スーツ業界が、団塊世代の定年退職による需要激減を緩和するために4つの施策を採っていることを何度か書いた。

1、レディースビジネススーツの強化
2、カジュアルウェアの強化
3、低価格パターンオーダースーツの導入
4、カラオケや結婚式場運営などの異業種参入である。

需要激減に備えているのは、ワーキングユニホーム業界も同じで、大手販売店ワークマンのカジュアルウェア参入も同様の傾向であるといえる。

ワークマンがファッション市場に参入 新業態をSCに出店

https://www.wwdjapan.com/662658

作業着のワークマン(群馬県伊勢崎市、栗山清治・社長)は、新業態のカジュアルウエア店「ワークマンプラス(WORKMAN PLUS)」を東京・立川のショッピングセンター(SC)「ららぽーと立川立飛」に9月5日オープンする。これを手始めに全国のSCに大量出店し、数年後には100店舗、売上高120億円を計画する。主戦場である建設業に関わる労働者が減少傾向にあるため、作業着で培った機能性をスポーツウエアやアウトドアウエアに活用して、新しい需要を開拓する。

とのことである。

新業態の屋号に「プラス」を付けるのは、なんだか2004年当時に、デザインをファッション寄りに一新したユニクロが「ユニクロ プラス」を名乗っていたのと重なる。
「プラス」を付けるのは常道なのだろうか?

Zガンダムの量産機にZプラスがあったり、デルタガンダムの量産型にデルタプラスがあったりするようなものなのだろう。

ワークマンのカジュアル用途は数年前から盛んに「高機能なのに低価格がすごい」とSNSなどで拡散されている。

ワークマンは全国825店舗でプロ向けの作業着を販売しているが、2年前から一般客に向けた3つのPBの販売を始めた。PBは初年度の17年3月期に30億円、18年3月期に60億円を売り上げ、19年3月期は115億円に届く見通し。

100億円を突破する見込みなので一つのブランドとして独立しても良い規模になったといえる。

この記事ではちゃんと触れられているが、ワークマンはワークマン単体として見ていては誤る。

ワークマン単体では800億円弱の売上高があるのだが、それ以上の資金力がワークマンにはある。
知っている人は知っているが、知らない人は業界人でも知らない人が多い。

ワークマンは、売上高8500億円のベイシアグループの企業で、ホームセンターのカインズと同じグループ企業なのである。
800億円でもそれなりのパワーはあるが、8500億円という桁違いの資金力が背景にあることを忘れてはならない。

ワークマンの18年3月期業績は、チェーン全店売上高が797億円、純利益が78億円で7期連続で最高益を更新した。北関東を拠点にして売上高8500億円のベイシアグループに属しており、スーパーのベイシア、ホームセンターのカインズと並ぶ中核企業でもある。

とのことである。

需要減に苦しみ始めたワークウェア業界だが、カジュアルウェア業界への進出は今に始まったことではない。
例えば、ワーキングユニホームメーカー最大手の自重堂だが、量販店向けにカジュアルチノパンやカジュアルシャツを以前から企画生産している。そのほかにも量販店向けにカジュアルパンツなどを企画製造していたワーキングメーカーは数多くあった。

一定の数量は売れて、それなりの売上高にはなったが、各社ともブランドステイタスの向上にはつながらなかった。

ワークマンはそれを打ち破ることができるのかどうかというところに注目が集まる。

個人的な思い付きなのだが、ワークマンは「ワーク」を現場作業や屋外作業に限定するのではなく、オフィスワークにまで範疇を広げてみてはどうか。
吸汗速乾やストレッチ、軽量、防シワなどの機能性合成繊維を主体とするお得意の素材を使って、カジュアルセットアップやカジュアルスーツを低価格で発売してみてはどうだろうか。

ジーユーのスーパーストレットドライスーツのように、合繊主体のカジュアルスーツで、スーツとしても着用できるし、上下バラバラでも着用できるというカジュアルスーツだ。

ユニクロの「感動ジャケット」と「感動パンツ」はセットで定価1万円くらいだ。
ジーユーのセットアップは定価7000円くらいだ。

これらと同等かそれ以下の価格で発売してみてはどうだろうか。

某業界紙では「ユニフォーム担当」は「ワーキング」「オフィス」「白衣」などの分野を兼任する。
オフィスユニフォームとは何かというと、いわゆる事務員が着ている制服で、男性も女性もスーツ調のデザインが多い。
業界紙の大区分では同じユニフォームなのだから、オフィス分野への越境を名目にして、機能性低価格カジュアルスーツへ進出するのはどうだろうか。

ノースフェイスやらヘリーハンセンやらスノーピークやらロゴスやらの強力な競合が犇めくアウトドア分野よりもよほど勝ち目は大きいような気がするが。

ワークマンなら積極的に展開しそうな気がするのだが。

いずれにせよ、大手各社は従来の事業以外に、新規分野への参入をドンドンはたすようになる。
業界やら専門分野やらの壁は崩され、ますますボーダレスな時代になりつつある。

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トウキョウベースの香港店は活況なのか?売上高から入店客数を類推してみたhttps://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n78d0021044a2

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ワーキングユニフォームメーカー、クロダルマのカジュアルっぽいパンツ

カジュアルとワーキングの両業界を攻めているブルーモンスタークロージング(BMC)の商品もどうぞ~