大阪のファッションイベント、「大阪スタイリングエキスポ」のオープニングに取材も兼ねて出席した。
見ていると軽いデジャヴューに襲われた。2006年2月のだ。

今回のコンセプトはファッション(衣)だけではなく、衣食住すべてをリンクさせた消費者参加型のイベントであるという。しかし、これは2006年2月に開催された「大阪ライフスタイルコレクション」の焼き直しである。
2004年11月で閉幕した「大阪コレクション」の後を受けて2006年に再スタートした。これまでバイヤー向けのコレクションショーだったが、再スタート後は衣食住をリンクさせ、消費者が見られるリアルスタイルのファッションショーを行った。

運営委託されたのはドリームアンドモア。ファッションショーやショップオープニングのプレス代行として定評と実績がある。2006年当時は大々的に一般紙にも採り上げられた。しかし、内部から異論があって2007年の運営からは外されてしまった。
その後2007年から3年間は、緊急処置的イベントとして同じタイトルで、ファッション専門学校対抗ファッションコンテストを行うようになったのだが、まったく効果がわからないイベントだった。

今回4年ぶりにリニューアルされたのだが、なんと2006年に回帰している。これでは何のためにドリームアンドモアを外したのか意味がわからない。

さらにファッションのスタイリングを「Numero TOKYO」(扶桑社)の編集長、田中杏子氏に依頼したのだが、オープニング当日は「パリコレ取材に出かけていまーす」ということでビデオレターでのコメント出演だった。
これには同席していた業界紙記者、出展関係者からも「ひどっ」と苦笑が漏れていた。
スタイリング監修でいくばくかの料金を支払っているはずなのに、オープニングよりもパリコレ取材を優先されてしまうという状態。明らかに舐められていると思うがいかがだろうか?
しかもそれほど著名でない雑誌の編集長にだ。

大阪のファッションイベントを大阪商工会議所主導でやるという状態に無理がある。いくら民間団体だとはいえ、あまりにもお役所的なスタッフが多い。事案も合議制で決まる。
これでは民間企業がリーダーシップを持って運営する東京ガールズコレクション、神戸コレクションには100年経っても追いつけないだろう。

さらに疑問なのが、イベントが2009年2月を最後にリニューアルするにあたって、だれもが積極的に運営をやりたがっていなかったという事実。もっといえば複数の関係者から漏れてきた「協賛金の繰り越しを使ってしまわないといけないからイベントはなんらかの形でやる」という言葉。そこまでやりたくないイベントならやらない方がマシだと思う。行政的予算の消化という悪弊はなんとかならないものだろうか。
極論すれば「3月末の道路工事」となんら変わらない。

申し訳ないが、お役所的団体の主導で盛り上がるようなイベントは、ここ10年見たことがない。過去に「大阪コレクション」からはビューティービーストや20471120などのブランドが全国デビューを果たしている。育成の実績はあるのだから、もうそろそろ店じまいしても良い時期なのではないだろうか。