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南充浩 オフィシャルブログ

売れた要因も売れない要因も「気温」www

2012年12月5日 未分類 0

 11月は気温の低下から各チャネルが好調だった。
今回の11月売上速報を見ても明らかである。

ユニクロは
既存店売上高が前年比13・7%増
既存店客数が同12・8%増
既存店客単価が同0・9%増

ポイントは
既存店売上高が前年比3・6%増
既存店客数が同2・8%増
既存店客単価が同0・8%増

マックハウスは
既存店売上高が前年比8・4%増
既存店客数が同1・1%増
既存店客単価が同7・3%増

ハニーズは
既存店売上高が前年比0・4%増
既存店客数が同6・2%減
既存店客単価が同7・0%増

と軒並み好調だった。
苦戦傾向が続いていたポイントも11月は好調だったといえる。
一方、これまで好調だったハニーズがあまり伸びていない。

さて、百貨店などの売上速報も発表されているが、軒並み好調であり、上記の各社も含めて要因は「気温の低下」を挙げている。

10月の不調の原因は各社そろって「厳しい残暑」だったから、結局売れても売れなくても原因は「気温」だということになる。

衣服というものは、暑さ寒さをしのぐためのものだから気温に左右されるのは仕方が無い。
そこまで気温が重要なら、もっと丹念に気温の変化に即した店頭MDにするべきではないのか。
今ならインターネットで過去数年分の各月平均気温変化も入手できる。

9月は毎年、平均気温は30度を越えているし、平均気温で見ると6月よりも暑い。
10月も毎年、最高気温は25度を越えているわけだから暑い月である。

なら、気温頼みの商品政策を行うよりも、気温に即した商品政策を行う方が良いと思うのだが。

筆者は9月は、秋向けの色柄で夏素材のアイテムで十分だと思うし、10月もその延長線上で良いと思う。
ちなみに3月は12月と同じくらいの平均気温なので、春色で冬素材のアイテムを投入した方が良いのではないかと思う。

もし商品政策を変えない、変えたくない、変えられないと言うのなら、気温に左右される「実用衣料」とは違った打ち出しを考えるべきだろう。
GMSは仕方が無いとしても、百貨店・専門店は本来、実用衣料販売ではなかったはずだ。

昨日のブログとつながるが、「気温頼み」を続けるなら、実用衣料と競争するわけであり、そうなると価格競争とか機能性頼りにしかならない。じゃあ、合繊メーカーや紡績と組んで機能素材を開発した者勝ちと言うことになり、「すべてはユニクロでイイジャン」ということになる。
夏はドライ、冬はヒートテックで十分じゃないか。

気温頼みを続けるなら、もっと正確に各月平均気温を把握して気温に即した商品政策が必要だと思うし、あくまでも今のざっくりとした気温感覚で商品政策を組み立てるなら、価格訴求か機能性訴求しかなくなる。
百貨店や専門店が「そうじゃない」とするなら、そうじゃない打ち出しやブランドイメージの構築をすべきだろう。

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