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しまむらのシステムは「EC」ではなく、疑似ECと呼ぶべき

メディアも業界も「トレンド」に流されやすいことが最大の特徴である。
いくつかの「トレンドキーワード」があるが、Eコマース(EC)はその一つである。
これを「ちょっと匂わせる」だけで大きく報道してくれる。

少し前なら「海外進出」だった。

業界新聞に属していた頃、20歳くらい年長の先輩が紙面に対して皮肉交じりにこう言ったことがある。
「トップ記事で掲載されたかったら、海外進出を書けば良い。何千億円の会社の国内の取り組みよりも、零細企業の海外進出のほうが紙面で大きく取り上げられる(笑)」。

まあ、差し詰め今なら「海外進出」が「Eコマース」に置き換わるのだろうか。

さて、ついに、しまむらがECに乗り出したことで、話題となっている。

しまむらがついにECに着手、月15万件超の“客注システム”を応用
https://www.wwdjapan.com/488934

もう多くの方がこのニュースを知っておられることだろう。

通常のECとは異なり宅配は行わない。
パソコンやスマホから商品を注文し、注文された商品は指定した店舗に届く。
お客はその店舗へ受け取りに行く。

簡素にまとめるとこういうシステムである。

メディアはこれを大いに持ち上げる傾向が強いが、はっきり言えばECではない。
記事中にもあるように疑似ECに過ぎない。

しまむらは独自の物流システムを所有していて、これまでも商品の店舗間移動や、商品の店舗配送を行っていた。
今回の疑似ECはこれを応用した使い方である。

消費者にとっての利便性は、ECやパソコンから「指定注文」できて買い逃しが減るところにある。
一方のしまむらにとってのメリットは、売り逃しが減る可能性が高いというところにある。

ただ、個人的にはメディアや評論家がいうほど、絶大な売り上げ効果があるかどうかは疑問を感じる。
なぜなら、しまむらの店舗立地は郊外のロードサイドに集中しているからだ。
しかも単体、もしくは数店舗集合での出店が多い。

これは店舗受け取りという形態には著しく不利である。

しまむらに行くのは、「休日わざわざ」ということが多い。
平日、もしくは勤務日の行き帰りに立ち寄れる場所ではない。

店舗受け取りが絶大な支持を得る要素は

1、都心に多数の店舗がある、ターミナルの駅ビルもしくはその近くにある
2、郊外の食料品併設の大型ショッピングセンターに入店している
3、住宅地の中に店舗がある

くらいしかない。
現在のしまむらの出店立地の多くはこれに当てはまらない。

となると、消費者の取りうる行動は、「来週日曜日にしまむらへ行きたいからそのときに届いているようにネットから客注する」ということになる。

しまむらへの「わざわざ来店」時に店舗に届いているタイミングで商品を頼むことになる。
そうでないなら受け取りに行くのが面倒だからだ。

しまむらが誇る自前の物流システムはあるが、宅配に対応しようとすると、コスト増になるし、おそらく人員も足りないだろう。
そうすると人件費の増大を招くことにもなる。当面は宅配対応は不可能だろう。

この宅配と店舗受け取りに関しての考察については、以下のブログが論理的で秀逸である。

ロンドン視察から 日本でのクリック&コレクトの普及を考える
http://dwks.cocolog-nifty.com/fashion_column/2017/09/post-255e.html

IR(広報)によれば、NEXTではオンラインで注文して、都合のよい店舗で受け取るクリック&コレクト比率は注文件数の55%にあたるそうです(イギリス国内)。 一方、ZARAでは66%(グローバル平均)とのことです。

クリック&コレクトとは店舗受け取りのことである。
欧米では日本ほど宅配システムが整備されていないから、店舗受け取りのほうが多いということである。

ヤマト運輸を筆頭にきめ細かい宅配便のサービスをかつ安価で当たり前のように享受している日本において、クリック&コレクトの顧客にとってのメリットに疑問をもつ方が大多数なのが実情です。
英NEXTでクリック&コレクト比率が高い理由は

- 夜12時までに注文すれば翌日12:00以降に商品が指定の店頭で受け取れること
- 宅配の場合3.99ポンド(600-700円)かかる運賃が無料になること
- 国内540店舗という店舗網により生活圏、通勤圏に受け取り易い店舗があること
- 一方、英国にはヤマト運輸のような2時間単位の時間帯で配達指定ができる宅配便がそうそう存在しない

とのことであり、これを踏まえたうえで考えると、しまむらの店舗受け取りというのは日本人にとっては相当にハードルが高いといえる。
逆に、しまむらの低単価商品に対して時間を浪費してわざわざ受け取りに行くほどの価値があるのかどうか疑問を感じる。

言ってみれば、たかが1,000円の商品を受け取るために、時間と交通費を使って出向く人がどれほどいるのだろうか。
当方なら、絶対に何かのついででないと立ち寄らない。

しまむらがECをどこまで進めるのかは不明だが、今の店舗受け取りのみでは、商況を一変させるほどの効果はないと考えるのが適切ではないか。
一部メディアが記事化したように、「百貨店がさらに追い込まれる」なんて要素にはなり得ない。

しまむらの疑似ECは百貨店の商況にほとんど影響を与えず、むしろしまむらの疑似ECがなかったとしても今のままでは百貨店はさらに追い込まれる。
メディアの短絡的な姿勢は今も昔も変わりがない。

NOTEを更新しました⇓
「数字だけ」を見て失敗したアパレル経営者たちの事例
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n3260aa3e5852

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オンワード樫山のちょっとちぐはぐな取り組み「THE T.I.E」

 業界のニュースを読んでいると、ちょこちょこわけのわからないネタにぶつかることがある。
媒体側のまとめ方が下手くそな場合と、ネタを発信した企業やブランドの組み立てが極めておかしな場合との2つがある。

先日、企業やブランド側の組み立てが極めておかしいネタを読んだ。

オンワードがEC専売のシャツブランドを始動 「五大陸」がプロデュース

https://www.wwdjapan.com/476309

なのだが、ちょっと見てみよう。

オンワード樫山が10月20日、シャツに特化したEC専売の新ブランド「THE T.I.E」をローンチする。「世界で一番“ワイシャツ”が揃う店」をテーマに、着まわしのきくベーシックなドレスシャツを約500型用意する。同社ブランドの「五大陸」がプロデュースを担当し、価格は6300円から。ビジネスパーソンをターゲットに、自社ECサイト「オンワード・クローゼット(ONWARD CROSSET.)」のみでの販売を予定する。

これを読んだ方々はどういう感想を持たれたのだろうか。

正直、当方はちょっとわけがわからないなあという感想しか持たなかった。

まず、新ブランドをオンワード樫山のスーツブランド「五大陸」がプロデュースするという点。
ブランドをブランドがプロデュースというのはちょっと聞いたことがない。個人やそれに近しい少人数グループが展開しているデザイナーズブランドや小規模ブランドがプロデュースをするというのなら、まだわかりやすいが五大陸のような大手ブランドが新ブランドをプロデュースというのはちょっとピンとこない。

プロデュースというからには、個人や少数グループにさせるべきで、大手ブランドのプロデュースというのは単なる言葉遊びではないかと思う。

それなら、もっとわかりやすく、五大陸の派生ブランドとか兄弟ブランドとかという位置づけにした方がよかったのではないか。

それに、そもそも「五大陸プロデュース」が注目を集めるかというと、そこも疑問だ。はっきり言って、メンズスーツブランドの中では極めて知名度が低く、存在感がない。きっと10代・20代の消費者ならブランド名も知らないだろう。

以前に、小島健輔さんが「五大陸の知名度が低下している」という内容のブログを書かれていたが、まさしくその通りで、47歳たる当方だってスーツを買うときに五大陸は選択肢に入れていない。というより、平素暮らすうえで、五大陸のブランド名なんて思い出すこともない。まだレナウンと合併させられたダーバンの方が知名度が高いし存在感もあるのではないかと思う。

つぎに疑問なのが、新ブランドのブランド名だ。
シャツ専門のブランドなのに、なぜブランド名が「THE T.I.E」なのか?これではまるでネクタイブランドではないか。ネクタイをメインにしながらシャツも売るというならわかるが、このブランドはシャツブランドであり、ネクタイも扱うのかもしれないが、それはあくまで従属的だ。メインはシャツなのだから、もっとシャツとわかるブランド名にすべきではないか。

このあたりの組み立てははっきり言って、わけがわからないし、消費者だって理解しづらいだろう。

このことに疑問を先んじて呈していた記事がある。

https://note.mu/fukaji/n/nff7709a31acd?creator_urlname=fukaji

概ねその疑問には賛同である。

ただ、価格のことはちょっとだけ異論もある。

ツープライスとは競合するつもりがないのだと思う。ツープライスのシャツは2900円と3900円で、さすがにそこは競合とはしていないのだろうと思う。ただ、6300円という価格設定はどうなのかなあという点は同感である。

5000円の鎌倉シャツがあり、1300円高いというのは果たしてどうなのか、なかなか消費者には選んでもらえないのではないかと思う。
一部過剰に報道されているきらいがあるとはいえ、鎌倉シャツは5000円というリーズナブル価格だけでなく、自社縫製工場もあり、物作りの背景もしっかりと伝えられており、多くの消費者にも認知されている。その部分が付加価値となっている。

果たして、そういう付加価値をオンワード樫山が作れるのだろうか?というところが極めて疑問でしかない。
1300円高いということは、鎌倉シャツを越える付加価値を作る必要があるということで、それが容易く実現できるとは思えない。
かなり難しい作業になるが、オンワード樫山はそのことを理解していないのではないか。

オンワードお得意の百貨店を含む商業施設内への出店なら偶然通りがかったお客に見つけられて認知してもらえる可能性があるが、今回はECのみでの販売となる。
EC市場の成長率を見て、続々と参入しているが、ポっと出のブランドなんてネットで検索してくれる人はほとんどいない。ネットショップが何百万店とある中でどうしてわざわざ知名度も注目度もない新ブランドが検索してもらえると思うのだろうか。不思議でならない。

そのことを考慮しての「五大陸プロデュース」なのかもしれないが、残念ながら五大陸もそんなに注目されていないから、ネットで検索されることは極めて稀だろう。この1年で五大陸をネットで検索した人ってどれだけいますか?

となると、そこにたどり着く人はかなり少ないということになる。

ECはどれだけ人をネットで集められるかがカギとなるが、オンワードという名前でも五大陸という名前でもそれだけではほとんど効果がないことを知るべきである。
他方、ユニクロやジーユー、ZOZOTOWNなどはますますネットでの集客に力を入れて新たな機能を持たせている。EC草創期なら「単に開きましたよ。昔の大手ブランドですよ」というやり方でも良いが、すでに成熟期に差し掛かっていて、ネットでの戦略は極めて高度化している。その中に新規参入するということは、先行する大手と同等以上の大規模戦略が不可欠で、それがなければネットの海に埋没してしまうだけである。

おそらくはそれなりの対策は考えているのだろうとは思うが、これまでの大手アパレルの常識は一切通用しない世界だということを再認識して取り組まねば、確実に失敗に終わってしまう。

再度、組み立てから見直すことをお勧めしたい。

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EC化比率の高低だけで論じる愚

アパレル業界には「感覚派」の人が多いから、数字を踏まえずに「感覚」だけで物事を提案し決定していくというケースが多い。
アパレル業界にはコンサルタントもやたらめったらと数多く存在するが、アパレル業界出身者なので基本的にコンサルタント自体が「感覚派」であることが多い。

きちんとした数値に基づいて論ずるコンサルタントは数えるほどしかいないというのが、個人的な体感である。

経営者もコンサルタントも現場もみな「感覚」だけでワーワー言っているというのが、アパレル業界でよく見かける日常的風景である。

最近、ECへの注目が業界では異様に高い。
勝ち馬に乗りたがるというアパレル業界独特の性格も手伝って、わずかでも「好調」という噂を聞くと、雪崩を打ったように同一方向へ走るのがアパレル業界のこれまた日常的風景である。

そんな調子でよくも9兆円という市場規模を維持できていると感心するほかない。

それはさておき。

そんなわけで、EC、ネット通販への注目は過剰に高まっているが、それを論ずる際にも「感覚」のみの人がなんと多いことか。
アパレル業界、それを取り巻くメディアにも、「ユニクロはEC化比率が低いことが弱点だ」と本気で信じている人が多い。
驚きあきれるほかない。

先日、2016年度のEC売上高ランキングが発表されたから、それを見てみたい。

【2017年版】EC売上高ランキングまとめ――1位Amazon、2位ヨドバシ、3位千趣会

https://netshop.impress.co.jp/node/4751

である。

衣料品に絞って見てみると、上位30位の中に入っているのは、スタートトゥデイとユニクロ、丸井グループの3社のみである。
千趣会、ディノス・セシール、ニッセン、ジュピターショップチャンネル、QVCなんかは「総合」に分類されているが、衣料品の売上高も相当数あるので、「衣料品部門」と考えても良いかもしれないが、純然たる「衣料品」はわずか3社である。

スタートトゥデイは、いわゆるECモールなので、単独ブランドではない。
丸井グループも同様に単独ブランドではないし、衣料品以外も販売されている。

純然たる衣料品の単一ブランドでランクインしているのは、ユニクロのみである。

多ブランド化しているユナイテッドアローズやらアーバンリサーチやらも有名企業もランクインしていない。

そしてユニクロのEC売上高は421億円もある。
アパレル業界としては、EC売上高1位は今もユニクロなのである。

ユニクロはEC売上高だけでシップス全社の売上高の約1・5倍もあるということである。

この純然たる「金額」を無視して「EC化率」の高低のみでEC戦略を論ずることのなんと愚かしいことか。
先日から炎上騒動で賑わせているトウキョウベースは、EC化率が30%強あり、業界では「すごい」「優秀だ」と言われているが、EC売上高は30億円程度しかない。

この「絶対額」を無視して、「ユニクロはEC化率が低いから負け組で、トウキョウベースは勝ち組だ」などという論調が業界には公然とあるが、売上高420億円と30億円を同列に論じて比率だけで優劣を決めるのは果たして、的確な分析といえるだろうか。
商品単価がトウキョウベースの10分の1くらいのユニクロが、ECでは14倍も多く売っているということはどういうことか冷静に考えてみてはどうか。

すさまじい客数がユニクロのECを利用しているということになる。

ここを踏まえて議論をしないと間違った施策を行ってしまう。

このことに対して先日こんな記事も掲載され、他業界はやはりアパレル業界より数段進んでおり、数段論理的だと感心した。

メガネスーパーが「EC関与売上」をKPIに設定し、決算短信で公開した理由

https://netshop.impress.co.jp/node/4734

この中に、こういう一節がある。

一方で、消費者の買い物行動が実店舗や複数のECサイトといったチャネル横断型になるなど、「単純にEC化率の向上を追っていくことがナンセンスになってきた」(川添氏)ことも背景にあるという。

その「ナンセンス」なことを金科玉条のように振りかざしているのが、アパレル業界であり、周回遅れも甚だしい。

そして、その手の胡散臭いコンサルタントの食い物にされてしまうのである。
そういえば、先日、チラッと伺った小規模ブランドがあるが、そのブランドがこの時期になぜか楽天に注力をし始め、それがいわゆるコンサルっぽい人のサジェスチョンだと聞いて、ちょっと驚いてしまった。

楽天は凋落傾向にあり、現在それなりの売上高があるブランド以外、要するに売れてないブランドは撤退する事例が増えている。
産地の中にもオリジナル品を楽天に出店している企業も珍しくないが売れ行きが悪い企業は軒並み撤退を検討している。

そんな状況下でなぜ楽天への注力をコンサルが指示するのか、まったくわからない。
しかもそのブランドが楽天で売れているならまだしも、あまり売れていないのだから楽天にこだわる意味もない。

こういうコンサルが闊歩しているから気を付けなくてはならない。

もはや、「感覚」だけで乗り切れる時代ではなくなっており、感覚のみに頼る人も企業もブランドも生き残ることは難しくなる一方である。

NOTEを更新しました⇓
「原価率50%」商法はナンセンスでしかない
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/nf12f449b36a1

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無料とか格安でして欲しがる繊維・アパレル業界の悪弊はウェブ制作でもいかんなく発揮されている

最近、ウェブサイトに関する相談を受けることが多い。
売上高200億円とか1000億円とかアパレル業界の中では大手に属する企業から雑談程度に相談を受けることもあって、その企業のウェブサイトを拝見するのだが、だいたいが「ひどい」状態にある。

例えば、

キーワード検索しても上位に表示されないとか、
リンクしてあるジャンプ先が消滅しているとか、
併設しているECサイトがほとんど機能していないとか、

そんな状態は日常茶飯事である。

一方、小規模・零細企業からも雑談程度に相談を受けることがあるが、こちらはこちらで「楽天に出店したら大丈夫」とか「Amazonに出品するから大丈夫」とか極めてイージーな感じである。

当方はウェブは専門でもないし、プログラムができるわけでもない。コーディング?何それ?美味しいの?という状態だが、相談を受けた内容についての是非くらいは判別できる。

上に例示したようなのは軒並みダメだ。
すぐにサイトも運営方針も変えた方が良い。

ブランドのポリシーとして「うちはウェブをやりません」というのならそれはそれで良いと思うが、そういうポリシーがないのなら、企業としてもブランドとしてもウェブサイト設置は最低限は必要だ。

それは繊維の製造加工業だって同じで、単に仕事を待っていても、ウェブサイトがなければ調べようもないから仕事の依頼なんて来るわけもない。

電話帳で探して電話をすればいいなんて言う人もいるが、わざわざそんなことまでして仕事を依頼しない。それだったらサックリとOEMに依頼してどこでなりとかまわないから、仕様書通りに仕上げてもらう方を選ぶ。

電話帳替わりにウェブサイトを持つことは必要不可欠で、その場合は、本当に住所と電話番号とメールアドレスと会社概要だけが書かれていれば良いと思うが、「もっと発信したい」とか「もっと物を売りたい」となると、ある程度手の込んだサイトを作らざるを得ない。

そんな素人が描いた紙芝居みたいなページではだれも買い物もしてくれない。
「見た目は襤褸でも心は錦」なんて言っていても意味がない。
なぜなら「見た目が襤褸」の瞬間に訪問者はサイトから立ち去るからだ。

サイト運営者の「心」とか「本質」なんて訪問者は超能力者じゃないから見えないし、理解できない。

だから「人は見た目が9割」なのである。
見た目が良いに越したことはない。

そうなると、サイト構築とかサイト製作の話になるが、この時に困るのが「予算が異様に安い」場合である。

当方が構築するわけでも製作するわけでもないから、予算は好きに作ればよいと思うが、世間相場から相当安い予算を作っているときには、「それ無理でしょ」というほかない。

もちろん、素人が描いた紙芝居みたいなページでよければ、ほとんどタダみたいな値段で製作できるが、そもそもそういうページでは効果がないからやり替えようということになっているのだから、それを再び志向するのは本末転倒にすぎない。

金が惜しいあまりに論理破綻してしまっている。

ウェブサイトは草創期ではなくなり、発展期だとか成熟期に突入している。
「見た目が良くて」「使いやすく」「読み物としても優れいてる」というサイトは山ほどある中で、そういうサイトに伍して行こうとするなら、当然それなりの見栄え・内容にせざるを得ないし、そのためにはそれなりのカネも必要になる。

それが理解できないなら、ウェブサイトなんてやめちまえよってことである。

それはさておき。

ウェブがここまで普及してくると、ウェブ内でも様々なサービスや売り方が登場する。
そしてそれに今頃参入しようとする遅れた層も多数いる。

先日、紹介したオールユアーズだが、キャンプファイヤーのクラウドファンディングで3回連続で大幅に目標金額を超過している。

従来、クラウドファンディングは商品開発・商品生産のための資金調達だったが、こと衣料品・ファッション用品に関しては、消費者からの受注という性格に変わりつつある。
良いのか悪いのかわからないが、そういう使い方が生まれて、それが支持されている以上は急激に廃止されることはない。何も違法行為をしているわけでもない。

そうそう、以前にブランド立ち上げを手伝ったTシャツブランド、ナインオクロックも2回目のクラウドファンディングに挑戦しているので、一応告知しておく。(笑)

絶対に乳首が透けないTシャツ
https://camp-fire.jp/projects/view/43333?utm_source=cf_widget&utm_medium=widget&utm_campaign=widget

乳首が透けて透けて困っているという人はぜひどうぞ。

乳首の話はおいておいて、そういうオールユアーズのような成功事例が出てくると、「わしらもクラウドファンディングやろうかな」と言い出す遅い層のオッサンが必ず出てくる。
先日もそんな遅いオッサンに出会った。

しかし、そのオッサンのクラウドファンディングは99%失敗すると思う。

なぜなら、キャンプファイヤーのファッション部門だけでも腐るほどエントリーしている。
オールユアーズのように予算をはるかに超過してしまうブランドもあるが、その一方で、何日経過しても達成率「0%」というブランドも珍しくない。

試しにキャンプファイヤーのファッション部門のエントリーを見てみればいい。

クラウドファンディングも草創期が終わっているから、「単に出しました」だけでは相手にされない。やっぱり、読まれる内容、気を引くキャッチコピー、何をどう伝えるか、引き込む導線などを工夫する必要がある。

「出しました」だけで話題になるような状況はとっくに終わっている。

気を引くキャッチコピーが自分で作れないなら、コピーライターに依頼せねばならないし、そのためにはカネが要る。
読まれる内容の文章を書くのも同様だ。自分でできないならカネが要る。
その他の要素もすべて自分でできないならカネが要る。

すべてにおいて、自分ができないなら相応のカネが要るのである。たとえクラウドファンディングのエントリーであってもだ。

ウェブに限らず他の分野でもそうだが、なんでも依頼すればカネが要るし、カネをケチって素人が手作りしても効果が出る確率はかなり低い。

繊維・アパレル業界はそろそろ「過度に値切る」「無料でしてほしい」という悪弊から脱却する必要がある。
それができない・わからない企業、ブランドはどんどん市場から退場すべきである。
そんなブランドはさようなら~☆彡

noteを更新しました。⇓

ユニクロより優れた商品は確実に存在する
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n42506aa8f0fe

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ネットで買って大失敗した商品

 多くの会社がお盆休みなので、今回はお気楽に。

ネット通販をあまり利用しなかった当方もやっぱり、月に1度はネットで買うようになった。
ガンダムのプラモデルについては、ネットで買っても「失敗した」と思うことはないが、服や靴などの身に着ける物はやっぱり「失敗した」と思う物がある。

今回は、ネットで買って「最大に失敗した」と思っている商品を紹介したい。

昨年の6月ごろ、その年の春に話題になったスペルガの防水スニーカーを買った。
いつものように1円でも安く買うためにさまざまなウェブサイトを調べたことは言うまでもない。

買った値段は6500円ほど。

これが当時ではスペルがの防水スニーカーの最安値だった。

IMG_1453

サイズは、スペルガの同じデザインのキャンバススニーカーを持っているので確認済みだ。
27・5センチである。

この防水スニーカーの理屈は、アッパーがすべてEVAで一体成型されている。
そのため、防水性があるというわけだ。

購入してから数日で到着した。

試し履きしてみるとキャンバススニーカーとサイズ感は同じだった。

ここまでは良かった。
当方の思い描いたとおりに展開していた。

到着後すぐに雨が降った。梅雨時だった。

ちょうどその日に遠方に取材に行く予定があったので、これを履いた。

出かけて30分後くらいにすでに後悔し始めていた。
足が痛くてたまらないのである。

まず、どこが痛いかというと、足幅がきつく感じられる。
キャンバスや合皮、レザーの靴も痛いことがあるが、それでも何度も履いているうちに伸びる。
ほとんどの方がその「伸び」を実感していないのではないかと思うが、この靴を履いてみると、相当にそれらの素材は伸びていることがわかる。

EVAは逆にほとんど伸びない。

またかかとの部分も痛くなってきた。
かかと部分の「ヘリ」がアキレス腱の下あたりの皮膚を容赦なく削っているのである。

これもキャンバスや合皮、レザーならある程度使いこんでくると素材が柔らかくなって皮膚を削ることがなくなるが、EVAは容易く劣化しない。

左右から締め付けられ、かかと部分の皮膚は擦り剝け、さんざんな目にあった。

あと、このEVAは独特の成分があるのか、何か変な甘ったるい薬品のようなニオイがする。
1年以上経過した今でもニオイを発しており、この靴を入れている下駄箱にはニオイが充満している。

その後、何度か履いてみたがやっぱりEVAはなかなか劣化しないから、いつも同じ結果に終わってしまった。
そしてこの半年くらいは履かないまま収納している。

これがネットで買った「最大の失敗」商品である。
6500円もしたのでためらっているが、捨ててしまおうかと考えている。
もしくはかかと部分を何かで切り取ってスリッパとして活用するか。

実店舗で試着していてももしかしたら、試着しただけではこの欠点に気が付かなかったかもしれない。

それでも事前に欠点を発見できた可能性も数%くらいはあったのではないかとも思う。

ネット通販は安くて便利であることは十二分に理解できたが、やっぱりこういう身に着けてみてから違和感を感じることは避けられない。

身に着ける商品を買う際には、細心の注意が必要だと改めて思った。

*告知

noteで有料記事を始めてみました。
今後も月に2~4本くらいのペースで、アップしていきたいと思いますので、ご支援を賜ると幸いです。

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「名刺代わりのホームページ」さえ持っていない工場は存在しないのも同然

 繊維・衣料品に関する製造加工業はいまだにウェブを軽視している人が珍しくない。
もちろんウェブ万能ではないことは言うまでもないが、ウェブ無知ではどうしようもないのが現状なのだがそのことを理解していない人が多い。

社長自らがブログを書くとか、SNSで発信するとかよりもその前段階として「名刺代わりのホームページ」すら持っていない企業・工場は世間が想像するよりもずっと多い。

今の世の中、調べようと思えば最初に「ウェブで検索」する。
「名刺代わりのホームページ」すら持っていなければ、その検索に引っかかることさえない。
つまるところ、仕事の問い合わせが来る可能性はゼロ%である。

「名刺代わりのホームページ」さえ持っていれば、まだ新規の仕事の問い合わせが来る可能性は高まる。ゼロ%ではない。

自らが自らを窮地に追い込んでいながら、仕事がないと嘆いている業者・工場のなんと多いことか。
挙句の果てに「業界構造がおかしい」とか「みんながモノづくりをわかっていない」とか「ファッションが変わった」とか愚痴をこぼすが、それって「名刺代わりのホームページ」さえあれば、何%かは解決できたはずである。

こちらから言えば、完全なる自業自得であり、おかしいのは「名刺代わりのホームページ」さえ持とうとしないそちらの時代遅れの認識である。

先日も、モノづくり系のコンサルタント?プロデューサー?から、「いろいろな工場の強い技術を合わせて商品開発をしてウェブで販売したい」という相談を受けたが、それは大賛成なので、ぜひともやってみればよいのである。

ただし、自社のホームページさえ3年近く更新していない人が、ウェブでどれほど売れるのかはなはだ疑問でしかないが。(笑)

断っておくと、このコンサルタント?は製造にはそれなりに長けておられる。また工場との商品開発も悪くはない。その部分では大いに評価できるが、問題はウェブに対する認識が甘すぎるところである。

モノづくりに長けている人は、思考方法までが「産地のオッサン」化してしまうのだろうか。

おそらく、商品開発はそれなりに成功すると思うが、ウェブでの販売は大失敗するだろう。
ホームページすら持たない者同士の連携して、自分たちが主導するのだから、結果は目に見えている。

ウェブやウェブ販売に強い業者と組むなら成功の可能性は高まるが、それを介さない現在の構想のままで動けば、失敗に終わる可能性は極めて高い。個人的には99%失敗すると見ている。

それはさておき。

日経トレンディの記事で、新興の「Knot(ノット)」という手ごろな腕時計ブランドが掲載されていた。

手ごろな国産腕時計「ノット」、意外な誕生の秘密
http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/1033760/073100012/

当方は3年前まで腕時計をしていなかった。
今でも仕事以外ではあまり腕時計をはめない。

腕時計は嫌いだし、めんどくさい。
あと、夏は手首が蒸れて汗をかく。

それでもあれば便利だし、仕事上スマホを取り出して自国確認できない場合もあるので、それに備えて3年前にホームセンターダイキで腕時計を買った。3000円くらいである。

腕時計がめんどくさいのは、電池交換という部分にもある。
ダイキには、セイコーQ&Qというラインがあり、ここには太陽発電腕時計があった。

電池交換不要である。
しかも10気圧防水なので、これを買った。

しかし、3年も使えば飽きてくる。
先日、Amazonでためしに太陽光発電腕時計を調べてみた。

セイコーのQ&Q
カシオ
シチズンのアルバ

という3国内メーカーの商品を見つけた。
一応検索の縛りは、太陽光で1万円以内という条件を自分で設けた。

だいたい2500~10000円くらいまでの価格帯の商品が3メーカーともある。
もちろん、もっと高い5万円、10万円、20万円以上という商品もセイコー、カシオ、シチズンともにある。

その検索で見つけたのがこのKnotというブランドだった。
ほんの3週間ほど前のことである。

価格は1万8000円くらいだ。

それがたまたま記事に掲載されていたので、何とも運命を感じてしまう。

この記事を読むと、時計の国内製造業も繊維製品と同じだということがわかる。

かつて何十社もあった製造業がいまでは1社になっていて、それも大手の丸抱えだから製造を断られたとある。
いろいろと探して廃業寸前の工場を見つけて作ってもらうことに成功したそうだ。

繊維製造業は1社とはいわないが、数が年々減っていることは同じだ。

工場を探すのにひどく苦労したというが、その理由は

ところがそういうところはウェブサイトすら持ってないわけですよ。電話帳にも載ってない。そこで弊社の役員で某大手時計メーカーの開発責任者だった人間の昔のつてをたどったりしていろいろな工場にご連絡をしたんですが、やはりほとんどの工場は時計の生産をやめていました。

とのことであり、ここも繊維製品とまったく同じである。

ウェブサイトすら持っていない。

これは現在のビジネス環境において致命的な失策だ。
ちなみに「ホームページ」という名称はひどく幼稚なので、正しくはウェブサイトと呼ぶ。
永江一石さんではないが、「ホームページ」なんて呼び方をしているウェブ業者は信用するに足りない。
レベルの低い相手にわかりやすく説明するために「ホームページ」を方便として使うことはあっても、「ホームページ」という呼称に何の疑問も持っていない業者はド素人と変わらないといえる。

それにしても分野は違えど、製造加工業というのは押しなべて考え方は似てしまうものなのだろうか。

廃業することが決定している場合は別として、まだまだ工場経営を続けたい、息子や孫に経営を譲りたい、と考えている工場経営者がいるなら、今すぐ「名刺代わりのホームページ」くらいは作るべきである。

良い物を作っていたらどこかから評判を聞きつけて有名な人が注文してきてくれる、なんていう情景は漫画かドラマか池井戸潤の小説の中だけにしか存在していない。

あと、繰り返すが、今現在ウェブをやっていない業者が、いきなりウェブ通販をやってもそれはほとんど失敗するだろう。いまだにウェブを簡単に考えている「モノづくり脳」が多すぎることも、国内の製造加工業者が衰退する理由の一つだろう。

そしてそれは自業自得でしかない。

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清水の舞台から飛び降りたつもりで、「ラ・ループ」のグラスホルダーを買った理由

 毎日暑い。
最高気温30度くらいなら我慢もできるが、30度を越えると耐え難い。
叫びだしたくなるほどに耐え難い。

まさに「夏死ね」である。

気温が30度以上あって、大気が熱いこと自体が耐え難いが、夏には耐え難いことが多い。
その一つに、大量に汗をかくことだ。

体は言うに及ばず、頭から汗が大量に流れ落ちる。
うなじ、もみあげ、額から大量に汗が流れ落ちる。

顔を大判のタオルハンカチで拭き続けるのだが、7年位前からちょっと不便なことが発生した。
眼鏡が邪魔なのである。
汗は常に流れ落ちるが、眼鏡が邪魔で拭けない。
うなじはともかくとして顔を流れる汗は眼鏡をはずさなければ拭けない。

常に流れ落ちるからかけたりはずしたりを繰り返さねばならない。
とくに歩いているときなんかは不便だ。
片手にはバッグや荷物を持ったりしていることが多いので、眼鏡をはずして顔を拭こうと思うと、腕が1本足りない。
こういうときには、いつも阿修羅像を思い浮かべる。

腕が6本あれば便利だろうなと。

眼鏡歴の長い人は、こんなことに慣れっこなのだろうが、当方の眼鏡歴は浅い。
外出時に常にかけるようになったのは本当に7年くらい前からである。
近視が進んだからなのだが、それまでは裸眼で生活していた。
正直なところ視力は徐々に悪くなってきており、0・7くらいで推移していたのだが、今はもう少し悪くなっている。それで眼鏡を外では常にかけるようにしているが、いまだに慣れない。

自宅では眼鏡をかけずに過ごしているから、ときどき眼鏡をかけるのを忘れて出かけてしまう。

で、どうにも顔を滑り落ちる大量の汗と眼鏡とのジレンマにイライラはこの夏頂点に達した。

なにか良い手はないものか?

すると、ネックレス型のグラスホルダー(眼鏡をひっかけるタイプ)が存在することを思いだした。
一時期、アクセサリー的に着用している人を多く見かけたが、そういえば最近は見かけない。

その昔、5年くらい前、歩きながら汗を拭くために眼鏡をシャツのポケットに入れていたら、どこかで落として紛失してしまったという苦い経験がある。

また、全然違う状況だが、酔っぱらったまま、帰宅するために歩いていたら、街路樹だか電柱だかに顔面からぶつかって、眼鏡が外れたのも気が付かずに紛失したこともある。もちろん顔面には擦り傷ができた。

酔っぱらっての紛失はともかくとして、シャツポケから紛失した失敗を繰り返さないためには、グラスホルダーが有効ではないかと思い至った。

で、そういえば、昔、取材した人が「外れにくいグラスホルダー」を首から下げていたことを思い出した。

通常、ネットでグラスホルダーを探すと、丸っこい金具に革紐を縛り付けただけの物が多く表示される。
これは最低限の機能はあるものの、関節部分が1つしかないので、眼鏡をかけたまま歩くと外れて落としやすい。価格は安いが機能性は今一つで、ホルダーに眼鏡をかけたまま歩くと、いつの間にか外れてしまう可能性が高い。

そこで、当時の記憶を頼りにググり続けると、発見した。

「La Loop(ラ・ループ)」というブランドだ。
2001年からスタートしたと書いてある。取材したのが2004年だったから、その人は割合に早めに購入していたということになる。

革紐の先にリング状の金具がつけられているのは通常の物と変わらないが、関節部分が二つある。

このため、体の揺れに合わせて、リングも動きやすく、逆にひっかけている眼鏡が外れにくい。
この機能性が評価されたと、たしか2004年に取材で教えてもらった。

さて、お値段は?
ギャーーーーーw(゚o゚)w オオー!である。

デザインが何種類かあるが、だいたい2万円~4万5000円くらいである。

おお、甲斐性なしの貧乏人にはとても払えねえ。

もっと安い品番はないのか?
もっと安く販売されているウェブ通販はないのか?

この2つの要素を何日もかけてググり続けた。

その結果、一番安い商品はだいたい15000円くらいだということがわかった。

そして、その商品の最安値で売られているだろうショップも見つけたが、それでも14040円(税込み)だった。

IMG_3246

岩手県盛岡市の眼鏡店のウェブ通販で、送料は864円くらいかかる。
合計は14904円となる。

http://www.matsumura1914megane.com/

Amazonでも出品を見つけたが、15735円だった。
送料無料としてもこちらの方が安い。

さらに何日間か悩んだ挙句、清水の舞台から飛び降りるつもりでネットの購入ボタンを押した。

スーツを除いて、単品で1万円を越える服飾雑貨品を購入したのは、13年ぶりくらいだろうか。
2004年の秋に、ラベンハムのキルティングジャケットを何を思ったのか29000円(当時価格)で買って以来である。なんでこんな高い物を買ったのだろう?

最近だと単品で5000円を越える商品ですらめったに買わない。

甲斐性なしの貧乏人にとっては、恐ろしく高い買い物をして肝が冷えた。

オーダーからわずか2日で到着した。もちろん「お急ぎ便」なんてものは使っていない。
すごいぞ日本の運送会社。

革紐の長さは63センチくらいで意外に短い。当方の頭がもう少し大きければ、くぐれなかったとことだ。

ただ、長さに関しては、これはわざと短くしてあるのだと思う。
あまりに長すぎると、かけやすいが、歩いたり走ったりすると、プランプランと揺れ幅が大きくなり、そのぶん、ひっかけてある眼鏡が外れやすくなる。

短いと歩いていてもほとんど揺れない。

早速かけてみるとこんな感じだ。

IMG_3251

10月の中頃までは汗が流れる日が続くので、これを首から下げて、眼鏡をいつでもはずせる状態にしようと思う。
思う存分、タオルで顔が拭ける。

それにしても我ながら思い切った買い物をしたと思う。(ノ◇≦。) ビェーン!!

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やっぱり、インターネット通販では服と靴は買いにくいと思う

 Amazonをはじめとするインターネット通販市場の拡大によって、配送サービスがパンク状態であることは、各社から報道されている。
それもそのはずで、10年前まで5兆円だった通販市場規模は、現在16兆円くらいにまで膨れ上がっている。ということはそれだけ多くの荷物が配送されているということになる。

Amazonは年会費3900円を払ってプレミア会員になると、送料無料で当日配送してくれるが、これがさらに配送サービスを圧迫している。
このあおりを受けたのか、ZOZOTOWNは当日配送から撤退している。

まあ、今すぐにどうしても欲しいというような品物はそこまでないと思うが、そんなに当日配送って必要なんだろうかと思ってしまう。

2~3週間も経過すればすっかり注文したことを忘れてしまいそうだが、4~5日くらいかかっても構わないと思うのだがどうだろうか。

当方はインターネット通販に本格デビューをしてまだ3年ほどである。
5年ほど前に子供へのプレゼント用で、国内の書店では手に入りにくい本をAmazonで注文したことがあったきりである。
それ以外はインターネット通販を利用することに抵抗があった。

当方の買い物は服や靴が多いから、実際に試着できない通販にはけっこう抵抗があり、これは今でも変わらない。
今でも通販で服や靴はあまり買わない。
サイズ感・素材感がわからないからだ。

ユニクロのネット通販はたまに利用する。
なぜなら、店頭で試着してサイズ感・素材感が分かっているからである。

とはいえ、先日、Yahoo!でスニーカーを買った。(Amazonよりも安かった)
試着したことがなくサイズ感がわからないので、かなり迷った。

アディダスのクライマクールクロベという水陸両用のスニーカーである。

何故買ったのかというと、今年は結局、関西は比較的雨の少ない梅雨だったが、いつも雨の日に履く靴を迷う。
防水靴以外の通常の靴は、雨がしみ込んで靴下が濡れてしまう。
すぐに帰宅できればそれでもかまわないが、濡れたままで一日過ごさねばならないことになるとなかなか不快感はマックスである。

そこで、3年前にこれもインターネット通販で防水スニーカー、コンバースエヴォブーツを買った。
聞いたことのない新潟の靴屋のサイトで、1足4600円と破格に安かったので、白と黒の2足を買った。

3年が経過すると、ちょっと劣化気味で、ときどき雨がうっすらとしみ込むことがある。
また、防水靴は気密性が高いため、夏場はかなり足先が暖かいことになる。
頭寒足熱とはいうが、夏場に足熱することは暑さが倍増するので、できれば履きたくない。

そこで、梅雨に備えて買おうと思った。
このクライマクールクロベは逆に濡れることが前提になっている。
これを素足に履けば、濡れても構わないのではないかと考えた。

秋冬にこれを履くとおそらく寒すぎて足先がしもやけになるが、夏場はこちらの方が快適ではないかと考えた。

そこで、6月の初めにインターネットで最安値を探した。
同じ物を買うならできるだけ安く買うのが当然である。

結果、消費税込み・送料込み・貯まったポイント(100ポイントくらい)使用で3990円というところを見つけて購入した。

IMG_3012

迷ったのはサイズ感である。
サイズ表を見ると、27センチの次は28センチになっている。

通常、筆者はアディダスやナイキ、プーマのスニーカーはほとんどの場合、27・5センチを買っている。

しかし、27・5センチがない。

27センチと28センチのどちらを買うべきだろうか。
そこで今度は商品の消費者レビューを読み始めた。

サイズ感は小さめと書かれているレビューが多く、それなら「28センチだ」と思いきや、何割かの割合で「ちょうど良い大きさ」とか「ちょっと大きめでした」というレビューもある。

足の形は人それぞれ個人差が大きいがここまで意見が割れると、決めかねてしまう。

悩みに悩んで、結局27センチを買った。

もし小さかったら交換してもらうのがめんどくせえなあと思いながら。

送られてきて試着してみると、27センチは素足に本当にピッタリで、靴下を着用すると履けないくらいのフィット感だった。

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(クライマクールクロベの着用感)

言ってみれば、ゴム底が付いた靴下を履いているようなフィット感と言えば通じるだろうか?

アッパーは合繊のニット地なので、おそらく着用を繰り返すうちに幾分かは伸びると考えられるので、気長に使っていこうと思う。

7月になってから、昨年からトレンドになっているロングシャツを買おうとネットで検索した。
Amazonで安値の商品をいくつか見つけたが、結局は買わなかった。
素材感や生地の厚さが皆目わからなかったからだ。
そのほとんどが生地の組成を書いていなかったり、生地の厚さに言及していなかったりした。

なるほど、着用写真だけはかっこいいが、そんなもんだけでは買う決め手にはならない。
そんな小手先の手練で売れると思ったら大間違いである。
この手のアホな業者には腹立たしささえ感じる。

結局、Amazonをはじめとするインターネット通販で買うのは、着用感を必要としないガンダムのプラモデル、本、それから雑貨、日用品消耗品ばかりで、まれに服や靴があるという感じで、靴は今回が2度目しかない。

逆にガンダムのプラモデルなら、安値になっていればインターネット通販で買う。
6月には2600円に値下がりしたマスターグレード「ジムスナイパーカスタムⅡ」を買った。

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(ジムスナイパーカスタムⅡの勇姿)

昨今は、返品無料だとか交換しやすいサービスだとか、そういうのがインターネット通販各社から新たに提案されている。

これで「消費者利便性がさらに高まる」と賞賛する声は多いが、こんなことを過剰にやっていれば、配送サービスはさらに危機的状況になる。
みんながコンビニなどの店舗受け取りを活用すると幾分緩和できそうだが、利用者が増えすぎると、今度はコンビニや店舗がストックルームを圧迫されることになりかねない。

インターネット通販こそ不況解消の切り札かのように、吹聴するダメコンサルやアホな業者も多いが、インターネット通販が増えれば増えるほど配送や店舗受け取りシステムは危機感を増す。

個人的には、配送にも店舗にもなるべく迷惑が掛からないように

1、当日配送や翌日配送は求めない
2、返品・交換を前提として気軽に注文しない


という今の自分の活用スタイルを維持することだけが、緩和策ではないかと思っている。

それにしても、ネットをやっていない年寄りに限ってどうしてインターネット通販を過剰に礼賛するのだろうか?

隣の芝生は青く見えるとはいうが、そんな感覚で世論形成がなされれば、ますますミスリードされる情弱が増えるだけではないかと思う。

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ウェブでこれだけバーゲンが常態化しているのに、実店舗でバーゲンを後倒ししても意味はない

 今年の6月もそうだが、商業施設を見ていて、何年か前ほどのバーゲン早期化はあまり感じない。

今年は6月30日の金曜日に夏バーゲンを開催する商業施設が多そうで、曜日を考えれば6月30日がベターだと思う。

一方、バーゲンの通知が常に届くのはウェブ通販である。
一昨年に始めてAmazonで買い物をして以来、年間で8回~10回くらいは買うようになった。
主には値引きされたガンダムのプラモデルだが、たまに本を買う。
あと極まれに服や靴を買う。

服や靴はもちろん値引きされた商品しか買わない。

そうなると、Amazonから頻繁にお知らせのメールが送られてくる。
やれタイムセールだ、やれアウトレットセールだ、やれプレセールだ、という具合である。

またユニクロやアダストリアのウェブでもこれまで何回か買ったから、そこからも頻繁にメールで安売りのお知らせが来る。
6月20日にはアダストリアから3通も安売りのお知らせメールが来た。

2つは21日から夏セール開催という内容だが、もう1つは先行セール開催というものだ。

ユニクロはだいたい毎週火曜と金曜に「期間限定割引」のお知らせメールが来る。

GAPはウェブで買ったことがないが会員登録しているからメールが来る。
だいたい、GAPかバナリパで「なんちゃらセール開催中」とか、「〇〇すれば〇%引き」とかそういう内容である。

ウェブからのお知らせだけを見ていたら、ほぼ毎週何かの安売りセールをやっている。

筆者が受け取るのはこの3社がほとんどだが、もっとたくさんの通販サイトを利用したことのある人は、もっとたくさんの安売りのお知らせをそれこそ週に何通も受け取っているだろう。

例えば、ウェブでは買ったことがないが、ナノユニバースは6月21日現在、ウェブでは絶賛バーゲン開催中だ。
しかも「1000円、3000円、5000円の3プライスバーゲン」である。
実店舗でのバーゲン後倒しがどうのこうのなんて論争している次元ではなく、破格の投げ売りを開催している。

キャプチャ

このように、ウェブ通販だけを見ると年がら年中、毎週何かの安売りセールをやっていると感じる。

こんなに安売りセールが頻繁に開催されているなら、何も実店舗で買う必要もなく、安い服が欲しければウェブを検索すれば良いと感じる。
ますます、実店舗離れが起きるだろう。

さて、そういう社会状況になったにもかかわらず、ルミネが今年の7月もセール後倒しを行い、7月28日から開始するとの発表があった。
率直な感想をいえば、こういう状況でルミネだけがセールを後倒しする意味があるのかと感じる。

もちろん、業界、特に製造業系からは歓迎の声があがっており、その気持ちもわかるが、個人的にはその考え方は評価できない。

各社が足並みをそろえているならまだしも、安い商品が欲しい人はいくらでもウェブで手に入るのが現実だ。

じゃあ、どういう売り方が良いのかという話になると、これだけウェブ通販が年がら年中安売りをしているなら、最早全社そろってセール時期を後倒しするというのは実現不可能である。
実店舗でバーゲンを後倒ししたところで、ウェブでやってるなら、多くの客はウェブで購入する。

だったら、店舗はセールを後倒しせず、今年なら6月30日で足並みをそろえるべきだろう。

そして、1月~3月に入荷した「古い商品」を70%オフくらいで叩き売って、集客装置としつつ、5月ごろに入荷した新しい商品を10%オフとか20%オフくらいで販売するのが正解ではないか。

どうしても売れ残った商品は,そのあとのバーゲン末期で大幅値引きをして投げ売る。

こういう方法で各社は乗り切るべきだろう。

ウェブがこれほどバーゲンを早期化・常態化している中で、たかがルミネだけがバーゲンを後倒しにしたところで、業界の趨勢がそちらに向かうことはないし、各社がバーゲンを後倒ししたところで、ウェブはそれに縛られないだろうから今のバーゲン常態化は続くだろう。

そうなるとますます実店舗の売上高が下がりウェブでの購入率が高まる。
これが進み過ぎるとアメリカのように実店舗の大量閉鎖につながることになる。

各社がそういう結果を望まないなら、バーゲンの後倒しなんていう非現実的なファンタジーとは決別すべきではないか。

ウェブがこれだけ、バーゲン早期化・常態化している中で、実店舗のバーゲン後倒しという施策は何ら意味が無い。

バーゲン品が欲しい人はウェブないし、他の商業施設で買うだけのことにしかならない。
業界からバーゲンがなくなることはないし、定価販売が広がることもない。

ところで、繊研プラスを読むと、ルミネの新井社長のこんなコメントが掲載されているがこれは事実だろうか?

「ファッションビジネス業界が膠着(こうちゃく)状態にある大きな要因はセール(の早期化)ということをオーナーの人たちも分かっている。『夏のセールはやめましょう』という幹事会社もある。そもそも、これから暑くなる時期にセールをやるのはおかしい。本来なら、8月スタートにしたかった」という。


この人がセールを8月にやりたいというのは個人の嗜好の問題なのでどうでもいい。
疑問を感じるのはその前段である。

ファッションビジネス業界が膠着状態にある大きな要因はセールの早期化とあるが、これは事実誤認だろう。
セールが早期化しているから膠着しているのではなく、膠着して不良在庫がダブついているからセールが早期化しているのである。
因果関係を完全に取り違えている。

で、セールを後倒しすればその膠着状態が解除されるのかというと、その可能性は極めてゼロに近い。

膠着しているのは、セールの開始時期が早いからとか遅いからではなく、国内のファッション業界が、消費者の消費行動・嗜好の変化に対応できなくなっているからである。

また、オーナーが「夏のセールをやめましょう」と言ったというのも本当だろうか。
もし事実ならそのオーナーはよほどのアホか、リップサービスをふるまう人かのどちらかだろう。

ルミネに出店しているブランドというのは、個人経営のブティックではなくて、ある程度の店舗数を持ったチェーン店が9割以上である。
そういう大手企業のオーナーが「夏のセールをやめましょう」というなら、ルミネに出店しているテナントだけでなく、自社が各地に何店舗か構えている路面店で夏のセールをやめれば良いのである。

路面店ならだれに気兼ねすることもない。
ファッションビルや百貨店やショッピングモールのように、管理されているわけでもない。

セールをやめるのも後倒しするのも自由自在である。

自社の路面店ですらセールをやめられないような企業のオーナーがなぜ、「夏のセールをやめましょう」なんてことを発言できるのだろうか。

この発言が本心なのだとしたら、そのオーナーがよほどのアホか恥知らずである。

今後もルミネはバーゲンは後倒しし続けるだろう。
しかし、その動きはルミネだけに限定されたものとなり、今後は淀川の花火大会よろしく、単なる夏の風物詩の一つとして認識されるにとどまるだろう。

「また今年も、ルミネがバーゲン後倒し宣言をしたわ。そろそろ夏よね~」なんて会話が毎年6月には聞かれるようになるかもしれない。

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バーゲン後倒しに敬意を表して、現在、値下げ販売されているナノユニバースの商品のいくつかをどうぞ~♪





カネもアイデアも知名度もない企業はEコマースでも売れない

 実店舗での洋服販売不振を受けて、猫も杓子も「EC強化」を打ち出しており、あんまり詳しくなさそうなコンサルと称する人は安易に「EC強化」「ネットショップ」を勧めてくる。

本当に最近の猫と杓子は「EC強化」か「大草直子」かである。

アメリカでは大量の実店舗閉鎖、商業施設閉鎖が相次ぎ、その要因はECの拡大だとされており、日本でも何年か後にはそれに類した(完全に同じではない)動きが見られるようになると考えられる。

業界のおじさんたちもすっかりその気で「EC強化」とか「ネットで売ったら何とかなる」なんて極めてイージーに考えている人が増えた。
もちろん、中には「今のご時世でネットの売上高がポンポン増えるとは思えないが、とりあえずやるだけやる」という、まともなおじさんも相当数いるのだが、ネットに親しんでいないおじさんは本当に極めてイージーに捉えていて、アホらしくてこちらも諫める気にもならない。

失敗して金をドブに捨てるのは筆者ではなくて、イージーなおじさんなので、勝手にどうぞである。

筆者が見るところ、Eコマースはブランドや企業にとっては不可欠だが、そこで成功するにはよほどの「何か」がないと不可能な状況になっていると考えられる。
2005年ごろのように、Eコマースのプレイヤー自体が少なくて、立ち上げればすぐさまある程度の売上高が見込めるという市場ではすでになくなっている。

それを数値を挙げながら永江一石さんが説明しておられるので、イージーなおじさんは熟読してもらいたい。

楽天をやめてどこに行くというんだ、ジョー・・・・
https://www.landerblue.co.jp/blog/?p=32386

発端は、楽天市場の凋落についての日経MJの報道である。
これは事実だ。出店者数も4万店台で足踏みが続いている。

ちなみにYahoo!ショッピングは出店者数が40万店ですでに楽天の10倍となっている。
楽天は抜本的な改革がなされない限り、このまま沈んでしまうだろう。

またAmazonの台頭も著しいし、ファッションならZOZOTOWNの一人勝ちともいえる。
これらに伍して支持されるだけの魅力が楽天市場には皆無である。

で、日経MJの記事は、「自社直営サイトかBASEでがんばる」と結論付けているのだが、これがおかしいと永江さんはご指摘されていて、その通りなのである。

まず、楽天の欠点について

○楽天は制限が多すぎる。しかもダサイ
○インスタなどの外部リンクが貼れない
※インスタ貼ったところで売り上げかわんないですけどね
○使いづらい
※そりゃ基本設計が20年くらい前のものですから・・・
○上納金高すぎ

とのことで、ここに異論のある人はいないだろう。

問題はその次なのだが、現在のEC市場はどうなっているかというところで、

これは講演とかがあるといつも言ってることなんですが、15年前はネットショップとか始めるとすぐに月数十万から数百万くらいの売り上げが上がりました。

商材によっては数ヶ月たったら月商500万とかいう事例もありました。嘘のような本当の話。

しかし現在では、よほど名前の通ったブランドやリアルの店舗が多数あるようなもの、大量の広告投資を行ったケースを除いてはこんな美味しい話はございません。逆に15年前から比較する99%のネットショップはアクセス数、売り上げともに落としているはずです。

とのことで、これも体感的にはその通りではないか。
イージーなおじさんはここに目をつむっているか、そもそもネットを触らないのでまったく知らないかのどちらかなのだろう。

で、ここからが今回の秀逸な部分なのだが、

なかなか年度が古いものがないのだが、日本のB to CのECマーケットは2005年に3.1兆。2015年に13.8兆だから、10年で4.5倍になったわけ。

でね。どうググっても「マーケットは拡大した」というのばかりで、ECサイトの数自体はどうなったかの調査がない。

まあ、数えるだけでも大変だし、調査のしようもないというのもありますが、3年前に講演したときに人力で数えてもらったら、ざっくり見ただけで数十倍以上になってました。細かいのまでみたら数百倍でしょう。

いまでは小洒落た小売店ならたいていサイトがあってネット販売もしている。ほとんど売れてはいないと思うがBASEみたいな無料のCMSもある。BASEみたらこれで30万店がオープンしたとあります。

市場が5倍になっても店舗が数百倍ですよ

とのことで、競争率は格段に高まっている。

イージーなおじさんやイージーなコンサルがECを「魔法の杖」みたいに考えている理由の一つに、EC市場規模の拡大ということが挙げられるが、彼らはECサイトの数がどれだけ増えているかにはまったく気が付いていないのである。

下手をすると、ECサイト数が増えたからEC市場規模が拡大したと考えられないこともない。

確率論だけでいくと、売上規模が5倍になっても、店舗数が数百倍になっていたら、これはかなり競争が激しくなっている。ここを考慮せずにECを「魔法の杖」みたいに考えている人らはちょっとおかしいんじゃないかと思う。

日経MJの記事では、ユナイテッドアローズやメガネのオンデーズが自社ECで好調な一例として挙げられているが、それ、どっちも大手企業だから!
無名の零細企業が参考にできるモデルケースではない。

無名の零細企業が、「ただ単に」ECサイトを立ち上げたところで、埋没してしまってだれからも注目されない。

イージーな人たちはネットに対して「ネットは世界と直結しているから売れるはず」というが、いくら世界と直結してようが、そのネット空間に店は何百万店・何千万店もある。
何百万店もある中から、どうして無名の店に「わざわざ」客が来るのだろうか。
ちょっと考えればわかりそうなものだが。

永江さんの提示する解決策は

○エッジの効いたオリジナルの商品
○良質なコンテンツSEO
○正しいソーシャルの運用

であり、それを実施てきている企業は極めて少ない。

話は逸れるが、「ユニクロのEC化比率は5%程度と低いのが弱点だ」なんて言ってるちょっとアレな人たちがいるが、ユニクロは自社直営ECだけで売っていて、売上高が400億円以上もある。
シップスやフランドルよりもユニクロのECだけの売上高の方がはるかに大きい。
%だけを見て絶対額を考慮していない「%バカ」の典型といえる。

EC市場が広がる可能性はまだあるが、それ以上に店舗数は増え、競合は激化する。
無策で無名の零細企業が売上高を拡大できる要素はすでにゼロである。EC市場で競争を勝ち抜けるのは、それなりの大手企業か、無名の零細でも「無策ではない」企業に限られる。

カネもアイデアも知名度もない企業が一発逆転できるなんていう甘い市場ではすでになくなっている。



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