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南充浩 オフィシャルブログ

アメリカ村・堀江・南船場がますます過疎化する

2011年5月12日 未分類 0

 大阪の開店ラッシュは、6月の「ギャレ大阪」リニューアルオープンでひとまず落ち着く。
あとは来年以降の、阪急百貨店梅田本店の第二期棟と、JR大阪駅北ヤードの再開発ビル、それから近鉄百貨店阿倍野店の新装オープンくらいである。

JR大阪駅西端の商業施設「ギャレ大阪」は20数年来親しまれてきたが、今年3月末に閉店した。それが6月にリニューアルオープンする。JR大阪駅は北側にJR大阪三越伊勢丹とルクア、南側に大丸梅田店、西端にギャレ大阪があり、駅というよりもなんだかショッピングセンターの集積地のようになっている。JR西日本は、大阪駅にこれほどの商業施設を集積させてどうしようというのだろうか?

4月の商業施設オープンだが、完全に新規オープンしたのが、阿倍野キューズモール、JR大阪三越伊勢丹、ルクア、ヌー茶屋町プラスである。あとはリニューアルだったり増床オープンだったりする。
その新規参入組の店舗数を見ると、阿倍野キューズモールが254店舗、ルクアが196店舗、ヌー茶屋町プラスが23店舗である。慣習的に百貨店は入店店舗数を出さないのでJR大阪三越伊勢丹の正確な店舗数は分からないが、売り場面積は5万平方メートルである。
ざっと大雑把な計算をしてもこの1カ月で500店舗を越えるショップが大阪市内にできたことになる。

ただでさえ、経済的にも人口的にも地盤沈下著しい大阪の消費がこれだけのショップを支えられるのかどうかかなり不安である。

今後の大阪市内は、天王寺、難波、心斎橋、梅田の地下鉄御堂筋線沿線に人が集まるだろう。
西梅田、アメリカ村、堀江、南船場はかなり厳しい状況になり、現在も空き店舗が多いがそれがさらに増えることになりそうだ。
西梅田を見ると、ファッションビルのイーマ、ブリーゼブリーゼは間違いなく苦戦する。
またラグジュアリーブランドを集めたヒルトンウエスト、ハービスエントも立ちいかなくなる。

アメリカ村、北堀江・南堀江、南船場は、2,3年前から明らかに地盤沈下しており、
一部の人気店が残っているものの、閉店撤退が相次いでいる。地下鉄の駅から比較的離れているこの3地区はさらに客足が遠のき、閉店撤退がより増加すると思う。

専門家の中には「心斎橋筋商店街の行く末がヤバい」とおっしゃる方もいらっしゃるが、長らく関西に住んでいる者としては、あの商店街はまだ大丈夫だと思う。
一つにはユニクロのグローバル旗艦店、GAP、ZARA、H&M、ジーユーという人気低価格ブランドが集積しており、それなりの集客が見込める。
また大丸百貨店が自店の周辺を買い上げ、そこにブランドを誘致して路面店出店させているので、低価格ブランド以外にも人気ブランドの路面店が多い。

心斎橋筋の活況によって、あおりを受けたのがアメリカ村であり堀江であり南船場であったことを考えると、その傾向がますます強くなるだろう。

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