今日はちょっと気分を変えて。

先日、5月21日に日本マクドナルドは新戦略として1000通りが選べるメニューを発表した。

このニュースを見て驚いた。
どういう内容の1000通りになるのかはまだわからないので、一概に決めつけることはできないが、これは相当の悪手であると感じる。

選択肢が少なすぎるのもお客を逃がす原因になるが、選択肢が多すぎるのもお客を逃がす原因になる。
なぜなら選択肢が多ければ多いほどお客は選びにくくなるからだ。

これについてはジャムの法則が有名である。

選択肢が多いときは、少ないときよりも判断を下しづらくなるというもの。
6種類のジャムを並べたテーブルと24種類のジャムを並べたテーブルの2つを用意したところ、どちらのテーブルでも試食をした人の人数は変わりませんでした。
しかし、最終的にジャムを購入した人の割合を見ると、6種類揃えたテーブルの場合は30%、24種類のテーブルではなんと3%、と非常に大きな差が開いてしまった結果から導き出した。
選択肢を少なくすることで、顧客のストレスを減らす販売戦略の根拠となっている。

とある。

まさか日本マクドナルドの首脳陣はこれを知らないはずがない。
もしかしたら知らないのか?

消費者が選択する限界点がどこなのかはわからないが、マクドナルドでいうなら、その限界点は20~30種類のメニューだろう。
30種類を越えると間違いなく選びにくい。

それが1000通りである。失笑を禁じ得ない。

外野から見ていると苦し紛れの施策で如何にも手詰まりだと感じてしまう。

おそらくこの1000通りメニューは失敗してマクドナルドの傷口をさらに広げてしまうだろう。
マクドナルドの断末魔が聴こえてきそうである。

さて、衣料品業界でも同じことがいえる。

売れ行きに陰りが出ると、選択肢を増やすブランドやショップが多い。
しかし、選択肢を増やしすぎてもお客は離れてしまう。
どれを選んで良いのかがわからないからだ。

本来、洋服専門店が支持された理由は「なんでもあるから」ではなくて、店主なりバイヤーなりが選んだ商品が欲しいからである。
それを突き詰めると初期のセレクトショップということになる。

ユナイテッドアローズのようにチェーン化して株式公開をしてしまえば、そういう味は薄れざるを得ない。
薄れて当然である。

ジーンズ業界でも同じだ。
かつてのナショナルブランド各社はやたらと品番を増やした。
いわゆる全包囲体制である。
細いのから太いのまで、ベーシックからデザイン物まで。

しかし、その施策に効果があっただろうか。
現状の各社の状況を見れば一目瞭然であろう。

工業製品と嘲られるユニクロだが、ジーンズの販売数量は年間1000万本を越える。
かつてのナショナルブランド各社が束になっても敵わない量だ。

もちろん、3990円という販売価格が支持されている側面がある。
しかし、選択肢の絞り方もある程度の効果を発揮しているのではないか。
ユニクロのジーンズはシルエットは4つほどしかない。
以前のリーバイスだと8種類くらいシルエットがあった。

どちらが選びやすいか。それはユニクロである。
販売結果で証明されている。

さて、そんなわけでジャムの法則に著しく反するマクドナルドの行く末を生温かく見守りたいと思う。