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もし、以前に登録されていた方がおられたら、お手数をかけてしまうが再度登録しなおしていただきたい。

さて、経済系メディアやアナリストと呼ばれる人たちの記事や指摘には参考になる部分も多数含まれているが、「数字のマジック」に踊らされすぎではないかと感じられることのほうが多い。

例えば、昨年までの「ライトオン復活、ユニクロ低迷」という論調や「しまむら復活、ユニクロ低迷」という論調である。
その期の「%表示」のみに従えばそういう論調になることは理解しているが、実際の金額や一昨年対比した場合、この論調はもろくも崩れてしまう。

それが今年になって証明され始めており、ライトオンは赤字転落してしまったし、しまむらも業績は伸び悩んでおり、今年9月度単月の業績だけをもって「しまむら苦戦、ユニクロ好調」なんていう浅はかな記事を書いてしまうアナリストすら存在する。
しかもそのアナリストの肩書は「ベテランアナリストで、海外(主に欧米)での業務経験も豊富」だから驚いてしまう。

アパレル企業の経営者もピンキリで、ひどく短絡的な人も珍しくないが、優秀で冷静な方も数多く存在する。
年度決算という近視眼的な視点ではなく、3年後~5年後、少なくとも再来年までを考慮して中長期的に取り組む経営者もいる。

先日、久しぶりにお会いできた経営者も後者に属する。
30億円規模のカジュアルメーカーだが、直近の決算内容をお聞きすると、卸売り事業は前年割れ、直営店とネット通販が伸びたということで、卸売り事業の前年割れは計画通りだったという。

この規模のメーカーなので当然、株式公開はしておらず、単年度の業績によって株主から責められることはない。

トップとしては、卸売りという事業そのものが伸びにくい状況となっているため、減収を織り込み済みというのは、賢明な見通しといえる。

しかし、仮にこのメーカーを取り上げて「卸売り事業減収により、今後の業績に懸念」という記事を書こうと思えば書ける。
とくに%表示による増減率の「数字のマジック」に踊らされる性質の人なら迷わずそう書くだろう。

だが、その指摘は正しいのだろうか?

アパレル業界において、卸売りという事業そのものが伸びにくくなっている。
理由はさまざまあるが、最大の理由は、卸売り先の減少である。

小規模・零細の個人経営専門店は次々に廃業・倒産している。
また、中規模の専門店チェーンは徐々に自主企画製品(PB)比率を徐々に高めている。

さらに大手有力チェーン店、大手セレクトショップチェーンは完全にPBが主体に切り替わっている。

こう見ると、卸売り先が減ることはあっても増えることはないことがわかる。
この状況下では卸売り事業が減少することは当然といえる。

卸売り事業しかない企業であれば、これをいかに維持するか・伸ばすかということが至上命題になるが、このメーカーは直営店とネット通販というほかの事業を持っている。環境が厳しい卸売り事業を自然減に任せて、その分、直営店とネット通販を伸ばすという考え方は、きわめて当然だといえる。

経済系の指摘は、このメーカーに対し「そうは言っても卸売り事業が縮小するのは問題だ、今後に懸念を感じる」と言っているようなものに過ぎない。

昨日、2017年8月期のファーストリテイリングの決算が発表された。
内容では過去最高実績となる増収増益だった。

しかし、件の経済系はやはりというか、なんとかの一つ覚えというか「それでも物足りない」と指摘するので笑ってしまった。

1、国内ユニクロ事業が6・4%営業減益
2、EC事業が売り上げ構成比6%にとどまった

この2点である。本当に増減比率しか見ていないことが丸わかりだ。

国内ユニクロ事業の営業利益は6・4%といえども959億円もある。ちなみに件の経済記者は国内ユニクロの売上高の伸びにも物足りなさがあると書いていたが、それは前年比1・4%増にとどまったことを受けている。が、売上高は8107億円もあり、この金額でさらに上積みできてしまっている時点で、通常のアパレル企業とはまったく販売力が異なっている。まさに異次元レベルの伸び率といえる。1%でも80億円で、今時、80億円規模のアパレルはおいそれとは誕生できない。

また、経済系の大好きなEC事業だが、売り上げ構成比6%である理由は、全売上高の分母が大きすぎるからで、伸び率は前年比15・6%もある。
国内ユニクロに含まれるEC売上高は487億5300万円に拡大しており、衣料品ブランド単体のEC売上額は断トツの1位である。
500億円規模のアパレル企業といえば、業界では大手の範疇に入る。

これらを指して「%表示の増減」のみで「物足りなさを感じる」と書いてしまえるところがなんとも驚くほかない。
この手の人たちはおそらく、洋服を販売するという実務経験が乏しい、またはまったくないのではないかと思う。

1年でも2年でも洋服販売に従事したことがあれば、この金額がどれほどすさまじいか容易に理解できる。
また、従事経験がなくとも、8000億円のブランドが1%(80億円)売上高を伸ばすことと、10億円程度のブランドが20%(2億円)売上高を伸ばすことの困難さは全く異なるということは容易に想像できるはずだ。

個人的には「想像力を~」と主張する輩は全く好むところではないが、それこそ想像力が欠如しているのではないか。

NOTEを更新しました⇓
「数字だけ」を見て失敗したアパレル経営者たちの事例
https://note.mu/minami_mitsuhiro/n/n3260aa3e5852

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