作者別: minami (1ページ / 186ページ)

「大手セレクトショップ」という日本独特の奇態~アメリカンラグシーの撤退から~

先日、サザビーリーグが展開するセレクトショップ、アメリカンラグシーの日本撤退が発表された。店舗数がこのところ極端に減っていたからさもありなんとしか思わなかった。
サザビーリーグは以前にもセレクトショップ、アンドエーを閉鎖していて「セレクトショップ」を長続きさせることは難しいということが改めて認識されたのではないかと思う。

アメリカンラグシーは2008年の売上高をピークに相次いで店舗を閉鎖しており、現在では全国に5店舗を展開するのみとなっていた。アンドエーの末路とほぼ同じような状態だった。

先日、Yahoo!ジャパンにこんな記事が掲載された。

サザビーリーグが「アメリカンラグ シー」事業から撤退、セレクト業態が抱える構造的課題が浮き彫りに
https://news.yahoo.co.jp/byline/kumimatsushita/20180415-00084027/

これは当方の旧知の松下記者が書いたものだが、記事中にこんな一文がある。

現在、セレクトショップといわれる多くのブランド・ストアでも、オリジナル比率は50%近くまで高まっているところが多い。セレクトショップでもある程度の規模を確保し、価格競争力のある商品を企画・生産できるだけの調達プラットフォームが必要不可欠な時代に突入しているといえる。

とのことで、松下記者は控えめに「オリジナル比率は50%近く」と書いているが、実際のところ、ユナイテッドアローズやビームスなどの大手セレクトショップのオリジナル商品比率は7割から8割くらいになっている。ただし、7割と言っても、こと衣料品に限ればオリジナル比率は8割~9割にもなっている。じゃあどうして1割~2割くらい構成比率が下がるのかというと、バッグや靴がオリジナル比率を下げているからだ。

洋服は業界全体での製造インフラが整っているから、カネさえ支払えばいくらでもオリジナル品が作れるようになっている。しかし、靴やバッグは専門性が高いために、洋服に比べるとそう簡単にオリジナル品は作りにくい。だから必然的に他ブランドからの仕入れ品が増えざるを得ない。このためオリジナル品比率が洋服よりも低くなってしまう。

本来は、いろいろなブランドから仕入れてきた商品を集めたのがセレクトショップだが、事業を拡大するには、収益性の面や商品デリバリーの面から考えると、オリジナル商品比率を高めざるを得ないのが実態である。

例えば、5000円の商品を他ブランドから仕入れたとする。現在の国内の仕入れの慣習からすると、2700円くらいだろう。店側の儲けは2300円くらいしかない。ところが、同じ5000円でも自社が企画して製造を委託したオリジナル商品の場合は1700円くらいで製造できるから、儲けが3300円になる。オリジナル商品の方が明らかに利益率が高いく儲けが多い。

また、仕入れ品だと「欲しいときに追加発注しても商品がなくなっている」という可能性が高い。メーカー側はなるべく早く売り切りたいから、商品を多めには作らない。よほど売れに売れているなら追加生産するが、ポテンヒットやシングルヒットくらいの当たりでは追加生産はしない。その結果、店が追加発注しても生産せず、商品が入荷しないということも珍しくないから、仕入れ品のみでは店作りが難しくなってしまう。期初は商品がキチンと並んでいるが、期中になると棚やラックがスカスカということにもなり得る。

だからセレクトショップ各社は業績を拡大するにつれて段々とオリジナル商品比率を高めていった。大手セレクトショップの内情はすでに「ほぼSPA(製造小売り)」化してしまっている。
実は売上高500億円や1000億円を越えるような大手セレクトショップという「不思議な」業態が存在するのは日本だけである。欧米のセレクトショップは、仕入れ品のみを頑なに守っているので大規模な業容拡大をしていない。していないというよりできないのである。

つい先年、閉鎖が話題となったパリの有名セレクトショップ「コレット」だが、多店舗化していない。今回閉鎖が決定したアメリカンラグシーもアメリカ本国では多店舗化していない。一時期多店舗化を志向したものの失敗しており、個店に戻っている。そもそも「セレクト」というコンセプトで多店舗展開することは不可能に近いといえる。理由は、上に挙げたように、利益率が低く儲けにくいから大規模な投資につなげにくいということと、仕入れ品のみでは店作りが困難だからということの2つが挙げられる。
大手セレクトショップなる業態が林立しているのは日本独特の奇観だといえる。

大手セレクトショップ各社が「ほぼSPA」と化したしまった現在、弊害も徐々に現れ始めている。オリジナル商品の各社の同質化である。自社企画製品といっても、元来が小売店であるセレクトショップ各社にはデザイナーもパタンナーもいない。必然的に、そういう専門の会社に商品の製造をデザインから委託する。平たくいえば丸投げしているのである。

そうすると専門の会社はいくつものセレクトショップやSPAブランドの商品作りを手掛けているから、自然とそれらの商品は似てしまう。
出来上がった商品はどれも似ているから、それを並べた店頭は似てしまうのは当たり前である。こうして同質化が起きると、消費者が購入する動機は低価格ということになる。同じ商品・似たような商品なら人は誰でも安い方で買う。いずれ、大手セレクトショップ各社も否応なく価格競争に巻き込まれることになると考えられる。

今回のアメリカンラグシーの日本撤退からもわかるように長年にわたって、他社ブランドの仕入れだけで収益性を維持し、店作りをすることは困難を極める作業である。かといって、安易にオリジナル比率を高めてしまっては同質化が進んでしまう。これがアメリカンラグシーとアンドエーが苦戦に転じた背景で、他の大手セレクトショップも表面化していないだけで同様の課題を抱えている。

2000年ごろから国内ファッション業界を牽引してきた日本独自の「大手セレクトショップ」という不思議な業態もそろそろ曲がり角に差し掛かっているのではないだろうか?何事も盛者必衰だし無限成長することはできない。

そしてこれらの課題の解決方法を誤れば、2015年ごろから一気に経営不振に陥った大手アパレル各社と同じような結末を迎えてしまう可能性もある。

衣料品ビジネスで儲け続けることの難しさを改めて感じる。

NOTEの有料記事を更新~♪
心斎橋筋商店街がドラッグストア街に変貌した理由とこれまでの変遷の推移
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n2eb0ac5ccb54

あと、インスタグラムもやってま~す♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro

昨年9月下旬にブログの仕様を変えて、更新通知が届かなくなった方がおられると思いますので、お手数ですが、新たにRSS登録をお願いします

さらばアメリカンラグシー

被服への月額平均支出額は1万円強。これを踏まえて各ブランドは在り方を考えてみては?

今日は出張中ということもあり、いつもより手短に。

何事も自分一人の感覚だけでやって成功できるのはほんの一握りの「本物の天才」しかいない。

やっぱり世間相場についてのデータを持ったうえで、それに沿うのか、それを裏切るのかを考えながらやらなくては凡人は成功しない。
世の中のほとんどは当方も含めて凡人なのだから、世間相場のデータを持つことが前提となる。

低価格化に苦しむ我が国のアパレル業界だが、それでも実際のところは、洋服の平均購買額はどれくらいなのだろうか。
それを把握してビジネスに当たっているブランドは少ないと感じる。

総務省の家計調査報告書によると2016年度は月額平均で被服代への支出は10,878円だった。
1年間では12倍すると13万536円となる。

世間相場の平均では年間13万円強しか服を買わないということになる。

となると、各ブランドは個々人の年間13万円の予算の中からどれだけ分捕るのかということになる。
早い話が13万円の予算の分捕り合戦ということだ。

極端な言い方をすれば、あるブランドが、5万円の服を買ってもらったら使える予算は残り8万円になってしまう。

一方、ユニクロやジーユー、無印良品などの低価格ブランドを除いて、ちょっとしたブランドなら商品単価は1万円を越えている。
ブランド側からすると「1万円の服なんてそんなに高くもない」と考えているだろうが、買う側からすると1万円というのは月額の支出平均額であり、立派に高額品ということになる。

ここに業界と世間相場のギャップがある。

世間相場に合わせようとすると低価格ブランド志向ということになるが、かつての大手総合アパレルは散々それで失敗してきた。
ワールドしかりオンワードしかりファイブフォックスしかりイトキンしかりだ。
逆に今更、そこへ進出しようとしている周回遅れが三陽商会だ。

低価格ゾーンはそこで激しい競争がある。
物性の品質ではユニクロ、無印良品が抜きんでており、トレンド商品では現在のところジーユーが抜きんでている。
単に安いだけでは売れないことはハニーズ、フォーエバー21の不振を見れば明らかだろう。

比較的アジャストがうまかったのはユナイテッドアローズのコーエンということになる。

各ブランドは平均購買価格よりも高額な商品を売ろうとしているということを認識して、商品企画・売り方・見せ方・販促方法を考える必要があるのではないか。

月額1万円の予算しか持っていない人にどうやって1万5000円の商品を売るか?

これが各ブランドが真剣に考えるべき案件である。

いろいろなブランドの展示会に顔を出していると、まだまだ各ブランドからは「まともな服を買おうと思ったら1万円くらいは普通に払うでしょ」というふうに思っていると感じる。

ところが1万円の服を売るということは、その人の月額予算を根こそぎ奪ってしまうと考えないといけないのではないかと思う。
そうしていかに「根こそぎ奪う」のかを考えないと収奪計画は成功しない。

日本人は、高い服が売れにくくなったのは日本特有の問題だと考えている節があるが、実際のところ欧米でも同じ傾向で、むしろファストファッションのビッグブランドが欧米から生まれているのがその最たる証拠である。
需要のないところにビジネス的成功はあり得ない。

ZARAにしろ、H&Mにしろ、発祥はヨーロッパだ。
GAP、オールドネイビーの発祥はアメリカだ。

ということは、欧米にはそういう低価格衣料品の大きな需要があったということだ。
それも日本よりもはるかに以前から。

もう、「なんとなくトレンドだから」とか「なんとなくかわいいから」とか「なんとなくかっこよさげだから」とか、そんなあやふやな理由で高額な衣料品は売れにくいと考えた方が、さまざまな戦略を誤らないだろう。

それでも会社の構造上、ブランドの構造上、自分の嗜好上、高い服を売らなくてはならないというブランドや企業は数多い。
じゃあ、高くても買ってもらえるためには何が必要か、どうすべきか、を真剣に考える必要がある。

もちろん、今回書いていることは単なるデータ上だけのことなので、実際のところは高額品愛好者もいれば、好きな物なら高くても買うという人もいる。
世の中の平均値なんて上と下を足して割っているだけだから、もっと上のランクの人もいるし、月額1万円未満しか服を買わない人もいる。

その中で、富裕層を狙うという戦略もありだが、富裕層を狙うなら富裕層の刺さる施策が必要だ。
中間層を狙うなら、この月額1万円という平均値を強く意識しなくてはならない。

まあ、わざわざ、1万円未満の下層階級をターゲットにしたいと考える人はほとんどいないだろうが。

消費者の低価格志向が如実になってから各社・各ブランドは富裕層を狙うと宣言し始めた。
これは東京コレクションに出品しているような若手デザイナーズブランドも同じだ。

しかし、そうなった場合、競合するのは欧米のラグジュアリーブランドということになる。
ラグジュアリーブランドを上回る「何か」がないと富裕層は取り込めない。
それを真剣に考えているブランドはあまりないと感じる。特に若手デザイナーズブランドは、当方が接した範囲ではその思いがとりわけ薄いと感じる。(接していない人でそうではない人もおられるだろうけど)

当方の独断と偏見だが、若手デザイナーズブランドこそ、ラグジュアリーブランドには品質面・ステイタス性・販促の巧みさでは太刀打ちできないのではないかと感じる。
まだ、ファクトリーブランドや大手ブランドの方がキャッチアップが可能なのではないかと見ている。極めて難しい作業だろうが。

この辺りをもう一度冷静に考えてみてはどうか。

NOTEの有料記事を更新~♪
心斎橋筋商店街がドラッグストア街に変貌した理由とこれまでの変遷の推移
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n2eb0ac5ccb54

あと、インスタグラムもやってま~す♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro

昨年9月下旬にブログの仕様を変えて、更新通知が届かなくなった方がおられると思いますので、お手数ですが、新たにRSS登録をお願いします

ライトオンとマックハウスが解決すべきそれぞれの課題とは

ジーンズ専門店チェーンの大手3社といえば、ライトオン、マックハウス、ジーンズメイトでしたが、すでに売上高100億円を下回ってしまったジーンズメイトが大手と呼ぶに相応しいのかどうかは大いに疑問を感じる。
しかし、全国展開しているのはその3社だから一先ずその枠組みは残しておこうと思う。

ユニクロに客を奪われたのは大手総合スーパーよりもこれらジーンズ専門店チェーンではないかと思う。

ジーンズメイトのことは散々書いてきたから、今回は先日、決算が発表されたライトオンとマックハウスについて考えてみたい。

ライトオンの2018年8月期中間決算は

売上高397億9000万円(前期比7・1%減)
営業利益9億3800万円(同302・1%増)
経常利益9億2200万円(同306・2%増)
当期利益4億1600万円

と減収ながら大幅増益となった。
理由は前年の利益額が悪すぎたからだ。

マックハウスの2018年2月期決算は

売上高308億5200万円(同8・5%減)
営業利益2億1600万円(同64・9%減)
経常利益2億6400万円(同61・3%減)
当期損失2億2400万円

と減収大幅減益に終わった。

ライトオンは中間決算、マックハウスは本決算ということで一概には並べられないので、ライトオンの通期見通しも書いておこう。

売上高770億円(同3・8%減)
営業利益12億円
経常利益11憶5000万円
当期利益1億5000万円

となっており、黒字転換を見通すものの、売上高はさらに低下しており、800億円を下回る見通しとなっている。

マックハウスも売上高500億円はとっくの昔に割り込んでおり、このままでは300億円台も維持できるかどうか怪しい。
すでに売上高100億円を割り込んで久しいジーンズメイトと合わせて3社ともにピーク時の売上高まで回復させることは至難の業といえるだろう。

ライトオンは今更、52週MDを持ち込もうとしているようだが、かつてのワールドが編み出した52週MDをいまだに信奉している者が業界には多数いるが、その後のワールドの経営不振を見れば、結果は一目瞭然ではないかと思う。
なぜ、失敗した会社の手法をいまだに持ち込みたがる企業が後を絶たないのか不思議でならない。

ジーンズメイトも含めてキャッシュフローは潤沢であり、バランスシートも重くないと経済各紙は指摘するが、それは「倒産しないという保証」に過ぎず、売り上げ回復や業績回復の手段とはなり得ない。

なぜなら、金を潤沢に持っていることと、売れ行きが回復することはイコールではないからだ。
潤沢な資金があるから、売れる商品を開発できる可能性がある、売れる売り方を見出せる可能性がある、売れる販促ができる可能性がある、ということに過ぎない。

カネは使ってこそ初めて効果を発揮するのであって、金庫に眠っている間は何の効果も発揮しない。
せいぜいが倒産しないというお守りになるくらいだ。

その潤沢な資金を使って、商品開発、売り方の刷新、効果的な販促ができなければ、企業はジリ貧となっていく。

ジーンズ専門店チェーン3社の課題は資金繰りではなく、品ぞろえ・店構え・販促・売り方にあるのではないかと思う。

まず、ライトオンだが、ショッピングセンターに入店している他社ブランドと見比べると店構えが完全に違う。
この差異が良いのか悪いのかを精査すべきで52週MDの導入なんぞで業績は上向かない。

例えば、ショッピングセンターの他社ブランドと比べると、ユニクロやグローバルワーク、コーエン、ジーユーあたりは、床や柱が白く近未来的な店作りとなっている。
商品の積み上げ量も少なく、店舗には圧迫感がない。
ユニクロは商品を積み上げているが、不思議なことに圧迫感はない。
ジーユーはスタート当初は商品を積み上げすぎて圧迫感のある店作りだったが2011年頃から解消された。

それに比べるとライトオンは、従来型のワーキングやアメリカンカジュアル色の強い土臭さの漂う内装となっている。
また商品の積み上げ量が多く先に挙げた店舗に比べて見通しが悪く、得も言われぬ圧迫感がある。

先に挙げた店舗の後追いをすることが良いとは決して思わないが、そのあたりを比較して要素を取り入れることを考えても良いのではないかと思う。

ライトオンが今、真剣に考えるべきはこれまで通りの土臭い店作りを続けるのか、それともやめるのかである。
一概に後追いする必要はないので、これを「ブランド色」として追求するのか、それとも方向転換するのか、幾分か緩和してアレンジするのか、経営陣はそれを考えるべきで本社を原宿に移すことなんていうのはどうでも良いことである。

マックハウスの問題点は、都心一等地に店があまりにも少ないことにある。
大阪府内だと堺市駅前と吹田駅前にあるのを知っているくらいだ。
だから、必然的に都会に住んでいる人には著しく知名度が低い。
ちなみに週に1度講義に通っている大阪市内のファッション専門学校の生徒は誰もマックハウスを知らない。
それほどの知名度の低さであることを自覚した方が良い。

また店作りが非常にチープ感溢れている。
これではいくら商品が良かろうと客を引き付けることはできない。
チープさでいえば20年前のユニクロか、今のしまむら並みといえる。

ユニクロの後追いみたいな新業態も始めているが、それは単なるユニクロの劣化コピーに過ぎず、ユニクロをやめてでもそこで買いたいと思わせる物がなければ、単なる二番煎じに過ぎない。
それならまだ謎の中国ブランド「メイソウ」の方がはるかに売り方・見せ方が上手いといえる。

ジーンズメイトは自社ブランド「ブルースタンダード」「メイト」が20代後半~35歳くらいをターゲットにしているにもかかわらず、店の内装やその他の品ぞろえが中学生向けになっていることが問題である。自社ブランドと店があまりにもミスマッチに過ぎる。
これを解消しない限り自社ブランドが売れることは見込めないだろう。

3社とも中には良い商品もある。しかし、今の売り方・店構えではその商品が見えにくい。
それを自覚して解消する方法を考えるべきで、52週MDの導入とか、ユニクロの後追い店舗とか、ユニ辞め社員を登用するとか、そういう小手先の対処療法ではまったく結果を出せないだろう。

NOTEの有料記事を更新~♪
心斎橋筋商店街がドラッグストア街に変貌した理由とこれまでの変遷の推移
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n2eb0ac5ccb54

あと、インスタグラムもやってま~す♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro

昨年9月下旬にブログの仕様を変えて、更新通知が届かなくなった方がおられると思いますので、お手数ですが、新たにRSS登録をお願いします

ライトオンのお買い得品

お手頃価格でみんながファッションを楽しめるならそれが最高だろ

金曜日にユニクロとJWアンダーソンコラボの2018夏物が発売された。
メンズのアシンメトリーボーダー柄Tシャツは意外に生地が分厚く、原材料費にカネかかってんなあという感想だ。
あと、スタンドカラーのロング丈シャツは値下がりしたら買いたいと思った。

せっかくなので、390円のボーダー柄靴下を2足買った。

試しに買ったユニクロアンダーソンのボーダー柄靴下

全部で6色くらいあったが、黄色のボーダーとマルチカラーのボーダーを選んだ。

まだ試し履きしていないのでレビューはまたの機会にしたい。
靴下というのは意外にコーディネイトでも重要になる。
特に、ズボン丈が短めな近年は、靴下が目立ちやすい。
これが2005年頃の裾を引きずるようなブーツカットブームの時なら靴下なんてコーディネイトに必要なかった。
なぜなら靴を脱いで座敷にでも上がらない限り、靴下なんて見えないからだ。

しかし、今はズボン丈が短めだから靴下は常に見えている。
それゆえに、靴下がコーディネイトの要となることが増えた。
極力目立たない黒無地や紺無地にするもよし、派手な色柄でアクセントにするもよしだ。

何色かあったがこの2色を選んだ理由は、赤のボーダーは今春に無印良品で200円に値下がりした靴下を買っていたからだ。
無印では200円に値下がりした赤ボーダーとグリーボーダーを1足ずつ買った。

200円に値下がりして買った無印良品のボーダー柄靴下

 

こちらはすでに履いているが、履き心地は極めて良い。綿素材で薄すぎず分厚すぎずである。

通常値下がりした靴下は安物臭い生地が多いが、これが200円に値下がりしているのがすごいと思う。

また、ユニクロアンダーソンのボーダー靴下も390円でこの配色の商品が買えるのがすごいと思う。

現代は、「安くて見映えの良い商品」で溢れていると思う。
自分が若い頃の25年くらい前を考えるとなんとも消費者の立場とすれば羨ましい時代だといえる。

ところが、衣料品業界には「低価格衣料品の出現は許せない」と息巻く既得権益者が数多くいる。
この手の人間は幅広い年代にいるのだが、中でも中高年のこの論者はこれまでさんざん高い服で儲けてきた既得権益者である場合がほとんどだ。
反対に年若いこの論者は、単なるイシキタカイ系か、自分のブランドが売れないことへの八つ当たりをしているか、のどちらかといえる。

まあ、たかが服なんで、だれもがそれぞれ自由な意見を持っていれば良いと思うのだが、個人的には「見映えの良い低価格品」が出るのは自然の流れであるとともに、それなりに好ましいことだと思っている。

理由は誰もがファッション品に手を出しやすくなるし、誰もが安値でファッションを楽しめるからだ。

先日、ユニクロとコラボをするジョナサン・アンダーソン(JWアンダーソン)氏のインタビューが各媒体に掲載された。
一番まともな感じのインタビューを掲載したのが繊研新聞だと思う。

ジョナサン・アンダーソンに聞く、ユニクロと組む理由
https://senken.co.jp/posts/uniqlo-jwanderson-interview-180412

この中でアンダーソン氏は低価格衣料品についてこう語っている。

ユニクロとの協業は、グローバルなプロジェクトということもあるけれど、何より僕自身がファッションの民主化の流れを信じているから。自分のブランドは小さいけれど、とても高い商品もある。でも本来、服は排他的なものではなくて、誰でも手にできる包括的な存在であるべき。

とのことでこの意見には個人的に賛成する。

そもそも、これまでのファッションは「選民思想」に近いもので覆われていた。
バカ高くて、よくわからないロジックのブランドの服をありがたがって着ている人たちだけがファッションエリートで、それを買わない・買えない大衆はダサいという一種の選民思想だ。
しかし、笑えることにこのファッションエリート(笑)たちの多くは、自分の食費や生活費を切り詰めてまでそういうブランドの服を買っていたのである。
ところが、ダサい大衆の方が、衣以外の生活は豊かだったりするのだから笑わせてくれる。

外野にいるオッサンたる自分としてはそれがすごくカッコイイとは25年前から到底思えなかった。
けれども当時は「ファッション業界ってそういうところだよね。だから嫌い」というあきらめもあった。

それよりも、食費や他の雑費もそこそこに支出して、その残った範囲内で見映えのする服を買えることの方が豊かな暮らしではないのかとずっと思ってきたし、今もそう思っている。

例えばユニクロアンダーソンやユニクロUなんていうのは、誰しもが買いやすい値段で、しかも品質・見映えともに悪くない。
そりゃ、中には「なんだこりゃ?」という色柄の商品もあるが、そんなのは他社ブランドだって同じである。
こちらの好みに合う物もあれば合わない物もある。当たり前の話だ。

それから、素人へのファッション指南で人気を博しているMB氏がしまむらグループのアベイルとコラボ商品を発売したがその際、ブログでこんな意見を述べておられる。

アウターが1980円!?MBとアベイルが奇跡のコラボレーション!!

私は「おしゃれを手が届かないもの」にしたくありません。
「誰でもいつでもどこでも、法則さえ知れば自由に楽しめる」のがおしゃれです。
生まれ持った感覚もセンスも必要ない、
お金も時間も必要ない、
おしゃれは今までファッション雑誌やアパレルの世界で長く語られてきたような閉鎖的で限定的なものでは決してありません。知れば誰もが簡単に楽しむことができるものです。

そしてお金も感度も必要ないからこそ、もっと多くの人にこのファッションの楽しさを知ってもらいたい。

とのことで、アーバンリサーチやアダム・エ・ロペなどの有名セレクトショップとコラボをさまざましているにもかかわらず、アベイルなんていう低価格チェーン店とMB氏がコラボをする理由だ。

先ほどのアンダーソン氏とほぼ同じと言える。

この10年間ほど見てきて、「安物の服は許せない~」という人の多くは既得権益者である場合が多く、特に中高年層はほとんどが既得権益者である。その既得権益が破壊されているからなおさら声高に叫んでいるに過ぎないと当方は見ており、その声に耳を傾ける価値はないと思っている。

ユニクロUやアンダーソンコラボを見て「ファッションを殺す気か」と叫んだ年配の方がおられたが、そんなことでファッションは殺されなくて、殺されるのはご自分たちの既得権益に過ぎない。実にくだらない。

ときどき、アフリカのオシャレな人集団「サプール」が話題になるが、オシャレな人を特別視するほどにアフリカは貧しくてファッション衣料品が出回っていないともいえるのではないか。反対に日本や欧米で低価格トレンドブランドが生まれ、多くの人がオシャレを楽しんでいるのは、それだけ社会全体が豊かだともいえる。

今後、ますますファッションの垣根は低くなっていき、そのうちにこれまであったような特殊でクソみたいな「選民思想」は雲散霧消してしまうものだと期待している。

NOTEの有料記事を更新~♪
心斎橋筋商店街がドラッグストア街に変貌した理由とこれまでの変遷の推移
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n2eb0ac5ccb54

あと、インスタグラムもやってま~す♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro

昨年9月下旬にブログの仕様を変えて、更新通知が届かなくなった方がおられると思いますので、お手数ですが、新たにRSS登録をお願いします

JWアンダーソンの本体ラインはこんな感じだよ~

ジーユーのカジュアルスーツは何がお得なのか?

最近、巷ではジーユーのスーツのコスパがすごいと話題になっており、当方も昨年秋からジーユーのスーツを4着買った。

昨年秋はジャケットが3990円、パンツが1990円だったと記憶しているが、今春はそれより値上がりしてジャケット4990円、パンツ2490円になっている。
もちろん、当方は定価では絶対に買わない。
昨年秋にカットソー素材の上下セットを黒とライトグレーを買った。
この時はジャケットが3490円、パンツが1690円に値下がりしていた。
しかし、裾上げで300円ずつ取られるのでパンツは値下がりしていないのと同じになった。

そして、今春に同じカットソースーツの明るいネイビーを買った。
こちらは1500円値上がりしたが、ジャケット3990円、パンツ1990円に値下がりしたときに買ったが結局、パンツは裾上げ300円が必要だった。

で、今度は夏向けのも買ってみようかと思って、ちょうど先週値下がりしたので、スーパーストレッチドライスーツを買ってみた。
こちらもジャケット3990円、パンツ1990円に期間限定値下がりし、さらに4月生まれということでオンラインで5000円以上の買い物で使える500円引きのクーポンが支給されたのでそれを使って500円引きでネットで購入した。

カットソースーツの組成はナイロン50%・レーヨン48%・ポリウレタン2%でストレッチ性があって、洗濯性もある。
これは生地が伸びるので、通常ならジャケットはLサイズだが、Mサイズを着ることができた。
パンツはLサイズであり、こういうバラバラで買えるところがジーユーのスーツの利点の1つといえる。

当方は身長の割に手が短いので、ジーユー、ユニクロだとMサイズがちょうどとなる。
しかし、ジーユーは細身に作られているので、Mサイズだと肩幅がピチピチになることが多い。
しかし、Lサイズを選ぶと手が長すぎる。
シャツやセーターなら袖が長くても構わないが、スーツだと袖が長いのはちょっとカッコ悪い。
そこで素材の組成にも助けられて、Mサイズを着ることができた。
伸縮性のない布帛素材なら絶対に無理だっただろう。

先日買ったスーパーストレッチドライスーツは、カットソースーツよりも薄手でまさに夏用だ。
組成はナイロン86%・ポリウレタン14%でこれはエアリズムシームレスと同じ配合である。

こちらはカットソースーツとはパターンが違うのかジャケットLサイズでパンツもLサイズを買った。
こちらのパンツはイージータイプということもあってか、カットソースーツのパンツよりも同じLサイズでちょっと大きめである。

これはベージュ、オリーブ、ネイビーの3色があったが、ベージュを買った。

ベージュのドライスーパーストレッチスーツ

 

オリーブを狙っているが、これは何となく売れ残って値下がりするように思うので、しばらく待ってみることにした。

さて、長々と書いてきたが、スーツとしてはツープライスや格安オーダーの方が値打ちがあるという意見もあるが、ジーユーのこれら商品、それからユニクロの類似商品はどこがお買い得かというと、カジュアルにも気兼ねなく使えるというところにあると思っている。

たしかにツープライスや格安オーダーのスーツは素材も良い。
以前に買ったスーパースーツストアのスーツはスーパー120という高級ウール素材が使われていた。
ジーユーの合繊スーツよりはよほど上質な素材である。
だからビジネススタイルのときはこちらの方が良いが、例えばTシャツやカットソーと合わせるときに激しく躊躇する。

なぜなら、シャツを着ていないから、首筋に直接ジャケットの襟が触れる。
そうするとかならずジャケットの襟の内側に皮脂が付いてしまう。

紺や黒などの濃い色なら皮脂も誤魔化せるが、ライトグレーやベージュなら皮脂が見えてしまう。

着るたびにクリーニングに出すのは費用的につらい。
となると、ツープライスや格安オーダースーツの素材がいくら上質でもかえってカジュアル着用をためらってしまうのが、貧乏性たる当方である。

一方、ジーユーのカットソースーツ、スーパーストレッチスーツならネットに放り込んで家庭洗濯できるから、Tシャツやカットソーとのコーディネイトも気兼ねなくできる。
さらにシャツとタイを合わせると、カジュアル化が進んでいる今なら、ビジネス・フォーマルとしても利用できる。

そういう意味で、ジーユーのスーツには「お得感」がある。

ジーユーがこの路線を選んだというのは非常に賢明だったと思う。
なぜなら、ツープライスや格安オーダーよろしく、ウール素材を選んでしまうと如実に生地の品質の良し悪しが問われる。
またフォーマルが前提となると、仕立ての良さだとか、細部の作りこみで競争しなくてはならなくなる。

しかし、カジュアル前提で異素材(合繊機能素材)ならそこまで厳しい目では見られない。
なんちゃってカジュアルスーツみたいな位置付けで利用してもらいやすい。

一見すると似たような商品かもしれないが、ビジネスが前提でカジュアルにも着用できるツープライススーツや格安オーダーと、カジュアルが前提でビジネスにも着用できるジーユーという違いあり、これは実は想像するよりも大きな差異といえる。

あと、余談だが、ジーユーのカットソースーツは何シーズンか前から、ファッション関係者以外でもそれなりに話題となっており、普段ファッションとは縁のなさそうなメディア関係者や経済関係者が注目をしていた。
その中の一人が内閣だか政府だかの会合にジーユーのカットソースーツを着て行ってバレないか?みたいな企画をやっていたが、はっきり言ってバレるはずがない。
触れば別だが、一見しただけで他人が着ている服の素材がわかるような人間はいない。とくにそういう政府や役所関係者には皆無だし、衣料品業界人だってそんな特技を持ち合わせている人はいない。

それにスーツは「形」が大事なのであって素材はその次のポイントになる。
カットソー素材が異素材だからダメだというなら、綿スーツも麻スーツもダメだということになる。
じゃあ、ウール30%・ポリエステル70%の生地で作られたスーツはどうなんだ?ということにもなる。

ちなみに、某ファッション専門学校の卒業式でライトグレーのジーユーカットソースーツを着用した。

ジーユーのライトグレーのカットソースーツを着用してみた

 

シャツはベネトンで昔、2700円くらいに値下がりしていたもの、ニットタイは東京シャツの店で1000円で売られていた物だ。
合皮茶スエードのサイドゴアブーツは、ヤフーショッピングで2足8000円で買った物だ。
ベルトは2900円のスーツカンパニーの商品なので、合計で2万円くらいのコーディネイトとなる。

最近の低価格衣料品の見た目は決して悪くないから、サイズ感と色合わせさえ間違えなければそんなに変には見えない。

NOTEの有料記事を更新~♪
心斎橋筋商店街がドラッグストア街に変貌した理由とこれまでの変遷の推移
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n2eb0ac5ccb54
あと、インスタグラムもやってま~す♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro
昨年9月下旬にブログの仕様を変えて、更新通知が届かなくなった方がおられると思いますので、お手数ですが、新たにRSS登録をお願いします

こんなのも試してみても良いかもしれない↓

三陽商会のサイトがスニーカービズのアンバランスさを教えてくれている

以前からスニーカービズのことをダサいと書いているが、スーツにスニーカーというコーディネイト全般を指しているわけではない。

カジュアルにスーツを着るならスニーカーとの組み合わせはありだ。
ダサいのは、ワイシャツ・ネクタイまでそろえたビジネススタイルにスーツを合わせることがダサいのである。

とはいえ、ビジネススタイルでも足が疲れるような革靴、とりわけ革底の革靴を履きたくないという男性も多いだろうし、その部分には当方も非常に共感する。

解決方法は何度も書いているように、スニーカーに匹敵するようなソールにクッション性のある革靴を選べば良いだけのことである。
先日も書いたようにムーンスターのワールドマーチシリーズやアシックス商事のテクシーリュクスなんていうのはその好例といえる。

こういう優れものがあるにもかかわらず、ナイキやアディダス、ニューバランスなどのスポーツスニーカーを頑なに勧めようとしている百貨店やアパレル企業はちょっと頭がおかしいのではないかと思う。

ワイシャツ・ネクタイにスニーカーは私服警官や万引き防止Gメンにしか見えないと何度か書いたが言葉だけで説明するのは難しい。

そんなわけでパラパラと見て回ると、三陽商会のウェブサイトにビジネススタイルにスニーカーを履いた画像と、カジュアルスーツにスニーカーを履いた画像の両方が掲載されていた。
これは一目瞭然だから、ご紹介したい。

http://www.sanyo-shokai.co.jp/company/news/2018/02/09.html

興味のある方はこのサイトにジャンプしてもらいたい。
めんどくさいという方のために、ちょっと画像をお借りする。

まず、この画像である。

左がカジュアルスーツでのスニーカーで、右がビジネススタイルにスニーカーである。

三陽商会のサイトから

何度もいうように左のスニーカースタイルはこれでまったく問題ない。
スーツをカジュアルダウンしたコーディネイトのお手本といえる。

一方、右のワイシャツ・ネクタイにスニーカーのスタイルだが、いくら容姿端麗な外人モデルがポーズを付けて誤魔化しても誤魔化きれない。
張り込み中の刑事が腕組みして考えているようにしか見えない。

容姿端麗な外人モデルだからこの程度のダサさで済んでいるが、そこらへんの禿デブ短足のオッサンならもっとひどいことになっているだろう。まさに私服警官が万引きGメンだろう。

ダークスーツにガッチリとしたフォルムの白いスニーカーがもうイケない。
おまけにワイシャツとネクタイがビジネス感を醸し出しており、アンバランスなことこの上ない。

一方、Tシャツ+スーツだとスニーカーはそこまで違和感がない。

この2枚目もそうだ。
スーツにTシャツを合わせた左はスニーカーでも違和感はない。
一方、右はやっぱり白いスニーカーが浮いている。

三陽商会のサイトから

ワイシャツとネクタイのスタイルがどうにもスニーカーとは合わない。
これをどうしてごり押ししようとするのか理解できないし、仮にも「ファッション」を自認する人たちがこれを良いと思って提案しているのだろうか。

女性でも同じだ。

ツイッターで流れてきた東京都心の百貨店に貼られていたレディースのスニーカービズのポスターだそうだが、これはどう見ても万引き防止Gメンか家庭訪問に行くおばちゃん教師といった風情でしかない。

家庭訪問中のおばちゃん教師スタイル

これを「かっこいい」「素敵」と思う女性がどれほどいるのだろうか。
提案した百貨店の人はこれが「良い」と本当に思っているのだろうか。

メンズの場合、テクシーリュクスやワールドマーチのようなスニーカー機能のある革靴は実はたくさんあるが、あまり知られていない。
だからメンズの場合、スニーカー=ナイキやアディダスという構図になってしまうことも理解はできるが、レディースの場合、さまざまなスニーカー機能のあるパンプスがあるし、メンズよりもビジネススタイルは自由度が高い。

なぜ、わざわざメンズと同様のダサいスタイルを売り出そうとするのか理解に苦しむ。

家庭訪問時のおばちゃん教師スタイルにあこがれる女性がどれほどいると思っているのだろうか。
だから百貨店も大手アパレルも消費者に見限られているのではないのか。

スーツ+スニーカーの着こなしは、あくまでもスーツをカジュアルに着る際のコーディネイトで、これによってスーツは「必ずしもビジネのみでの着用とは限らない」という利用法ができたといえる。
ワイシャツ+ネクタイ(特にシルクの布帛ネクタイ)はその組み合わせ自体がビジネスもしくはフォーマルなので、スニーカーとはミスマッチとなる。
一方、Tシャツ+スーツだと、Tシャツがすでにカジュアルアイテムなので足元がカジュアルなスニーカーでもバランスが崩れない。

Tシャツ+スーツだと3点のアイテムのうち、Tシャツがカジュアルでジャケットとパンツがビジネスということになる。
ここにスニーカーを加えるとカジュアルがもう一つ増えて、2:2ということになりバランスがとれる。

一方、ワイシャツ・ネクタイ+スーツだと足首から上がすべてビジネスで固まってしまっているから、足元だけカジュアルにすることでひどく悪目立ちしてバランスが崩れる。
だからこのときはテクシーリュクスやワールドマーチのようなスニーカー機能のある革靴を合わせるべきであり、ビジネススーツスタイルというのは最早完成形といえるから、そこに足したり引いたりすることは見た目がおかしくなってしまう。

百貨店やアパレルの社員はスーツに一家言ある人も多い。そういう人らがどうしてこの私服警官スタイルを粛々と提案しているのだろう。
カネが儲かるから何でも良いのだろうか?
だったらもっと儲かる物を売ればいいじゃないか。
服なんて売りにくい物よりももっと簡単に手軽に売れる物はあるだろうから、百貨店もアパレルもそっちを売れば良い。

しかし、そういう人は他方では「ファッションは文化だ」とか「低価格衣料品はけしからん」とか言っているのである。
その姿勢は矛盾していないか。だからファッソン業界は大衆から見放されてしまっているのではないのか。

NOTEの有料記事を更新~♪
心斎橋筋商店街がドラッグストア街に変貌した理由とこれまでの変遷の推移
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n2eb0ac5ccb54

あと、インスタグラムもやってま~す♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro

昨年9月下旬にブログの仕様を変えて、更新通知が届かなくなった方がおられると思いますので、お手数ですが、新たにRSS登録をお願いします

ワールドマーチならワイシャツ・ネクタイでも違和感なし

「日本製というだけ」では高く売れないし、ウェブサイトを開設しただけではアクセスはない

最近はだいぶと少なくなったが、アパレル業界でよくある2つのパターンがある。

1、「日本製」なら高く売れる
2、ウェブサイトを開設したらすぐさま世界からアクセスがある

1については、2008年頃まではそういう傾向があったが、今は手ごろな価格の日本製衣料品も増えており、単に日本製というだけでは高価格では売れなくなっている。

先日、カイタックファミリーの2018秋冬展示会にお邪魔した。
カイタックファミリーは量販店向けの肌着・パジャマ、カジュアルウェアを企画生産しているメーカーである。
当然、低価格帯商品がメインとなるが、その中に今回の新製品として5900円の日本製ジーンズがあった。

カイタックファミリーの日本製ジーンズ5900円

カイタックグループは総社市に自社縫製工場を持っている。
当然、そこでは高価格帯のジーンズの縫製を行っていたのだが、そこで5900円のジーンズを新たに縫製するというわけだ。

何度か失敗しているが、ユニクロでも日本製ジーンズは7990~9990円くらいの価格帯が以前付けられていた。
無印良品でもだいたい同じ価格帯だ。

エドウインだって自社工場で日本製ジーンズを7500円くらいからで縫製している。

となると、カイタックファミリーの新商品は破格値ということになる。
これがすごく売れるかどうかはわからないし、クオリティを厳密に他社ブランドと比べるといろいろと優劣はあると思うが、こういう商品が出てくれば、「単に日本製というだけ」では高値では売れなくなる。

よく、この業界には「値段の下を潜るのはけしからん」という人がいるが、最低価格を業界で決めるのは独占禁止法違反になる。
それにそもそも値段を下げることが、もっとも効果的な販促の一つである。
野菜だって肉だって魚だって自動車だってパソコンだって、値段を下げれば売れやすくなる。

「けしからん」とか言ってる衣料品業界関係者だって自動車やパソコンが値下がりすれば買っている。
自分が値下がりする他業界の商品を買うのは良いけれど、自分の属する衣料品が値下がりするのはけしからんというのは単なるエゴでしかない。

そりゃだれだって安い方があればそちらで買う。これが自然の流れである。

これからは「単に日本製というだけ」の衣料品は絶対に高くは売れないし、手ごろ価格の日本製衣料はもっと増える。

高値で売りたいなら高値で売れるような売り方・見せ方・ブランド作りが必要になる。
それができなければ低価格日本製に負けるのみだ。

次にウェブサイトの大いなる勘違いだ。

ウェブサイトを開設しただけ、SNSのアカウントを作っただけで、「世界中からすぐさまアクセスがある」と思っている人がいまだに相当数いる。

彼らの理屈はこうだ。

インターネットは世界とつながっているから、開設すれば世界から見られる。

たしかに世界とつながっているが、世界とつながっているサイトが一体何十万・何百万あると思っているのだろうか。
世界とつながっているのは何もあんたのサイトだけではない。

こういう考え方の人は、よく大型商業施設に出店したり、大型展示会に出展するときに

「何万人もの人が来場するからうちも売れる」

と考える。
たしかに来場者が多い方が入店客が増える可能性は高い。
しかし、それはあくまでも「可能性にすぎない」し、入店した客が買うとは限らない。

例えば、東京ギフトショーは延べ10万人だか20万人の来場者があるが、この10万人全員が全ブースを覗くわけではない。
出展ブースが3000くらいあるから、当然、全ブースは覗けない。
10万人が来場しているのにほとんど覗かれないブースというのは確実に存在している。

大型商業施設でも同じだ。
何百万人来店しようがさっぱり覗かれない店も珍しくない。
それは店がわかりにくい場所にあったり、ディスプレイが魅力的でなかったり、店やブランドの知名度が低かったりという原因があるからだ。

インターネットも同じだ。

アクセスが不便だったり、ディスプレイが見にくかったり陳腐だったり、ブランドの知名度が低かったりすれば、訪れる人はほとんどいない。いくら世界とつながっていようが、そんなことは何の足しにもならない。

だからウェブサイトを開設してからどうやって誘導するかが今の課題となっている。
ウェブサイトを開設することは当たり前で、それはとりあえずスタート地点に着いただけということである。

ウェブサイトを開設したことはゴールでもないし中間地点でもない。

今日例示した二つのことを理解している人は増えたが、それでもときどきまだこの二つのことを理解していない人に出会うことがある。

そういうときは上記のことを割合に事細かに説明するのだが、なかなか理解してもらない。
結局のところ、人は自分が体験したことしか理解できない部分があるので、理解できない人には上の二つで苦戦することを体験してもらうことにしている。

どうせ言ってもわからないのだからということで、好きにしてもらう。
そこで開眼されればまた相談に乗るし、開眼されなければそのまま放置プレイということになる。

これがいつも相談を受けてのルーティンとなっている。

NOTEの有料記事を更新~♪
心斎橋筋商店街がドラッグストア街に変貌した理由とこれまでの変遷の推移
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n2eb0ac5ccb54

あと、インスタグラムもやってま~す♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro

昨年9月下旬にブログの仕様を変えて、更新通知が届かなくなった方がおられると思いますので、お手数ですが、新たにRSS登録をお願いします

ムーンスターやアキレスの革靴は機能性が高くて使いやすい スニーカービズはこういうのを推奨すべき

最近、ムーンスター(旧社名:月星)やアキレス、アサヒシューズといった中堅老舗国内靴メーカーのリニューアルに注目している。

当方が子供のころ、それなりに有名靴メーカーだった各社だが、その後、アディダスやナイキ、プーマ、リーボック、ニューバランスなどの欧米スポーツブランドのスニーカーが上陸したため、スニーカーや運動靴のジャンルでは知名度が圧倒的に低くなった。

5年ほど前からこれらの国内靴メーカーもリニューアル活動を開始しており、ときどき「これは!」という商品を目にするようになった。
実際に彼らの自社通販サイトを覗いてみると、それなりに良いデザインの商品もある代わりに、昔ながらのダサい靴も並んでおり、玉石混交という状態だといえる。

アキレスは子供向けスニーカーの「瞬足」で大ヒットを生んだが、大人向けではまだそれほどのヒットは生まれていない。
ムーンスターは徐々に大人向けのカジュアルスニーカーでファッション雑誌にも取り上げられるつつある。

アサヒシューズは先日の合同展MAG(マグ)にも出展しており、これまでと違う販路への売り込みを本格化しているように見える。

ちなみに余談だが、ムーンスターの自社通販サイトを覗くと、ニューバランスのスニーカーが売られているが、これはどうしてかというと、あまり知られていないのだがムーンスターとニューバランスの付き合いは古くからで深いからだ。
昔はムーンスターがライセンスでニューバランスのスニーカーを製造していたこともあったし、今でもムーンスターはニューバランスの株主でもある。

で、これらの靴メーカーのスニーカーは一部を除いてあまり興味はないのだが、革靴・革靴調には興味を持っていて、先日、ムーンスターの通販でサイドゴアブーツを1足買った。
試着なしでの買い物でどうなるかドキドキしたが、こちらの推測が正しくサイズはドンピシャだった。

このサイドゴアブーツは26・5センチまでは5ミリ刻みでサイズが展開されているが、27センチの次は28センチへと飛ぶ。

なんで飛ぶんやー!orz

 

靴幅はEEEなので通常よりも広めである。
通常、ナイキやアディダスのスニーカーを買うときは90%くらいの割合で27・5センチを買う。
幅がすごく細いスニーカーだと28センチを買う。

27・5センチが良いと思うのだがないから27センチにすべきか28センチにすべきかで悩んだ。
こういうときに試着ができないから通販は困る。

しかし、革靴やスリッポンの場合、スニーカーよりも小さいサイズを買うことがほとんどだから、28センチは大きすぎるだろうと結論付けた。
問題は26・5センチにすべきか27センチにすべきかだが、これまでの手持ちの革靴・革靴調のサイズを思い返して、圧倒的に26・5センチのものが少ないという事実に基づいて27センチを選んだ。

結果、正解だった。

早速履いてみたが、この靴はすごくいい。

最初に当方が食いついたのは値段だ。
定価14000円が、なぜか半額の7020円にまで値下げされていた。

次に注目したのが材質だ。
最近は手ごろな値段の合皮靴が増えているが、これは本革でなおかつ撥水加工が施されている。
防水と撥水は似たような意味合いと機能だが、撥水の方が防水よりも弱い。
防水は完全に水を通さないが、撥水はそこまでではない。

防水は豪雨でも水が染みることはないが、撥水は豪雨だと追いつかないだろう。

それでも少々の雨なら本革でありながら弾いてくれるという機能性に注目した。

7020円だったが、そこから「ゆっくり出荷」というサービスを選び200円引きしてもらって6820円(税込み)で購入した。

少しだけ丸いがビジネスシーンにでも履けるデザイン

EVA樹脂のソール

試着してみると、まずクッション性がすごく良い。
手持ちのナイキのエアマックスインビガープリントのソールと同等のクッション性の良さを感じる。
材質はEVA樹脂だそうで、いわばクロックスのサンダルと同じソールということになる。

アッパーの革は薄めで柔らかい。
アッパー素材は履いているうちに必ず劣化する。
最初にものすごく硬かったとしても、履いているうちに柔らかくなるし幾分か伸びる。

だからこの靴は履きこんでいくとどうなるのかという不安はあるが、最初に履いたときに靴擦れができる理由もアッパーや内貼り素材の硬さによるものであるから、靴擦れはまったくできなかった。

セメントプロデュースデザインの金谷勉社長はトリッカーズのメダリオンブーツを愛用しておられるが、購入した直後はアッパーの革が硬すぎて足の甲に靴擦れができるそうだ。それを我慢して履き続けて程よい柔らかさになるそうなのだが、そこまで我慢し続けられる忍耐力がすごい。この人はマゾヒストではないかと思ってしまうほどだ。(笑)

しかし、劣化したときの不安はあるが、ムーンスターのブーツはアッパー素材・内貼り素材ともにソフトなので、履いた当初の靴擦れは起きないという利点がある。
当方はマゾヒストではないからこちらで十分だ。

ただ、履き口のゴムがキツイのか足首が少し締め付けられて痛く感じたが、これこそ履いているうちにゴムが伸びるから緩和されるだろう。

さらにいうなら、この靴はものすごく軽い。
軽量スニーカー並みの軽さだと思う。

革靴はかっこいいけど履いていると足がつらいんだよなあ~という人にはお勧めの商品といえる。

あまりにも気に入ったので、ブラックを履いた翌々日にダークブラウンもポチった。
もうサイズで迷う必要はない。

今度は、一度購入したときに発行された「お誕生日クーポン15%オフ」(当方は4月生まれだから)を使い、さらにたまっていたTポイント1112円分を使って、4855円(税込み)にまで値下げした。

この機能性と見た目で4855円なら破格値だといえる。
ABCマートやステップの投げ売りスニーカーよりも安いくらいだ。

ぜひ一度購入をお勧めする。
ムーンスターのワールドマーチというラインだが、このブーツ以外にももっとビジネス寄りのデザインの革靴もある。

そして、アキレスの通販サイトを見ていると、こちらにもこの手の商品がある。
「ソルボ」ラインだ。
こちらは値下がりしておらずだいたい14000~23000円くらいで、2万円越えは防水機能がある。
ソルボセインという衝撃吸収材をソールに使用していて、こちらも通常の革靴よりは格段にクッション性が良いとのことだ。
今度値下がりしたら購入して試してみたい。

スニーカービズで私服刑事や万引き防止Gメンみたいなスーツ+スポーツブランドスニーカーなんていう珍妙なスタイルを推奨せずともこの手の「スニーカー並みのクッション性の革靴」を推奨すれば済む話だ。
推奨する役所もバカだし、それの尻馬に乗って私服警官ルックを広めまくっているアパレルも百貨店もアホとしか言いようがない。

ムーンスターのワールドマーチにせよ、アキレスのソルボにせよ、こういう機能性に富んでなおかつ値ごろ感のある革靴が市場には確実にある。
こういう商品を発掘できたときの喜びは大きいとともに、あまり知られていないことを残念に感じる。
「高感度」を自認するファッソニスタどもはこういう商品を発掘して世に広めるべきではないのか。売れ筋ブランドの別注とダブルネームに頼り切った品ぞろえのどこに「高感度」があるというのか。

こういう商品にもっともっとお目にかかりたいものである。

NOTEの有料記事を更新~♪
心斎橋筋商店街がドラッグストア街に変貌した理由とこれまでの変遷の推移
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n2eb0ac5ccb54

あと、インスタグラムもやってま~す♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro

昨年9月下旬にブログの仕様を変えて、更新通知が届かなくなった方がおられると思いますので、お手数ですが、新たにRSS登録をお願いします

ムーンスターのワールドマーチにはこんなビジネス革靴と見わけのつかないものもあるよ。

それからアキレスのソルボシリーズ

ドラッグストアの市場規模が百貨店市場規模を9000億円も上回ったことを実感できる心斎橋筋商店街

昨年の3月に発表があったが、ドラッグストアの市場規模は6兆5000億円となり、百貨店の市場規模を越えた。
百貨店の市場規模は5兆9780億円まで下がっていた。
ドラッグストアの方が百貨店よりも5000億円も売上高が多いということになる。

https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ15I8C_V10C17A3TI1000/

着物業界全体の売上高が3000億円弱なので、ドラッグストアと百貨店の市場規模の差は着物業界全体よりも大きいといえ、一昨年の時点でそれほどの大差がついてしまったといえる。

これは2016年度の業績で、2017年度業績ではさらにその差が拡大している。
百貨店はたしかに一部にインバウンド需要での売り上げ増があるが、一方で地方店や小型店の閉鎖が続いて店舗数は減っているからその分を差し引くと市場規模全体では良くて現状維持、悪くすると今後、さらに低下するということになるだろう。

一方のドラッグストアはまだまだ店舗数を増やしているから、昨年春に発表された6兆5000億円からさらに市場規模を拡大している。

実際に2017年度の市場規模を見てみよう。
まずは百貨店。

百貨店売上高、2年連続6兆円割れ
https://www.asahi.com/articles/ASL1R53H0L1RULFA02N.html

全国の百貨店の2017年の売上高は前年より0・4%減の5兆9532億円となり、2年連続で6兆円を下回った。

とのことだ。

一方、ドラッグストアの2017年売上高は激増している。

2017年ドラッグストア市場、5.5%増の6兆8504億円
http://www.syogyo.jp/news/2018/04/post_020814

2017年のドラッグストアの市場規模は、5.5%増の6兆8504億円と推計される。前年に続き、5%台の伸長率となった。
総店舗数は660店増の1万9534店と推計される。

とのことで、前年よりも5・5%増というと大したことがないと感じるかもしれないが、金額で見ると3500億円も増加しているということになり、まさに激増といえる。
アパレル業界に1社で3500億円もの売上高がある企業が一体何社あることか。

これで百貨店との売上高の差は9000億円も開いたということになり、2018年は、このままの調子を維持するならドラッグストアの市場規模は7兆円を越え、百貨店との売上高の差は1兆円を越えることになると考えられる。

百貨店との差は今後しばらくは開くばかりということになるだろう。

なぜ、唐突にドラッグストアの話をしたかというと、この伸びは大阪の心斎橋筋商店街を見ていても如実に痛感するからだ。
2015年ごろからジワジワと心斎橋筋商店街にドラッグストアが増え始めたが、気が付くと今ではファッションブランドショップはドラッグストアに駆逐されてしまっている。

今の心斎橋筋商店街はドラッグストアが軒を連ねている状態といえる。

これまでも何となく薄っすらと知覚していたが、はっきりと気付いたのは今年の初めだった。

ユニクロの北隣にあったZARAが閉店してドラッグストアの「ココカラファイン」が今春オープンした。
ZARAはこれよりも南にもう1店舗あったから、そこへの集約だといわれているが、「好調」と言われていたZARAの跡地にドラッグストアが入店するということは、ZARAよりもさらに好調だということにほかならない。

また2014年に大型路面店として商店街内にオープンしたジャーナルスタンダードが昨年夏ごろ突然閉店した。
その後、同じベイクルーズが自社のアウトレット品を販売するBCストックとして店舗運営していたが、これも半年くらいで閉店してしまった。
その跡地にオープンしたのは関西初出店のドラッグストア「ピュマージ」である。

通常、店舗が撤退する場合は、売り上げ不振や不採算である場合が多いが、販売員仲間によると採算についてはわからないながら、売上高自体は比較的好調だったとのことで、理由は売り上げ不振ではないということになる。

まさに謎の閉店である。

恐らくは家賃が大幅に値上げされたのではないかと推測され、その家賃でも支払えるくらいにドラッグストアの売上高は高いということになる。
そこら辺のアパレルブランドショップでは太刀打ちできないほどの売上高をドラッグストアは稼いでいるということになる。

ドラッグストアの市場規模が6兆5000億円を越えたのを改めて実感した。

関西以外にお住まいの方からすると心斎橋筋商店街は、「ファッションブランドショップの並ぶ商店街」というイメージが強いのではないかと思うが、実際は紆余曲折があってそうなったが、それがまた崩れており、今はドラッグストア商店街となっているといえる。

これを踏まえて有料noteを書いた。

心斎橋筋商店街がドラッグストア街に変貌した理由とこれまでの変遷の推移
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n2eb0ac5ccb54

そして、この傾向は何も心斎橋筋商店街だけではない。
長堀通を挟んだ北側の本町へと続く商店街も同じで、ドラッグストアが続々とオープンしている。
こちらはもともとは問屋街で、心斎橋筋商店街ほどのブランドショップはもともと出店していなかった。
小型問屋が減った跡地にはバッタ屋や在庫処分店の出店があり、コンビニの出店も続いた。
2~3年前から徐々にドラッグストアが増え、今はドラッグストアとコンビニの商店街となっており、その隙間をバッタ屋が埋めているという感じである。

フェイスブック友達によると名古屋も似たような状況だという。
栄の一等地のオールドネイビー跡地やゼニア跡地はドラッグストアが出店しているそうだ。

ドラッグストアの成長を支えている一つには、インバウンド需要がある。
もっとはっきりと言ってしまえば中国人観光客のドラッグストアでの爆買いが支えている。

中国人の爆買いは終わったと言われているが、ドラッグストアでは今も続いている。

今のドラッグストアの売れ行きを見ていると、家主・地主にしろ、不動産屋にしろ、チンケなアパレルブランドショップを相手にするよりはドラッグストアを相手にした方がはるかに儲けが大きい。
単純に計算して、ドラッグストアはアパレルブランドショップよりもざっと5倍から10倍くらい売上高が大きいと思われる。

そりゃ、当方が家主や不動産屋でもチンケなアパレルショップなんぞ相手にするよりもドラッグストアを相手にしたくなる。

だれだって儲けが大きい相手と取り組みたい。

現在、アパレル小売の市場規模は9兆円台で年々さらに低下している。
10年後・20年後もドラッグストアの勢いは続いているかどうかはわからないが、ここ3年くらいは今の勢いは持続するだろう。
そうなると、アパレル小売市場規模とドラッグストア市場規模の差は限りなく小さくなるのではないかと思う。

アパレル小売市場規模がドラッグストア市場規模に肉薄されることになるのもかなり可能性が高いのではないか。

NOTEの有料記事を更新~♪
心斎橋筋商店街がドラッグストア街に変貌した理由とこれまでの変遷の推移
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n2eb0ac5ccb54

あと、インスタグラムもやってま~す♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro

昨年9月下旬にブログの仕様を変えて、更新通知が届かなくなった方がおられると思いますので、お手数ですが、新たにRSS登録をお願いします

月刊激流 2018年 01 月号〔ドラッグストア異業種侵攻業態の猛威〕 だってさ。

ジーユーの伸び悩みはトレンドの多様化が原因 現状のままで売上高1兆円を達成することは不可能

業界紙記者時代ほどにはアパレルや生地問屋の展示会を多数回ってはいないが、それでも幸いなことに何社かはいまだに展示会案内をいただくので、時間が合う限りは見て回るようにしている。

バブル崩壊後から洋服不振が始まったとはいえ、90年代や2000年代前半はそれでもアパレルにとってはまだやりやすい環境だったのではないかと今にして思う。

バーバリーブルーレーベルのチェック柄ミニスカートが売れに売れて「アムラー」という言葉が流行ったのが97年、ビンテージジーンズブームで2万円~3万円のレプリカジーンズが売れたのは96~98年、ローライズジーンズが売れたのが2000年ごろ、神戸エレガンスブームが2005年、インポートプレミアムジーンズブームが2005~2007年といった具合だ。

2008年のスキニージーンズブームを最後にこういう単品による大量販売は見られなくなる。

2015年頃のジーユーのガウチョパンツブームが例外的といえる。
ただし、個人的にはジーユーを含んだガウチョブームは2008年までのものとは傾向が少し異なると見ている。

ガウチョはガウチョという形(シルエット)のみが支持されただけで、色・柄・素材・テイストに関しては何の統一性もなかった。
それまではスキニージーンズにしろ、アムラーにしろ、素材や色・柄、テイストは画一的だった。
ガウチョの場合は、ポリエステル素材でもデニム素材でもレーヨン素材でもなんでもありだ。また、色・柄もなんでもありだ。
無地あり、細ストライプあり、チェックありだし、色も黒・白・ベージュ・紺・グレー・ボルドー・マスタードと何色でも構わない。

テイストもナチュラルカジュアルもあればオフィスカジュアルもある。エレガンスフェミニンもある。

だからジーユーでも構わなかったということになる。
また、ブームを牽引したトップブランドもない。

それまでのブームは最終的に廉価版が発売されてマスに普及するが、まず先端層が食いつくトップブランドがあった。

アムラーならバーバリーブルーレーベルだし、神戸エレガンスならビッキーでありクイーンズコートであり、プレミアムジーンズならセブンやらヤヌーク、といった具合だ。

しかし、ガウチョブームにはそれがない。
だからジーユーで十分だったと考えられる。

おまけにテイストは様々だから一人の女性が複数本買う必要があり、そのためジーユーでのまとめ買いが起こり、結果として100万本売れた考えられる。

基本的にスキニージーンズブーム以降は、ガウチョを除いてビッグトレンドが存在しない。
とくにこの3年間は本当に消費者の嗜好は多様化しており、トレンド傾向も多様化している。

売り場担当者からは「スカートが好調」との声も聞こえるが、一口にスカートと言ったって、色も柄も素材もシルエットもテイストも多種多様である。
デニムスカートもあれば、ポリエステルのスカートもある。フレアスカートもある。タイトスカートもあるし、ナチュラルアメカジテイストもあればセクシーテイスト、フェミニンテイストもある。

かつてのように「タイトミニスカート」という具合に決め打ちするわけにはいかない。

展示会をいくつか回ってもアパレルメーカーも生地問屋も「多様化するトレンドにそれぞれ対応するしかない」と口をそろえるのが印象的である。

こうなると、トレンド対応型のブランドは収益を伸ばすのは厳しい。
さらなる多品種小ロットでの対応を迫られるから、製造コストがかさみ、在庫処分の値引き販売が増えざるを得ない。
しかも売上高は容易に伸びない。

ジーユーの伸び悩みも同じ原因ではないかと個人的には見ている。

ジーユー、じわり復活でも満足できない理由
「売上高1兆円」を目指すが、ハードルは高い
https://toyokeizai.net/articles/-/216532

この記事だが、今のままのジーユーなら売上高1兆円はまず無理だろう。期待している方がアホなんじゃないかと思う。

ジーユーの第二四半期の業績は

2月期上期決算は、売上収益1058億円(前年同期比8.3%増)、営業利益91億円(同23.3%増)。防寒アイテムが少なく十分に需要を取り込めなかったため、既存店売上高は前年同期をやや下回ったが、新規出店が寄与して増収となった。値引き処分も減り、利益は大幅に改善した。

とあるが、トレンド対応型とはいえ、ガウチョのように100万本単位で売れる商品が見当たらない状況下ではジーユー、ひいてはファーストリテイリングの強みは思うようには発揮できない。
多品種小ロット化すると、その他大勢のアパレルブランドと同じ構造になってしまうからだ。
お得意の大量発注による製造原価引き下げもそれほどはできなくなる。
とはいえ、製造を担当する商社に取られる手数料の%は他ブランドに比べて格段に低いのだが。(笑)

ジーユーが悪いというよりは、トレンドの多様化という状況ではやむを得ない。

それでも店頭を見ていると、ジーユーの今春夏物は昨年春夏物に比べて随分と良い商品が増えたと感じる。
商品企画はがんばっているといえるが、売上高が稼げるビッグトレンドが存在しない。

ベーシックアイテム・機能アイテムを核とするユニクロとは顧客層やビジネスモデルが根本から異なる。

ところで、この「売上高1兆円構想」というのは、現状のジーユーでは達成不可能だろう。
まず、ジーユーの展開店舗はほぼ国内のみである。
正確には358店舗(2017年8月期末)だが海外店舗は14店舗しかない。
現状では96%が国内店舗だといえる。

国内店舗のみで1兆円を達成するのは不可能だろう。
王者・ユニクロだって国内売上高はいまだに8000億円台である。

しかも、多様化したトレンド対応ブランドということになると、売上高を急激に伸ばすことは難しい。

それができるのだったら、そういうビジネスモデルを構築してきたワールドやオンワード樫山がとっくに1兆円企業になっているだろうが、現状彼らとて3000億円弱で止まったままである。

1兆円達成ができるとしたら、海外に大量出店した暁ということになるだろう。
というか、それしか達成できる方法はない。

現状のジーユーを見ながら「1兆円構想の達成は可能か」なんて論じたってまったくの無駄でしかない。
ジーユーの1兆円構想が現実味を帯びることはまだまだ先の話で、それまでは単なるビジョンを掲げているとして流しておくのが正解だろう。

NOTEの有料記事を更新~♪
5年後ダメになっているアパレルを3つ挙げてみたよ
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/nebd50266b6df

あと、インスタグラムもやってま~す♪
https://www.instagram.com/minamimitsuhiro

昨年9月下旬にブログの仕様を変えて、更新通知が届かなくなった方がおられると思いますので、お手数ですが、新たにRSS登録をお願いします

1 / 186ページ

©Style Picks Co., Ltd.