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南充浩 オフィシャルブログ

企業研究

エコな取り組みでも不採算なら長続きさせられないという話

2024年3月18日 企業研究 1

1970年に生まれ、日常的に公害が発生していた70年代に幼少期を過ごした当方としては、環境対策は重要だと考えている。 しかし、現在の科学技術力で何もかもを一挙に解決できないことは現実を見れば一目瞭然である。少しずつ科学技術を進歩させる必要はあるしそのための開発研究は必要不可欠である。 2011年の東日本大震災で、太陽光発電が救世主のように祭り上げられたが、そ

総合アパレルとジーンズチェーン店の協業に時代の移り変わりを感じた

2024年3月14日 企業研究 0

環境の変化とともに一昔前までなら考えられなかったような取り組みが生まれる。 先日から話題になっているイトーヨーカドーがアダストリアに衣料品を丸投げした件が直近の一例といえる。「衣料品のヨーカドー」と呼ばれて得分野だった衣料品から撤退を決めたこともそうだし、その衣料品売り場を他社に丸投げするなんていうことは、陰りが見えていたとはいえ10年前までなら考えられなか

トップバリュコレクション衣料品を1年間で売上高7倍増にする計画の危うさ

2024年3月12日 企業研究 1

先日、イトーヨーカドーが肌着・靴下などの実用衣料以外の自社企画衣料品からの撤退し、その穴埋めとしてアダストリアへの丸投げが発表されたことは記憶に新しく、繊維・衣料品業界に大きな衝撃を与えた。 衝撃の理由は主に2つあると当方は感じている。   1、アダストリアの政治力の強さ 2、企画・MDはアダストリアで在庫買い取りはイトーヨーカドーという「不平等条

「しない経営」が「やる経営」に変貌しているように感じるという話

2024年3月8日 企業研究 2

2期連続の営業減益が確実視されるワークマンだが、矢継ぎ早にリカバリー策を発表した。 ワークマンの新施策の中ではサポート機能衣料品に最も期待したい 主な物は4つある。 1、子供服専門業態の立ち上げ 2、ワークマン女子の積極的出店 3、シニア向け腰痛サポート商品の新投入 4、新開発の肌着を投入 という具合である。 当方はこの中では職人向けに販売される「シニア向け

アダストリアとの取り組みからイトーヨーカドーの「衣料品への自信喪失」が感じられる

2024年2月27日 企業研究 0

イトーヨーカドーがアダストリアに衣料品平場の企画・MDを丸投げするという発表には多くの人が驚いた。当方も驚いた。 以前にもその発表をまとめたが、今回はそれを踏まえて進めたい。 総合スーパーマーケットの衣料品事業を取り込み始めたアダストリア この取り組みでどちらが得をするのかというと、当方は圧倒的にアダストリアだと考える。ウィンウィンには程遠い一方的なアダスト

ワークマンの新施策の中ではサポート機能衣料品に最も期待したい

2024年2月22日 企業研究 3

ワークマンは急成長期が終わり停滞期に突入したことを受けて、成長戦略を矢継ぎ早に打ち出したように見える。 この辺りの対応力の素早さはさすがだと感じる。 1、子供服専門業態の立ち上げ ワークマンが新業態「ワークマンキッズ」を立ち上げ 沖縄に出店する「#ワークマン女子」に併設 (fashionsnap.com)   2、ワークマン女子の積極的出店 #ワー

デジタル化しても業績は伸びないどころか悪化することもあるという千趣会の事例

2024年2月20日 企業研究 5

世の中に「これをやれば誰でも確実に売上高が伸びる」というやり方は無い。 もちろん、時流に合ったやり方はあるだろうが、全社がそれで必ず業績が伸びるわけでもない。好景気でも倒産する会社があるのと同じである。 時流に合ったやり方が、さらに自社の顧客に適しているかどうかが最大の問題である。いくらトレンドのやり方でも自社の顧客層に適していなければ業績は伸びない。 盛ん

総合スーパーマーケットの衣料品事業を取り込み始めたアダストリア

2024年2月16日 企業研究 0

イトーヨーカドーが肌着・靴下類以外の衣料品から撤退すると報道されてから結構な時間が経った。 報道されている文章だけ見ると様々に解釈もできるため、現実的にはあり得ない解釈をする人もウェブ上では相当数見かけた。 普通に読んで理解するなら、イトーヨーカドーは外衣のPB類を全廃し、肌着類・靴下類(おそらくパジャマも含むと推測する)のPBや仕入れは続けると読める。 で

「ファッション化」のデメリットが顕在化しているワークマンの業績下方修正

2024年2月9日 企業研究 2

ワークマンの下方修正と2期連続の減益が話題となっている。 しかし、このブログでは以前からファッション化を過剰に推進することはワークマンにとってはプラス面だけではないことを以前から書いてきた。 また、企業やブランドも無限成長し続けられるわけがないので、チェーン店全店売上高が1600億円に到達したワークマンもそろそろ停滞期に差し掛かってきたという見方もできる。

再上陸から2年持たずにアメリカンイーグルが実店舗を全店閉店へ

2024年2月6日 企業研究 1

再上陸直後から不振の噂が流れていたアメリカンイーグルが1月末で全店閉鎖となった。 「アメリカンイーグル」が1月末までに国内全店舗を閉鎖 | セブツーは、世界各地のファッション&ビューティ情報を多言語で毎日配信するインターナショナル・メディアです。 (seventietwo.com) 「アメリカンイーグル(AMERICAN EAGLE)」は、1月28日

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