東京スカイツリーと隣接する大規模商業施設「東京ソラマチ」の開業によって、地元商店街が苦戦しているという報道が続いている。

以前にも書いたように、物販・飲食合わせて300店を越える商業施設「ソラマチ」があれば、買い物も食事・喫茶もすべてソラマチ内で事足りてしまい、地元商店街に立ち寄る必要などまるっきりない。
地元商店街に観光客が流れないのは当然の結果である。
地元商店街は今更何を慌てているのか不思議でならない。それとも本当に観光客が流れてくるとでも考えていたのだろうか。


これについて台東デザイナーズビレッジの鈴木淳村長もブログで述べられている。

http://blog.livedoor.jp/tdv001/archives/53946771.html

地元商店街は、観光客にとっては「非日常」というほど魅力的ではなく、
地元客は「非日常」を求めてソラマチに行ってしまうということでしょう。
自ら変化し、対応する必要性を説いていることについては同感。

開業前は多少賑わっていた地域も、開業後は閑散としてしまっているようです。
私も地元の人が「アルカキットやオリナスがガラガラだから買い物しやすい」と話しているのも聞きました。

2010年暮れぐらいにイトーヨーカドーが曳舟にできているので、
近隣商店街はこれでさらに厳しいことになっているでしょう。

もっとも、スカイツリー開業後の苦戦は予想の範囲内ではなかったでしょうか。
2006年にはスカイツリー候補地として決定しているのですから、
十分な魅力づくりと発信をする時間はあったはずです。



とのことであり、まったく同感である。

地元商店街に対しての報道を見る限りにおいて、まるで「ある朝、目が覚めたら突然スカイツリーが出来上がっていました」というくらいの「急な」印象を受ける。
しかし、実際のところは建設までに何年もかかっており、その間周囲の商店街からはその様子が逐一見えていたはずである。鈴木村長が書いておられるように2006年には建設候補地が決定しているとするなら、開業まで6年間も時間があった。
6年間という時間は、何らかの手立てを講じるには十分な時間である。

地元商店街は6年間何の手だても講じずにただボーっとしていただけなのだろうか?もしそうなら、スカイツリー開業による弊害は、自衛策を講じなかった地元商店街の責任である。

この地元商店街と同じような性癖が繊維産地にもある。
例えば、経産省のジャパンブランド認定事業の助成金は3年が期限である。
当然、3年目が終われば次はない。
ほんの数年前なら、この助成金が終わってもほかの行政からの助成金を取得することができた。
しかし、現在は財政が悪化していることもあり、ほかの助成金も望めない状況にある。

これは、ジャパンブランド事業に認定されたときからわかっていることである。
だから、3年後以降をどうするかを考えてスタートしなくてはならない。
だのに、助成金が終了してから「ワシら次はどうしたら良いのだろうか?」とようやく心配し始める産地企業が何社もある。

その案件については3年前から考えておかなくてはならないのでは?
助成金は「ある日突然に終了」するものではなく、3年後に終わるということは最初からわかっていることである。

6年間無策だった地元商店街、3年間無策だった産地企業。
現在苦境に立たされている原因はどちらも同じである。