週刊プレイボーイのユニクロジーンズ記事に異議あり

 今週発売した週刊プレイボーイ(集英社)に「ユニクロ9990円ジーンズを解剖する」という記事が掲載された。
プレイボーイの記事は政治も経済もあまり信用していないのだが、ファッションの記事も同じだ。今回の記事は大筋ではその通りなのだが、細部や業界分析は首をかしげたくなる個所が多かった。

まず、ユニクロ9990円ジーンズを全店に入荷しているかのような書き方があった。これは間違いで、9990円ジーンズは大型店にしか入荷していない。大阪の例で言えば、新今宮のフェスティバルゲート店やなんばシティ店には入荷しておらず、グローバル旗艦店の心斎橋店にしか入荷していない。「+J」とほぼ同様の扱いである。ちなみにもっと言えば、ユニクロが何シーズンも前から先行販売している5990円ジーンズ、7990円ジーンズも同様に大型店のみの展開である。

記事中に「この冬は9990円を穿いた人が町中に溢れるかもしれない」とあるが、大型店のみの入荷では全国に溢れようがない。「+J」を着た人が全国に溢れていないのと同じ理屈だ。

この記事にはエドウイン、リーバイスを持ち上げたい意思があるのか、「市場売上金額でエドウインやリーバイスを筆頭とした7000円以上のジーンズが65%を占めており、ユニクロはそこを狙って9990円ジーンズを発売したにちがいない」とある。
しかし、エドウインもリーバイスも、とくに決算発表しているリーバイ・ストラウス・ジャパン社は顕著に売り上げが見えるのだが、売り上げ規模を減らしており「筆頭とする」とは言えない状況に陥っている。
しかもユニクロは何年も前からメイドインジャパンジーンズ5990円・7990円を発売している。今さら9990円で騒ぎ立てることがあるのか疑問だ。

さらに9990円の洗い加工について触れられており、
「完全な量産使用で、シワやシミなどもどれもほぼ同じ位置にあり、市場に多く着用者が増えるとユニバレの危険性がある」というが、それならエドウインやリーバイスのジーンズも同じである。
彼らとて1つの品番を何十万本も生産する。洗い加工のシワやシミの位置も厳格に決められており、ほぼどれもが同じ位置になるように指導が徹底されている。何もユニクロ9990円ジーンズに限ったことではない。

洗い加工が手作業によるため、少しずつ位置や濃度が異なるというのは、もっと生産本数の少ないブランド、もしくはオーダーメイドに近いブランドにしか当てはまらない。

さらにいえば「ユニクロの高額ジーンズにはカイハラ製のデニムが使われており」とあるのだが、今秋のユニクロジーンズは3990円にもジャパンファブリック、カイハラ製と謳われており、3990円もカイハラ製デニムである。

プレイボーイ編集部はこれらの事実を知らずに記事を組み立てたのではないのか?まったく事実誤認も良いところである。しかもこのライターはあまり衣料品業界に詳しくないようにも見える。

一つだけ参考になるなら、9990円ジーンズを物理的に解剖した結果、
股の部分の縫い方が簡略化されているそうである。この部分の分析は評価したい。ただ、「股の部分から裂ける可能性がある」という指摘には疑問だ。股が裂けるほど穿きこむには普通の生活スタイルでは相当な年数が必要であり、裂けてしまったらそれは寿命なのではないだろうか。

とにかくいつもプレイボーイの記事には疑問が多い。

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2 コメント

  1. ユニクロ!貴方はこの事実を知らなくていいのか

    何気にはまってるユニクロ。インターネットには沢山のユニクロに関連したブログやHPがあり、つくづく見るほうもどれを見ていいか分かりません。 ブログなんかだいぶ前に書かれたもので今参考になるのかなと思いますが、それでも見てしまいます。久々にユニクロでショッピン…

  2. 一体どういう履き方をしているのか、当のわたし自身もわからないのですけど、わたしが履くジーパン(ベストをジレと呼ぶのと一緒で、わたしはジーパンをデニムとかジーンズと呼ぶのが嫌なんです)は股から裂けます。とりあえずは髀肉の嘆、ですねえ。
    ユニのではなく、某有名メーカー製なんですけど。

    記事の件ですけど、週プレの記事って本気で捉える人っているのでしょうか。
    昔から疑問でした。それ以前に「おいら達」とかいう人称で勝手に仲間にしないで欲しいとまだ若かった頃からあの雑誌を読むと虫唾が走るような不快感が……。

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