南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

2013年08月

最後のチャンス

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 先日、リアルファーの小物雑貨や衣料を扱っている小さなブランドの展示会にお邪魔した。
近年、ファー小物や襟や袖口にファーをあしらった衣料への新規参入が相次ぎ、国内の商況は苦戦をしておられる。

そんな中、今年は香港で開催される合同展示会にも出展されたという。
ところが、香港には欧米からのバイヤーが多数来たそうだが、2~3年前からの動物愛護運動の高まりからリアルファーを敬遠するバイヤーも増えたそうだ。

そこで、リアルファーを完全に止めることはないものの、フェイクファーの取り扱いも始めることを決めた。

このブランドだけではなく国内外のブランドでフェイクファーの取り扱いは増えている。
国内で唯一フェイクファーを製造する産地である高野口産地に今、拡販の好機が訪れている。そしてこれが最後のチャンスかもしれない。個人的にはこれが最後のチャンスで、これを逃すと産地の消滅が待っていると思っている。

さて、それでも産地内の各企業の取り組みは今一つ勘所を掴んでいないように感じる。

そもそも高野口産地のフェイクファーは産地企業が思っているほど業界には知られていない。
もしかしたら昔は知られていたのかもしれないが、現在の業界の人々には知られていない。それが若い世代の人だけならまだしもけっこうな年配層(50歳前後)にまで知られていない。

先日も別のブランドとフェイクファーについて話していたのだが、フェイクファー=合繊の安物というイメージを持たれているようだった。
リアルファーとフェイクファーの一番の違いは手触りにある。

リアルファーは動物の毛である。動物の毛は根元が太く先に行くほど細くなっており、これが手触りの良さにつながっている。
反対にフェイクファーは合繊なので根基から毛先まで太さが均一であり、手触りが良くない。

しかし、使用する合繊を高級な物にし、毛の並び方を変えるだけでかなり手触りや見た目はリアルに近くなる。
高野口産地にある企業の大半はそのような工夫を凝らしている。
岡田織物は、短い毛と長い毛に見立てた超短のある合繊を交互に並べることで手触りを格段に改良している。もし事前にフェイクファーだという知識がなければリアルと間違うほどの手触りの良い品番もある。

さらに森井織物は、ウールやアルパカやアンゴラなどの獣毛でフェイクファーを作るから手触りだけで言えば、ほとんどリアルと区別ができない。何せ本物の毛を使っているのだから。

そのブランドにウールや獣毛のフェイクファーの話をするとことのほか興味を示し、今までそんなフェイクファーが存在していたことを知らなかったとのことだった。

このことだけでもアピールが足りなかったかということがわかる。
もちろん、産地としては出来うる限りアピールしてきたことは理解しているが、結果としてそれでも足りなかったと思わざるをえない。

さて、近年、プラダなどのラグジュアリーブランドがフェイクファーのことを「エコファー」と称するようになっている。
試しにエコファーを検索してみると、今は亡き日本繊維新聞のブログが出てくる。
2010年5月に「エコファーってなんだ?」という内容のブログが書かれているから、3年くらい前からそのような機運になっていることがわかる。

実はちょうど3年くらい前に高野口産地のプロジェクトに参加していたメンバーで「フェイクファーの名称を変えよう」という意見が出た。
中国産の見るからに安物臭い物もフェイクファーなら、先に挙げたような工夫を凝らした高額な高野口産の物もフェイクファーである。
なら、高野口産地の物は別の呼び名を作ろうじゃないかというのが意図である。

その際、30以上のネーミングアイデアが出たがその中に「エコファー」もあった。
結局、エコファーがラグジュアリーブランドの呼び名になっていることからもわかるように、名称変更はできなかったのである。
わずかに岡田織物が自社のファーを「ジャパンエコファー」と名乗っているところにその痕跡を残すのみである。

なぜ変更できなかったかというと、産地企業の総意が得られなかったからだ。

例えば「毛足が何センチ以上がファー、何センチ以下がカットパイルなので一概に○○ファーという呼び名はちょっと・・・・」とか「ワシらの産地はファーだけ作ってるわけじゃないからモゴモゴ」とかいう理由で反対の声が相次いだのである。
彼らの言うことも理解できるが、消費者や業界の大半の人にとっては「そんな細かいことはどーでもイイ」ことであり、先に大きく打ち上げて浸透してからファーとカットパイルの違いを説明すれば良い。

その時点で「高野口の○○ファー」と名称を変更すべきだったと今でも後悔している。

しかし、「オレらがありがたくも○○ファーの名称を考えてやったから明日から使えよ」と押し付けるわけにも行かない。総意が得られなければそれ以上は進まない。もしかしたらそこまで啖呵を切って押し付けるくらいの強引さが必要だったのかもしれない。


現在のフェイクファーブームは高野口産地にとって最後のチャンスだと思うので何とかそれに乗っかってもらいたいと思いつつ、こういう「失敗」事例は他の産地にも掃いて捨てるほどあるのだろうなと想像する次第である。そして、こういうところがクリアできない限りは他の産地も機運に乗ることはできないと改めて思う次第である。

何の不思議もない

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 お盆のころに、タレントの若槻千夏さんが自身も創設に加わったブランド「WC」から離れるとの報道があり、一般メディアで大きな話題となった。
しかし、業界に与える影響はほとんどないに等しい。
数年後、大きな影響を与える人物として業界に復帰されるかもしれないがそれは確定した未来ではない。
そういう可能性が無きにしも非ずという話である。

メディアでは「何故?」という論調が目立ったように感じたのだが筆者が効き及ぶ範囲では、かつては好調だったが、今春夏の売れ行きは芳しくなかったと聞いている。
かつて6店舗あったが、すでに3店舗は撤退しており、8月30日で名古屋近鉄パッセ店も閉鎖となる。

実店舗は2店舗、それとネット通販のZOZOTOWNへの出店のみとなる。
売れ行きが堅調なら6店舗中の4店舗を閉鎖する必要はなかっただろう。

WCブランドは、ウィゴーの傘下である。
そして、一時期やや苦戦傾向だったウィゴーがWCとは反比例する形で今春夏は商況を盛り返している。
有名コンサルタントの小島健輔さんもブログで言及するほどの盛況ぶりである。

ウィゴーとスピンズに注目
http://www.apalog.com/kojima/archive/1202

本体の業績が盛り返せば、不調となった上に会社の経営方針にそぐわない枝葉ブランドは縮小ないし廃止となるのは、経営的には当然の流れだろう。

また、昨年秋の東京コレクションにデビューしたが、経営側は費用対効果を考えると昨年秋のみでコレクション出展をやめたがったが、若槻さん本人は続けての出展を望んでおり、その部分でも方針が異なったとも耳にしている。
東京コレクションでショーを開くためには最低でも1000万円は必要になる。
だから、ブランドの年間売上高が3000万円程度しかない若手デザイナーブランドは毎回どこから資金を工面して東京コレクションでショーを行っているのかと不思議でならない。

WCの昨年秋の東京コレクションには1000万円を遥かに越える費用がかかったと耳にしている。

若槻さんは今年1月からデザイナーではなく、ブランドアドバイザーに地位が変わっており、それに伴って有名カジュアルブランドからデザイナーを招聘したが、この新デザイナーもすでに退任している。
今後しばらく、このブランドが再成長することは難しいのではないだろうか。


ちなみにWCという商標はウィゴー側に残り、クマタンのキャラクターの版権は若槻さんが所有することになるといわれている。
自分の名前をブランド名として使えなくなるというのは何だか奇妙な感じだが、ブランドビジネスでは決して珍しいことではない。
かつて「ジル・サンダー」も企業買収されたことによって、ジル・サンダー氏のいないブランド展開が長らく続いた。
だからこそユニクロもジル・サンダー氏との契約ラインの商標を「+J」としたわけである。


以上のような状況を考慮すると、今回の事態となったことは何の不思議もない。


初年度がもっとも集客力があるのだけど・・・・・。

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 少し前の話で恐縮だが、阪急百貨店うめだ本店が今年度の売上高を200億円下方修正して1900億円にすると発表した。5月の連休明けのことである。

エイチ・ツー・オーリテイリングは9日、2012年11月に増床開業した阪急うめだ本店について、目標売上高の2130億円を達成するのが、当初計画より2年遅れ、開業3年目になるとの見通しを明らかにした。現状では、今秋までの開業1年間の売上高は1900億円にとどまる見通しだという。(2013年5月10日付 日経新聞朝刊)

開業3年目には2130億円を達成させる意気込みなので下方修正したとは言え、相変わらず強気な計画である。


先日、某百貨店でそれなりの主要メンバーと目されるバイヤーとお会いする機会があった。

彼は、初年度に達成できなかった売上目標を2年後に達成するのはかなり難しいのではないかという。
その理由は簡単だ。
なぜなら初年度は集客が一番多いからである。
通常の商業施設は初年度の集客が一番多く、2年目、3年目とだんだん集客が少なくなる。
人気の商業施設は2年目以降もそれなりの客数を維持することはできるが、それでも初年度の集客を上回ることはほとんどない。

その一番集客の多い初年度で達成できなかった売上高を3年目で達成するには、相当の努力が必要である。
極端な話、毎年集客量を増やしていかねばならない。
年々集客量を増やすという作業は至難の業である。
よほどの仕掛けが必要になる。


阪急百貨店うめだ本店の売上高目標は近隣にある梅田メンズ館も含んでいる。
もしかしたら、本店の集客量と売上高を増やすよりも現在売上高が落ち込んでいるメンズ館の売上高を回復させる方が簡単かもしれない。


メンズ館の初年度売上高は当初予算を上回る270億円を達成し、その後の公式発表はないが、個人的に聞き及ぶ範囲では現在160億円内外にまで低下しているという。


これをピーク時の270億円にまで回復させることができれば100億円の売上高増は達成できる。
あとは本館で100億円を積み増しすれば良い。
一口に100億円と言うが、これはこれで大きな数字である。
筆者にやってみろと言われたら、やれる自信はまったくない。


地下の食品売り場は賑わっているが、ここの売上高を大きく伸ばすことは相当に難しい。
なぜなら食品は単価が低いからだ。
高額食品と言われているものだって洋服に比べると安い。
本館が大きく売上高を伸ばすためには、洋服も含めた高額商材の売上高を増やすことが近道である。

1万円の物品を10人に売れば10万円である。
食品の買い上げ客数を10人増やすことは比較的に簡単だが、10人分の売上高は2万円にも満たないだろう。



さて、計画通りに2年後に2130億円が達成できるだろうか。
筆者は可能性が低いと感じるが、もし達成できれば阪急百貨店うめだ本店の地力は本物だということだろう。

供給過多でダブついている

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 先日の雨の影響で全国的に猛暑のピークが過ぎたようだ。
一旦涼しくなると消費者心理は、秋物を着てみようかなということになる。
例年の傾向だが、今後、気温が30度を越える日が続いたとしても、消費者は夏物の投げ売り品を購入して気分転換するという発想にはならない。

しかし、売り場には夏物の残りがダブついている。

某カジュアルチェーン店で夏物(一部に昨年冬物も混じっている)が1枚990円に値引きされて販売されている。
1枚990円だが、2枚買うともれなくもう1枚がタダでプレゼントされる。
要するに1980円で3枚買えることになる。
このチェーン店は、タダでも良いから持って行ってもらいたいほどに在庫がダブついているといえる。

夏物がダブついているのはこのチェーン店ばかりではない。
他のチェーン店だって70%オフのさらに5%オフとか、さらに20%オフなんて投げ売りを行っているし、業界の雄といわれているユニクロだって半袖Tシャツは390円とか500円にまで値引きされて販売されている。
夏物の半袖Tシャツを定価で買うのはまことにアホらしい。

さて、少し前だが日経ビジネスオンラインにこういう記事が掲載された。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130626/250261/?ST=print

私はしばらく前に、日本の衣料品における総消費量と総生産量の割合を調べたことがある。結果は30%の過剰生産だった。日本の服は、30%は捨てられる前提で生産されているということだ。街を歩いてみれば、百貨店、ファッションビル、チェーンストア、インターネットには「服」が溢れている。

加えて、日本の女性は、特に若い世代ほど服に「ブランド」間の違いを意識していない。例えば、買い物をしていて欲しいものがなければ、違うフロアで似たような服を探し、値段が高ければ、FOREVER 21やH&Mで探す。最近では、スマホやネットで探して購入する。今のアパレルビジネスは「安いモノ勝ち」である。


とのことである。
ここで挙げられている買い方は女性ばかりではない。男性だってそうだろう。
男性は女性に比べてややブランドにこだわる部分もあるが、似たような物を安く買うという作業に慣れている男性も増えている。そうでなければファストファッションブランドにメンズというジャンルは存在しないのが常道になっているはずである。

とにかく、基本的には洋服は供給過多でダブついており、安くしたからといって2枚、3枚と買うことはあり得ない。
ユニクロの390円に値下げされたMTVのTシャツはいくら安くても欲しい色と柄を1枚買うだけであり、さして自分の好みでないものをもう1枚買うという発想は消費者にはない。

このコラムの筆者の河合拓さんは、それ故に

こういう状況の中で新しい服のブランドを立ち上げることがどれほど厳しいか。水であふれかえっているコップに、さらに水をいれるようなものだ。今の日本で服など売っても儲からない。ゆえに、冒頭の相談を受けた時も、「これ以上服を作るのですか?」と問い返した。

と主張される。

個人的な体感でいうなら、売上高数億円程度の小規模ブランドなら新規を立ち上げても到達できる可能性が高いが、100億円を越えるような大型ブランドに育てるには莫大な資金が必要となる。
そして在庫がダブついている現状で、新規ブランドが100億円の売上高を稼ぐためには相当に競合他社の売上高を削る必要がある。衣料品市場はこれ以上大きくならないのだから、同業他社の売上高を奪うしかない。

コラムから引用すると

衣料品の市場規模は7兆円だとか8兆円だとか言われているが、それは市場規模という所与のものがあったのでなく、衣料品を販売している会社の売り上げを積み上げた合計が7兆円だったという話にすぎない。

わけであり、この規模は大きくなるどころかバブル崩壊後は縮小傾向にあるわけだから、なおさら同業他社の売上高を削るほかない。

さて、このコラムはアパレルが同業他社をM&Aすることの愚、アパレルが減少した売上高をカバーするために新規でファッション衣料ブランドを立ち上げる愚を説いておられるのだが、まことにその通りである。

端的にまとめると

私はアパレルブランドの経営者に対して、「もう衣料品のブランドを立ち上げても成功確率は低い。例えば、同一ブランドで女性下着、化粧品、場合によってはカフェ事業のようなサービス事業はどうか」と提案をするのだが、必ずと言って良いほど「我々は服屋だから、服しか扱えない。違う業態を組織の中にいれると経営資源が分散して失敗する」と言われてしまう。

ということになる。

まあ、個人的に長年見てきた業界状況もほぼ同じである。
そこで、

世界に目を向ければ、ヨーロッパの世界的企業であるLVMHやリシュモングループなどのブランド企業は、宝石、カバン、ジュエリー、衣料品、ワインといった異なる事業を複合的にブランディングし、足りないピースはM&Aで求め、多角化に成功している。

と主張されているわけだが、現状の国内アパレル企業ではユニクロも含めてこの形態を成功させることはできないだろうというのが個人的な意見である。
SPAブランドだけがかろうじて残ったが本社は倒産してしまった某社だって、経営破綻の要因の一つには外食産業への進出が挙げられている。

そういえば、アパレル企業やショップチェーンを買い足している商社もあるが、同業他社ばかり買い集めてどうするのだろうかと疑問に感じる。
例えば年商100億円規模の会社を5つ買って、アパレル事業部として500億円の年商規模にするというなら理屈はわからないではないが、100億円規模のも、30億円内外のも、数億円レベルのも買いそろえるというのでは、目的が良く分からない。
おそらくブランド間での相乗効果というのはあまり見込めないだろう。


「1枚990円の投げ売り品を2枚買うと自動的にもう1枚プレゼント」というキャンペーンを見て、改めて衣料品のダブつきを痛感した次第だ。


通販サイトを全面リニューアルする必要がある

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 8月23日の朝日新聞にボブソンの現状が掲載された。

中身はこれまでの経緯の繰り返しだが、気になる近況が報告されている。
阪神百貨店梅田本店の自主編集レディースジーンズ売り場「ジーンズハウス」の店頭に今年4月から並んでいる。
その上で、「当面は阪神の1店舗に絞って販売するとともに、ネット通販を強化して再建をめざす」と結ばれている。

ちなみにオンラインショップはこちらだ。
http://www.bobson.jp/

一般消費者の持つイメージとは裏腹に国内百貨店でもトップクラスの売上高を誇る阪神の「ジーンズハウス」に商品が並んだことはめでたい。
決して早くも華々しくもないが、着実な成果であるといえよう。

しかし、オンラインショップの方はサイトを見る限りはなかなか難しいと感じる。

まず、断続的に拝見している限りにおいて、スタート当初より8月25日現在に至るまでずっと「Warm」商品が並んでいる。warmとは暖かいという意味だから、これはとりもなおさず保温・発熱商品であり、日本の気候に沿って考えるのであれば、これは秋冬商品と判断できる。

8か月前後も秋冬商品が並んだままというサイトも珍しい。
季節は一巡してもうすぐ保温にぴったりの季節が訪れる。

次に商品紹介文の少なさである。
少なさというより、ほぼ無いと言った方が正しい。

使用素材、サイズスペックのみで商品が売れるほどネット通販は簡単ではない。
もしそうなら今頃はどのアパレルブランドでもネット通販で一廉の売上高を稼げている。

ためしにwarmスキニー8038-52のページを見てみよう。


http://www.bobson.jp/fs/bobson/BOBSONWarm/8038-52

メインの大写しの写真の下に広大な空間が白紙で残されている。
バブル時代の広告ポスターでもあるまいに、この余白に情緒を感じる消費者などほとんど存在しない。
この部分にはこの商品の良さ、機能、製造のこだわった部分などを文章で書き込む必要がある。
それがなければ一般消費者は、ボブソンの商品の魅力をまったく理解できない。

我々が作っている商品はこの部分を工夫しましたよ。
この部分はこういう製法になっていますよ。
シルエットはこういう工夫を凝らしており、細く長く見えます。
スキニーというタイトなシルエットでの穿き心地の良さを追求するためにこういうストレッチ素材を採用しましたよ。


というようなことを書かねばならない。

もし、写真のカット数を増やすことで事足れりと考えているとしたら、それはネット販売に対応できていないと考えられる。


ところで新生ボブソンはどの程度の企業規模を目指しているのだろうか。
新社長はおそらくはかつてのような100億円単位の売上高など求めておられないと推察する。
ネット販売をもう少し改良しながら、阪神を手始めに有力店に何店舗か卸売りできれば、数億円規模にはなれるだろう。そしてこれまでの取り組みから考えると、その程度の規模を目指しておられるように見える。

これは極めて現実的な判断であるといえる。
ただ、そのためには通販サイトを全面的にリニューアルする必要性があり、それは急務であろう。
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