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南充浩 オフィシャルブログ

日本にオールドネイビーは必要か?

2011年8月18日 未分類 0

 先日、米のオールドネイビーが2012年末に日本に進出することを発表した。

米Gap Inc.(ギャップ)が展開するカジュアル衣料ブランド「OLD NAVY(オールド・ネイビー)」が、2012年末に日本へ出店する計画を発表した。北米以外の店舗として初出店。新たな事業計画によると、日本を含む国外において100万人規模の新規顧客獲得を目指すとしている。

http://www.fashionsnap.com/news/2011-08-11/old-navy-japan/

感想だけを述べるなら、
「上陸が遅すぎたのではないか」と思う。
4~5年前に上陸すべきだったと感じる。

よく言われるように、「オールドネイビー」はGAPよりも安い価格帯の商品を扱う。
ユニクロ、ジーユー、H&M、しまむらなどが犇めく中で、低価格ブランドがさらに1つ増えることをそれほど消費者は求めているとは思えない。

それと日本ではGAP自体がオールドネイビーの客層も獲得しているのではないかとも感じる。
というのは、GAPの定価は中価格帯である。高額ではないが、決して低価格でもない。
ジーンズを例に採ると、シーズンによってばらつきがあるが、価格帯はだいたい7900~12000円くらいの間が定価である。
しかし、GAPは時期が来れば定期的に全商品が値下がりする。
例えば定価10500円のジーンズなら、
7900円→5900円→3900円→2900円→1900円

とこんな感じで段階的に値下がりする。
GAPを定価で買う人間は少数派だと思っているが、それでも7900~5900円くらいで購入する消費者はそれなりに存在すると思う。この層が米国でいうところの本来の「GAP」支持層だろう。

筆者はGAPでジーンズを買う際には2900円に下がるまで待つ。
在庫が多ければ1900円まで待ってみる。
この手法によってGAPで3900円以上のパンツを購入したことがない。過去の最高価格が3990円だった。

で、筆者のように日本のGAPには超低価格支持者が少なからず存在していると思う。
Tシャツ類は990円、シャツ類は990~1990円で買う。
ちなみに先日は無地のナロータイを290円で購入した。

すでに超低価格消費者も日本GAPが相当数を取り込んでいる。
これは本来、米国「オールドネイビー」の支持層であろう。
オールドネイビーが日本に上陸して、GAPとどのように住み分けるのだろうか。
GAPは超低価格まで値下げをしない中価格帯ブランドへとその性格を変えるのだろうか?
それとも今と同じ値下げ戦略を採り続けるのだろうか?

その場合は、オールドネイビーとの顧客争奪戦が始まるのではないか?

実際にまだ日本に店舗が出来ていないので、現段階では仮説のみとならざるを得ないが、
ここを読み違えるとオールドネイビーの上陸は失敗に終わるだろう。

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