すべてとは言わないが、ほとんどの商品やサービスはコモディティ化する。
イシキタカイ系の人たちがいくら叫ぼうがキャンペーンをしようが無駄である。

例えば先日、こんな記事が掲載された。

スタバ劣化で行く意味消失…ただ高いだけ、顧客満足度もドトール以下に転落
http://dailynewsonline.jp/article/1180032/

本文を引用するほどでもなく、見出しで十分内容はご理解いただけるだろう。

 しかし、ここにきてスタバ人気に陰りが見え始めた。例えば、2015年度「日本版顧客満足度指数(JCSI)」では、カフェ分野で顧客満足度1位となったのはドトールで、前年度トップだったスタバは僅差ながら3位に陥落している。

 さらに、調査ニュースサイト「しらべぇ」が今年3月に全国の20~60代の男女1331人を対象に行った「大手コーヒーチェーン3社の中で好きなのはどれか」という調査でも、同様の結果が出ている。全体こそスタバが57.2%、2位のドトールが30.7%とスタバの圧勝だが、対象を東京都民に限るとドトールが44.7%でトップに輝き、スタバは40.7%の2位。東京では、人気面でドトールに逆転されてしまっているのだ。

という内容である。
で、指摘されている凋落の原因だが、

1、他店も禁煙・分煙を徹底化
2、スマホ・パソコン用の電源が他店も充実
3、店舗数が増えすぎて希少性の低下=飽和状態
4、飲料が他店に比べて割高

ざっとこんなところだろうか。

個人的な理由を付け加えると、造語で構成されたメニューがわかりづらいことも入るのではないか。
スタバのメニューを見て、「普通のアイスコーヒー」がどれなのかパッとわかりづらい。
スタバ専門用語を覚えるのははっきり言ってめんどくさいし、そこに価値を感じない。

もともと筆者はスタバが嫌いである。
なんとなく、お高く止まっているイメージがあるし、イシキタカイ系が御用達だという嫌悪感もある。
あと、見せびらかすようにノートパソコンで何やら作業をしているふりをしている自称ノマドもうっとおしい。

おまけにそういう長時間客が多いから四六時中混んでいるイメージがある。
客の回転率も相当悪いんじゃないかと他人事ながら心配になる。

打ち合わせや取材などで、相手に指定されない限りは自発的にスタバを選ぶことはない。

そんな筆者の好き嫌いは置いておいて、指摘されている要因のほとんどがスタバの提供していたサービスがコモディティ化して、他店でも割安で同等のサービスが受けられるようになったというだけのことである。

ちなみに筆者はよほどの不味さでない限りは、コーヒーの味の違いはほとんどわからない。
ほぼ、どの店で飲んでも変わらないと感じる。

よほどのスタバファンでない限りは、他店でも良いよということになる。
またスタバはいつも混んでいるイメージがあるから、空いている他店にしようという人もいるだろう。

あと公平に見て、店舗数が増えすぎて飽和状態にあるということもいえるだろう。
スタバを通り越えたらまたスタバなんていう立地もある。
まるでコンビニか歯医者状態だ。
ジワジワと毎年売上高や客数を微増させていくことは不可能ではないだろうが、成長期のように爆発的に増やすことはかなり難しい。

ユニクロの国内店舗数が今後爆発的に増えないのと同じである。

逆に今後もスタバに成長期同様の躍進を求めるほうが無茶である。

記事でも指摘されているようにスタバは今後普通のコーヒーチェーン店になるだろう。
それは今、ブームと言われているサードコーヒーも同じだ。
どこかで飽和点が来て普通のコーヒーチェーン店になる。それは避けられない。

そしてスタバが陥った状態と、いま、多くの洋服ブランドが陥っているのは同じ状態である。

どこかで飽和点に達するし、同じような商品やサービスがコモディティ化して低価格で提供されるようになる。

じゃあそれに対して商標登録とか特許申請すればどうかという意見があるが、モデルチェンジまでの期間が長い家具や家電、自動車などと異なり洋服はモデルチェンジが早い。
とくに一部の人間が絶対的手法としてこだわる「52週MD」なんて毎週新型を店頭投入するわけだから、毎週新商品が追加される。
厳密にいうと多くのブランドがやっている「52週MD」はMDではなく、単なる新型投入に過ぎないから正しくは「52週商品投入」とでも呼ぶべきである。
そうなると、いちいち毎週投入する新型を商標登録やら特許申請なんてしていられない。
認可されるまでに相当時間がかかるし、次年度同じ商品を製造する可能性は極めて低い。

毎年同じ商品を生産し続けている洋服ブランドがどれほどありますか?

だから商標登録や特許申請は多くのブランドで無駄でしかなく、コモディティ化を止める有効的な手段にはならない。

そうなると、どれだけ熱烈なファンを作るかということに尽きるのではないか。
スタバも同じだ。どれだけ熱烈なスタバファンを今後も維持できるかである。

商品やサービスは絶対にコモディティ化するからそれに頼っていると、いずれはコモディティブランドに負けてしまう。
もちろん、商品やサービスを向上させることは必要だが、それだけに頼っていては苦境に陥る。
それの代表例が百貨店向けの洋服アパレルだろうし、今回記事で掲載されたスタバである。