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南充浩 オフィシャルブログ

エドウインの損失隠しの衝撃

2012年8月27日 未分類 0

 8月24日にエドウインの投資損失隠しが新聞に掲載された。

ジーンズのエドウイン、200億円投資損失隠し
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120823-OYT1T01583.htm

大手ジーンズメーカー「エドウイン」グループが、証券投資の失敗を隠すために不正経理を繰り返していた疑いがあることが、関係者などへの取材でわかった。投資による損失額は200億円以上に上る可能性があるが、社内の一部の関係者しか知らなかったといい、エドウイン社は内部調査を始めた。

同社関係者らによると、同社は証券投資を行っていたが、2008年のリーマン・ショックを契機に200億円以上の運用損が発生した。融資を受けていた銀行などには、こうした損失を隠した決算書類が提出されていた。

 今月上旬、グループの経理担当者が自殺し、不正経理の疑いが発覚。会社あての遺書はなかったが、この経理担当者が持っていたパソコンの中に、投資の失敗を示す内容のメールが残されていた。

 同社は、問題の発覚後、内部調査を進めるとともに、弁護士事務所にも調査を依頼。読売新聞の取材に対し、同社関係者は「粉飾の可能性もあるとみて、内容を調査中」としている。

とのことである。

エドウインはなんといっても国内最大のジーンズブランドであるから、ジーンズ業界関係者には衝撃が走った。
素材メーカーや売り先の何人かに意見を伺ってみたが、「終日この話題で持ち切りだった」というものの、各人とも「今後の動きを静観する」としか言いようがない状況のようだ。

エドウインは株式非公開企業なので、取り引き先や納入業者でもトップクラスの人々しか正確な財務内容を知らない。

エドウイン本体と、「リー」「ラングラー」を展開する子会社のリージャパンを合わせて、売上高は250億円内外であると推測されている。このため、ほぼ年商に匹敵する損失が発覚した衝撃は大きい。

ただ、「オーナー家には今回の損失を大きく上回る資産があると聞いており、それを売却すれば補てんは可能ではないか」と推測する関係者もいる。

今回の件については、一般紙や経済誌のその後の報道を待つほかなさそうである。

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