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ポイントの基幹ブランドは「グローバルワーク」に

 先日、ポイントの2011年2月期決算が発表された。

http://www.point.co.jp/ir/library/tanshin/pdf/201102tanshin.pdf

連結決算は
売上高1058億9300万円(前期比8・4%増)
営業利益153億2900万円(同9・3%減)
経常利益155億400万円(9・1%減)
当期利益84億円(同11・7%減)

と増収減益だった。
ポイントは初めて売上高1000億円を越えた。

ちなみに単体決算は
売上高1032億3400万円(前期比7・9%増)
営業利益145億8600万円(同11・4%減)
経常利益148億7200万円(同11・1%減)
当期利益80億3600万円(同13・4%減)

とこちらも増収減益で、単体でも初めて売上高1000億円を越えた。

で、今回何を採り上げたいかというと、
無知を晒すようでお恥ずかしいが、複数のブランドを所有するポイントの中で最も売上高の大きいブランドが「グローバルワーク」だと初めて知った。
これまで、ポイントの基幹ブランドは「ローリーズファーム」だと認識しており、同じ認識の業界紙記者も多数いるのではないかと思う。
「ローリーズファーム」が前期比6・0%減、「グローバルワーク」が前期比4・8%増となって、売上高が逆転したというわけだ。

それにしても「グローバルワーク」は162店舗もあり、いつの間にかそんなに店数を出していたのかと驚いてしまった。反対にアダルト向けブランドとしてスタートした「アンダーカレント」はついに店舗がなくなってしまっており、ブランドが終わってしまった。

メンズ、レディース、キッズをそろえたファミリーブランド「グローバルワーク」はその多くが郊外型の大型ショッピングセンターに入店しており、都心ファッションビルへの入店は少ない。自分はあまり郊外型ショッピングセンターに行かないので「グローバルワーク」を目にする機会が少ないことから、ブランド規模を過小評価していたのだろう。

ポイントの上位4ブランドは以下の通りになっている。

国内のブランド別売上高は、「グローバルワーク」が246億92百万円(前連結会計年度比4.8%増)、「ローリーズファーム」が235億97百万円(前連結会計年度比6.0%減)、「ジーナシス」が119億31百万円(前連結会計年度比6.8%増)、「レプシィムローリーズファーム」が111億83百万円(前連結会計年度比23.2%増)と、4つのブランドが100億円を超える売上となりました。

とのことである。

今後、ポイントの課題を挙げるとするなら、
各ブランドが少しずつテイストは異なるものの、いわゆる「デイリーカジュアル」ゾーンに集中している。例えば「エレガンス系」や「トラッド系」など異なるテイストのゾーンへの進出が求められるのではないかと思う。過去何度か異なるゾーンへ進出した形跡はあるが、いずれも成功していない。今回の「アンダーカレント」、少し前の「トランスコンチネンツ」といずれもブランドが消滅している。

今後のシルバー向け市場を考えてみた

 昨日、75歳になるお父上の服を買うような店がなくて困っておられるという方からコメントをいただいた。高齢者向けの洋服店という市場はあるのではないか?とのご質問があったので、つらつらと考えてみた。

たぶん市場はあると思う。
それもひどくニッチな形で。とくに男性向けはさらにニッチではないかと考えている。

きっと一度、どこかのブログでも書いたことがあると思うのだが、2005年ごろ、団塊世代向けのブランドが続々と開発されたことがある。例えば、ポイントの「アンダーカレント」。しかし、残念ながら失敗に終わっており、その後「アンダーカレント」は40代向けに顧客ターゲットを変更した。

「団塊世代は高感度」とか「団塊世代は金を使う」と2005年当時言われていたが、実際はそうでもなかった。女性と男性では団塊世代は差異があると思うんので男性に限って言えば「一部の人を除いて、正直あんまり服装に興味はないし、高感度ではない」と思う。
はからずも繊維業界の端っこに身を置いて17年くらいになるのだが、30代前半にお会いした団塊世代の方で、服装が高感度だった方は数えるほどしかいらっしゃらない。
仕事柄、紡績や合繊メーカー、産地の方々とお会いすることが多かったのだが、団塊世代の方は非常にモサッとした、ダサっとしたスーツを着ておられることが多かった。
これが、東京の大手総合アパレルの部長・役員クラスになると異なるのだろうが。

紡績や合繊メーカー、産地企業の方々というのは、アパレル業界以外の会社員の方と極めて嗜好性が近いと思う。
もちろん、彼らも当時50歳代で家のローンだとか子どもさんの教育費だとかで経済的に厳しかったのだとは思う。が、2005年当時なら、スーツカンパニーもあったし、鎌倉シャツもシャツ工房もあった。廉価商品でも色柄のコーディネイトは工夫できたはずである。「月に1枚、3900円のドレスシャツくらいは買えるでしょ?」と言いたい。

その時に工夫しなかったということは、それだけ興味がなかったと言えるのではないかと思う。例えば総合アパレルの社員でも給料の低い方も多数おられる。しかし、洋服好きな方なら、低価格ブランドを買ってコーディネイトをそれなりに楽しんでおられる。(心の底からは楽しめていないだろうけど)
興味があるかないかの違いだと思う。

団塊世代の方でさえこうなのだから、その上の世代の方はもっと興味がないのだろうと思う。

女性用の服でも、従来「ミセス向け」とされてきた商品は、現在「シルバー向け」になっている。50代半ばまでは、サイズさえ合えばキャリア向けブランドを着ることを好んでいる方が多く、従来のミセスブランドはシルバーブランドとなっているのが現状である。

以前、テレビ番組で「お年寄りの銀座・巣鴨」が紹介されていたが、70歳代以上の方々の好むような従来型の「シルバー向けの洋服」が多数並べられていた。ああいう商品を好む方々は、時間が経過するごとにドンドン少なくなるだろう。代わりに今の団塊世代、50代が70代、60代となりシルバー向け商品のテイストも様変わりしていくのではないかと思う。

コメントをいただいた方のお父上がどんな服を好まれるのかわからないが、従来型のシルバー商品は今後メンズ、レディースともに少なくなると考えている。これを機会にお父上のイメージチェンジをされても良いかもしれない。

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