先日、ふと思い出して、「パンツワールド」を検索したところ、ブランド自体が終了していた。
ブランドが終了するということは、売上高が厳しく不採算だったということである。

この「パンツワールド」というのは、ハニーズが開発した新業態で、メンズとレディースの低価格カジュアルパンツ専門ショップで、2013年春からスタートした。

終了したのがいつ頃なのかはっきり知らないが、2017年7月に検索したところブランドとして存在していなかったので、長くても4年間、短ければもっと早い時期にブランドが終了していたと考えられる。

中心価格帯は1900円で、チノパンのようなカジュアルパンツが主体の品ぞろえだった。
もちろん、ハニーズなのですべて自社企画商品であり、ここで展開していた商品はミャンマーの自家工場で製造されたものだとメディアでは伝えられていた。

実は興味があって、2013年春には実際に店頭も見に出かけた。

当時、大阪では、「なんばwalk」という地下商店街に新店をオープンしていた。

目測では20坪未満の店に、メンズとレディースのチノパンが並べられていた。
中心価格帯は1900円だが、1900円を下回る価格のパンツもあった。

当時の印象だけでいうと、売れるのはかなり難しそうだという印象だった。

なぜなら、チノパン、それに類した綿パンしか品ぞろえがなく、定期的に買うには難しいと感じた。
また、カラーチノパンなどもあったが、当時並べられていたカラーはトーンや色彩がビミョーなものが多く、購買意欲をまるでそそらなかった。

低価格ブランドについては、賛否両論あるが、売れている低価格ブランドのほとんどは、

「値段の割に商品が良い」「値段の割にファッション性が高い」

というものだが、残念ながらパンツワールドの商品にそれらは感じられなかった。
お値段通りという感じで、これなら大型スーパーの平場に並んでいるカジュアルパンツとあまり変わらないというのが当時の印象だった。

また、通常、パンツ類はトップスに比べて購買頻度・購買枚数が少ない。
店からすると回転率が低い。

どこのショップで習ったのか忘れたが「トップス3枚~4枚に対して、パンツは1枚の割合で消費者は所有する」という法則があるらしい。

これは各人の所有する洋服で考えてみても当たらずといえども遠からずではないか?

となると、パンツ専門店での購買頻度・来店頻度はトップス売り場を併設している店に比べると必ず低くなる。

おまけに1900円前後という低価格だから、当然利益額は小さい。

購買頻度が低く、1人あたりの購買枚数が少ないのだから、全店舗・ブランド全体での売上高も低くなるし、営業利益額も低くなる。

そうなれば、大阪・難波の地下商店街での家賃さえ支払うことが厳しかったのではないかと考えられる。

難波だけでなく、他の都心の繁華街に出店した店舗はすべて同じだったのではないか。

ハニーズは年間100店舗ペースで出店し、中期的には400店舗体制にすることが目標だと、2013年当時には報道されているが、いずれも当然のことながら未達に終わった。

それにしても、2010年代で「パンツワールド」という屋号は、かなりダサいと感じる。
実は先日、ある専門学校でパンツワールドのことを紹介したところ、学生たちが「クスっ」と笑った。
たしかに、声に出して発音してみると本当にダサい。

文字で書くよりもダサく感じる。

文字で書いてても十分にダサいのだが。

反面、わかりやすい。
一発で「パンツ」の店だなとわかる。

わかりやすいが、低価格パンツ専門店というのは、それこそ需要自体が少なかったのではないかと思う。

パンツの購買枚数の少なさ・購買頻度の低さ・所有枚数の少なさを考えるとわかるが、それ以上に、低価格カジュアルパンツというのは、他の低価格ブランドに内包されている。
逆に他の低価格ブランドだと同じ売り場にトップスが並べられているので、コーディネイトが組みやすいから、単品売り場よりも売れやすくなる。

このほかに感じたことは、あまりにもメディアに登場しなさ過ぎた。
これでは知名度も高まらない。

そもそもハニーズという会社自体が取材嫌いなのかあまり報道されない。
せっかくミャンマーに自社縫製工場を作ったのに、ひどい場合だと、業界の人でも知らないことがある。

縫製工場を所有した「真のSPAブランド」なのだから、ハニーズはもっとそのことをアピールしても良いのではないかと思う。

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