南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

2016年11月

ダイソーで洗濯ネットを買うついでにハリスツイード雑貨を見てきた

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 先日、洗濯ネットを買おうとダイソーへ行ったら、ポーチに続いてハリスツイード使いの手袋が販売されていた。価格は900円。500~600円のポーチより高くてダイソーの中ではトップクラスに高い商品となっている。

ちなみに離婚してから(されて?から)丸3年間、洗濯ネットがない生活を送っていたが、洗濯での衣類の傷みを軽減するためにやはり洗濯ネットは必要だと強く感じていた。

スーパー万代で洗濯ネットを見ると、250円くらいの価格が付けられている。
250円でも良いのだが、念のためにダイソーを調べると100円で売られていた。
しかも万代だと目の粗いネットしかなかったが、ダイソーは目の細かいのと目の粗いのの両方がそろっている。

クリーニング店、クリーニングビーを経営する壁下陽一氏から、買い終わったときにTwitterで「目の細かい方を買うべきですよ」とアドバイスをいただいたが、こういうのは買う前に聞きたかったと思う。(笑)

幸いにもアドバイスなしで目の細かい方を買っていたので、我ながら家事力がアップしていることに気が付いた。

万代で250円、ダイソーで100円なら、絶対に安い方で買う。
万代の洗濯ネットに特別な機能が付いているなら話は別だが、普通の洗濯ネットなら、人は絶対に安い方のダイソーで買う。
それが自然な消費行動であり、安い方を買うことは、特別な商品、特別な機能、特別なサービスをすること以外では押しとどめることは不可能である。

それはさておき。

ダイソーのハリスツイード攻勢はまだまだ続いている。

このブログでも書いたが、ダイソーがなぜハリスツイードを使った商品を安く販売できるかというと、生地の使用量が少ないからである。
例えば1メートル2000円の生地でも1個あたりに10センチしか使わなければ、1個当たりの生地代は200円で済む。そういうことである。

これをもう少し説明した記事がある。

しまむらやダイソーでも売っている…ハリスツイードって安いものだったの?!
http://topseller.style/archives/1272

メンズのジャケットの要尺は150㎝巾なら170~200㎝くらいです。
つまりケチっても150㎝×170㎝のハリスツイードの生地を使用してます。
面積出しましょう、
150×170=25500平方センチメートルです。
 
ダイソーのハリスツイードの商品は
手のひらサイズのがま口から大きめのポーチまで大小様々ですが、ざっくり均すと12㎝×10㎝くらいで1個作ってる感じがします。
同じく面積出しましょう、
120平方センチメートルです。
 
ジャケット1着分の生地で中心価格500円のダイソーハリスツイードは何個できますか?
25500÷120=212.5個
ざっくり計算なので200個としましょう。
500円×200個=10万円
 
ですが
メンズのハリスツイードのジャケット、
10万円してますか?
 
SHIPSで4万3000円
NEWYORKER BY KEITA MARUYAMAで6万9000円
CIVILIZEDで7万5000円
でした。
 
かなりざっくりな計算をしましたが
決してアパレルブランドがぼったくっていた訳ではないことが分かりますでしょうか。

とのことで、こういうことである。

個人的にはシップスの価格設定が低くて大丈夫だろうかと思ってしまう。(笑)

あと、どうでもよいことだが、しまむらもハリスツイードのリュックやスニーカーを販売していた。スニーカーはかかとの外側部分にハリスツイードラベルがデカデカと貼り付けられていたのだが、先日、それを履いている若い女性を電車の中で見かけたが、かかとの外側にデカいラベルが貼り付けられているのは、店頭に並んでいる状態よりもダサく見えた。(笑)

カシミヤニットやダウンジャケットも安い商品が定着しているが、安い商品は安く製造販売できるように工夫がされている。

1、製造量がケタ外れに大きい。いわゆるスケールメリットで1個あたりの製造代を下げている
2、原料の使用量が少ない
3、不要な中間マージンをできるだけ削減している
4、原料の等級が最上級、上級ではない(決して粗悪品ではない)

だいたいこんなところだろうか。

例えば、ウルトラライトダウンをはじめとする各社の軽量ダウンは、1と2の要素が大きいだろう。
もちろん4も当てはまる。

3は一概には言えない。低価格品を実現するために仲介料などの新たなマージンが発生している場合がある(笑)。

カシミヤニットだって、カシミヤの使用量を減らしてめちゃくちゃ薄い生地にすれば、理論的にはもっと低価格で商品を製造販売することが可能である。

こういう工夫を凝らすことで、これまで「高級」とされてきた素材を低価格で販売することが可能になる。
じゃあ、高級とされてきた素材を使った商品を、高級なままで売りたいブランドやショップは何か工夫を凝らしているのだろうか?

十年一日のごとく「この風合いガー」「本物ガー」「職人ガー」と言い続けているだけではないのか?

そこを見直すことなしに「今の消費者は違いがわからない」と嘆いても無駄であろう。だって、違いがわかるように説明していないし、見せてもいないから。

昨日も書いたが、着物業界もファッション業界も同じで「今までのままでもっと売れたい」というのは単なるワガママでしかない。
もっと売りたいなら、商品づくり・売り方・見せ方を工夫すべきだろう。

それにしても最近、洋服を買ってもあんまりうれしいとは思わなくなってきた。筆者自身の業界での勤続疲労だろう。あまり感動もワクワクも衣料品に対しては感じなくなってきた。
もう一つは老化だろう。心身ともに老化が進んでいる。

実は洗濯ネットが手に入ったことの方が予想以上に喜びが大きい。

老化が進む筆者にとって、「ものすごくほしい」「どうしても手に入れたい」と思えるような商材は洋服以外もなくなりつつある。ガンプラだって切実に欲しいわけではない。製造中止になった品番を高値で競り落とすほどの情熱もない。なかったらないなりに過ごせる。

もしかしたら、世間一般もそういう心持ち(老化という意味ではなく)なのではないかとも思う。
切実に欲しい物がない、周りにある商品もそれなりのクオリティと機能性がある、なければないなりに生活に支障がない、こういうところが消費不振につながっているのではないかと思う。











帝人フロンティアが和装向け合繊素材ブランドを発表

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 先日、帝人フロンティから着物向けの機能素材ブランドが発表された。

http://www2.teijin-frontier.com/news/161115.html

「華月™」は、これまで当社がスポーツウェアやファッション素材の開発を通して培ってきた技術を活かし、それらを日本の着物と融合させることにより新たな価値を創造する和装向け機能素材群の新ブランドです。

・家庭用洗濯機で製品の丸洗いが可能
・洗濯後にノーアイロンで着用可能
・吸汗・速乾性に優れる
・着用時にシワになりにくい
・色あせ・黄変の心配が少ない
・保存時の虫くい・カビの発生などの心配が少ない

とある。
いわゆるポリエステルなどの合繊を使用した和装向けの機能素材ということになる。

斬新さや新規性に欠けることが多い帝人フロンティアとしては思い切った取り組みだと思うし、率直に評価したい。

着物を着用しない人間からすると、着物はやたらとハードルが高い。

1、価格が高い
2、洗濯、メンテナンス、保管方法がめんどくさい
3、着慣れた人は別として自分で着ることができない
4、動きにくい

などなどがあるから、個人的には一生着物を着ることはないと思う。

が、それでも和装業界として生きていかねばならない人々もいるから、やはり市場規模は最低限として現在の3000億円内外は維持しなくてはならない。
できれば、市場規模、着用人口を増やしたいのだろうが、現在のすべてを墨守したままで、市場規模・着用人口を増やしたいというのは、筆者からすれば単なるワガママにしか映らない。

先ほど挙げた1~4のうちの少なくともどれか1つは改良されなくては、市場規模・着用人口は絶対に増えない。

今回の帝人フロンティアの提案は、2を解決することができる。
もしかしたら1も解決できるかもしれない。

ちなみに帝人フロンティアは

「華月™」は 2017年夏の浴衣用途から展開を開始し、初年度(2017年度)は3千万円、2018年度は6千万円、2020年度には1億円の売上を目指します。

としており、まあ、順当な規模設定ではないかと思う。
それほど巨額に売れる要素が着物というジャンルにはない。

以前にもこのブログで何度か和装のことを書いているが、着用しない筆者からすると、シルクは高級で単価が高い反面、「洗濯、メンテナンス、保管方法が煩雑」というイメージがあり、よほどの数寄者でなければわざわざ手を出そうとは思わないと感じる。

じゃあ、シルク以外の素材、例えば綿や合繊などを使った着物をもっと売り出せばどうかと思って書いてみたのだが、案の定、和装関係者から「昔から合繊着物はあったが、売れなかった」という書き込みがあり、その行間には「だからシルクが売りたい」という思いがにじみ出ていて鼻白んだ。

まだ、こんなことを言っているのか、往年の栄華が忘れらないんだな。あほくさ。

というのが筆者の感想である。

今までの着物と商法では売れなくなっているんだから、商材か売り方かを最低でもどちらかを変えなくては絶対に売れない。個人的には両方を変えるべきだと思っているが。

ところで、シルク以外の素材の着物は昔から売れなかったというのは本当だろうか?
矢野経済研究所のこんなグラフがある。

平成25年までしかないが、26年、27年も着物市場規模はそれほど変わっていないのでほぼ横ばいが続くと推測される。

kimono-gyoukai-yanokenkyuujo



正絹の着物の売れ行きはピーク時は1兆2000億円を越えていたが、今は2000億円にまで低下している。実に84%減である。

正絹以外の着物の売れ行きはピーク時は2000億円強しかなかったが、今でも1000億円くらいはある。こちらも減っているが50%減程度にとどまっている。

正絹と正絹以外の着物の売れ行きはピーク時だと6倍前後あったが、今では2倍にまで差は縮まっている。

個々の店やメーカーの事情は異なるかもしれないが、業界全体で見た場合、異素材(正絹以外)の着物の売れ行きはたしかに減っているが、正絹の着物よりも減り幅が小さく、現在では正絹着物の売上高との差はかなり縮まっているといえる。

これでもまだ「異素材着物は今も昔も売れない」といえるのだろうか。

それほどに正絹着物が素晴らしいならなぜ売上高84%減になるほどに消費者に見放されているのか。

このグラフは売上高なので、正絹着物の単価の高さと異素材着物の安さを考慮すると、もしかしたら販売枚数は2倍も差がないかもしれない。販売枚数の差はもっと小さいのではないかとも考えられる。

「正絹のスバラシサガー」「本物ガー」という人々は、どうしてそこまで販売量が減ったのかを冷静に直視する必要がある。

やたらと高い着物の入門ハードルを下げることが、着用人口の増加に寄与すると思うが、このまま商業的には滅んでしまって無形文化財のような存在を業界が目指したいなら、それはそれで一つの選択だろう。筆者のような部外者がとやかく言うことではない。

しかし、もっと売りたい・着用人口を増やしたいと本気で考えるなら、帝人フロンティアのようなアプローチも考えるべきだろう。

繰り返すが、「今までのままで売れたい」というのは根拠なき願望で、実現不可能な夢物語としかいえない。

着物 東レシルック 白無地 バイアス 半衿
京都半衿風呂敷和装卸協同組合








ファミリーセールに見る老舗アパレルの激動

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 アパレル企業にはファミリーセールと呼ばれる会員向けのセールがある。
業界の人はおなじみだろう。

2~3日間、どこかのホールを借りたり自社の倉庫で、定価の半額くらいで商品を販売する。
もともとは社員の家族、親族を呼んでの割安販売だったのでファミリーセールという名称になったが、現在は赤の他人が圧倒的に来場する格安販売イベントとなっている。

だいたいのアパレル企業が、以前は5~7月、11月~12月の年2回のペースで開催しており、我々は、「あれが夏冬の社員のボーナスの原資になる」と言い合っていたものだった。

97年の山一・拓銀倒産ショック以降、洋服不振が強まり始め、過剰在庫を軽減しつつ、収入を増やす目的からかファミリーセールを乱発する企業も増えた。

97年に繊維業界紙に入社すると、さまざまな取材先からファミリーセールの案内をいただくようになった。
オンワード樫山、ワールド、ジョイックスコーポレーション、ヤマトインターナショナル、伊藤忠商事、大賀などから案内をいただき、実際に足を運んで買い物をした。

2005年ごろからファミリーセールに足を運ぶ回数が減った。
理由はいくつかある。

1、日程が合わないことがある
2、会場が遠方過ぎて行くのがめんどくさい
3、思ったほど割引率が高くない
4、ファミリーセールに行かなくても安い商品が年中手に入るようになった

という感じである。

1はどうしようもない。また日程が合うときに行くほかない。

2は、ワールドやジョイックスコーポレーションである。
ワールドは神戸、ジョイックスコーポレーションは昔、加古川で、今は明石で開催するがいずれも遠い。
移動時間と電車やバスの運賃を考えるとめんどくさくてもったいない。
そういう理由で行かなくなった。

3は、オンワード樫山で、今はどれくらいの割引率かしらないが、90年代後半とか2000年ごろは定価の3割引き程度で、それなら何もわざわざホールに足を運ばなくても通常の商業施設の夏冬のバーゲンで事足りる。

4が一番深刻だと思うが、筆者はこの理由でファミリーセールに熱心ではなくなった。
他の方々はどうだろうか?

コスパを最重視する筆者がどうして2005年ごろまでファミリーセールに定期的に足を運んでいたかというと、その当時は安い商品と、いわゆる「メーカー物」と呼ばれる百貨店・専門店向けアパレルの商品の見た目が圧倒的に違っていたからである。

安いに越したことはないが、量販店や低価格店で売られていた洋服は明らかに見た目がダサかった。
これはユニクロ、無印良品も同様である。
2005年までのユニクロ、無印良品の洋服の見た目は圧倒的にダサかった。

色・柄がなんだかおかしいし、シルエットも変だ。それにやたらとデカい。
襟や袖口などのディテールも違う。

確かに価格は魅力的だったし、生地や縫製の品質もそれなりに良いと言われていたが、見た目が圧倒的にダメだった。

だから、いわゆる「見た目の良い」洋服を安くで買おうと思ったら、夏冬のバーゲンかファミリーセールくらいしか選択肢がなかった。
ケチな筆者が夏冬のバーゲン、ファミリーセールで各ブランドの商品を買っていたのはそういう理由があった。

2005年ごろから低価格ブランドの見た目がマシになった。
この時期からユニクロを買うようになった。それまでにユニクロで買ったのは、ブーム時のフリース1枚とTシャツを数枚程度だけだった。

2016年に買い物をしたブランドは、ユニクロ、無印良品、ライトオン、ジーンズメイト、ジーユーの5つのみである。あと西友と(笑)。

低価格品と百貨店・専門店向けアパレルブランドの商品との「見た目の格差」がなくなった現在、ファミリーセールに通う必要性がほぼなくなってしまった。

年2回、毎回通うファミリーセールはヤマトインターナショナルのみになってしまった。

そのヤマトインターナショナルのファミリーセールが25、26日に大阪で開催された。
来年2月末以降にエーグルの事業譲渡が発表されているので、エーグルがファミリーセールに出品されるのはこれが最後になると考えられる。

ヤマトインターナショナルのファミリーセールは定価の半額が原則なので、エーグルは半額になっても高い。
しかし、人気はやっぱりあって、いつもエーグルコーナーは黒山の人だかりである。

ここ3年は、オグランジャパンの肌着やクロコダイルの靴下くらいしか買わなくなってしまったが、とりあえず恒例行事として足を運んでみた。顔見知りの社員も何人かおられるので声をかけることも目的にある。

ヤマトインターナショナルはクロコダイル、エーグルが基幹ブランドだが、ジーンズチェーン店向けにカーニーハウス、ユニバーシティオブオックスフォード、ジーンコックスなどのブランドも長らく展開している。

筆者も洋服販売員時代にオックスフォードを店舗で扱っていた。

もともとはカーニーハウスが低価格、オックスフォードがその上という価格帯でのすみわけがあった。
カーニーハウスだとポロシャツやカットソーが2900~4900円だが、オックスフォードはシャツが6000~8000円、ジャケットが19000~29000円くらいだったが、近年はこのすみわけが崩れており、カーニーハウスが値上がりしていた。

過去には、グロウベックやペリフェリックなどのブランドがあったが廃止になっている。
モード系カジュアルのグロウベックはあまり好きなテイストではなかったが、フレンチトラッドのペリフェリックはそこそこの高価格だったが好きで何枚か半額以下で購入していまだに着用している。

ヒロミチ・ナカノというブランドも前回まではあったが今回はなくなっていた。

さて、そのカーニーハウスとオックスフォードも廃止が決定したと、前回の夏のファミリーセールで社員から伺った。今回がカーニーハウスとオックスフォード、それからレディースのジーンコックスが出品される最後になる。

最後だからだろう。いつもよりこれらのブランドの割引率は高かった。
1000円、2000円という価格の商品が多く出品されており、本来買うつもりはなかったが1000円に値下がりしたヘビーオンスのチェック柄ワークシャツと、ウール・ナイロン混の無地セーターを買ってしまった。

肌着は西友で先日、4枚1000円のレナウンのを買っているので必要ない。今回は買わなかった。

これくらいで終わろうと思って、順路を進むと、基幹ブランド「クロコダイル」コーナーがあった。
以前にクロコダイルでも格安に値下げされたダウンベストを2枚ほど買っているが、本来は50代向けカジュアルなのであまり愛用しない。
クロコダイルの一画にクロコダイルトーキョーという少し若向きのラインがあったが、本来それは高いので、半額でも筆者は買わないことが多い。

ところが何の気なしに防寒アウター類の値段を見ると激安である。
5200~7400円である。
定価はいずれも2万円を越えている。

で、ついついその中の1枚であるグレーとネイビーのチェック柄ピーコートを買ってしまった。
定価28000円が5600円に値下げされており、実に8割引きである。

IMG_2048

(5600円で買ったチェック柄ピーコート)



使用素材の表示が少しイイ加減で(笑)、ウール・ポリエステル・その他としか書かれておらず、その配合比率が明示されていない。
しかし、触感としてはかなり上質な感じで、ユニクロや無印良品はともかく、ジーユーやウィゴー、H&Mあたりのブランドの素材とは比べ物にならないほど高級感がある。

全体的(袖、背中)に薄い中綿が入っており、これ1枚でほぼ完全な防寒ができる。

さすがは定価28000円(税抜き)といったところで、これが5600円(税抜き)で買えるのはかなり値打ちがある。

社員に尋ねると、このラインもなくなるそうで、ヤマトインターナショナルは「クロコダイル」本体のみのブランド展開になるのだという。
今後、新たなブランドをライセンス生産する予定だというがどんなブランドかはまだ発表されていない。

それにしても、来春から「クロコダイル」と新ブランドのみの展開となったら、これまで同様のファミリーセールを開催することは難しくなるだろう。

長らく親しんできたカーニーハウスやオックスフォードなどのブランドがなくなってしまうのもなんだか寂しく、クロコダイルのみなら自分がファミリーセールに足を運ぶ理由もほとんどなくなってしまう。

ちなみに、ジーンズチェーン店からはカーニーハウスやオックスフォードの存続要望が出されたため、担当チーム(オックスフォードとカーニーハウスの部署は同じ)がすでに独立起業して新たなブランド名で、ジーンズチェーン店への卸売りを開始していると、これも残った社員から教えてもらった。

それにしても、すさまじい激動である。

上場企業であり、老舗でもあるヤマトインターナショナルには何とかこの激動を乗り切ってもらいたいと思わずにはいられない。










ジーユーと西友で買ったお買い得品

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 今日はお気楽に。

今週買ったお買い得品を。

まず、ジーユーのニット帽を買った。
以前、元嫁にニット帽が似合っていないと言われてからニット帽は被らなかったのだが、朝起きてゴミを捨てに行く際に、寝ぐせのついた髪の毛を剥き出しにするのはアレなので、いつも中折れ帽をかぶっていたのだが、それもなんだかおかしいので、ゴミ捨て場行きのニット帽が欲しいと思っていた。

ゴミ捨て場行きのニット帽に大枚をはたくのは絶対に嫌だから安ければ安いほど良い。
上限は1000円前後だと定めていたのだが、今まであまり買う機会がなかった。

ジーユーが10周年記念でニット帽を390円均一で売っていたので買った。

種類がいくつかあったのだが、山田耕史さんは、毛糸っぽいアクリル100%のニット帽を推薦しておられたが、個人的に頭から汗をよくかくので、そんな暖かい素材の物は要らない。

アクリル56%・綿44%のニット帽を選んだ。
肌ざわり質感ともに冬用ではなく、春秋用といった感じで、梅雨前くらいまでかぶれそうな感じがする。

IMG_2041



これは元値が790円で、それが590円に下がり、それが期間限定で390円にまで下げられていた。
価格からすると品質も十分だろう。
これでゴミ捨て場にも心軽く行けるようになった。

次に西友に向かった。

西友にはレナウンのボクサーブリーフが4枚1000円で売られていた。
レナウンは百貨店アパレルというイメージがあるが昔から量販店にも卸売りをしており、その量販部門が企画製造した商品だろうが、これは安い。破格値である。

ユニクロやジーユーよりも格段に安く、1枚250円である。

無地が綿54%・ポリエステル46%、ボーダー柄がポリエステル65%・綿35%である。
「肌着は綿100%でないと」という中高年もおられるが、ポリエステルが混じっていたほうが早く乾く丈夫で長持ちする。

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オグランの綿100%ボクサーブリーフより、イトーヨーカドーで5年前に買ったポリエステル混のボクサーブリーフの方がはるかに持ちが良い。
ちなみにオグランのボクサーブリーフはヤマトインターナショナルのファミリーセールで1枚500円で買っているが、イトーヨーカドーで買ったのは夏のバーゲンの末期で、たしか200円くらいに値下がりしていた。

丈夫さでもコストパフォーマンスでもイトーヨーカドーの圧勝である。

今回の西友で買ったレナウンもポリエステルが混じっているから丈夫だろうと期待している。

しかし、西友にはお買い得品が多い。
今回は買わなかったが、10足1000円の靴下もあった。
これを1パック買えば1年くらいは靴下を買わずに済むから、来週か再来週にでも買ってみたいと思う。

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1足100円ということになり、これはバッタ屋に並んでいる処分品とほぼ同じ値段である。

それほどのお買い得品があまり減らずに、売り場ワゴンで山盛りになっている状態が衣料品デフレのすさまじさを物語っている。

それ以外だと、このブラックの迷彩柄ネクタイだ。
これは経糸がポリエステル、緯糸にシルクを打ち込んで織り柄で迷彩を表現している。
それでいて価格は定価で1900円。

IMG_2036




どんなクオリティの芯地を使っているのかはわからないが、使用している生地のクオリティとデザイン性は十分で、1900円なら破格値ともいえる。

ブラックを基調とするモード系ブランドの店に混ざっていても違和感はない。
なんならラベルを取り換えてコムサ・デ・モードの店頭に並べておいても顧客はおろか、スタッフも違和感を感じないだろう。

半額に値下がりしたら買ってみたいと思う。

1足100円の靴下、それにこの迷彩柄ネクタイ、ともにデザイン性は悪くない。
それでいてこの価格だし、生地の品質も決して粗悪品ではない。

使用素材だとか見た目のデザイン性だとかでは、これらの超低価格品と百貨店ブランドとの区別がほとんどできなくなってしまっている。

かつてのDCブーム期は、DCブランド商品と量販店商品との見た目が明らかに違っていた。
だから多くの人は高いDCブランドで買っていたのだが、ここまで見た目が変わらなくなると、安い方でもかまわないという人が増えるのは当然の結果といえる。

だから中高級品は、使用素材とか見た目のデザインも大事だが、そこにフォーカスを当てすぎた売り方をすれば、かならず低価格品との価格競争に巻き込まれてしまう。そこを理解するところからでないとブランド再構築なんて永遠に絵に描いた餅のままである。












取り扱いブランドしかセールスポイントがない小売店は確実に滅びる

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 先日、知り合いから呼び出されて相談をされた。
その知り合いの友人が、今年春に洋服店を開業したのだがさっぱり売れないそうで、どうしたらよいのかという相談だった。

そんなものが即座に打開できるなら、今頃筆者も洋服店を開業しているし、コンサルタントとしてももっと高額な報酬を得られるだろう。

で、どんな概要の店かというと、堀江だとか南船場だとか中崎町といった「大規模繁華街に隣接した地域」に小規模な路面店を出店したらしい。
扱っているのはおもにヤング向けメンズカジュアルブランド。価格は高い。
もちろんオリジナル商品はなく、すべて仕入れている。

扱っているブランドは、雑誌「RUDO」に載るようなオラオラ系?チンピラ系?みたいなブランドらしい。

そもそも高額なヤングメンズカジュアルなんて一番消費が低調なジャンルだし、RUDO的なテイストはその中でもあまり広い層には好まれない。
ニッチな中でもさらにニッチな方向に入ってしまっている。

手持ち資金であと何年暮らせるのかしらないが、手持ち資金が尽きるまで、地道に固定客づくりに励むしかない。
例えば、手書きでサンキューレターを送ったり、新商品入荷の案内を送ったりだ。

知り合いからの与えてもらったその店とオーナーの情報を分析するとすべてにおいての見通しが甘い。甘すぎる。クリスピークリームドーナツくらい激甘である。

たとえば、現在仕入れているブランドにしても自身がファンだったため、「このブランドを扱えば、ファンが買いに来るだろう」という根拠なき楽観論に支えられている。

しかし、冷静に考えてもらいたい。
小規模な専門店、ブティック、セレクトショップは、その「Aブランド(仮名)」の商品を全型扱っているわけではない。数型~10数型程度である。
なぜならオンリーショップではなく、専門店だから。

当然、いくつかのブランドから何型かだけを仕入れて店頭に並べて販売する。

そうすると「Aブランド」のファンからすると、わざわざそんな無名の小規模店に行くよりも、ブランドの直営店やオンリーショップ、またはブランドのネット通販に行った方が、そのAブランドの全型が見られる。
ブランドファンなら、数型を抜き出して並べている店よりも直営店・オンリーショップ、直営ネット通販に行くのは当然である。

逆にブランドファンのくせになぜファン心理が読めないのか不思議でならない。
ブランドファンからするとその小規模店へわざわざ行くメリットがまるでない。

となると、そのブランドを扱っていることがセールスポイントではなく、その店で買うセールスポイントをほかの部分に求めなくてはならない。
オーナーはブランドを扱っていること以外のセールスポイントを作らねばならないし、それを多くの消費者に知らしめなくてはならない。
知られていないのは存在しないのも同然だからだ。

その時、知り合いが「RUDOなんて柄の悪い雑誌に載っているブランドなのに、そのオーナーがコーディネイトすると非常に上品なカジュアルになる」と言った。

じゃあ、それを強みにしてみてはどうだろうか。

オーナーのコーディネイトをセールスポイントにする。
「あのガラの悪い〇〇ブランドを使ってもこんなにトラッドに仕上がります」みたいな感じでだ。

何なら、毎週とか毎月とか期間を決めて、自店の商品で作ったオーナーお薦めコーディネイトを撮影して、ブログに掲載したり、メールで購入実績者全員に送るとか、そういう販促をしてみてはどうか。
店でコーディネイト大会とかコーディネイトセミナーを開催してみても良い。

もちろん即効性はない。しかし、何もしなければ状況は絶対に好転しないことだけは確実だから、中長期的な効果を期待して地道な取り組みをするほかない。

業界の多くの方々はこのオーナーの見通しの甘さに苦笑しておられるのではないかと思うが、ちょっと残酷な言い方をすると、苦戦傾向の専門店の多くがこの激甘オーナーと大差のない思考をしておられると感じる。


いわく「一番受注が付いた品番をちょうだい」
いわく「人気ブランド〇〇が入荷できたから期待できる」
いわく「大手の〇〇も仕入れているブランドを入荷した」

などなどである。

どれも展示会場でよく耳にする妄言である。

人気ブランド〇〇がほんの数型入ったところで、そのブランドのファンはあなたのお店には来ません。
なぜならブランドの直営店やオンリーショップの方が品ぞろえが良いから。

「デュベティカのダウンジャケット入荷」なんて言っても、デュベティカの直営店やオンリーショップに行った方がはるかに選択肢が広がる。ファンなら絶対にそっちへ行くだろう。

大手の〇〇が仕入れたブランドだから何ですか?

大手の〇〇の方が、店も広いし取扱型数も多い。何なら大手の〇〇はまだ資金的に余裕があるから様々な広報宣伝・販促活動ができるからそちらの方が消費者を集めやすい。

一番受注が付いた商品ということはどの店にも並んでいるということですよね?

じゃあ、品ぞろえが一番豊富な店が勝つということになる。

もちろん、店において取り扱いブランドは重要だが、それのみに過度に依存していると、直営店やオンリーショップ、大型店に絶対に負けてしまう。

激甘オーナーと同じく、個々の店が「取り扱いブランド以外」のセールスポイントを作り上げる必要がある。
それができない小規模専門店は残念ながら淘汰されるほかない。

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2016-11-24



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