人気店のヨイショ記事ばかりでは面白くない。
そう思っていたときに、産経新聞に雑貨店「タイガー」の記事が掲載された。
ちょっとした批判も盛り込まれており、「スゴイ」を連発する提灯記事よりはよほど面白かった。

人気雑貨店タイガーの不思議 いつも売り切れ…店員も売れ筋を知らなかった!
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121008-00000512-san-bus_all

この中で最も売れている商品はどれなのか、とたずねると、広報担当者はしばらく考えた上で「…ありません」と回答した。どういうことなのか。「よく売れる商品は、すぐになくなるから」という。

(中略)

POS(販売時点情報管理)システムが浸透した家電量販店、カジュアル衣料品チェーン、スーパーなどに慣れた日本人にとってはやや杜撰(ずさん)に映る。また、オープンから数日で商品在庫がほぼ空になり、「日本でこんなに人気が出るとは想像していなかった」(同社関係者)と話し、1カ月近くにわたって営業休止するのは、マーケティング不足の何ものでもない。

 しかし、意外にも「いつも欲しい商品が売り切れている」「いつも入店に時間がかかる」という状況が結果的に限定品好き、行列好きの日本人の心をくすぐっているのもまた事実だ。売れる戦略を徹底する日本企業に比べ、やや杜撰なタイガーの経営は、いつまで日本の消費者に受け入れられるのか。流通関係者は今、タイガー人気の行方を注視している。

とのことである。

今でも店前を午後4時ごろに通ると、警備員が「本日の入店は終わりました」と叫んでいる。
じゃあ、店内は激コミかというとそうでもない。どっちかというと客入りが少ない場合も多い。
一体どんな基準で入場制限をかけているのかさっぱりわからない。

大阪市内に何店舗かできるまではこの正体不明の混雑ぶりは続くのではないだろうか。
現在の人気ぶりは「限定好き」という日本人の性質に沿ったものであるように思う。
また、オープン当初から臨時休業を繰り返していたのは記事中にあるように明らかにマーケティング調査不足だし、店が営業できないほど品薄になるのは物流システムがお粗末だったからとしかいいようがない。

ただ、ある程度システマティックに組み立てられた国内ブランド各社の売れ行きが不調なことに対して、ほとんど杜撰ともいえるシステムで売れ続けるタイガーは一つの違ったモデルを提供しているのかもしれない。

しかし、これも国内1店舗という体制だからこそ起きる現象である可能性が高く、複数店舗を展開するようになったときに果たして各店舗の売れ行きが好調ぶりを持続できるかどうかはかなり不透明だと言わざるを得ないだろう。