このところ、立て続けにまだ立ち上げた個人レベルのブランドから相談を受けている。

個人起業家みたいな感じなので、資金的にはゆとりがない。
通常の法人よりも販促費や広告宣伝費に割ける原資が少ない。

それこそこういう個人ブランドは、ブログも含めたSNSを活用すべきである。
このことに異論のある人はいないだろう。
ましてや販路はウェブ通販が大きなウエイトを占めるわけだから、SNSから誘導することは非常に効率的でもある。

そのためにはひたすら自己発信をするほかない。

ところがいざ、発信する段になると「何をどう書いて良いのかわからない」「面白いこと、人目を惹きつけるようなことが書けない」という悩みが生じるようだ。

バラエティ番組出演で一躍業界のスターになった短パン社長だが、テレビ番組出演ができたのはSNSでの発信を積み重ねたためである。
そして、彼の書き込みはよくも悪くも面白くて人目を惹きつけることが多い。

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(短パン社長)

ちょっと挑発的なときもあるが、それは彼の個性だし、賛否両論はあろうが、賛否両論のない書き込みなんて他人の記憶には残らない。

これから発信をしようという人にとって短パン社長は一つの目標であり、お手本だといえるが、逆にそれを意識するあまり「あんなに面白いことが書けない」とすくんでしまう人も実際に何人か存在する。

しかし、書き込みなんてものは、自分の性格やこれまでの経験を反映するほかない。
他人の性格にはなれないし、他人の経験をわが物とすることはできない。

筆者が短パン社長のようなブログや書き込みはできないが、逆に短パン社長も筆者のようなブログや書き込みをすることはできない。(彼は絶対にそんなことしたくはないだろうけどw)

自分の中にある物を一つずつ表に出すしかない。

インターネット販売のみで、日本製Tシャツを販売している京都イージーという会社がある。
ブログはあまり書いておられないが、ウェブサイトでもSNSでも自社の製品について長文で語られている。
岸本栄司さんという方が事業主だが、50代後半の武骨な風貌の男性である。

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(岸本栄司さん)

糸がどうしたとか、生地がどうしたとか、そういうこだわりを事細かに書いているのは、いかにも彼の風貌と性格に適していると感じる。

http://www.easy.ne.jp/html/tshirt/nuts7-history.htm

この岸本さんが、突然、短パン社長の書き込みを真似し始めたらどうだろうか?
「Yes Curry Rice!」なんて叫びながらカレーを食べたあとに親指を立てたポーズを取ったらオカシイだろう。
まったくキャラクターに合っていない。
付け焼刃感満載だ。

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そんな書き込みを読んで共感を覚える消費者はそれほど多くはないだろう。

結局、派手な人は派手なように、武骨な人は武骨なように、実直な人は実直なように、イヤミな人はイヤミなように性格に応じた書き込みを自分の言葉でするしかない。
そしてそれこそがもっとも共感を得やすいのではないか。

「私は平凡です」ということを自分で自覚しているなら、平凡なことを書き込めば良いのではないか。
にわかに短パン社長や岸本さんの真似をしてみても却って滑って寒いだけである。
その平凡さに共感する消費者が必ず世間には何人か存在する。

世の中で「年間売上高ゼロ」という商品は存在しない。
ということは少数派であっても必ず支持者となる人は存在するということである。

もし、ご依頼いただければ業務としてブログの代筆や添削なども行うが、それでも何もないところから筆者が勝手に作り上げるわけにはいかない。

事業主や担当者の個性をつかめて、書きたいことを提示してもらって初めて代筆や添削が可能になる。

ウェブ通販サイトを立ち上げた途端に「今日からバカ売れする」と勘違いする人や企業は数多い。
けっこうな大手企業でさえそういうワナに陥る。
立ち上げただけで集客できるサイトはよほど有名なブランドに限られている。
知られていないブランドのサイトにわざわざ訪問する人はほとんどいない。

ウェブをあまりに安易に考えすぎるのはだめだが、逆に難しく考えすぎても結果は伴わない。
自分の中にある経験と性格を率直に出すことが最大の近道ではないかと思う。