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南充浩 オフィシャルブログ

これからむしろ拡大する市場

2013年12月11日 未分類 0

 最近、一時期のブームが過ぎたと言われる「ナチュラル系ファッション」だが、人気は根強いようだ。

“非モテ”雑誌『リンネル』がバカ売れの理由
ナチュラル系という、巨大勢力
http://toyokeizai.net/articles/-/25921

東洋経済オンラインの記事である。

もともと、筆者はナチュラル系の強さについて若い人からお年寄りまで幅広く着用できることにあると書いたことがあるが、記事中でも10代~70代までの読者がいると書かれてある。

セクシー系とか過剰なフェミニン系の洋服は一定年齢を越えると似合わなくなる。
これは筆者の主観なので、違うと考える方がおられても不思議ではない。

筆者の主観からすると、109系のセクシーカジュアルとか神戸エレガンス系とか、一部のゴスロリ系という洋服は年配の方が着ておられるとあまり似合っていないように見える。
とくに50代以上の方が着られるのはちょっとつらいと感じてしまう。

ところがナチュラル系は10代が着ても似合うし、それこそ年齢の上限がない。
白髪でナチュラル系の洋服を着ておられる70代くらいの女性はすごくお洒落に見える。

着る人の年代を選ばないという部分はそれだけ支持層が多いということになる。
テイストや価格帯は全然ちがうが、そこそこの若者から老人までが愛用するユニクロの売上高が巨大であるというのと同じ理屈である。

その点においては、ナチュラル系は今後も確固たるジャンルとして残り続けるだろう。

それにしてもアイテムには年代によって似合う似合わないというのが確実に存在する。
男性でいうなら、ベースボールキャップはオッサンには似合わないと感じる。あれは10代・20代のかぶり物だろう。稀に似合っておられるオッサンもおられるが極小数である。
ほとんどのオッサンはベースボールキャップを被ると、とたんにしょぼくれて見えてしまう。(筆者の主観)

オッサンが似合う帽子はハンチングとかハット類ではないかと思う。

先日、日経MJにスタジャン復活という記事が掲載されていたが、スタジャンも着る年代を選ぶアイテムだと思う。
もともとアイビーリーガーのテイストなのでどうしても「学生」のイメージがある。
昨今では真っ黒なスタジャンもあるが、根本のテイストは払しょくできていないように見える。

現代風にリファインされたスタジャンは男女とも10代・20代が着ているととても若々しくて似合っているが、オッサンが着ると、たちどころに「20年前に着ていた学生時代のジャンバーを引っ張り出しました」というふうに見えてしまう。
今春夏、流行したセーターを肩から掛ける「プロデューサー巻き」もそうだ。若い人たちがやっていると今風に見えるのだが、30代半ば以上のオッサンがやると、25年前のバブル期のプロデューサーが復活したように見えてしまう。不思議な物である。

あとミリタリーブルゾンのMA-1もそうで、スマートな若い男性が着ているとお洒落に見えるのだが、顎が発達して体格が良くなった30代後半以上のオッサンが着用すると、どうも工事現場の作業員や運送業者に見えて仕方がない。ちなみに、男性は30代半ばを越えると誰でも下あごが大きくなる。現在スマートな40代の俳優さんでも20代の頃より下あごが発達している。一度若いころと見比べていただくと良い。

つらつらと書いてきたが、着る人の年代層を選ばないという点ではナチュラル系は稀有な存在だと感じる。
一時的なブームが終わり、現在は定着期にあるのではないか。

ブランド主催者や広告代理店の中には「ブームは終わりましたよ~」と悲観的な感想を述べられる方もおられるが、そうではなくむしろ拡大する可能性もある。

東洋経済の記事中にもある「男性のナチュラル系」なんていうのはまだまだこれから開発すべき市場だろう。

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