今日はかなり気楽な感じで。

商品のネーミングを変えるだけで新鮮さが出たり、売上高が大きく伸びたりすることがある。

ツイッターで「スライドサンダル」なるキーワードが流れてきた。
何だろうか?
スライドするサンダル?
マスターグレードのガンプラみたいに可動域に合わせて装甲がスライドするのだろうか?
この機構によってマスターグレードのガンプラは広い可動域を実現しているから、もしかしてそういう画期的な機能だろうかと思って記事を読んだら、何のことはない、こんな商品だった。

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これは珍しくもなんともないありふれたスポーツサンダルである。
シャワールームなんかに置かれていることが多いからこれまではシャワーサンダルと呼ばれていたが、これはお上品な言い方で、関西人なら「つっかけ」である。
体育会系の部活に入っていた人なら「部活サンダル」だろう。
それ以外の人なら「便所サンダル」である。
昔はよく便所にこんな形のサンダルが置かれていた。
今でも置かれている居酒屋がちょくちょくある。

「今年の足元は便所サンダルがトレンドワード」←買わない。
http://ameblo.jp/ryohei-yotsumoto/entry-12179103094.html

このブログに書かれてある通りで、「便所サンダル」として売り出せば絶対に売れない。
ゼロではない。ちょうど便所サンダルが破損していてほしかったという人は何人かはいるだろう。
が、トレンド商品にはならないし、ファッション用途で買う人はまずいない。

ネーミングを変えたことで人気商品になったというわけである。

それにしてもこのタイプのサンダルはひどく歩きにくく機能性は劣ると感じる。
長距離を歩いたり、終電に間に合うように走ったりには適していない。
だから筆者はどんなに人気が出てもこれを買うことはない。
あるとすれば便所用のスリッパが破損したときくらいだろうか。

さて、ニットキッチン元社長の坂本直章さんが再びオリジナルの商品販売を開始した。
今回はニットのアンサンブルである。

http://ameblo.jp/knitkitchen/entry-12177869680.html

この中でネーミングについて書かれておられる。

例えば・・

「天竺クルーネック半袖Tシャツ」

「リブ編みタートルネック長袖ニット」

「メルトンノーカラー七分袖ショートコート」

社内で使うだけならまだしも
そのまま「商品名」にしちゃうのは・・

アパレル業界の人々の
悪しき慣習とでも言いますか、
「商品名」に何の工夫もない!(笑)

って言うか

一般の消費者からすれば
とても分かりにくいんですよ!ヽ(`Д´)ノ

素材名とか編み方とか
お客さんにとっては
ぶっちゃけどーでも良いんですよ!ヽ(`Д´)ノ

なので今回は

「ニットアンサンブル」ではなく

「きちんとアンサンブル」という
商品名に統一してみました。(*^-^)b

なんだか
小林製薬の商品名みたいでしょ♪
「のどぬーるスプレー」とか(笑)

多少のダサさは
どーでも良いんです。

商品名を見ただけで

お客さんに

どんな商品なのか?

いつ着るべき商品なのか?

誰が着る商品なのか?

全てがすぐに伝わるような
簡単でキャッチーなネーミングに
したかったんです。

とのことでこれも一理ある。

なかなか物が売りにくい時代である。
ぶっちゃけ商品を見てもどこがどう優れているのかわかりにくい。
「便所サンダル」ほどのかっこ悪いネーミングは論外としても、逆にかっこつけすぎて意味がよくわからないネーミングも消費者には伝わりにくいのではないか。

メランジ調ウールセーター

なんて連呼されて「あ、俺メランジ調ほしかったんだよね」なんて人が世の中にどれだけいるだろうか?
ほとんどいないのではないか。

このあたりのネーミングは無印良品が上手い。
ユニクロのネーミングはちょっと癖があって好き嫌いはあるが、伝えようとする意欲は伝わる。

結局、現在大勢力となっているブランドはこの部分でもそれなりに工夫を凝らしているといえる。
逆に凋落しているアパレル各社は自社の製品のネーミングに工夫を凝らしているだろうか?
メランジ調ウールセーターとかホリゾンタルカラーシャツとかそんな商品名で消費者に売ろうとしていないだろうか?

販促の観点から言えばこのあたりの工夫を凝らすのも一つの手ではないかと思う。

夢枕獏の人気シリーズ「陰陽師」では安倍清明がこんなことをよく言う。
「名前とは呪よ」と。
別に呪っているわけではない。
ワンワンと吠える動物を「犬」と呼ぶことで、その動物は犬として認識される。
物に名前を与える行為を彼は「呪(しゅ)」と呼ぶのである。
呪い(のろい)というよりは呪い(まじない)と考えるべきだろう。

名前を与えられた瞬間にその物を人間は「〇〇」として認識する。
名前にはそんな力がある。

逆にネーミングをいじりすぎて消費者を混乱に陥れることもアパレル業界にはよくある。(笑)
諸刃の剣みたいな部分もあるが、一考の余地はあるのではないか。