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南充浩 オフィシャルブログ

ファストファッションらしさ

2014年6月19日 未分類 0

 何を書くかというのはけっこうその日の気分で決めていることが多い。
今日は散々迷った挙句、昨日の続きを書くことに決めた。うん。迷った分だけ時間の無駄だった。。゜゜(´□`。)°゜。

クリーニング屋さんのブログによるH&MとZARAについてご紹介したい。

H&M ZARA は安いだけに購入には覚悟が必要
http://ameblo.jp/cleaning-bee/entry-11877448054.html

なぜ覚悟が必要かというと、

今朝クリーニング屋の方とお話ししていると、最近ZARAやH&Mの衣料からよく、色が出るということをお聞きしました。

からである。

色が出るとは・・・

生地に色をつける時に十分な行程をしていない場合、洗濯するとその色が滲み出ることを言います。

そんな時は洗濯している液は透明からいろいろな色へ変化します。
こういった色が滲み出ることは有名なメーカーでもそのような事例があります。
特にイタリア製のインポート物とかね。

でも、H&MやZARAは特に多いみたいで、僕たちクリーニング屋さんも注意しています。
最近では、お客様とのトラブルを避けるためにH&MやZARAなどのクリーニングの取り扱いをお断りするクリーニング店もあるみたいです。

でも、これは仕方が無いコト
クリーニングにすら耐えられない商品です。
僕もクリーニングしたくないです。

とのことである。

アパレル業界的にいえば、洗濯堅牢度が低いということになる。

文中にもあるように高額な欧米インポート物も物性でいうととても低い場合がある。
以前、高額な欧米インポートジーンズが流行した当時、2005年前後のことである。
某児島のジーンズ製造業の社長と雑談をした。

その社長がいうには、「欧米のブランドには不良品に近い物がときどき混じっている。例えば、洗い加工を施す際に、薬剤によって金属ボタンが腐食していることがある。ワシらにそういう修理が依頼される」とのことだった。
現在は欧米ブランドの検品体制は向上しているのかもしれないが、高額品といえどもインポートブランドにはそういう怖さがある。

それはさておき。

H&MやZARAの洗濯堅牢度が低いことは、無理からぬことである。
H&Mはトレンドの速さと価格の安さを実現するために、そこはあえて犠牲にしている。
ZARAは定価ならH&Mどころかユニクロよりも高いくらいであるが、こちらもトレンドの速さのためにそういう側面は犠牲にしていると見るべきだろう。

トレンドの速さ以外のZARAの特徴はなんだろう?というのが長年の疑問だった。

これに対して、ディマンドワークスの齊藤 孝浩さんは、「パターンの良さ」をあげておられることがあった。
彼によると、ZARAのパターン(型紙)は着用した人を細く見せる効果があるのだという。

ためしに今年初頭、2000円弱に値下がりしたシャツを2枚買ってみたが、そういわれればそんな気もした。

ただし、気になる点が1つあった。
筆者は日本人体系であり、標準的日本人よりもおそらく手の長さが短めである。
ZARAのシャツは欧米体型に合わせているのか、筆者には手が長すぎた。

実はZARAがまだ心斎橋ビブレに入店していたころ、12年くらい前に、何枚かシャツを買ったことがある。
もちろん、990円くらいに値下がりした際であることは言うまでもない。

その時も筆者には手が長かった。

当時は上陸したばかりだし、日本国内の店舗数も少なかった。
東京に数店、大阪には心斎橋ビブレ店のみだったと記憶している。
その程度の店舗数の国に合わせてサイズを変更できないことは十二分に理解できる。

しかし、あれから12年近くが経過し、国内店舗数も10倍くらいに増えているはずだが、それでも手の長さが変わらなかったことにはちょっと驚かされた。
だからこそ効率的に洋服が生産できるのかもしれないが。

それはさておき。

H&M、ZARAの製品にはクリーニングによる色落ちの恐れがあるということだ。

このブログをフェイスブックでシェアしたところ、業界関係者からは「その価格帯の服をクリーニングに出す人がいることに驚かされた」との意見をいただいた。
なるほど。である。

昨日書いたように、筆者も低価格品はわざわざ料金を支払ってまでクリーニングに出そうとは思わない。
できるだけ家庭洗濯で済ませてしまう。
下手をすると商品購入金額よりもメンテナンス料の方が高くなってしまう。

H&M、ZARAでこの堅牢度なら、それよりも価格の安いフォーエバー21やベルシュカはどうなってしまうのか。

店頭で両ブランドの商品を見た限りでは、素材はさらにペラペラになっており、1シーズンで使い捨てるというのが最も賢明な使用法ではないかと感じる。
それこそがまさにファストファッションにふさわしい使い方だと言えるだろう。

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