南充浩の繊維産業ブログ

ファッションブログ・・・・と言いたいところだけれどもそこまでファッションに特化していないし、能力的にもできない。そこで繊維製造業、産地、アパレルメーカー、小売店など幅広く繊維産業全般についてぼちぼちと書きます。たまにマスコミ、経済問題についても書く予定。よろしくお付き合いください。 お仕事の依頼は minami_mitsuhiro@yahoo.co.jp まで。

繊維業界新聞の記者としてジーンズ業界を、紡績、産地、アパレルメーカー、小売店と川上から川下まで担当。 同時にレディースアパレル、子供服、生地商も兼務した。退職後、量販店アパレル広報、雑誌編集を経験し、雑貨総合展示会の運営に携わる。その後、ファッション専門学校広報を経て独立。 現在、記者・ライターのほか、広報代行業、広報アドバイザーを請け負う。

2012年01月

送料無料キャンペーン

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 毎週、土曜日に送られてくるユニクロの週末割引のメールチラシを楽しみにしている。
買うことはあまりないのだが。
正直に言うと、シーズンの端境期にある今、ユニクロには欲しい商品がほとんど無い。
とくに立ちあがったばかりの春夏物にはまったく食指が動かない。

しかし、ネルシャツ990円とか、ファインメリノセーター1290円とか、超破格値になった商品がある。
ここまで下がれば、好みの色柄が残っていれば1枚くらい買っておいても良いかなとも思う。
問題は送料である。
ご存知の通り、ユニクロは5000円以上購入で送料が無料になる。
それ以下だと、送料が500円かかってしまう。
ネルシャツを990円で買って送料が500円かかるのでは、根が貧乏性な筆者にとって、あまり意味が感じられない。
なら実店舗で1490円の商品を買っていることと同じになる。

また送料を無料にするために、ネルシャツ990円以外に無理やり4100円分を購入するのも本末転倒である。
その4100円分の商品は不要の物であるため、今後、ゴミになる可能性が高い。

ところが1月28日~2月12日まで、ユニクロは「送料無料キャンペーン」を打ち出した。
これなら990円のネルシャツ1枚でも購入しやすいし、290円の靴下1足でも購入しやすい。


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普段、あまり通信販売は利用しない。
カタログ通販も利用しないし、ネット通販も利用しない。
その最大の理由は試着できないことである。
今の体のサイズがMとLの中間らしく、Mで合う商品とLでなければ合わない商品がある。
まれにLでも合わない商品もある。
そのため、試着無しでは購入する気になれない。

次に「送料」である。
筆者は格安商品しか買わない、もしくは経済的事情で買えないのだが、
格安商品を1枚買うために、送料を支払うことに抵抗がある。

筆者がネット通販を利用する場合は、
かつてその商品を試着したことがある。
さらに、欲しい商品が複数存在し、購入金額の合計が送料無料になる。
この2つの条件を同時に満たす場合に限られている。


昨今、洋服のネット販売が伸びている。
以前だとカタログ通販で買っていた層が、ネット通販に移行したのだろう。
またカタログ通販には対応していなかったブランドやショップが参入したことも消費が伸びる要素だろう。


某ネット通販会社の社長に取材したことがある。
その際、社長は「何の手も打たないと、サイズが合わないという理由での返品交換は相当数ある。その送料は馬鹿にならない」と仰っていた。
そのため、一定金額以下の商品は「返品交換お断り」という対応策を採られていた。



例えばZOZOタウンに出店しているようなブランドで、
10000円の商品が5000円に値下がりしていたとする。
それ1枚だけの購入で送料が500円かかったとしても、消費者は納得するだろう。
しかし、990円の商品を購入して送料が500円かかるのには、何となく抵抗を感じる人が多いのではないだろうか。

今回のユニクロの送料無料キャンペーンだが、某社長の仰るように「送料は馬鹿にならない」だろう。
筆者のように990円の商品を1枚だけ購入する消費者も多いに違いない。

このキャンペーンが根付けば、追随する他社も現れるだろう。
商品価格ではこれ以上の価格競争が難しいため、今度は「送料無料」という価格競争が始まるのだろうか?
190円の商品でも「送料無料」が当たり前という状況が到来するのは、何とも恐ろしい気持ちになる。




業界紙に掲載されることはメリット?デメリット?

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 各業界に業界新聞が存在する。
繊維・ファッション業界で圧倒的シェアを占める繊研新聞も業界紙である。
もっとも最近は「業界紙」の持つネガティブなイメージを払しょくするために、「専門紙」と自称することが多い。

知り合いは以前、アイスクリーム新聞に勤務していたことがあるし、菓子工業新聞なんていうのもある。
刃物工具新聞もあるし、昨年自主廃業した家庭日用品新聞など、それこそ無数の専門紙が存在している。

メーカーからよく「業界紙に掲載されると、業界内でパクられませんか?」と尋ねられることがある。
これについては、否定しない。そういうこともある。
とくに、昔はひどかったようだ。

サンプルの写真が業界紙(業界雑誌も含む)に掲載された途端、同じデザインを工場に発注し、
その掲載されたメーカーよりも早く店頭に並べるということが半ば堂々と行われていた。
おそらく、今でも類似行為はあるのだろう。もちろん、昔ほど大っぴらにはできないだろうが。

さて、だからと言って「業界紙に掲載されることがデメリットしかない」とは思わない。
一般紙に掲載されても、雑誌に掲載されても、テレビ番組で採り上げられてもパクられる可能性はある。
むしろ、業界外の人間からもパクられる可能性がある。
さらに言うなら、合同展示会に出品することもパクられる可能性が高い。


消費材全般に向けた最大の展示会は「東京インターナショナル・ギフトショー」ではないかと思う。(略称東京ギフトショー)
繊維・衣料品なら最大の展示会は「インターナショナルファッションフェア(IFF)」だろう。

このほかにもいくつも大きな展示会はある。


企業の単独展示会や、仲間企業数社との小規模な合同展示会なら、入場者は主催者側でほぼ完璧に管理できる。
しかし、ギフトショーやIFFのような大規模な合同展示会になると、期間中の来場者数は軽く万を越える。
IFFの発表だと毎回だいたい3万人くらいで、東京ギフトショーだと毎回20万人と発表がある。
これらをすべて事務局側が管理することはできないし、来場者数が多いことが合同展示会のメリットである。
来場者数を規制することは事務局側の首を絞めることにもなる。

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(2009年9月のroomsの風景)



また、事務局側が受付でいくら厳重に入場管理を行っても、会場内には何時の間にやら怪しげな団体や、胡散臭い個人が歩き回ってしまうこともある。
そして、それらの人々が展示サンプルを撮影して、超特急で製造し販売するという事件は後を絶たないようだ。
近年だと、日本人業者よりもアジア系業者の動きに、出展各社は神経を尖らせている。


しかし、それでも大型展示会に出展するメリットはある。
これまで取り引きの無かった企業と出会える可能性が高まるからである。
だからいまだに大型展示会は無くならない。

話がそれたが、業界紙に掲載されることも合同展示会に出展することも、リスクは大して変わらないのではないか。一般紙・雑誌に掲載されるリスクもあるし、テレビ番組で放映されるリスクも少なからずある。

紳士的な業界紙がほとんどだが、中にはユスリタカリみたいな業界紙もある。
その選別・識別は必要だが、業界紙に掲載されることは、マスコミ対策の第一歩と捉える方が良いのではないか。業界紙と一般紙、雑誌とはまた体質は異なるが、無名のブランドにとって掲載されることは知名度向上の第一段階だと考えている。


掲載されるチャンスを無駄にすることはないのである。

プレスリリースの分量

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 昨日プレスリリースの書き方の原則をまとめさせてもらった。

ところで、プレスリリースの分量はどれくらいが適切なのだろう?
個人的にはA4用紙1~2枚程度だと感じる。
写真や図表を入れても3枚に抑えるべきだろう。
字数については一概には言えないが、1000~1500字くらいが適正だろうか。
2000文字を越えると多すぎるのではないかと思う。

字数についてはケース・バイ・ケースだが、
あまりに多すぎるようだとそれは、プレスリリースではなく、レポートや報告書として別形態で提出すべきだろう。



毎回、必ず商品についてリリースをいただく先にヘインズブランズジャパンがある。
「ヘインズ」のTシャツ類や「チャンピオン」のTシャツ類、スエット類に関することがほとんどである。
合計枚数でいえばA4用紙10枚近くになる。

「おいおい、10枚も送られてるじゃねえかよ」と思われるかもしれないが、
単品ごとの紹介は写真を入れても1枚半ほどずつである。
その単品商品が数種類以上あるので合計枚数が10枚を越えるというわけである。


「もっと書きこみたい」「もっと書きこんで欲しい」という声を聞くことがあるが、
プレスリリースは小説やノンフィクション作品、ルポルタージュ作品ではない。
「書きこみたい」のであれば、そういう形状にして発表すべきである。


あくまでも「うちはこんなことやりますよ。良かったら取材に来て下さいね。基本的な事実とデータはすべて記しておきますから、ニュース価値はそれを読んで判断してくださいね」という性質の物である。


そういえば、先日、某社の展示会でリリースを2種類いただいた。
そのメーカーの新商品2種類についてである。
それぞれA4用紙1枚ずつにまとめられていた。

その場では指摘しなかったが、商品の説明文と写真しかない。
手抜かりである。
データとして、商品の店頭販売価格、サイズ展開、素材の種類、色展開の有無などが抜け落ちている。
これでは、商品についての説明が半分しかなされていないことになる。

本来であれば、例えば、

店頭販売価格 1575円(税込)
サイズ  S、M、Lの3サイズ
素材 綿75%・ポリエステル20%・ポリウレタン5%
色展開  白、赤、紺、黄色の全4色



というようなデータが必要となる。
これが抜け落ちているのは何とも残念である。


もし、機会が巡ってくるなら、やんわりと指摘してみたいと思う。

プレスリリースの書き方について

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 企業やブランドが自らを世間に知らしめるための手段としてプレスリリースなるものがある。

プレスリリースを書く際のポイントについて考えてみたい。
「いやー、うちは毎月2つも3つも作って報道機関に送っているよ」とおっしゃる企業やブランドは、流し読みいただければ結構である。

http://www.apalog.com/news

ここをご覧になっていただきたい。
各社のプレスリリースが掲載されている。

筆者が作成したプレスリリースも過去にいくつか掲載していただいた。
掲載された経験からいうと、一部分は修正されることがあったが、ほぼ原文に近い状態で掲載されている。

錚々たる有名ブランドのリリースも掲示されているが、どのリリースの文面も非常に淡々と事実とデータのみを述べていることにお気づきだろうか?

よく「もっと情緒的な文面にできないのか?」とか「もっと面白おかしく書けないのか?」というような感想を聞くことがあるが、逆に情緒的な文面にする方が良くないのである。

最近流行りの言葉で言うなら「盛る」行為はお薦めできない。1割か2割程度話を膨らませることがせいぜいで、それ以上「盛る」と報道機関は「胡散臭っ」と感じる。「マルマル盛り盛り」は逆効果である。

プレスリリースの書き方には決まったフォーマットはない。
好きに書けば良いのだが、3つだけポイントがあると考えている。

1、新規性・独自性・社会性を説明すること
2、根拠のない情緒的表現は控えること。「盛って」はダメ。
3、伝えたい事柄のデータを正しく、余すところなく書くこと


ではないだろうか。

1について言うなら、3つがそろっていれば良いが、どれか1つだけの事柄もある。
その場合はその1つについて説明すれば良い。
例えば「新ブランド○○開始」「新店オープン」「新素材○○を開発」などが一番分かりやすい「新規性」に当たる。
「被災地に売り上げの10%を寄付します」というような事柄なら「社会性」がある。

2は、根拠や科学的データなく、「世界一」や「日本一」などの表現を使用してはダメである。あと「素晴らしい物です」とか「本当に良い物です」なども避けるべきだろう。
逆に「エベレスト山は世界一の高さです」という表現は周知の事実なので使用しても良い。


3は、読んで字のごとしである。何時、どこで、だれが、何を、どのように開催するのか。を正く説明することである。


これで作成したリリースに対して「物足りなさ」を感じられる企業も多いと思う。
しかし、正確なデータを提供することがリリース本来の役割であり、それを基に面白おかしく「盛る」のは記者やライター、編集者、出版社の仕事である。
つまり、どのように「盛る」かを判断するのは、メディアや報道機関に主導権があるといえる。


そして最後に、プレスリリースを作成して、送付しても必ず媒体に掲載されるとは限らないことを知っておく必要がある。メディアが面白いと判断して、誌面にスペースがある場合にだけ無料で掲載されるものである。
だから何度も手を変え品を変えて作成して送付することが大切である。

以前、繊維ニュースの記者時代にワールドを担当したことがある。
広報体制がしっかりしているのと、ブランド数が多いので、月に何度もプレスリリースが送られてくる。
その中から繊維ニュースの性質にふさわしい物は掲載し、ふさわしくない物は掲載しなかった。
「○○ブランドを開始」とか「○○ブランドが10%増」は掲載したが、「自社のラグビーチームが準決勝進出」は掲載しなかった。
しかし、そんなことまで発信するのかと驚かされたものである。
内容も必要だが、これくらいの「手数」も必要なのである。


これが基本的なプレスリリースの作り方である。
苦手な方は代行業者に依頼するのも良い。
世間には代行業者はたくさん存在するし、筆者も作成させていただく。











回復傾向がより鮮明なライトオンの1月売上速報

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 ライトオンとジーンズメイトの1月売上速報が発表された。
12月21日~1月20日までの数値なので、年末年始のセールが含まれている。

ライトオンは
既存店売上高が前年比11・6%増
既存店客数が同15・7%増
既存店客単価が同3・5%減



ジーンズメイトは
既存店売上高が前年比9・9%減
既存店客数が同23・8%減
既存店客単価が同18・2%増



だった。

この2社とも年末からセールを始めており、今回の期間では、そのセールの実績が反映されている。

ライトオンは、売上高も回復しているが、それ以上に客数の増加が評価されるべきだろう。
何度も言うように、客単価が下がろうとも客数が伸びていればそれは「消費者から支持されている」と見なせる。
12月下旬から気温が低下したことと、セールに突入したことが相乗効果となり、単価の高い防寒アウターが動いた。

一方、ジーンズメイトは言わずもがなである。
ジーンズメイトからの商況説明によると
「冬物商品全般が年明け以降から減速したことで、厳しい結果になりました」とのことである。
どうやら年始のセールが振るわなかったようだ。


ちなみに、ライトオンの2010年1月度の既存店売上高は前年比3・5%減だった。
すでに2010年から下げ止まり傾向となり、微減にとどまっていたので、今1月の実績は明らかに回復基調である。

春物が立ち上がり始めたライトオンの今後に期待したい。

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