一昨年くらいから、ファッション関連記事でワークマンへの注目を示すものが増えた。
昔のワーキングユニフォームというのは、機能性の高さはともかくとして、見た目がダサくて普通のカジュアルとしては使えなかった。
もともと仕事着として考えられているので、カジュアルとして使う必要はなかったのだが。

一方、ワーキングユニフォームを着用する場合は肉体労働の場合が多く、屋外での作業も多いため、必然的に機能性は高くなくてはならなくなる。
機能性が低いと着用者も守れないし、リピーターにもなってもらえない。

また、所詮「作業着」なので、価格は安めに設定されていなくてはならない。
カジュアルのように趣味・嗜好で着るわけではないから価格はできるだけ安い方が良いに決まっている。
着たくて着ているものではなく、必要に迫られて着るものだからだ。

ちょっと横道に逸れるが、カジュアル服というのは趣味品でしかない。
個人的には服には、フォーマルかカジュアルしかないと考えている。
フォーマルというのは冠婚葬祭に着用する服、ビジネスで着用する服(男性ならスーツ類)で、それ以外は全部カジュアルである。

業界人はモードとカジュアルを分けて考えたいのだろうが、仕事や冠婚葬祭に着用できない服はなんと言い換えてもカジュアルでしかない。
そこを「勝手に」分けて、モードはカジュアルとは違うから価格が高くても当たり前みたいな、意味の分からないめんどくさい理屈を振りかざしているから衣料品の売れなくなる。

趣味・嗜好品ではないし、消耗品であるからワーキングユニフォームはできるだけ安い方が着用者にはありがたい。

そういう背景があったから、ワーキングユニフォームは元々から、高機能・低価格だった。
ただし、デザイン的にはイマイチだった。必要性がなかったから。

ただ、カジュアル服の歴史を見るとワークとは密接に結びついている。
ジーンズは鉱夫の作業着だし、ベイカーパンツもペインターパンツも作業着だ。
だから、ワークとカジュアルの相性はかなり高く、現在のワーキングユニフォームのデザインがカジュアル化することも自然な流れといえる。
そもそもの性質が高機能・低価格なのだから、カジュアル化すれば一定の需要が見込めるし、それに対するファンもできやすい。
3年ほど前からのワークマンへの注目はそれが顕在化したといえる。

で、個人的にもワーキングユニフォームメーカーの高機能性に注目することになった。
しかし、ワークマンは全国800店舗あるとはいえ、自宅の近所にも関西の都心にも店舗がないためいまだに買っていない。

代わりに今年夏にクロダルマの長袖Tシャツを買った。
おそらく廃版になった商品だろう。天神橋筋商店街のバッタ屋で500円で売られていた。

パッケージに入った状態

パッケージから出してみた

なぜ買おうと思ったのかというと、2011年4月末から続けているランニングのときに着用してみようと思ったからだ。
あと、それと価格が安かったからである。(笑)
貧乏性なので価格が安い商品には購買意欲が湧く。反対に高価格商品には購買意欲が湧かない。

デザインはスポーツっぽい。
これは街着にはできない。あくまでも作業着か運動着にしか向かない。

せっかく買ったので真夏にこれを着用して走ってみた。
当方と付き合いの長い方はご存知なのだが、異常なほどの暑がりで汗っかきである。
真夏は苦痛で耐えがたいし、気温が20度を越えていると暑いと感じるし汗もかく。
毎年10月中旬までは半袖で過ごしており、11月末までは夏用の肌掛け布団で寝ている。

そういう性質なので、真夏は半袖でも暑くてたまらない。
これは長袖だが着用してみると、暑さをあまり感じない。
汗もすぐに乾く。通常に出回っているカジュアル用の吸水速乾機能服(平たくいうとドライとかクールなんとかとか)よりも乾くスピードが速く感じられる。
計測していないので、体感でしかないが、通常の綿混吸水速乾素材のTシャツよりも3倍は速く乾くように感じられた。

汗がすぐに乾くので長袖であるにもかかわらず快適で、腕からの汗が流れっぱなしになる半袖のほうが逆に不快だと感じる。

これはすごいな、と実感した。

世間的には知名度はあまり高くないがクロダルマはワーキングユニフォームの老舗メーカーで、昭和17年創業となっている。
当初は軍服を製造していて戦後、作業服メーカーに転身した。

軍服、学生服は生地が分厚いので、それを生かして作業服を製造するようになったメーカーは数多くあり、その作業服からさらにジーンズへと転身したメーカーが多い。

軍服、学生服、作業服、ジーンズは厚地生地でつながっている。

クロダルマの本社は福山市にあり、直接取材したことはないが、ブルーウェイの本社を訪問した際にいつも社屋を見かけていた。

この長袖Tシャツの生地組成はポリエステル90%・ポリウレタン10%で、高機能性ポリエステルが使用されている。
スポーツのユニフォームも合繊主体で試合中にかいた汗を「落とす」と表現されるが、たぶん、そういう感じの吸水速乾性なのだろう。

これを着用してみて、野外で作業している人が真夏でも長袖Tシャツを着用している理由がわかった。
半袖だと腕からの汗が止まらなくて不快なうえに、日焼けでひどいことになる。
これだと汗をかいてもすぐに乾いて快適だし、日焼け防止にもなる。

まあ、そんなわけでワーキングユニフォームの高機能の一端を体験して、すっかりとファンになったといえる。

一般消費者の男性の中には、「仕事着と寝間着しか持っていない」という人がかなり多くいる。
15年前に子供たちを保育園に通わせていたとき、そういう同年配の父親も少なからずいたし、今もそういう人はいるだろう。

そうなると、ワーキングユニフォームを仕事着としている人たちは、そのデザインがカジュアルっぽくおしゃれになれば、わざわざカジュアルを買わなくてもよくなるから、大いに支持されそうだ。

ワーキングのカジュアル化は今後さらに進むだろう。

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日本製デニム生地の現状をまとめてみた
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