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南充浩 オフィシャルブログ

ダウンジャケットは年明けさらに値崩れを起こす

2010年12月14日 未分類 0

 12月は今のところ暖冬傾向でどうやら冬物があまり動いていない気配を感じる。そのためか、すでにセールが始まっている。

中でも最も値崩れが激しいのが、ダウンジャケット類だ。
おそらく、過去数年の12月で、今年はもっともダウンジャケットが安いと思われる。はっきり言ってユニクロを下回るダウンが山ほどある。

例えば、ライトオンの洗えるダウン「Xウォッシュ」だが、すでに一部の品番は定価より3割引きとなっており、先週は5日間限定で、そこからさらに「レジにて20%オフ」だったのでダウンベストが5000円弱、ダウンジャケットが7000円台にまで値下がりしていた。

またジーンズメイトでは、7900円のダウンジャケットを発売しているが、発売当初から先行予約価格4900円としていたが、現在はさらに1000円安い3900円となっている。

メソッドも美濃屋製造の「コンバース」のダウンジャケット5700円を仕入れているが、これを「レジにて2割引き」としているので、実質4500円くらいである。

ユニクロのウルトラライトダウンが5990円、プレミアムダウンが9990~14900円であるから、ユニクロの割高感は歴然としている。
ユニクロの売り場を見ていて、とくに心斎橋店は、ダウンベストこそ完売した物の、まだまだウルトラライトダウンが山積みされており、消化しきれない可能性がある。

今回のダウン値崩れには、いろいろな要素があると思うが、
1つには過去数年に渡るダウンブームで、ほとんどの消費者がすでに2枚くらい所有していることが考えられる。黒、紺、グレー、ベージュなどのベーシックカラーはすでに持っており、赤、ブルー、ピンク、パープルなどのアクセントカラーも持っている。さらに買わせようと思うなら、よほど変わった色柄か、変わったデザイン、変わった機能が必要となるが、そんなものはそう簡単に思いつかない。値段を下げるのが一番手っ取り早い販促方法である。
ライトオンのヨドバシカメラ梅田店を定期的に観測しているのだが、今年1月末以降にダウンジャケットが2900~3900円で最終処分されていた。同店だけで比べるとここまで値下がりしたのは、今年1月が初めてである。ダウン値崩れの兆候はすでにあったと見るべきだろう。

もう1つの理由は、11月以降の暖冬傾向とニットブームが挙げられる。
ニット類が流行している上に気温が高いので、ニットの上からダウンジャケットを着ると暑い。ニットを着るならアウターはダウンではなく、もう少し薄手の綿コート類が必要となる。
ダウンを着る場合、その下はニットよりも保温力の低いカットソー類になる。ところがニットがトレンドであるため、ニット着用が優先され、ダウンが後回しになっていると思われる。

皮肉なことに、アウトドアテイストのローゲージニットベストは、現在ダウンジャケットより高値で販売されている。
ライトオンでは7900円以上、ポイントの「グローバルワーク」でも同じくらいの価格であり値崩れを起こしていない。

先日、ヤマトインターナショナルのファミリーセールに伺ったが、南米からインポートしたローゲージニットベストが多数あった。店頭価格は15000~18000円。それをファミリーセールで半額で販売していた。
おばさん、おじさんは「エーグル」のダウンジャケット半額セールに群がっていたが、大学生と思しき男性グループはニットベストに集まっていたのが印象的だった。

ダウンジャケットは年明けにまだまだ値崩れすると予想している。

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