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南充浩 オフィシャルブログ

産地

衣料品・生地の製造加工は「工芸」でも「アート」でもなく量産による工業である

2019年3月8日 産地 0

生地作り、染色加工、洗い加工、縫製など衣料品製造にかかわる製造加工を「工芸」や「ハンドクラフト」「アート」と見なす風潮は百害あって一利なしである。 縫製でいえば、サンプル製造やオートクチュールを除いては、基本的に量産が前提である。 生地作り、染色加工なんて量産の最たる例であり、「工芸」ではなく完全に「工業」でしかない。   https://www.

製造加工業を支援することの難しさ

2019年2月28日 ネット通販 0

繊維業界に限らず、いわゆる製造加工業に対する支援というのは本当に難しいと感じる。 地方自治体によっても支援体制がものすごく手厚いところと、ものすごく薄いところがある。京都府とか京都市なんかはすごく手厚い。わかりやすく大雑把にいうと補助金や助成金が他地域に比べて出やすい。 一例として出したが、それ以外にも出やすい地方はある。逆にほとんどカットされてしまった地方

ブランドと製造加工業者の溝を埋めるためには・・・・?

2019年2月20日 産地 0

個人的には、ファッションのイシキタカイ系が主張する「産地を守れ」とか「製造加工業を守れ」っていうのはなんだか違う気がして、ずっと距離を置いている。 下手をすると彼らの主張だと、国がもっと手厚く保護をすべきだというようにも見えてしまうが、実際、繊維の製造加工業に関してはそれなりに行政は助成金やら補助金でサポートしている。 もちろん、それを受けられていない事業者

どれか一つの部品が欠けても洋服は製造できないということ

2019年2月7日 産地 1

業界のプロの方々ならこんなことをわざわざ書かずとも、とっくにご存知である。 ボタンやファスナー、芯地などの副資材が欠けても洋服は作れない。 以前に羽毛原料の価格高騰で、2019秋冬向けダウンジャケットが値上がりする可能性があると書いた。原料価格が確定するのは2月末とか3月上旬になるそうだが、原料価格が大幅に値下がりする可能性は少ないと見通す業者が多い。 これ

繊維の製造加工場に問い合わせがないのはウェブサイトがないから

2019年1月23日 産地 0

先日、100歳だった母方の祖母が亡くなった。これで4人いた祖父母は全員亡くなったことになる。 母方の祖父は肺がんで72歳で亡くなったが、そのほかの3人はいずれも長命で、父方の祖父母は二人とも94歳まで生きたし、一人残っていた母方の祖母は100歳まで生きた。 90何歳とか100歳とかで亡くなると、年齢的に亡くなってもまったく不思議ではないので、さほど悲しくはな

問題を一挙に解決してくれる「スーパーマン」も「魔法の杖」もこの世には存在しない

2018年12月20日 産地 0

以前から木下斉さんの地域再生関係の記事には共感するところが多い。 繊維・衣料品の製造加工業の多くは大都市部ではなく、地方にあるから、その現状とも合致するところがほんとんどである。 多くの地域再生が上手く行かない現状と、一部を除く地方製造加工業が上手く行かない有様は極めて類似していると感じる。   「地域おこし協力隊」が抱える根本的矛盾 https:

モノヅクリガーも「売ること」からは逃れられない

2018年11月29日 産地 0

なんだかんだとディスっているが、実は製造加工業の現場は好きである。 やっぱり、織機にしろ編み機にしろその動きはすごいし、調整する工員もすごいと思う。とはいえ、結局は製品にして売れてなんぼである。 もちろん、自社の目標とする売り上げ規模はまちまちだ。 ファーストリテイリングのように3兆円を目指す会社もあれば、社員3人で5億円も売れれば満足する会社もある。 企業

いくらプロモーションが上手くても「商品」がお粗末なら長続きしない

2018年11月28日 ファッションテック 0

このところ、製造加工業から自社ブランド開発の相談を受けることがちょくちょくある。 苦し紛れの気分転換で深く考えずに乗り出そうとするところもあれば、現在の受注数量が限界に達したから新しい販路開拓の必要に迫られている場合もある。 前者の場合は間違いなく失敗する。 後者の場合は設計をキチンとして施策が的確なら成功する可能性は低くない。 これまで、製造加工業者は、物

product以外の「3つのP」を考えないブランドは絶対に売れない

2018年11月12日 産地 0

マーケティングの初歩に4P戦略というものがある。 product(製品) price(価格) place(販路) promotion(販促) である。たぶん、アパレル業界の多くの方はご存知だろうと思う。 それぞれの項目について考えて分析することも重要だが、実はこの4つがすべてそろっていないと物は売れないのではないかと思う。 4つの要素をそろえることが肝要なの

合議制では物事は前には決して進まない

2018年10月29日 産地 0

「船頭多くして船山に上る」 とは、よく言われることである。 例えば、今、非常勤講師に通っているファッション専門学校でもそのことは顕著である。終業課程として、模擬店を開催しているが、なかなか品ぞろえも決まらない。 学生たちに商品を選ばせても、当たり前だが、各メンバーが対等な立場なので、独断で決めることが難しい。逆に公平であろうとすればするほど決まらない。とくに

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