ファッション雑誌の影響力は年々低下していると感じる。
いまだにファッション雑誌一辺倒のブランドのプレス担当者も相当数存在するが、正直なところ、彼らは時流に取り残されているだけとしか感じられない。

先日、こんな記事が掲載された。

もはや女性ファッション誌を買うのはダサイ?衝撃の若者離れが発覚、毎月買うのはわずか1割
http://news.livedoor.com/article/detail/10046747/


本文を読んでもらえればわかるのだが、これは「小悪魔ageha」の復活に際して、行ったアンケート結果である。
調査対象者数が50人であることと、対象が若い女性である。

その中の設問で

・最近、ファッション誌を購入していますか?
毎月購入している…5人
ときどき購入している…14人
購入していない…31人


という結果になった。

対象者数50人で、毎月ファッション雑誌を購入していると答えた人は5人だから、1割しか毎月購入していないということになる。
購入していないが31人なので過半数以上を占めている。

これが対象者がもう少し上の層ならまた比率が変わってきたかもしれない。
若い女性層だからこういう結果になったという要因も考えられるだろう。


50人しか調査していない、対象が若い女性だった、というこの2点を割り引いてもファッション雑誌を重視する人は年々少なくなっていると考えても大きくは間違っていないだろう。


以前にも書いたことがあるが、某インポートイタリアンカジュアルブランドの担当者が「最近はファッション雑誌に掲載されてもまったく反応がない。男女とも若い層はウェブを見ている。ブログやWEARのようなアプリでコーディネイトを見ている」と嘆いていたことがあった。
去年の夏ごろの話だ。

このブランドは2000年ごろから各ファッション雑誌で常連のように登場していたから、ファッション雑誌の効力は十分に理解していた。
しかし、そんなブランドですら、ファッション雑誌は影響力が低下したと感じていることになる。

今後もファッション雑誌がゼロになるということは考えにくい。
しかし、これまでのように同一ジャンルに何誌も共存できるような環境ではなくなりつつある。
今後はさらに淘汰され、少数の雑誌が生き残り、それ以外はすべて廃刊になると考えた方が良いのではないか。

当然、ブランドの広報・プレス担当者はファッション雑誌よりもウェブ媒体を重視すべきである。

ブランド側が広報費を削るとするなら、まっさきにファッション雑誌を削るべきではないかとさえ思う。
売れていない時こそ広報費・広告費は使わねばならないが、ファッション雑誌に過剰に投資したところでそれほど効果はない。
2000年代半ばまではどうだったか知らないが、現在はそのようになってしまっている。

なんとかの一つ覚えのように「雑誌、雑誌」と言っているメンズブランドを知っているが、そのブランドの商品は毎月かなりの雑誌に掲載されているものの売上高は伸び悩んだままである。
その結果だけを見てもファッション雑誌への過剰な広告出稿は意味がないとわかりそうなものだが、プレス担当者はそのことがいまだに理解できないようである。

記事でもこんな一節がある。

また、ムービーのインタビュー中のコメントにもあったが、ファッションはコーディネートサイトや有名人のブログなどでチェックするというスマホ派(ネット派)が急増しているという事実も浮かび上がってきた。

 中には「わざわざ雑誌を買ってまでファッションを勉強するっていうこと自体がダサい」と辛辣な意見を述べる女性もいたが、もしかすると今後、そのような考え方をする女性が一層増えていく可能性もあるのではないだろうか。


とのことで、やはりネット派が急増しているそうだ。
この記事はネット派の女性が増えると結論付けているが、男性も同じと考えて差し支えないだろう。


さて、各ブランドの広報・プレス担当者はこれでもまだファッション雑誌を最優先媒体に据え置くのだろうか?
彼らの大好きな「費用対効果」という言葉を使うなら、ファッション雑誌への広告出稿に費用対効果があるのだろうか?
ヒヨウタイコウカと呪文のように繰り返している担当者もお目にかかったことがあるが、本当に言葉の意味を理解して使っておられたのだろうか。


真に「費用対効果」のある媒体はなんだろうか。
アンケート結果を尊重するならウェブだろう。

モデルに着せて雑誌に掲載するよりも自店スタッフに着せてWEARに投稿する方が効果的だろう。
さっぱり伝わらない広告を雑誌に載せるよりも、有力ブログにタイアップ記事を書いてもらうなり、そこにバナー広告を出稿するなりした方がそれこそ費用対効果があるだろう。