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南充浩 オフィシャルブログ

心斎橋OPA対109アベノはどちらが勝つ?

2011年5月13日 未分類 0

ゴールデンウイーク中の大阪市内は、梅田と天王寺に人が集中したようだった。
梅田は、JR大阪三越伊勢丹とルクア、それから大丸梅田店が人気を集めた。
一方、天王寺は「あべの キューズモール」が大いに集客した。

「キューズモール」はイトーヨーカドーが入っているところから考えても、従来であれば郊外型ショッピングモールの性質を持つ商業施設だが、これが一日80万人前後が利用するJR天王寺駅・近鉄阿倍野駅というターミナル駅前に出来たところに特殊性がある。

ファッション業界では、この「キューズモール」内のフロアに、「シブヤ109 アベノ」コーナーができたことが話題となっていた。「109」はもちろん関西初進出である。
関西のアパレル関係者にその効果を尋ねてみると「成功するかどうかはわからない」という答えが多く返ってくる。

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その理由は、ファッションビル「心斎橋OPA」があるからだ。
大阪市内では、数年以上前から、いわゆる「109」系ブランドをこの心斎橋OPAが集積してきた。
そしてそのブランドの集積量と、地元への定着率は「シブヤ109 アベノ」を上回っているというのが、
関西圏のアパレル関係者の見方である。

さらに厳しいのが、心斎橋と天王寺が極めて隣接する地域にあるという点だ。
地下鉄御堂筋線で、天王寺と心斎橋の間は、動物園前・大国町・難波の3駅をはさむだけだ。
地下鉄に乗れば10分かからない。しかも心斎橋OPAは地下鉄心斎橋駅の前上にある。

これらを総合的に判断すると
「一時的に天王寺に消費者は流れるかもしれないが、心斎橋OPAに戻ってくる可能性が高い」
ということになるらしい。

ただ、「キューズモール」はライトオン、ユニクロ、スーパースーツストア、ZARA、イーブスなど
人気のある低価格ブランドをそろえているため、商業施設全体の集客はある程度継続的に見込めるのではないだろうか。
その中で、最大の目玉である「109」が成功しない可能性が最も高いというのも皮肉な話である。

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