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南充浩 オフィシャルブログ

「タイガー」の無期限休業で、年内あと2店舗出店するのは難しくなったのでは?

2012年8月20日 未分類 0

 先週、金曜日に雑貨ショップ「タイガー」が二度目の臨時休業したことを書いた。
8月16日~18日の3日間休むということだったが、その後、本当に休業することとなってしまったようだ。
驚くことに再オープンは未定だという。いやはや。(; ̄Д ̄)

http://www.fashionsnap.com/news/2012-08-18/tiger-osaka-close/

デンマーク発の雑貨チェーン「Tiger(タイガー)」の日本第1号店「タイガーコペンハーゲン アメリカ村店」が、臨時休業を発表した。7月21日のオープン以来、想定以上の来店客数による品薄状態のための臨時休業は2度目。再オープンは未定となっている。
(中略)

当初は3日間の休業としていたが、17日に「しばらくの期間臨時休業」と発表した。

とのことである。

さて、金曜日に書いたことだが、日本での運営オペレーションを根本から見直す必要がある。
まず商品投入量を増やすこと、そして店内の一方通行を止めることである。
これができない限りは何度でも入場制限と臨時休業を繰り返すことになる。

今回の長期臨時休業は、「タイガー」というブランドへの渇望感を消費者に与えることになり、
再オープンの際は、熱狂的に迎えられることになる可能性が高いのではないか。
しかし、気になるのは「再オープンは未定」という部分である。
例えば、「9月中旬」とか「今秋」とか「12月」というようにある程度具体的な日程を提示した方がよかったのではないだろうか。それすら目途が立っていないということだろうか。

この長期休業という手段は今回限りにすべきである。こんなことが何度も続くようでは消費者から見放されてしまう。

さて、お盆前に日経ビジネスデジタルに寄稿した際にも書いたように、こんな調子では「タイガー」が「ダイソー」を脅かすことはありえないだろう。
そもそも「タイガー」が「ダイソー」を脅かすというのは贔屓の引き倒しも良いところで、まったく比較対象にならない。

「ダイソー」は生活に密着したアイデア日用雑貨を安く販売する店だ。
「タイガー」はファッション志向の雑貨を販売する店で、用途不明の商品も数多く置いている。
「タイガー」が国内30~50店舗くらいになれば多少の影響はあるかもしれないが、消費者は用途に応じて「タイガー」と「ダイソー」を使い分けるだろう。
現時点だって、「ダイソー」にファッション性のある雑貨類を探しに行く消費者の方が稀である。

「タイガー」がある程度の店舗数になって影響を受けるのは、
パルの「スリーコインズ」やファイブフォックスの「モノコムサ」、三日月百子の「ミカヅキモモコ」あたりである。
「タイガー」の店舗数が増えれば、上記あたりは壊滅的打撃をうけるのではないだろうか。

しかし、今回の無期限休業によって「タイガー」の日本展開は遅れが生じたのではないかと考えている。
順調にいけば、年内にあと2店舗大阪に出店するはずだったが、今からまたアメリカ村店の再構築に取りかからねばならない。
筆者は年内にあと2店舗出店することは難しいのではないかと見ている。

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