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南充浩 オフィシャルブログ

大手新聞の入れ墨擁護は理解できない

2012年5月29日 未分類 0

 大阪市の橋下徹市長が職員の入れ墨を問題視している。
橋下市長の主張には首を傾げるものもあるが、この入れ墨問題に関しては賛成である。

大手新聞などは「入れ墨はファッション」として擁護する向きもあるが、この主張の意味がわからない。
自社の社員、特に花形てある新聞記者や広告営業マンが入れ墨を入れていても採用すると言い切れるのだろうか?おそらく採用面接の段階で落とすだろう。
自社が雇えない者を擁護するという感覚が理解できない。

ニュースで読んでいると、大阪市の職員に採用されてから入れ墨を入れた者が相当数存在するという。
百歩譲って学生時代や公務員採用以前に入れ墨を入れていたのなら仕方がない側面もあるが、採用されてから入れ墨を入れるというのは明らかに感覚がおかしい。
橋下市長が問題視するのも納得である。

さて、今朝のめざましテレビで入れ墨に対する各年代の意識調査を発表していた。
10代~50代までの意見をまんべんなく紹介しており、フジテレビにしては珍しくまともな結果を報道したと感じた。

10代、20代には入れ墨肯定派が半数近くいたが、30代以上になると肯定派は少なくなるという結果だった。
また民間企業31社に聞き取り調査したところ、14社が入れ墨を入れた社員は何らかの配置換えなどの措置を行っていると答えている。

もちろん、ファッションとしてのタトゥー(入れ墨)は分からないではない。
しかし、自営のファッションデザイナーとかミュージシャンとか水商売関係以外の職種で「ファッションだから」という理由で入れ墨をOKする企業は少ない。
大手新聞の噴飯物の擁護では「ファッションを規制するな」という類の物があったが、じゃあ、新聞社の広告営業マンが「ファッションだから」という理由で、Tシャツにジーンズ姿で大手クライアントに出向くことはOKなのか?
社内で規制しないのか?

新聞記者だってそうだろう。
「ファッションだから」という理由で派手な色のシャツにハーフパンツで取材に行っても良いのか?
状況によってはありかもしれないが、通常の業務内容なら大手新聞社は間違いなく規制する。

なぜ、入れ墨だけを「ファッションだから」と擁護する必要があるのかまったく理解できない。

引き合いにミュージシャンやスポーツ選手がタトゥーを入れていることを挙げることもある。
しかし、彼らと公務員や一般会社員では求められる規律が異なる。
銀行の窓口業務の女性や、外回りの営業マンがタトゥーを入れることを容認されるだろうか?

入れ墨問題に関して、大手新聞の擁護は何一つとして納得できるところがない。

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