫感があるくらいに商品が陳列されていたが、これがだいぶと間引かれて、逆に店頭はえらくスペースが空いているようにさえ感じられる。

経済誌や業界紙では、第1四半期決算でわずかながら黒字転換したため、ライザップの経営手腕を持ち上げているが、この微細な黒字転換は商品の仕入れ量・製造量を抑え、店頭在庫を圧縮したことによるものでしかない。
逆に営業利益率は前期よりも低下している。

小手先で改善しただけで、根本的問題は何も解決していないとさえいえる。

目新しさが何もない新ブランド「メイト」を投入した程度では戦局は変わらない。
先日、ライザップはグンゼと提携して、着用しているだけでバイタルデータがわかる機能性ウェアを発表した。
例えば、こういう画期的な機能性商品を投入するくらいのインパクトがないと、新商品投入という手段では局面は打破できない。
いっそのこと、グンゼが開発したこの機能性衣料をライザップ傘下のジーンズメイトで販売してみてはどうか。

従来のアパレル的な新ブランド投入よりもよほど、効果が期待できるのではないか。

ジーンズメイトが上昇基調に転じるには、「メイト」投入のみでは厳しく、店作りから含めた抜本的な改革がなされない限りは不可能に近いと言わざるを得ない。

今後の施策を見守りたい。

NOTEを更新しました⇓
「原価率50%」商法はナンセンスでしかない
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/nf12f449b36a1

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ジーンズメイトに必要なことはオリジナルジーンズの開発ではない

 経済系のメディアでは一挙手一投足が注目されがちなライザップグループによるアパレル買収だが、正直なところ短期間でのV字回復は難しいと見ている。

ジーンズメイトも何かと話題だが、今のところ、売り場を見ている限りにおいては新方針は具現化されていない。

その一環で、東洋経済オンラインに新しい記事が掲載されたのだが、いろいろな意味で興味深く読んだ。

ジーンズメイト、RIZAP傘下で再生できるか
2人のユニクロ出身者によるジーンズが武器
http://toyokeizai.net/articles/-/184981

1つには、ライザップも手をこまねいているわけではなく、様々な策を講じている点
もう1つは、この記事で紹介されている施策は業績回復にはほとんど効果がないだろうという点
3つ目は、元ユニクロ社員といっても、モノづくり担当は、所詮モノづくり担当に過ぎないという点

である。

大まかにまとめると、ジーンズメイトの回復の切り札として、自社ジーンズブランド「メイト」を開発したとのこと。価格は4900~6900円。

メイトジーンズは裏地のオレンジが映える、独特なデザインが印象的だ。おしりポケットのステッチはmateのMと富士山をイメージ。正面のポケット下には隠しリベットを仕込ませるなど、細部の作りにもこだわった。

とある。

しかし、読んで写真を見た限りではこれを消費者が買いたいと思う決め手はゼロだ。
裏地がオレンジだろうが赤だろうが関係ないし、バックポケットのステッチがあろうとなかろうと関係ない。
それが消費者が「買いたい」と思うポイントではまったくない。

そもそもジーンズメイトが自社企画製品(プライベートブランド)を手掛けるのは初めてではない。
あまり売れておらず、話題にもならなかったがすでにいくつかやっている。

例えば、プレイン、ブルースタンダードなどだ。
またジーンズだけでいえば、ビッグジョンとのコラボ別注品やビッグジョンにOEM生産させたものなども過去にあった。

直截な言い方をするとそれらはいずれも不発だった。

今後、この「メイト」もジーンズだけではなくトータル展開を考えているとのことだが、それならトータルに展開しているブルースタンダードとの棲み分けはどうするのか?

ジーンズメイトの直近の2017年2月期決算は、売上高91億9500万円(対前期比1・2%減)、営業赤字、経常赤字、当期赤字で9期連続赤字を更新した。

その前年も売上高は93億円にとどまっており、すでにローカルチェーン並みの売り上げ規模にまで縮小している。

そんなジーンズメイトが売り上げ回復を目指すのであれば、やることは「商品の単品開発」ではない。
単品の商品で戦局を一変させるには、1年戦争当時のガンダムや、波動砲を装備したヤマト並みの超兵器でなくてはならない。

しかし、今回の「メイト」ブランドのジーンズは、「普通のジーンズ」でしかない。
じゃあ、同じ価格帯のライトオンの「バックナンバー」ジーンズとどう違うの?
グローバルワークやその他の同価格帯ブランドのジーンズとどう違うの?

ということになる。

そしてそれらを押しのけて、「メイト」を選ぶ理由がどこにあるの?

ということになる。

裏地のオレンジとかバックポケットのM字ステッチとか、そんな些末なディテールなどまったく意味はない。

単品で戦局を一変させた例としては、例えばユニクロのフリース、ヒートテックがある。
どちらかというとフリースよりもヒートテックの方がそういう実績にふさわしいと思う。

フリースもいろいろと開発秘話はあるだろうが、買ってみた感想は「安かろう悪かろう」だった。当方にとって低価格以外に魅力はなかった。

ユニクロはフリース大ヒットの反動で既存店が大幅に前年割れする。
そんな中で2度目の大ヒット商品となったのがヒートテックで、寒さが苦にならない当方にとっては無用の長物だが、世の中からは圧倒的な支持を受けた。
初ヒットは一発屋が数多くいることから考えても、まぐれ当たりでできることもあるが、2度目のヒットはそれよりも難しい。

単品での戦局を変えることを望むなら、ヒートテックほどの超兵器でなくてはならない。

単なるジーンズの色違い、ステッチ違いでは戦局を一変させるどころか、戦局に飲み込まれて終わりである。

ジーンズメイトに今、必要なことは、

1、マーチャンダイジングの見直し
2、販促方法の見直し
3、広報・宣伝方法の見直し
4、各店舗の改装・リニューアル

である。単品開発ではない。

文中にもあるように、中高生時代にジーンズメイトを愛用していた学生も、卒業後は利用しなくなるのはなぜか?

それはジーンズメイト各店の内装、店づくり、品揃え、雰囲気が圧倒的に中高生向けだからである。
実際のところ、探せば大人でも着られる商品もあるし、価格の割に品質・デザインの良い商品もあるが、そんなものはすべて帳消しにされるし、そこまで丁寧に見てくれる消費者なんていない。

どうみてもジーンズメイト各店は、中高生向けの店にしか見えない。
そんな中高生向けの店に、「37・5歳がターゲット」というブルースタンダードを突っ込むのだから、売れなくて当然である。

中高生向けの店に、オッサン向けブランドを並べて売れると思っている方がおかしい。

中高生とオッサンが一緒に買い物をするユニクロやジーユーとは、ジーンズメイトの置かれた状況、品揃え、世間のイメージは大きく異なる。同じようなことが再現できるとなぜ考えられるのか不思議でしょうがない。

ジーンズメイトがいずれ規模拡大に転じる局面があるかもしれないが、それは直近のことではなく、数年後以降のことだろう。

反攻の狼煙として、商品開発を掲げる気持ちはわからないではないが、過去にもさんざん失敗した商品開発の総括なしに新たなブランドを立ち上げるのはいかがなものだろうか。

そんな小手先のことではなく、必要なことは根本的な部分の見直しではないか。

noteで有料記事を始めてみました。

三越伊勢丹とカルチュアコンビニエンスクラブの提携は何が目的だったのか?
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n101ec8cd6c29?creator_urlname=minami_mitsuhiro

ファクトリエが国内工場を立て直せない最大の理由
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/nd2f9baabd416?creator_urlname=minami_mitsuhiro

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ライザップ流の在庫一掃セール?

 ライザップグループが衣料品販売店を相次いで買収しているが、実際のところ、買収された各社はほとんど以前と活動内容や商品構成が変わっていない。

夢展望の社長が交代したくらいだろうか。
馬里邑は先週まで大阪ではOMMビルで展示会を普段通り開催していた。

ジーンズメイトも買収された時点では随分と話題になったが、店頭は買収前と何も変わっていない。
昨年春と比べると、商品量が減ったように感じるが、それは今回の買収とは関係なくもっと前に決まっていたことである。

ここも大きくはあまり変わらないんじゃないかと思っていたら、今月上旬にジーンズメイトから「シークレットセール」のEメールが来た。

業界でいわれる「通常のシークレットセール」の多くは、シークレットでもなんでもなく、店に入るとデカデカと「SALE」と書かれたPOPが飾られているのだが、今回のシークレットセールは本当にシークレットらしく、店頭にはそんなPOPはない。

Eメールを見ずに来たお客はそういうセールが開催されていることさえわからないだろう。
通常の店頭と同じだ。

今回のシークレットセールはなかなか太っ腹だ。
セール値札になっている商品をさらにレジで半額にする。

ライザップ流の在庫処分キタコレ(・∀・)

である。

目ぼしい商品があるかどうか店頭を物色してみた。
セール値札からさらに半額なので何を買っても良いのだが、1990円とか990円に下がっている物を買う必要はない。
さらに半額になればありがたいが、半額にならずとももう十分に安い。

半額で狙うべきはエドウインやリーバイスなどのナショナルブランドジーンズである。
通常価格7000~15000円くらいで販売されているが、その型落ち品番は、だいたい3~5割引きで売られる。
今回はさらにその半額なのでだいたい2000~3000円くらいにまで下がることになる。

ユニクロの2990円パンツよりも安くなる。

そんなわけで物色してみると結構いろいろと良い商品がある。
これ全部が型落ち品番ということは、どれほどの滞留在庫があるのだろうか。ライザップが在庫一掃セールを企画する理由もわかる。

筆者の好みでいうと、ブルージーンズが1位、ブラックジーンズが2位で、どうしてもそのどちらかに目が行くのだが、すでに何本か持っており、新たに買ってみたところで、他人から見ればどれも大して違わないようにしか見えない。

せっかくの機会なので、普段買わないような色や形を買うべきだと考えた。

実はベージュのパンツを穿くのが苦手である。
ベージュを穿くくらいならグレーを穿く。
ベージュという中途半端なボヤけたカラーが苦手で、とくにこれを下半身に持ってきたときに、ひどく膨張したように自分では見える。

筆者と頻繁に会う人なら気付いているかもしれないが(小汚いオッサンのズボンなんて誰も気にしていないかもしれないが)、ベージュのズボンを穿いていることはほとんどないはずである。
なぜなら、年に数度しかベージュのズボンを穿かないからだ。

それほどにベージュのズボンを使ってコーディネイトを作るのが苦手である。

ということで、ベージュのズボンを買おうと決めた。

生地はやっぱりストレッチ混が望ましい。
50歳手前のジジイになると着ていて楽なのが一番良い。
動きにくい服は金を払ってまで着たくない。

そうすると合致するのがエドウインのジャージーズというシリーズだった。
通常のストレッチ生地をはるかに越えたソフト感とストレッチ性がある。

これのベージュを選んだ。
む、2種類ある。どちらにすべきか?

一つは6500円で、腰ひもがなく通常のベルトを通すタイプ
もう一つは8500円で、腰ひもが内蔵されている。

筆者は腰ひものみで穿くズボンが頼りなくて嫌いだし、2000円高いので6500円の商品に決めた。

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ちなみに6500円の商品は4割引き、8500円の商品は5割引きされている。
ここからさらに半額になる。

6500円の4割引きで3900円
3900円の半額で1950円

1950円に消費税8%が加算されて2106円となる。

2106円で買うことに成功した。

2106円で買ったベージュのズボンならさまざまな実験ができる。
たとえ穿かなくなったとしてもそれほど痛い出費ではない。

このシークレットセールのURLが面白くてライザップオンラインとなっている。
これを見ても今回の在庫処分は明らかにライザップ主導だということがわかるだろう。

https://www.rizap.online/jeansmate/index.html

世間的にはコストを抑えるにはレンタル洋服を活用すべきだといわれているが、実際のところ、こういう破格値商品は店頭に結構ある。

先日、無印良品でストレッチブラックジーンズを買ったが、定価3980円(税込み)でも十分に安いのに、セールで値札から3割引きとなっており、さらにレジで3割引きされていた。

3980円×0・7=2786円
2786円×0・7=1950円

となり、1950円だったのだが、貯まっていた無印良品ポイント200を使って、さらに200円引きされて1750円(税込み)で買うことができた。

IMG_2611

こういう破格値商品を集めると、1万円あれば5枚~7枚くらい買うことができる。

ブログ読者に「毎月、洋服をよく買ってますね」といわれるが毎月の洋服代はだいたい3~7枚で数千円~1万円くらいである。

一般的な洋服レンタルサービスを利用するよりも支出は少ないだろう。

まあ、そんなわけでジーンズメイトに関しては今後もある程度のライザップ流の仕掛けが出てくるのではないかと思う。今回の在庫処分シークレットセールはその第1弾ではないだろうか。




ライザップによる買収はジーンズメイトにとって朗報

 ジーンズメイトがライザップグループに買収されることが発表となった。

RIZAPグループがジーンズメイト買収 V字回復へコミット
https://www.wwdjapan.com/369411


ジーンズメイト側にとっては良い買収になるのではないかと思う。

というのも記事中にも書かれているように

ジーンズメイトは16年11月末現在、全国で94店舗を運営。17年2月期の業績は、売上高95億8000万円、営業損益は3億5000万円の赤字を見込む。09年2月期に最終赤字、10年2月期には営業赤字に転落しており、15年2月期を除き、営業赤字が継続している。

単独での改革は難しく、抜本的な経営改革が喫緊の課題だとして、昨年9月下旬から他社との資本業務提携を含めたさまざまな選択肢を検討してきた。

とある。

全国チェーン店とは言いながらも、売上高は100億円を割り込むまでに落ち込み、営業赤字が続いている。
営業赤字ということは、本業が不振であるということである。

正直なところ、外野から見ていて創業家主導による改革では好転しないことははっきりした。
長年経営立て直しに取り組んだ結果が、好転どころか大幅減収営業赤字なら、それはもう創業家の手法での経営立て直しは無理だという証拠である。

手法が通用しない創業家がこれ以上、経営立て直しに取り組むよりは外部の主導に切り替えた方がまだ経営が好転する可能性が高いだろう。
これが外部の見立てである。

しかし、個人的にはジーンズメイトの施策や店作り、品ぞろえが急激に変わるようなことはないと考えている。また経営状態も急激に回復はしないだろうと見ている。
なぜなら、夢展望は買収前と買収後にあまり変わっていないからだ。
業績もV字回復はしていないし、株価は下がり続けている。
上場当初は5000円くらいあった株価が昨日の時点では500円を大きく割り込んでおり、ピーク時の10分の1以下になっている。

ライザップグループは夢展望、ジーンズメイトのほかに、三鈴や馬里邑、アンティローザ、イデアインターナショナル、パスポートなどを次々に買収してきたが、そのいずれの企業も大きな変化を見せていない。

ということは、ジーンズメイトも短期間のうちに激変したりV字回復したりということはちょっと考えにくい。

個人的にはライザップの買収した企業がすべてテイストもターゲットもバラバラすぎて、何を狙っているのかが外部からではまったく見えない。
各社同士に関連性が薄すぎてシナジー効果は発揮しにくいのではないかと思う。

ライザップは一体何を目指しているのだろうか。

ところで、ジーンズメイトの商品自体は悪くない。
もちろん、かつての出身である「安物屋」丸出しのチープな商品もゼロではないが、全般的に品ぞろえはそれほど悪くはない。
メンズのプライベートブランド「ブルースタンダード」の出来も悪くはないし、価格も高すぎるとは思わない。

それではどうして回復しないのか。

一つは、本業である「ジーンズメイト」の店作りとターゲット設定、それから店に持たれているイメージではないかと思う。

かつて、東京都内の学生向けショップだったジーンズメイトは、今でもその当時を彷彿とさせる店作り、陳列を続けている。もしかしたら内部では「変わった」と思っているのかもしれないが、外部からみると「ほとんど変わっていない」ように見える。

実際、ジーンズメイトに入店する客を見ていても中高生がほとんどでたまに大学生という感じである。

30代以上の男女はまず入店しないし、入店がある場合は中高生の子供さんを連れて、子供さんの服を買うために入店している。

世間のイメージはいまも変わらず「学生の店」なのである。

一方、プライベートブランドの「ブルースタンダード」は37・5歳の大人服をコンセプトに掲げているが、学生向けのジーンズメイトに並んでいる限りは、誰からも選ばれない服になってしまっている。

メイン顧客の学生からすれば「オッサンくさい」し、オッサン世代はジーンズメイトでは買わない。

だから、せっかくの商品がいつも投げ売りされてしまうのである。
その投げ売り品を筆者が買っているという構図である。

投げ売りが増えると利益を圧迫して営業利益額が減る。
営業赤字の一端は、値引き販売の乱発による利益額の減少にもある。

ジーンズメイト側もこのミスマッチには気が付いていて、ブルースタンダードだけの店も出店したが、知名度の低い新ブランド店がそう簡単に売れるはずもない。
結局、店舗数はあまり増えていない。

これはタラレバで、経営者としては大きな決断になりなかなか踏ん切りがつかないのだが、もし、仮にブルースタンダードの店を一気に10店舗ほど出していたらどうだっただろうか?
スケールメリットもできて、企画製造にはプラスに働いただろう。
一方、店が軌道に乗るまでは時間がかかるので、ここで失敗してしまう可能性もあるが、これまでやってきたように散発的に1店舗か2店舗出店し、2年くらい細々と運営して閉店するということを繰り返しているのは、「兵力の逐次投入」であり、これは戦争でいえば、各個撃破されやすいということになる。

小兵力を小出しに戦場に投入すれば、その都度殲滅させられる可能性が高く、投入した人員も資材も逆に無駄になってしまう。

一気に10店舗を出店するのは多大な費用と人材が必要になるから、経営者としては躊躇してしまう気持ちは十分に理解できるが、兵力の逐次投入の方が、結果的には無駄になってしまうことが珍しくない。

そんなわけで、今回の買収はジーンズメイトにとっては良かったと思うが、ジーンズメイトが短期間で激変することはなさそうだ。
今回の買収がどのようにジーンズメイトにとってプラスに作用するのかを引き続き外野から観察したいと思う。




ウルトラライトではないダウンジャケットを買ってみた

 さて、今日はお気楽に。
関西では十日戎も終わり、今日15日で松の内も終わる。

関東では7日で松の内が終わるが、ネットで調べてみると、江戸幕府が7日に切り上げたが関東以外の地域には広まらなかったと書いてあった。

1月2日のバーゲンでの買い物のことを以前に書いたが、正直に言って、12月と商品価格があまり変わっておらず、わざわざその時に買わねばならないという物が少なかった。

その後もぶらぶらと、各施設を流し見していたが、目ぼしい物はあまりなかった。
低価格ブランドはバーゲンシーズン以外でも低価格品があるし、低価格ではないブランドは、低価格品を見慣れた人間からすると「高い」と映る。
それでいて、品質やらデザイン性にそこまでの差別化がないから「これなら低価格品のさらに値引き品を買った方がマシではないか」と考える人が増えても不思議ではないと感じる。
貧乏な筆者はモロにその考えにとらわれている。

例えば、メンズのダウンジャケット類だが、ファッションビルに入店しているアパレル直営店だと定価が2万円~3万円台である。30~50%割り引かれても1万円台半ば~2万円強である。
1月15日現在はだいたいそのような価格帯だ。

ユニクロ、ライトオン、ジーンズメイト、無印良品などで販売されているダウンジャケット類(ウルトラライトダウンは除く)は、値引きされた価格がだいたい7990~9900円くらいで1万円を下回る。

これが2000年代半ばまでなら、あきらかにアパレルブランド直営店とそのあたりの低価格品はデザイン性が異なった。アパレルブランドの製品はセンスがよかったし、低価格品は野暮ったかった。
ダウンでいうなら、外側の生地の色柄・発色性、シルエットのトレンド性、いずれもアパレルブランドの方が完全に勝っていた。品質は同等だったかもしれないが。

あの色柄であのシルエットのダウンジャケットは低価格品にはない。

そう思わせるほど、「見た目」の差が顕著だった。
何せ、こんな筆者でも2000年代半ばまでは、アパレルブランド直営店のバーゲン品をある程度は買っていたのだ。それはブランド直営店にしかない色柄、デザイン、シルエットの製品があったからだ。

2000年代後半からこの「見た目」の差が圧縮された。
2016年の現在はほとんど無いに等しいと感じる。

1月2日以降、追加で買い物をしたのでそれを紹介してみたい。
まあ、恒例の誰得企画である。

ウルトラライトダウンは一昨年のインナーダウンジャケット、昨年のインナーダウンベストを所有しているので欲しくない。他社の軽量ダウンも10年くらい前から2,3枚持っている。
今回は軽量ではないダウンジャケットを買おうと思い立った。それもできる限りの低価格で。
実は筆者は軽量ではないダウンジャケットを一枚も持っていないから余計に買ってみたくなった。

ユニクロの通常のダウンジャケットは現在7990~9990円に値下げされている。
ライトオンの丸八布団とのコラボダウンジャケットは9900円均一に値下げされている。

ユニクロの7990円に下がったダウンジャケットを買おうかとずっと思案していたが、正直ユニクロ製品には飽きているし、たまには違うブランドも買ってみたい。
そうでなくても普段から全身ユニクロで固まってしまってユニクロの店員みたいになっている日が多いのに。

ライトオンの丸八ダウンを買おうかと思ったが、もう一段安くなるまで待とうと思った。
デザインはユニクロよりこちらの方が好きなのだが。

そこでジーンズメイトに行ってみた。
実は昨年後半からもっとも購入したのはジーンズメイトのプライベートブランドである「ブルースタンダード」の値下げ品なのである。

37・5歳をターゲットに企画しているので、そこそこトレンドを加味しつつもトラッドカジュアルにまとまっており、なかなか良いと思う。
ただ、その割にはサイズ感がヤング向けでタイトすぎる感じがするので、筆者はいつもLサイズを買う。

なかなかデザインが良い割には売れ残りが多いのは、ジーンズメイトという店舗が学生向けで周りの商品とミスマッチしているためと、サイズ感が中年男性には細すぎるからではないかと感じる。
投入店舗とサイズ感を間違えているのではないか。

それで売れ残って値下げされているからこそ、筆者がよく買うのであり、これを改善されて売れるようになると筆者が値下げ品を買えなくなるのでジレンマである。

この「プレミアムホワイトダックダウン」は定価が18000円だが、すでに40%割引になっており、10800円である。
このままの価格なら買わないが、ジーンズメイトのレシートにはときどきクーポン券が付いている。
幸いにも正月の買い物(エドウインのダークグレーのストレッチパンツ)で、クーポン付のレシートを手に入れていた。値札からさらに30%オフである。

これを使うと7560円となる。
ユニクロのダウンよりも430円安い。
ということでこのダウンジャケットを買った。
マスタードはLサイズが売り切れていたので、次善策としてネイビーのLサイズを買った。

FullSizeRender

ちなみにダウンのグレードとして「ふとんのタカオ」のウェブサイトによると

ホワイトダックダウン<シルバーグースダウン<ホワイトグースダウン<シルバーマザーグースダウン<ホワイトマザーグースダウン<アイダーダウン

http://futon-takao.com/qa02/

とある。要するに一番ランクが低い。
下げ札には「600フィルパワー」とあり、これも低くはないが飛びぬけて高いわけではない。
ただ、平地で日常生活を送るにおいては、これくらいの機能で十分だし、分厚いからウルトラライトダウンよりは暖かいので買って不正解ではないと感じる。

税込で8164円はまずまずのコストパフォーマンスではないかと思う。

次に買ったのが、ルメール&ユニクロのラムウールショールカラーカーディガンである。
定価5990円が1290円にまで値下がりしていたのでMサイズの黒を買った。
かなり厚手の編み地で、上には薄手のジャケットしか着られないが、それはなんとかこちらで工夫しよう。
生地の品質も高いし、着てみると保温性もある。
これはこれで工夫次第で活躍できそうな気がする。

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ルメール&ユニクロを買ったのはこれで2枚目である。
もちろん定価では1枚も買っていない。

それと同じく「ブルースタンダード」で黒のサテンストレッチパンツを買った。
定価6000円の半額で3000円に下がっており、さらにクーポンで30%オフなので2260円(税込)である。
Mサイズでも穿けたが、細身すぎてレオタードみたいになってしまったので、Lサイズを買った。
50歳手前のオッサンのレオタードみたいな脚なんて世の中の人は誰も見たいと思っていない。

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追加で買ったのはこの3点で、あとは丸八ダウンが2月末までに劇的に値下がりすれば買ってみたいと思っている。

1月のバーゲンでの買い物は概ねこんなところで終了しそうである。




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