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南充浩 オフィシャルブログ

今夏のセール開始時期は実質前倒しに

2012年5月25日 未分類 0

 今夏のセールを7月13日に後倒しするという三越伊勢丹の取り組みだが、その他企業はセールを後倒しする気などさらさらなく、さらに前倒しする雰囲気さえ漂っている。

あるレディースアパレルによると、大手量販店は6月8日から5日間の特別セールフェアを行い、続けざまに6月中旬からプレセールに突入するという。そして、そのまま6月下旬から夏セールを開催するらしい。
このプランが実施された場合、実質6月8日からセールが始まることになる。

セール後倒しどころか、セール開催時期はさらに早まっている。

その他の百貨店やファッションビルも6月29日開始や7月1日開始がほとんどだが、テナント出店しているブランドは昨年同様6月中頃からプレセールやシークレットセールを開催するため、実質的なセールは6月中頃から始まる。

さらに大手がセール開始時期を示し合わすことは、多くの方が書いておられるように独占禁止法に抵触する恐れがあるというから、まさに打つ手なしである。

業界内からようやく「法律で開始日を定めた方が良いのではないか」との声が聞こえてきたが、たしかにこうすることが一番しっくりくるのかもしれない。

いずれにしろ、セール開始時期は実質的に早まっており、どこまでセールの夏物を販売するかは各ブランドや各ショップの品ぞろえの考え方にかかっている。
6月29日から夏物セールを開始し、7月中頃に再値下げをする。
おそらくこの7月中頃の再値下げでも商品は完売しないだろうから、このまま8月のお盆明けまで販売するのか、7月の中頃から秋色夏素材の定価品を立ち上げるのかは、各ショップの考え方一つである。

徹底的にセールハンター顧客に対応するつもりであれば、お盆明けまで再々値下げした商品を叩き売るのも良いだろう。
反対に、セールを早々に切り上げて秋色夏素材の定価品を立ち上げ、秋物へと移行するのも良い。

一番ダメなのは、安全策として、その両方を自店内でやってしまうことである。
これが100坪、200坪、300坪という超大型店ならまだしも、30坪程度の小型店で展開したのでは、セール品と定価品がごちゃ混ぜとなってしまい、ひどく分かりづらい店となってしまう。

小型店・中型店は、安全策を採ることは「二兎追う者一兎をも得ず」という結果を招いてしまうだろう。

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