南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

2015年11月

海外進出が成功に結びつくとは限らない

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 先日、こんな記事を拝読した。

タイトルに興味を持った。

アパレルの常識を変えたワールドとZARA、
なぜ明暗が分かれたのか
http://diamond.jp/articles/-/81941


である。

随分と興味深い比較論のようだ。
これまでファストファッションとよばれるグローバルSPAブランドとの比較対象となった国内ブランドはユニクロだった。

「ユニクロ帝国の光と影」でもその著者はZARAとの比較を行っている。

そのグローバルSPAと国内アパレルの大手、ワールドとの比較はなかなか興味深い。
そう思って記事を読み始めた。

が、期待外れも良いところだった。

3ページ目にこんな結論が出されている。引用しよう。

ザラとワールド、
明暗が分かれた最大の要因

佐藤 近年、ワールドの業績は低迷し、現在、リストラを推進しています。ザラとワールドはともにオペレーションに優れた会社でありながら、業績に差が出た理由は何だと思いますか。

ラマン 海外戦略だと思います。今、成功しているアパレルメーカーは海外進出によって成長しています。ザラがスペインの国内市場だけでビジネスをしていたら、これほど成長していなかったでしょう。



とのことであるが、アホらしくて話にならない。
海外進出をしていないからワールドがダメになったということらしいが、ワールドはすでに90年代後半に海外進出をしている。
ワールドだけじゃない。イトキンもオンワード樫山も大手は90年代後半に海外進出している。

進出先は中国だった。

結果をいうと2005年くらいまでで全社失敗している。
オンワード樫山のICBというブランドはこれはアジア進出のためのブランドだったが、2005年以降はどうだ?
ICBなんていうブランド名は業界ではほとんど耳にしない。






近隣国への進出は海外進出と言わないなんて詭弁を弄されそうだが、たとえば、日本に上陸して話題を集めた北欧の雑貨ブランド「フライングタイガー」だが、ふれこみとしてはグローバル雑貨ブランドだったが、日本以外のほとんどの直営店はヨーロッパにしかなかった。
近隣諸国にしか進出していないのに、グローバルブランドを名乗っていたわけである。
自発的に名乗ったのか、また例のごとくメディアがピントのズレた冠をかぶせたのかは知らないが。

フライングタイガーが近隣国にしか出店していないのにグローバルブランドを名乗れるのなら、ワールドらの中国進出も立派にグローバルブランドを目指した海外進出といえるだろう。
彼らは結果的には失敗したが。
失敗した理由は彼らが現地にローカライズできなかったからだ。

ローカライズできなくて撤退したグローバル企業なんて掃いて捨てるほどある。
カルフールとテスコはその典型だろう。
ウォルマートも鳴かず飛ばずだ。
別にローカライズが下手くそなのは日本アパレルだけではない。米国企業も英国企業も仏国企業も下手くそな企業はとことん下手くそなのである。

ワールドとZARAを分けたのは海外進出ではない。

ワールドはPOSレジとそれに連動したQRシステムでどんどんと売れ筋商品を深追いするシステムを確立した。
POSで読み取ったデータをQR対応で生産して10日後とか2週間後くらいにはまた店頭に並べる。
売れ筋をとことん追求するのはビジネスの基本ともいえるが、ファッション衣料ではとことん補充することが逆にマイナスに作用することもある。

10日後にはまた店頭に補充されるとわかっていたら、消費者は「今すぐに」買わなくなる。
どうせ後日来ても商品は残っているのだ。
今、わざわざ買う必要はない。
夏冬のバーゲン時期まで待ってもおそらく残っているだろう。
だったらバーゲンまで待った方がお得である。



ZARAの商品は売り切れ御免である。
店頭で売り切れた商品を追加補充することはめったにない。
だから今買わないといけないという危機感を覚える。

ZARAの店頭を見ると、メンズはけっこう投げ売り価格まで値下がりしていることが多いが、ZARAのメインはレディースである。レディースではメンズほど投げ売り商品がない。
ある商社関係者によると、ZARAの全世界売上高の男女構成比は圧倒的にレディースが多いそうである。
その人によると、売上高の8割~9割がレディースだそうだ。

各店舗にはおそらく1型あたり30枚とか50枚くらいを配布しているのだろう。

個人経営の専門店から見れば、多いと感じる枚数だが、ZARAからするとそんなに多くない。
通常、30枚とか50枚なんて小ロットを縫製したら、縫製工賃は割高になるのだが、ZARAは世界中に店舗があるから、たとえ1店舗50枚ずつ配布しても生産数量からいうと何万枚という枚数になる。

だから縫製工賃を安く抑え、店頭販売価格も安くできる。

ZARAとワールドを比べたいのであれば、売り切れ御免とPOSとQRで売れ筋をとことんまで追求した体制とを比較すべきである。
その上で、ファッション衣料にはどちらの方法が適切なのかということを考えなくてはならない。

そうでなくて、「海外進出」にその答えを見出すのなら、それは業界をミスリードするだけに終わる。
今回の記事なんて素直に読めば「成功するには海外進出すべき」としか読めない。

海外進出が成功のカギなら、なぜ2000年代前半に中国へ進出したワールドがこれほどまでにボロボロになっているのか。

過去にどれだけの企業がこういう無責任な海外進出論に踊らされたことか。


ユニクロ対ZARA
齊藤 孝浩
日本経済新聞出版社
2014-11-20







ウェブサイトを開設してもすぐには集客できない

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 衣料品の店頭の販売不振を打開する一つの方策としてウェブ通販が注目されて久しい。
たしかにウェブ通販全体の売上高は伸び続けている。

最近では、ウェブ通販なんて利用したこともないであろう、ナンタラ組合とかナンタラ協議会のおエライサンまでが、ウェブ通販こそ消費不振を一気に解決できる魔法の杖のように思っているかのような発言が続いており、笑えてしまう。
下手な漫才を聞くより笑えるのではないか。

現在、かなりの小規模ブランドでもウェブ通販を行っている。
アマゾンやら楽天に出品している場合もあるし、自社サイトに通販機能を持たせている場合もある。

また産地組合やら生地製造企業がオリジナル製品を自社サイトで通販しているというケースも増えた。

しかし、実際のところ、ウェブサイトというのは開設しただけでは誰も訪問してくれないのが実情である。
開設したばかりのサイトは極めて訪問者が少ない。
当然、通販を利用してくれる客も極めて少ない。
訪問者が少ないのにそこで物を買ってくれる人が多いはずがない。


実際にいくつか自社サイトで通販を行っている小規模ブランドと話をしたことがあるが、ほとんど売れていないと答えたところが多かった。
売れているとしてもかなり少額で、実店舗販売や卸売りの方が売上高が圧倒的に多く、ウェブ販売は補完的役割だった。

現に、産地組合やら生地製造企業のウェブ通販もあまり売れていない。
なぜエライサン方は自分のところのウェブ通販がほとんど売れていないのに、ウェブ通販に対してそんなに期待できるのだろうかと不思議でならない。

たしかに全体的に見ればウェブ通販はまだ伸びしろがある。
どこかで限界点に達するとしてもまだ何年間かは伸びるだろう。

けれども現状を見ると、比較的新しいウェブ通販という分野でさえも大きな売上高を稼いでいるのは大手企業に限定されている。
先ほども書いたように、新規参入組や小規模事業者は苦戦しているのが実情といえる。

実店舗でも同じだが、結局開設しただけでは物は売れない。
なぜなら集客ができないからだ。
実店舗でも集客してそれが顧客化するまではある程度の時間がかかる。

いくらウェブサイトが全世界に向けて公開されているとはいえ、それは他社も同じである。
実店舗以上に競合が多いのがウェブの世界だともいえる。
その無数にあるサイトの中から選ばれなくては集客もままならない。

エライサン方の中には、ウェブが全世界に向けて公開されているがゆえに、開設したらすぐに何百人も集客できるかのように思っている人が少なくない。

じゃあ、集客するにはどうすれば良いのかということになるが、莫大な費用をつぎ込んで、広告を出稿しまくるほかない。
ニュースサイトとのタイアップ記事も増やそう。
そうすれば新参者でも一気に訪問者数は増える。
その中からひょっとしたら顧客化する人も出てくるかもしれない。

小規模企業や産地製造業はどうすれば良いのか。
とてもそんな金はない。まあ、借金して広告出稿を増やすという手もあるが、自己責任でどうぞ。

とすると、地道にサイト更新を積み重ねるほかない。
サイト更新頻度が高ければ高いほど、そのサイトは検索すれば上位に表示されるようになる。
サイトを更新するのは手間がかかるから、サイト内のブログを毎日とか一日に3本とかアップした方が手間がかからない。
それでも効果が出るまでには時間がかかる。

そこを我慢してやり続けるしかないのではないか。

となると、ウェブ通販は魔法の杖なんかではなくて、結構な苦行難行であると思えてくる。
訪問者数の少ないブログをコツコツ更新し続けるのはかなりの精神力が必要となる。

実際にこのブログも書き始めた当初は閲覧(PV)数が1日に100~300くらいだった。
書き続けていると、今ではだいたい1日のPV数は4000前後になった。

本当にコツコツ積み重ねるほかない。

ウェブ通販こそ「消費不振を解決する魔法の杖だ」と安易に考えているようなエライサンが君臨する団体や企業のオムニチャネル化が成功する要素は微塵もない。









縫製工場にとっての最良案件は毎月一定数量のオーダーがあること

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 ある起業家からの相談を受けている。
「国産のカットソー類を作って売りたい」という内容だ。

まあ、これだけならありふれているが、起業家はあちこちに相談に行っているらしく、
そこで言われたことをいろいろと総合してみると、

・高額化しろ
・量産はするな
・わかりやすいストーリー作り(気仙沼ニットのような)
・高品質を謳え

などなどである。
だいたい今、大手アパレルやセレクトショップ、こだわり系ブランドが使っている手法といえる。
どういう物を作るかにもよるが、手法としては陳腐化している。

そしてそれが必ずしも的中するわけではない。

上手く行っているブランドとそうでないブランドがある。
個人的にはメディアが煽っている割には「メイドインジャパン」の洋服は予想より盛り上がっていないと感じる。

そりゃそうだ。
メイドインジャパンは必ずしも高品質ではないし、出来上がった洋服の見た目が特別違っているわけではない。
それでいて高いとなると、よほどの愛好家しか買わないし買えない。

洋服の見た目を劇的に変えたいならデザインに工夫を凝らす方が手っ取り早い。
先日、日登美の「日本製ハイブリッドポロシャツ」をご紹介したが、あれだって説明されなければ、単なる大柄なチェック柄のポロシャツである。

「先染めでチェック柄の生地を編むと肉厚になってしまう。薄い編み地でチェック柄を表現するためには、先染めで横縞を作ってから、縦のストライプ柄をプリントした。その際に生地の斜行を抑えるには国内の製造・加工業の技術が必要だった」ということを説明された。

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説明を聞かずに以上のことが理解できる人は、繊維の製造・加工業者に限られるのではないか。
まず一般消費者には無理である。

となると、何の変哲もないデザインの商品を作って、「日本製」というふれこみだけで「高くても買うよな?」という姿勢はかなり俺様なドSプレイだといえるのではないか。

起業家は縫製工場との取り組みを考えている。
縫製工場と取り組む場合、気を付けなくてはならないのは、一時期にドカンと大量の発注をして、それ以外の時期には発注がゼロであることである。
これは縫製工場にとっては有難迷惑である。

例えば、7月だけ1000枚のオーダーを出して、残り11カ月のオーダーがゼロというのは、縫製工場にとって何のメリットもない。

それよりも毎月、100枚ずつのオーダーがもらえる方がありがたい。
縫製工場にとっての優良顧客はこちらの方である。

なぜなら、幾人かの工員を雇用・契約している工場にとって、仕事がない月が生じるのが一番困る。
その月は工員を遊ばせておくことになってしまう。
それよりも毎月わずかずつでもオーダーがある方が良い。

上の例で行くと、年間発注数は1000枚と1200枚だから大きな差はないが、工場側にとっては後者の方が何倍もありがたい。

となると、縫製工場と取り組むのであれば、毎月最低でも一定数量の生産ができなくてはだめだ。
毎月、買ってもらえるような商品ということになるとむやみやたらな高額化をしてはいけない。
かといって、超低価格だと逆に怪しさが増すから、中価格帯ということになる。

国産Tシャツをオンライン通販で販売する京都イージーの価格帯は2000~4000円弱である。
Tシャツを毎月一定数量を買ってもらおうと思うならこのくらいの価格帯が適正ではないかと思う。

鎌倉シャツの場合は5000円だ。
ワイシャツを毎月1枚か2枚買ってもらうとするとこれくらいの価格が適当ではないか。
1000円だと安すぎて国産かどうかが怪しまれるし、1万円を越えると毎月買える人は少なくなる。

となると、縫製工場と密に取り組みたいのであるなら、このあたりの価格帯を考えるべきではないか。

近年、雨後の筍のように現れた「日本製」を売りにするブランドは、高価格化でイメージアップを狙っているのかもしれないが、それはブランド側の理屈であって工場側の理屈ではない。
なにも工場側のことのみを考えて商品展開をする必要はないが、社会貢献として国内工場維持を掲げるのなら、工場の業務活動を維持しやすいような施策を講じるべきではないか。

今のブランドの施策の多くは工場にとっては、一時期だけの「スポット」商品でしかない。

工場との取り組みを真剣に考えるなら、スポット商品だけではない、毎月一定数量をオーダーできるような商品施策を考えるべきである。

まあ、「煽るだけ煽って、ブームが終わったら次のことを考えるわ~」というのなら、今のスポット商品販売に終始していれば良いのではないか。


 









新しいことをやれば必ずどこかから批判はある

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 新しいことを始める際には必ずどこかから批判なり非難される。
それは利害関係にある、同業他社からだったり他業種からだったりする。

例えば、某産地は助成金をもらったりもらわなかったりしながら長年、一般商業施設で展示会を開催しているのだが、なぜ直接販売をしないのか不思議で仕方がない。

ファッションビルの催事スペースや地下街の催事スペースで業界関係者だけではなく、一般消費者にも見てもらうことを目的としているのである。
なら、ほんの2~3日のことなのだから、「サンプルセール」とでも銘打って直接販売すれば良いと思うのだが、それをしない。

理由は2つある。

1つは助成金を受け取っている期間は、営利目的の販売活動ができない
もう1つは、主要な卸先である問屋から有言無言の圧力がある


この2つである。

助成金の縛りによってというのは仕方がない。
それが不満なら助成金を受け取らなければ良いだけの話である。
受け取った限りは従うべきである。

問題は後者の方である。
助成金を受け取っていない期間なら直接販売することは可能である。
しかし、その際には問屋からの圧力がある。
新しいことを始められるかどうかはこういう圧力に屈するかどうかである。

衣料品業界だけを考えてみても過去様々な企業が新しい分野に進出している。
まあ、小売店が自主企画製品まで製造するようになったユニクロの例は有名だがそれ以外でもさまざまある。

アパレルで見ても、もともと卸売り主体だったのが、直営店も複数オープンさせている企業も何社もある。
以前一度取材したレディースの直営店では、やっぱり直営店初出店の際は、卸売り先の小売店から「ちょっとやめてもらえませんか」という有言無言の圧力はあったという。

また地方の問屋が自主企画によるブランドを立ち上げたケースもある。
その際はやはり卸売り型アパレルからの何らかの圧力やクレームがあったという。

だからやめるのか、それでもやるのか、さまざまな利害得失は計算するにしても、最終的には経営者の判断ということになる。
経営者の腹が据わっているのか、据わっていないのか、だけではないかと思う。

従来通りのやり方をルーチンにこなしていて売上高が伸展する、または維持できるのならそれでも良いだろうが、アパレルも含めた繊維産業の場合は、放っておくと売上高は減少する。
また従来の業界構造が時代を越えてもずっと適正であり続けるとは限らない。

問屋なんてまったく不要にはならないが、年々売上高は減少するほかない。
もしくは同業他社がつぶれまくって残存者メリットを享受するかのどちらかである。

となると、自社を存続させるためには、新たな手法を模索するほかない。
他業態へ進出するのは侵略ではなく自衛である。

いくら、業界全体が平穏に過ごせても自社がつぶれてはどうしようもない。
自社が存続するために業界が騒然となるなら、自社の存続を選ぶのが普通の考えだ。
その意思がなければ余力があるうちに廃業すれば良いのである。

さて、件の産地だが、助成金を受け取っていない期間は堂々と直接販売をすれば良いのではないか。
どうせ、催事期間なんて2~3日しかない。
これが常設店ならまあ、問屋の危惧もわからないではないが、2~3日程度なので「すみませーん。ちょっとの期間ご迷惑をおかけしまーす♪」とかなんとか言いながら販売会をやってしまえば良い。

もし仮にその販売が積み重なって産地や製品のブランド知名度が向上したら、そうやって圧力をかけてきた先ほどコロっと態度を変える。
実績に弱いのがこの業界の常態だ。

そういう先ほど、産地の知名度が上がれば「以前から良い製品作りをする産地だと評価してたんだよね~」と言い出すのである。
現金な輩である。


そんなわけで筆者は産地もどんどんと新たな取り組みに挑戦すれば良いと思う。
何もしないなら「国が悪い、景気が悪い、業界構造が悪い」なんて文句はいわずに淡々とルーチンをこなせば良い。ストレスは飲酒だかゴルフだかで発散して。

業界構造が悪いと思うなら自ら打ち破る努力をすべきではないか。
それ以外に業界構造が変わることはあり得ない。ある日突然目が覚めたら業界構造が変わっていましたなんてことはあり得ないのだから。








 

ユニクロのジーンズの色合いは随分マシになったと思う

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 今日は久しぶりに今月に買ったお買い得品を。

まず、ユニクロのストレッチセルビッジデニム生地を使ったスリムストレートジーンズで、定価3990円が1290円にまで値下がりしていた。

素材組成は綿99%・ポリウレタン1%となっている。

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ワイドシルエットのパンツに注目が集まっているといわれているが、マス層のベースとなるのは変わらず細身シルエットだからストレッチ混素材の方が快適である。

今後もワイドシルエットがマス層、とくにメンズにまで広がるとは思えないから、ストレッチ混素材は必須ということになるだろう。

綿100%の風合いが云々という需要はもちろんあるが、それはどちらかというと少数派である。
少数派対応のブランドはその需要を取り込むべきだろうが、マス層に売りたいブランドは慎重に対応すべきである。
まったく切り捨てるという施策もあるだろうし、経営を圧迫しない程度に対応するという施策もあるだろう。
これがマス層になると判断するのが一番不味いのではないか。

それにしてもユニクロのジーンズは随分と見た目がマシになったと思う。

98年のフリースブームの頃、2900円ジーンズもひそかに注目されていたが、正直なところあれがカッコイイとはまるで思わなかった。
通常のナショナルブランドジーンズや他のブランドジーンズに比べて、インディゴブルーの色合いがなんだか変だったからだ。
変な色合いのブルーだから当時、ユニクロジーンズの着用者は一発でわかった。

そこから10年ほど経過したころ、亡き母がユニクロジーンズを「ためしに」という理由で買ってきたことがあったが、ずいぶんマシになったとはいえ、やっぱりブルーの色合いが変だった。
もっと正確にいうと、濃色で買ってきたときはさほど変だとは思わなかったが着用して色落ちしていくごとに変な色合いになったというべきだろうか。

やっぱりユニクロのジーンズは買うべきではないと思った。

今回のジーンズはかなり見た目は良い。色合いも変ではない。
これが初めて買ったユニクロのジーンズである。

今秋から一部のジーンズが4990円に1000円値上げされてしまったが、今後の売れ行きはどうなるのだろうか。ひそかに割高感が出始めていると感じる。
エドウインやリーバイスの廃版品は5900円くらいに値引きされるから、こちらを買った方が良いと考える消費者も増えるのではないか。とくに男性客は。


もう一枚は、ジーンズメイトのプライベートブランド「ブルースタンダード」の裏毛スエットの襟なしジップアップジャケットである。

これは定価4000円のところが2000円に値下がりしていた。
素材の組成はポリエステル65%・綿35%である。

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たまたま店頭に1枚しか残っていなかったので買ったわけである。

ポリエステルを多めにして生地値を安く抑えたと推察されるのだが、その割には合繊特有のキラキラがなく、良さそうな見た目に仕上がっている。
あと合繊が多いので、洗濯しても早めに乾くという特性もあった。まあジーンズメイト側はそんなことを意識はしていなかったのだろうが。

ブルースタンダードというプライベートブランドは割合にデザインが良い。
その割にはあまり好調ではないようで、期末近くになると大概が値引きされる。
半額に値引きされた物をときどき買うのだが、デザインが良いだけにもったいないと感じる。

ブルースタンダードのコンセプトは37・5歳の大人服ということだが、通常のジーンズメイトの顧客は学生が多い。とくに中高生・大学生くらいが多い。
また店作りもそちらに向けた品揃え、内装となっている。

このため、ターゲット顧客とブルースタンダードの商品テイストがマッチしていないといえる。
そのため売れ行きがすごく好調というわけではないのだろうと考えられる。

このミスマッチを解消するには、既存ジーンズメイト店の品揃え、内装を変える。
もしくは、ブルースタンダード向けの店を改めて作る。以前に何店舗か出店したが、軌道に乗る前に凍結・撤退してしまっている。
このテイストでこのターゲットのブランドは、いきなり爆発的に売れることは考えにくいからじっくり育てるという姿勢が必要となる。
またこれをオペレートする人材の確保も必要となる。育てるにせよ外部から獲得するにせよ、だ。

ただ、半額に値下がりする商品が大量に発生するというのは、個人的にはありがたい。
ユニクロにはないテイストの商品を安く買えるからだ。

もし売れ始めたら、筆者が買えることはかなり減るだろう。
いやはや痛し痒しである。










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