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南充浩 オフィシャルブログ

JR大阪三越伊勢丹の初年度売上高は400億円台ペース

2011年8月17日 未分類 0

 今年5月4日に開業したJR大阪三越伊勢丹とファッションビル「ルクア」の3カ月合計売上高が、両方とも104億円だったという。

http://mainichi.jp/kansai/news/20110803ddn008020053000c.html

5月4日に開業したJR大阪駅北ビルの百貨店「JR大阪三越伊勢丹」と専門店街「ルクア」は2日、開業3カ月の業績を明らかにし、売上高がともに約104億円で並んだことが分かった。売り場面積が三越伊勢丹の4割に過ぎないルクアだが、3カ月の来店客数で三越伊勢丹を約2割上回ったうえ、年間目標の達成率が三越伊勢丹の倍近い7割に達し、ルクアの好調さがより鮮明となった。

 売上高では、開業2カ月の6月までは三越伊勢丹が約71億円で、ルクアの約69億円を上回っていた。だが7月はルクアが約35億円で三越伊勢丹の約32億円を上回り、3カ月の累計が約104億円で並んだ。年間目標はルクアが250億円、三越伊勢丹が550億円を掲げており、達成率で比較すると、ルクアが41・6%と、三越伊勢丹の18・9%を大きく上回る。

 また、3カ月の来店客数はルクアは約1330万人で、三越伊勢丹の約1080万人を23%上回った。年間目標に対する達成率でもルクアは70・0%と、三越伊勢丹の36・0%を上回った

とのことである。

P5021301

さて、ルクアの初年度売り上げ目標は250億円だがこれを大幅に上回りそうだ。
単純計算すると、1年は12カ月なので、3カ月分を4倍してみると、
104億円×4倍=416億円となる。

一方伊勢丹の年間売り上げ目標は550億円なので、
同じく416億円だと、100億円以上下回ることとなる。

のこり9か月間が、5~8月の3ヶ月間と同じペースで推移するはずはないので、
この数字はあくまでもシミュレーションである。
実際の数字は異なるはずだ。

しかし、JR大阪三越伊勢丹の苦戦は明らかで、JR大阪駅周辺の百貨店では一人負けの様相である。
大丸梅田店が予算を上回り、阪急が前年並みを維持。阪神百貨店は逆に好調という。

JR大阪三越伊勢丹の苦戦の理由は、
ブランドラインナップがショボいことに尽きるのではないだろうか。
これに対して、「周辺百貨店との兼ね合いで思うようなブランドが集まらなかった」という同情論もあるが、そんなことは承知したうえでの最後発出店だろう。同情する必要は一切ない。

ただ、同じくJR京都伊勢丹も開業時には営業成績は芳しくなかったが、ジワジワと売り上げを改善してきた実績がある。このため、JR京都伊勢丹方式で大阪伊勢丹も復活するのではないか?という予測もある。
もちろん、その可能性は否定できない。
しかし、大阪伊勢丹には不幸なことにルクアが隣にある。
人気の高いブランドは軒並みルクアに入店しており、ファッション購買者はルクアだけで需要が事足りる。
言ってみれば、伊勢丹はあまり必要とされていない。

そういう観点で見るなら、京都伊勢丹のような復活はあまり期待できないのかもしれない。

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