夏物入荷のユニクロ。ちょっと早すぎね?
2011年1月11日 売り場探訪 1
1月6日、ユニクロ心斎橋店を覗いた。
驚いたことに、1階入り口の向かって左側の壁面が、レディースの半そでプリントTシャツで埋め尽くされていた。
ユニクロのシーズン先どり傾向は年々早くなる気がしている。
昨年7月中旬にヒートテックが店頭投入されたときも、「この暑い時期にえらく暑苦しい物が入ってきたなあ」という印象だったし、昨年12月10日ごろに、大量に綿セーターが入荷したときも「これから本格的に寒くなるのに、その前に春物投入?意味不明」と感じた。
年末まで在庫の山だったダウンジャケット類はメンズ、レディースとも数量半減しており、すっかり春物の大コーナーが全館で出来上がっていた。
あの莫大なダウンジャケットはどこへ振り分けられたのだろうか。
季節の商品を先行投入することには、個人的にかなりの抵抗感がある。
百貨店ブランドや、高額ブランドでは先行購買する客層がある程度存在する。しかし、量販店ショップで季節先行商品を買う客層がそれほどいるとは思えない。これは同じプライスラインのユニクロについてもそうだと考えている。
自分は、以前、関西の量販店イズミヤの子会社の衣料品・靴販売チェーン店で店員と店長を務めたことがある。スーパーのテナント出店している企業体である。もう8年ほど前、冬のセールが一段落した1月20日ごろ、
本部から「冬物全品本部返却」の指示があり、春夏物にガラっと入れ替わったことがある。
それこそ「1月6日のユニクロ状態」で、半そでTシャツ類が3割くらい含まれた完全に夏向け商品だった。
ちょうどその年は、1月半ばから急激に冷え込んでおり、まだまだ冬物を着用する可能性が高かった。夏物に切り替わった日から売上高が激減し、辛うじて店頭ワゴンで販売していたセーターの見切り品処分品で売り上げを稼ぐ日々が続いた。
自分も半そでTシャツを着たマネキンを見て「なんか寒々しいなあ」と感じたのだが、おそらく消費者も同じ感想だったのではないだろうか。
衣料品の購買傾向は年々、気温対応型となっている。これは百貨店から量販店まで全ジャンルの売り場が認めていることである。まれに8月末にダウンベストを着用している人を見かけるが「よくあんな暑苦しいものを我慢できるな」というのが率直な感想で、かっこ良いとは思えない。
とくに量販店・低価格店では高額店よりも気温対応型購買の傾向は強くなる。暑ければ半そでを買い、寒くなってから防寒を買う。
この消費者心理と大きく外れた動きをするユニクロは大丈夫なのだろうかと、他人事ながら心配になる。
蛇足だが、今回のユニクロ心斎橋店の商品移動の特徴を挙げておく。
冬物は半減したのだが、まれにごく一部の冬物に関しては新たに(おそらく自社他店から)入荷している。
これまで、定期的に観測していた2品目の例を挙げたい。
1つはタータンチェックのダウンジャケット(元値9990円→今3990円)である。
もう1つはライトウールチェックジャケット(元値6990円→今1990円)である。
タータンチェックダウンは、赤とグリーンの2色があり、1月6日時点では店頭に7枚ほどが残っているだけだった。12月20日まではかなりの数量があったのだが、3990円の値下げ効果だろう。
しかし、年末に観測した際にはLサイズが品切れとなっていたのだが、1月6日時点ではLサイズが数枚残っていた。これはどこかの時点で他店から入荷したと思われる。
つぎにライトウールチェックジャケットだが、これは黒字にブルーグレーのウインドーペン柄と、紺とグリーンのブラックウオッチ柄の2色である。秋口に投入されてからたっぷり4カ月くらいは滞留している商品なのだが、これも12月10日の時点で黒が残り、紺はほとんどなくなっていた。とくにLサイズは品切れだった。
1月6日の時点では、黒がほとんどなくなり、紺は枚数を増やして残っていた。品切れだったLサイズも豊富である。これもどこかの他店から入荷したと推測される。
その店舗の商品のリズムをつかむためには、一つの品番に絞って定期的に数量、色、サイズの揃え方をチェックするのも役立つのではないだろうか。
バーゲンも福袋も そしてこの記事の夏物投入も
どこまで早くなんねん!
そのうちにGWあたりに福袋(笑)
>百貨店ブランドや、高額ブランドでは先行購買する客層がある程度存在する。しかし、量販店ショップで季節先行商品を買う客層がそれほどいるとは思えない。
そうですよね
記事とニュアンスが違うけど
雨が降ってないのにビニール傘買わないし・・・・