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南充浩 オフィシャルブログ

他者からの評価が重要

2014年8月8日 未分類 0

 先日、ちょっと知人から紹介されてメンズファッション通販サイト「メンズスタイル」の宇賀神政人社長にお会いする機会があった。

日頃、製造業者を廻ることが多いのでこういうきらびやかな活動をされている人とお会いするのはなかなか緊張してしまう。

8月6日に、新規事業としてビジカジ専門の通販サイトを立ち上げられたそうである。

【Biz front URL】
http://biz.menz-style.com/

これまでメンズカジュアルのみで販売してきた「メンズスタイル」だが新たな方向性を模索している。
クールビズ開始から10年が経過し、ビジカジは広く定着したといえる。
また世界的なメンズファッションの流れもトラッドベースであるから今後さらにビジカジスタイルはマス化するのではないだろうか。

このサイトの特徴は、「メンズスタイル」で培ったコーディネイト丸ごと提案にあるという。
それにビジカジに特化した通販サイトというのもほとんど存在しないから希少性はある。
今後の推移を期待しつつ見守りたい。

そんなわけで、宇賀神社長といろいろと雑談させていただいた中に面白い一節があったので紹介しつつ、みなさんと考えてみたい。

昨秋にヤング向けメンズファッション雑誌「メンズエッグ」が廃刊となった。
メンズエッグは「お兄系」と呼ばれるジャンルのファッションを提案していた。
そしてメンズエッグの廃刊は「お兄系」の凋落だと業界からは指摘されていた。
事実、メンズエッグの後期はほとんどお兄系の面影がなく、アイビーやプレッピーテイストに振れていた。

代わって今春から注目を集めるのは雑誌「ビター」である。
ワイルドな風貌のモデルたちが人気で愛読者を「ビタ男」と呼ぶそうだ。

さて、宇賀神社長にこのビター人気の要因について尋ねてみた。

そうすると一言「エグザイル人気の高まりでしょう」との返答があった。

なるほど。
ワイルドな風貌のグループ「エグザイル」の人気が高まっているのは周知である。
女性からの支持も多い。

そうするとそのスタイルを真似る男性が現れるというのは自然な流れだろう。
納得の分析である。

そういえばかつて、女性の間で「神戸エレガンス」とか「エレガンス系」といわれるスタイルが長らく流行った。
あるエレガンス系ブランドの部長はその人気の長さの原因について
「すべての層からの支持があるからです」と分析しておられた。

エレガンス系のスタイルはどこからも悪評は立たない。
男性受けも悪くないし、家族・親族受けも悪くない。
会社での上司の受けも悪くないし、世間的な年配層からの受けも悪くない。

あらゆる層から褒められるスタイルなのでその人気は長く続いたというわけだ。
今でも完全消滅したわけではなく、一定数の着用者がいる。

反対にセクシー系なんかはあらゆる層から受けが悪いので人気は長くは続かないのだそうだ。
だとすると、今夏の「ヘソ出し」はあまり長く続かないのではないかと考えられる。

そういう意味ではファッションというのは、他者からの評価を高めるために身にまとうという要素がある。
他者からの受けが悪いスタイルをわざわざやるというのは、反体制を意図したものといえる。

アイビー、プレッピーのトレンドが長らく続いているのも他者からの受けが良いからだろうと考えられる。

他者からの評価、こと異性からの評価に左右されるというのがある意味でファッションの本質であるといえる。
筆者がさっぱりファッションに興味がないのは、異性からモテるということを諦めているからなのだろうか。
多分そんな気がする。

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