南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

2012年03月

行列という名の「祭り」か?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 行列という名の「祭り」か?
 ときどき読んでいるブログがある。
おもに回顧が多いのだが、先日激しく納得させられる回があった。

http://ameblo.jp/3819tune1224/entry-11195093636.html

昨日は銀座では、「ユニクロ銀座店」のオープンに早朝から行列。なんでも開店前には2000人が並んでいたそうだ。

「アップルストア銀座」には1000人だそうだ。

夕刻の小田急新宿駅ホームには500人が。

並んだものだ、さすが東京!と驚く、呆れる。


「ユニクロ銀座店」は世界最大店舗ということではあるが、何も早朝から並ぶことはないね。

”銀座店だけのオープン記念特別価格!”というチラシにあおられた人たちが、買い求めたいという商品はレディスのスキニーフィット・ストレートジーンズ、メンズのレギュラーフィット・ストレートジーンズ1900円が990円だろう。あと1290円のカーディガンと1500円のオーラ・カイリーのTシャツが各990円。

他に先着1000名にユニクロのポケッタブルトートがプレゼントだそうだ。

このために交通費を使い銀座へ出かけ、早朝から並ぶエネルギーと時間の浪費ではないかと、考えたことがないのだろうか?

下手したら、交通費だけで正価と特別価格差を上回っている人も少なくないだろう。そのうえエネルギーと時間の浪費を考えると割に合わないと思うんだけど。

しかも上記のものは、16日から19日まで毎日やっていると、チラシには明記されている。

テレビや新聞で行列している人を見ていると、いじましく思えてならないんだヨ。

「ユニクロ」は売り切れることはないだけの商品を生産しているんだもの。一生懸命並ぶ必要なんてないし、トートバッグなんて増えたってしょうがないじゃないかととも思うんだヨ。




とのことであり、まったくその通りだと思う。

ユニクロ銀座店に並ぶことについて、「銀座店限定商品があるから」という声がある。
まあ、確かにそれはその通りなのだが、限定商品欲しさにそれでもユニクロに並ぶだろうか?
明らかに値引き率よりも交通費の方が高くつく。
しかもいくら「限定品」だとはいえ、あのベーシック商品である。
個人的には並ぶ気にならない。

ユニクロの商品はよほどの人気商品でない限り、品切れしないように大量に生産されている。
このブログ主がいうように、自宅から銀座店までの往復交通費の方がもったいない。
さらに言えば、ユニクロなんて自宅周辺にいくらでも店舗がある。

H&Mやフォーエバー21なら行列を作るのもわかる。
彼らは一つの品番を大量に作り込まないし、店舗数が増えたと言ってもまだまだ地方にはない。
やはり都心に来て買わざるを得ない。

ひょっとしたら行列を作ったお客の多くは、ユニクロの商品が切実に欲しいわけではなく、何かの「祭り」に参加したかっただけなのかもしれない。
それがたまたまユニクロだっただけで対象物はH&Mでもフォーエバー21でもZARAでも東京ガールズコレクションでもAKB48でもガンダムでも何でも良かったのかもしれない。


個人的にはこのブログ主と同じで物を買うのも、食べるのも行列に並ぶのは大嫌いである。
別に発売当日にiphoneやipadを買う必要はないと思うし、
しかめツラしたわけのわからんオヤジのラーメン屋に並んでまで食べる必要はないと思う。

あれらも一種の「祭り」であるとしか思えない。

ピンとこない「香る」ジーンズ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - ピンとこない「香る」ジーンズ
 臭い、匂い、香り。
まあ、嗅覚に関する表記だと良く使われるのはこの3種類くらいだろうか。

におい、ニオイ、かおりなど平仮名や片仮名の表記もある。
で、不思議なもので「臭い」と書くと、何だか「クサそう」である。
臭い(におい)も臭い(くさい)も表記上は同じになるから不思議な感じがする。

先日、マックハウスから自社開発商品として「香るジーンズ」が発表された。
発売は4月上旬からという。

http://www.apparel-mag.com/abm_trend_1203_mh.html

マックハウスからのリリースによると香料を特殊技術でジーンズに付着させているとのことである。

個人的な感想に終始するが、
「ニオイ」というキーワードは日本人にはあまり響かないのではないかと思う。
筆者自身があまり嗅覚が鋭い方ではなく、香りについて無頓着であるから余計にそうなのかもしれない。
「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」である。

日本人でも最近は香水やコロンを付けている人が増えているが、
欧米人に比べると軽い香りが好まれる傾向は変わっていない。
また、香水をプンプンさせている人はちょっと敬遠されることも相変わらずである。


鳴り物入りで上陸したものの、最近ではさっぱり話題に上らない
「アバクロンビー&フィッチ」(略称アバクロ)のショップもそうである。
アバクロ銀座店の不人気の理由の一つとして、必ず「店内に振り撒かれている香水がクサすぎる」というものがある。
あまりの不評ぶりに香水のにおいを少し抑えるようにしたとも聞くが、アメリカでは受け入れられた手法であるにも拘わらず、日本ではご覧の通りだ。

ニオイをインプットさせることで、ブランドを刷り込む手法だと聞いたことがあるが、
現状の日本人にとって、ニオイはそれほど有力な要因ではないと感じる。

取り越し苦労かもしれないが、上半身に香水やコロンを付けた場合、
ジーンズから異なる香りが発せられるのは逆効果ではないのかとも思う。
異なる香りが重なることのリスクはないのだろうか?


ニオイに鈍感な筆者には、香るジーンズというのはあまりピンとこない商品である。

立て続けに「アウトレット専用商品」に関する記事が

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - 立て続けに「アウトレット専用商品」に関する記事が
 最近、アウトレットモールに対する記事が立て続けに掲載された。

不況下の小売り優等生・アウトレットに異変(東洋経済オンライン)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120321-00000000-toyo-bus_all


「アウトレット専用に開発・製造されました」コレって“アウトレット”?(週刊プレイボーイ)
http://wpb.shueisha.co.jp/2012/02/20/9858/

東洋経済オンラインはアウトレットモールが増えすぎて飽和状態に達しつつあることを伝えており、

アウトレット市場は00年以降、年率5%以上の成長を続けてきたが、11年は前年比約2%の成長にとどまったとされる。東日本大震災の影響があるものの、業界内には「一時の勢いはない」(大手デベロッパー)との声も出始めている。

という。

筆者はアウトレットにあまり行かないが、たまに立ち寄るとどこのアウトレットも同じようなラインナップのテナントが並んでいることに驚く。
ショッピングモールやファッションビルへの出店ブランドが同質化しており、どこの商業施設でもそう変わらないが、アウトレットもそうなってしまっている。
根本的な問題として、アウトレットの商品はお得か?という問題がある。

ラグジュアリ―ブランドを買うにはアウトレットが必要だと思うが、通常のSPAブランドやセレクトショップの商品を買うのにアウトレットまで出かける必要があるとは到底思えない。
通常のSPAブランドやセレクトショップは、何らかの形態でほぼ年間通じて割引を行っている。
さらに驚くことに、通常店の方が処分価格が安く、アウトレットの方が高いという場合すら珍しくない。
価格だけで考えるなら通常店をこまめにチェックして安くなったタイミングで買えば良い。



そして、上の2本の記事に共通しているのが、
アウトレットとは名ばかりで、「アウトレット店専用」で売るために製造された商品がかなり増えている。
という事実である。

東洋経済オンラインから抜粋すると

ところが、店舗数が増えるにつれて、近年「リーマンショック後に在庫圧縮が進み、(アウトレットに)回せる商品が減っている」(大手メーカー)。いきおい、売り場を維持するためにアウトレット向けの専門商品が作られ始め、中には「5割以上が専用商品になっている店もある」(同)。

とある。

また週刊プレイボーイでも

「今、アウトレットモールでは、最初からアウトレットで販売する目的で開発・製造された専用商品が増殖しているのです」(A氏)

と伝えている。

残念ながら両方とも事実である。

これに対して
「アウトレット向けに専用低価格品を作って販売するのも一つの新しいビジネススタイル」と弁護する意見もあるが、それでは郊外型ショッピングセンターと競合になるのではないか。
例えば、Bというブランドが郊外型ショッピングセンターに低価格店を出店し、近隣のアウトレットモールにも出店したとする。
同じような商品が同じような価格で両方に並ぶこととなるが、消費者は同じような価格だからと言って2枚両方買うことは無い。必ずどちらか1枚を選ぶ。
さらに言えば、どっちで買っても同じということになれば、消費者はその時々に応じて使い分け、最悪の場合売り上げを自店同士で二分してしまう可能性もあるのではないか。
筆者には新しいビジネススタイルとは到底思えない。


それ以前に、「アウトレット用に専用商品が作られている」という事実が経済誌である東洋経済に掲載されるならまだしも、大衆誌である週刊プレイボーイに掲載される事態を重く見なくてはならないのではないか。
これまでは、業界内の「公然の秘密」だった事例が、一般大衆に広く知られることとなり始めている。
今までのような商品の調達方法を続けて行くと、今後消費者がアウトレットから離れる可能性が高くなるように思う。

アウトレット頼りのブランド経営もそろそろ考え直す時期に差し掛かっているのではないか。


バックナンバーのフライングドラゴンチノ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - バックナンバーのフライングドラゴンチノ
 先日、フラリと立ち寄ったライトオンで、
プライベートブランド「バックナンバー」のチノパンに「フライングドラゴンチノ」素材が使用されているのを発見して驚いた。

「フライングドラゴンチノ」とは何ぞや?というと東洋紡の開発素材である。

http://levisz.jugem.jp/?eid=365

素材のフライングドラゴンチノは1950年代前半に米国陸軍士官学校の制服の生地をモデルに東洋紡が開発、8500番は通称「ウェストポイント(陸軍士官学校)」とも呼ばれ開発されて以来国内外で広く使用されてきた。洗濯を繰り返しても美しい光沢感と独特の風合いが保たれはきこむほどにより素材感が増してゆく。

とのことであり、平たく言えばウェストポイント(略称ウエポン)素材のことだ。

以前、90年代後半のリーバイスのチノパンに使用されていたのを覚えているが、帰宅後インターネットで検索すると2010年ごろのリーバイスのチノパンにも再び使用されていたようである。


ジーンズがここ数年低迷を続け、メンズのボトムスはチノパンの方が優勢である。
しかし、糸、染め、織り、洗い加工に蘊蓄を語りやすいデニムという素材に比べ、チノ素材はなかなか素材自体の蘊蓄が語りにくい性質がある。
例えば、カジュアルボトムスのOEMを長年手掛ける友人でさえ
「このチノは厚みがそこそこあり、表面のカサっとした感じが良い」程度しか素材に対しては語れない。
実際にはもっと深い物があるのだろうが、デニムという素材にくらべると格段に語りにくく、差別化しにくい素材だと印象が強い。

売り場でのPOP作りも大変な様子で、
ジーンズという製品には、いくらでも書くことがあるのでPOPが作られている場合がある。
しかし、チノパンという製品には、素材自体の蘊蓄が書かれたPOPをあまり見たことがない。

そういう状況下で、東洋紡の「フライングドラゴンチノ」は素材自体の蘊蓄が語りやすい。
共通の「フライングドラゴン」タグもある。
このタグはフライングドラゴンを使用した商品には、ブランドを問わず付けられている。
今回のバックナンバーにも、リーバイスにも共通して使用されている。

IMG_0106


(バックナンバーのフライングドラゴンチノタグ)



チノパンに「フライングドラゴン」を使用することを決めたライトオンのアイデア勝ちだろう。


それから、定期的に開催されている「世界のカーゴパンツ特集」も良い企画だと思う。
両腿の外側にポケットさえ付けていれば何でも「カーゴパンツ」となりうる。

そういう中で、ベルギー軍、アメリカ軍、イタリア軍などと国別にカーゴパンツを集積することは消費者の興味を惹きやすいと感じる。
定期的に繰り返し行うことで、ライトオンの顧客にも定着していく可能性が高い。


IMG_0107


(今春の世界のカーゴパンツ特集のPOP)



ミリタリーはあまり詳しくないので迂闊なことは言えないが、自衛隊モデルのカーゴパンツというのは無いのだろうか?ほとんど見かけたことがない。

自衛隊のカーゴパンツはどこかの軍と共通でオリジナルデザインではないのか?
それとも自衛隊の衣服のレプリカを製造することは法律的に禁じられているのか?

この辺りの興味は尽きない。




JR大阪三越伊勢丹の「イセタンガール」の継続は理解に苦しむ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加 はてなブックマーク - JR大阪三越伊勢丹の「イセタンガール」の継続は理解に苦しむ
 24日の土曜日に、所用があってJR大阪駅に行った。
休日の昼間に都心に出かけるのは久しぶりである。人混みが嫌いなので、いつもはなるべく休日は都心には出かけないようにしている。

さすがに土曜日だけあって人がウヨウヨしている。ノ( ̄0 ̄;)\オー!!ノー!!!!

それでも気を取り直して、JR大阪駅周辺を探索してみる。

ルクアのクリスピークリームドーナツは並んでいる。
ここのドーナツは甘みが強すぎなので筆者の好みではない。なぜ並んでまで食べたい人がいるのか不思議で仕方がない。ミスドの方が美味しいと思うのだが。

ドーナツの行列を尻目に、半年ぶりくらいでJR大阪三越伊勢丹に足を踏み入れる。
以前から気になっていたのだが、節電のためだろうか?店内が暗い。暗すぎる。

全階のエスカレーター付近のライトを外してあるように思うのだが、いかがだろうか?

そのため、ただでさえ暗い雰囲気をさらに暗くしているように感じる。
負のスパイラルという感じである。


以前、知人が「平日夕方の食品売り場に客が少なく寂しい」と言っていたので、
地下2階の食品売り場を覗いてみた。
土曜日の午後2時半ということもあり、混雑はしていないがそれなりにお客の姿はある。
現時点では「寂しい」というほどではなく、ほどほどに活気もある。

それから地下1階の「イセタンガール」に行く。
付きあたりのカフェは満席近くでそれなりの客入りだが、衣料品売り場はほぼ無人である。
立ち止まる客は少なく、どちらかというと通路として利用しているように見える。
呼び込めど客入りにつながらない販売員さんたちが気の毒であった。

あくまでも体感だが、全階の中でこの時間帯は地下1階がもっとも客入りが少なかったのではないか?

IMG_0113



IMG_0112


(3月24日、午後2時半~午後3時の様子)









先日、JR大阪三越伊勢丹は早くも2013年から改装することを発表した。

日経新聞の記事によると

「イセタンガール」や「イセタンメンズ」などの売り場面積の3割を占める自主編集売り場は同店の特徴として面積などは現状を維持する。
ただ、扱う商品などは、より大阪の顧客層に合わせた値ごろ感のある商品ラインアップを強化する。


とのことである。

この現状で「イセタンガール」を継続する必要があるのか?と疑問に感じる。
JR大阪三越伊勢丹の現状の客層は、どちらかというと年配層である。
30分間ウオッチングした感想で言えば、30代半ば以上だろう。もしかすると40代以上ではないか。
その年代に向けた「イセタンメンズ」の継続は分かるとしても、客層とかい離した「イセタンガール」の継続は理解に苦しむ。

同じJR大阪駅にヤングレディースに強い「ルクア」と大丸梅田店があるのだから、アダルト向けに特化した方がよほど効率的である。
大丸梅田店の「うふふガールズ」にはブランドの集積量から見ても勝ち目はないだろう。

同じグループのJR京都伊勢丹は、ヤングレディース集積にこだわっていない。そのため初年度の不振から売上高が回復したのではないのか。
なぜ京都で出来たことを大阪でやろうとしないのだろうか。

今回は休日の昼間だったので、次回は平日の夕方をウオッチングしてみたい。




PR
PR






記事検索
livedoor プロフィール
タグクラウド
QRコード
QRコード