これまで何度か採り上げた国産Tシャツブランド「ナインオクロック」がニューヨークで販売することが決まったらしい。

ナインオクロックがニューヨークで販売を開始!
http://www.katorimasahiro.jp/entry/2017/05/18/101621

ナインオクロックすごいね!というのが今日の趣旨ではない。

その記事の中に、今回、1年間の長きに渡って販売される日本ブランドがアイコンとともに列挙されているが、その数の多いこと。
純然たるファッションブランドばかりではないが、これほどたくさんのブランドが存在しており、それは国内ブランド全体の中ではほんの一部に過ぎない。

それこそ、日本国内にはそういうブランドが無数に存在する。

こうなると、最早「国産です」「日本製です」「職人が作ってます」みたいなだけでは消費者は驚かなくなるし、希少性はあまり感じなくなる。

早い話、「国産です」という売り方だけでは売れなくなる。

だってこんなに無数の「国産」とか「こだわり商品」があるのだから、消費者からするとどれがどう違うのかさっぱりわからない。

おまけに良いか悪いかは別として、大手企業までが「国産」を全面に打ち出した商品を販売し始めている。それも低価格で。

以前にもこのブログで書いたが、ワールドのTKまでもが5500円で「新潟ニット」とか「長崎シャツ」なんていう商品を発売している。
もう、こうなると国産衣料なんて5500円くらいで買える商品だと消費者は考えるようになる。

そろそろ国産品は次の売り方、見せ方を考えなくてはならない時期に差し掛かっているのではないかと思う。

つい先日、セメントプロデュースデザインの金谷勉社長が「国産品です、産地の商品です、というだけの売り方では注目を集められなくなる」とおっしゃっていたが、まあその通りだと思う。

じゃあ次の潮流は何なのかというとそれはだれも見えていない。

一時期、ロハスという言葉が流行ったが、今時「ロハス」なんて言ってる人はほとんどいない。
「ラグジュアリー」が注目されたこともあったが、それもほとんど死語である。

そのうちに新しい潮流がどこかから生まれたり、だれかが仕掛けたりするのではないかと思う。

翻って、これからも多くの国内繊維産地企業が自社ブランドを開始するだろう。
しかし、もう「国産」「産地」というだけの売り方では埋没してしまう時代になりつつある。

「国産」「産地」にプラスアルファして新しい基軸が求められる。

その基軸が何なのかを考えるのはなかなか厳しい作業になるがそれがないと話にならない。

「国産品なら売れる」「産地商品ならイケル」みたいな安直なやり方を勧めてくるコンサルタントやプランナーは信用すべきではない。

そのあたりを踏まえて、今後誕生するであろう「国産ブランド」には頑張ってもらいたいと思う。



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誰がアパレルを殺すのか
杉原 淳一
日経BP社
2017-05-25